33 / 62
〜第三章〜
緊急任務!【四】
しおりを挟む
リビングからいい匂いが僕の鼻腔を擽る。
旅の支度を前日に済ませていたので、荷物を背負いリビングに向かう。
「おはよう」
「あぁ、おはよう、寝れたかね?」
「えぇ、僕は寝れましたよ。ただ寝れなかったのは四人の方じゃないですかね?」
「ははは、だろうな。でも見たまえ。楽しそうだ」
そうマーチンさんに言われキッチンを見るとスズとサクラはいつもよりも楽しそうに朝食の準備と旅の食料の管理など和気あいあいと二人でやっている。
リビングに目を戻すとカヴァルとブッフォンが二人で地図や凶獣マダゴランの資料などに目を通し、作戦やら話し合っている。
「大丈夫そうですね」
「あぁ」
「ところでレインの姿が見えないんですけど……?」
「どうやら、ここ最近新技の試し打ちとかで朝方に帰ってくるな」
「え?大丈夫なんですか?今日出発ですよ。寝てなくて大丈夫なのかな~」
「EI最強のイン率を誇る、不眠姫だ。大丈夫だろう」
笑いながらマーチンは答えた。
(…不眠姫って……)
「それに、馬車でも寝られるだろうし、何より一番今回の旅の件で四人に関して責任を感じているのだろう。身体を動かしていたいのだよ」
「そんなもんですかねー」
僕とマーチンさんがそんな会話をしていると朝食が運ばれてきた。
「皆お待たせ」
スズがテーブルに朝食を運んで来たのと同時にギルドホームの玄関から
「ただいまぁ~、うわぁ!いい匂い。お腹空いたぁー」
と、レインが戻って来た。
サクラも旅の支度が済みリビングに戻ってくる。
「あ!レインちゃんおかえり、先にシャワー浴びて来てね」
「あぅー、ご飯………」
皆の笑い声の間をレインがショボンとしながらシャワーに向かうのだった……。
サクラは歳は一番下だけど昔からお母さん肌なのだ。
サクラを現実世界で知っている僕は心の中で
(レインご愁傷さま)
と、手を合わせ朝食に手を伸ばすのだった。
レインがシャワーから上がり、皆が揃いレインが遅れた朝食にありつくとカヴァルが
「ちょっといいかな?あ!レインちゃんは食べながら聞いてくれて構わないよ」
「ぁう…ん…」
「今回のクエストの小隊長としてマダゴラン討伐に向けた作戦条項を発表したい」
「うむ。小隊長はカヴァルくんだから任せよう」
「ありがとうございますマーチンさん。では……」
「まず王都グラン·カルロリムを出たら南に向かい城塞都市ザルホザーツを目指します、ここで凶獣マダゴランの情報収集と物資の補給…」
「その後我々小隊でマダゴラン討伐。マーチンさん、レインちゃん、リョウマにはいざの時のバックアップをお願いします」
「心得た…」
カヴァルから作戦が伝えられた後、各自最終確認後ギルド本店にいるアニマさんに声を掛け僕らは、この世界に来て初めての旅に出る。
旅の支度を前日に済ませていたので、荷物を背負いリビングに向かう。
「おはよう」
「あぁ、おはよう、寝れたかね?」
「えぇ、僕は寝れましたよ。ただ寝れなかったのは四人の方じゃないですかね?」
「ははは、だろうな。でも見たまえ。楽しそうだ」
そうマーチンさんに言われキッチンを見るとスズとサクラはいつもよりも楽しそうに朝食の準備と旅の食料の管理など和気あいあいと二人でやっている。
リビングに目を戻すとカヴァルとブッフォンが二人で地図や凶獣マダゴランの資料などに目を通し、作戦やら話し合っている。
「大丈夫そうですね」
「あぁ」
「ところでレインの姿が見えないんですけど……?」
「どうやら、ここ最近新技の試し打ちとかで朝方に帰ってくるな」
「え?大丈夫なんですか?今日出発ですよ。寝てなくて大丈夫なのかな~」
「EI最強のイン率を誇る、不眠姫だ。大丈夫だろう」
笑いながらマーチンは答えた。
(…不眠姫って……)
「それに、馬車でも寝られるだろうし、何より一番今回の旅の件で四人に関して責任を感じているのだろう。身体を動かしていたいのだよ」
「そんなもんですかねー」
僕とマーチンさんがそんな会話をしていると朝食が運ばれてきた。
「皆お待たせ」
スズがテーブルに朝食を運んで来たのと同時にギルドホームの玄関から
「ただいまぁ~、うわぁ!いい匂い。お腹空いたぁー」
と、レインが戻って来た。
サクラも旅の支度が済みリビングに戻ってくる。
「あ!レインちゃんおかえり、先にシャワー浴びて来てね」
「あぅー、ご飯………」
皆の笑い声の間をレインがショボンとしながらシャワーに向かうのだった……。
サクラは歳は一番下だけど昔からお母さん肌なのだ。
サクラを現実世界で知っている僕は心の中で
(レインご愁傷さま)
と、手を合わせ朝食に手を伸ばすのだった。
レインがシャワーから上がり、皆が揃いレインが遅れた朝食にありつくとカヴァルが
「ちょっといいかな?あ!レインちゃんは食べながら聞いてくれて構わないよ」
「ぁう…ん…」
「今回のクエストの小隊長としてマダゴラン討伐に向けた作戦条項を発表したい」
「うむ。小隊長はカヴァルくんだから任せよう」
「ありがとうございますマーチンさん。では……」
「まず王都グラン·カルロリムを出たら南に向かい城塞都市ザルホザーツを目指します、ここで凶獣マダゴランの情報収集と物資の補給…」
「その後我々小隊でマダゴラン討伐。マーチンさん、レインちゃん、リョウマにはいざの時のバックアップをお願いします」
「心得た…」
カヴァルから作戦が伝えられた後、各自最終確認後ギルド本店にいるアニマさんに声を掛け僕らは、この世界に来て初めての旅に出る。
0
お気に入りに追加
17
あなたにおすすめの小説
サンタクロースが寝ている間にやってくる、本当の理由
フルーツパフェ
大衆娯楽
クリスマスイブの聖夜、子供達が寝静まった頃。
トナカイに牽かせたそりと共に、サンタクロースは町中の子供達の家を訪れる。
いかなる家庭の子供も平等に、そしてプレゼントを無償で渡すこの老人はしかしなぜ、子供達が寝静まった頃に現れるのだろうか。
考えてみれば、サンタクロースが何者かを説明できる大人はどれだけいるだろう。
赤い服に白髭、トナカイのそり――知っていることと言えば、せいぜいその程度の外見的特徴だろう。
言い換えればそれに当てはまる存在は全て、サンタクロースということになる。
たとえ、その心の奥底に邪心を孕んでいたとしても。
百合ランジェリーカフェにようこそ!
楠富 つかさ
青春
主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?
ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!!
※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。
表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。
小さなことから〜露出〜えみ〜
サイコロ
恋愛
私の露出…
毎日更新していこうと思います
よろしくおねがいします
感想等お待ちしております
取り入れて欲しい内容なども
書いてくださいね
よりみなさんにお近く
考えやすく
クラスメイトの美少女と無人島に流された件
桜井正宗
青春
修学旅行で離島へ向かう最中――悪天候に見舞われ、台風が直撃。船が沈没した。
高校二年の早坂 啓(はやさか てつ)は、気づくと砂浜で寝ていた。周囲を見渡すとクラスメイトで美少女の天音 愛(あまね まな)が隣に倒れていた。
どうやら、漂流して流されていたようだった。
帰ろうにも島は『無人島』。
しばらくは島で生きていくしかなくなった。天音と共に無人島サバイバルをしていくのだが……クラスの女子が次々に見つかり、やがてハーレムに。
男一人と女子十五人で……取り合いに発展!?
💚催眠ハーレムとの日常 - マインドコントロールされた女性たちとの日常生活
XD
恋愛
誰からも拒絶される内気で不細工な少年エドクは、人の心を操り、催眠術と精神支配下に置く不思議な能力を手に入れる。彼はこの力を使って、夢の中でずっと欲しかったもの、彼がずっと愛してきた美しい女性たちのHAREMを作り上げる。
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる