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ゆめ5
二十一
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顔が赤くなっている気が……
薬を飲み始めた日から考えて、多分、今日は、言わされるだけだ。
言えば、終わる気がした。
「抱いてください……」
奥村さんの指が、敏感な場所に触れた。
「力、抜いておけよ」
言われなくても、力が抜けそうに……
奥村さんの指が少しずれた。快感が遠ざかった後で、私は息を飲んだ。
「痛い……か……?」
痛くはない……でも……
「まだ、指先だけだ」
何か、変な感じ……
「少し動かすぞ」
私は、頭を横に振った。
「しっかり俺に掴まっとけ」
痛いとも、感じるのとも違う。それなのに、意識が、そこに持っていかれる。
指先だけだと言っていた。
もっと奥はまた違う感覚なのか……
もっと太いものなら、やっぱり痛いんだろうか……
「体は、正直だからな……渾渾と湧き出てくる」
それじゃ、私がしたがってるみたいだ。
「おかしなことではない。それが本能というやつだ」
本能……
動物としての……
奥村さんの声が、私を惑わすようにひびく。
「ただでさえ狭いのに、締め付けるなって……」
奥村さんの指に触れられた場所から熱が広がって行くような不思議な感覚がある。
この先に……これ以上に……何が待っているのかが……
これは、疼きだ。
胸の奥が締め付けられて、私は軽く身震いを起こした。
奥村さんが、ため息をついた。
「15分経った」
奥村さんが、指を抜いた。
どうして?
最初に浮かんだのは、その言葉だった。
怒りにも近い疑問。
奥村さんの肩にしがみついたまま、動けずにいた。
「とりあえず、腰をおろせ」
首の後ろに回した腕を引き剥がされて、座らされた。
奥村さんにバスタオルを渡された。ひとまず、胸のあたりを隠す。
「お前さ……」
眼鏡をかけていない奥村さんに、見つめられる。
「もしも、仮に、教授が独り身に戻ったとしても……」
そんなことは、あるんだろうか。
「あの人は、やめとけ」
まるで、私に選択権があるみたいだ。
「ひとまず、服を着るか」
奥村さんの膝からおりる。バスタオルを巻き直す。
「脱がすのが楽しくなるような服にしろよ」
どんな服が楽しめるのか見当もつかない。
「もっと具体的に言ってくれないとわかりません」
だいたい、ここに持ち込んでいる服自体が少ない。
「ボタンでとめる服……スカートにストッキングかな」
今から、ストッキングを履くのか……
「わかりました」
いつも研究所に着ていく服で構わなそうだ。
次のコマで今日は終わりだ。
奥村さんの言っていた、おまけでもサービスでもないご褒美は、どんなことなんだろう……
考えただけで、下腹部がギュッと締め付けられる。
これは、もう、誤魔化しようもない……
私は、どんなことかもわからないご褒美に期待してしまっている。
薬を飲み始めた日から考えて、多分、今日は、言わされるだけだ。
言えば、終わる気がした。
「抱いてください……」
奥村さんの指が、敏感な場所に触れた。
「力、抜いておけよ」
言われなくても、力が抜けそうに……
奥村さんの指が少しずれた。快感が遠ざかった後で、私は息を飲んだ。
「痛い……か……?」
痛くはない……でも……
「まだ、指先だけだ」
何か、変な感じ……
「少し動かすぞ」
私は、頭を横に振った。
「しっかり俺に掴まっとけ」
痛いとも、感じるのとも違う。それなのに、意識が、そこに持っていかれる。
指先だけだと言っていた。
もっと奥はまた違う感覚なのか……
もっと太いものなら、やっぱり痛いんだろうか……
「体は、正直だからな……渾渾と湧き出てくる」
それじゃ、私がしたがってるみたいだ。
「おかしなことではない。それが本能というやつだ」
本能……
動物としての……
奥村さんの声が、私を惑わすようにひびく。
「ただでさえ狭いのに、締め付けるなって……」
奥村さんの指に触れられた場所から熱が広がって行くような不思議な感覚がある。
この先に……これ以上に……何が待っているのかが……
これは、疼きだ。
胸の奥が締め付けられて、私は軽く身震いを起こした。
奥村さんが、ため息をついた。
「15分経った」
奥村さんが、指を抜いた。
どうして?
最初に浮かんだのは、その言葉だった。
怒りにも近い疑問。
奥村さんの肩にしがみついたまま、動けずにいた。
「とりあえず、腰をおろせ」
首の後ろに回した腕を引き剥がされて、座らされた。
奥村さんにバスタオルを渡された。ひとまず、胸のあたりを隠す。
「お前さ……」
眼鏡をかけていない奥村さんに、見つめられる。
「もしも、仮に、教授が独り身に戻ったとしても……」
そんなことは、あるんだろうか。
「あの人は、やめとけ」
まるで、私に選択権があるみたいだ。
「ひとまず、服を着るか」
奥村さんの膝からおりる。バスタオルを巻き直す。
「脱がすのが楽しくなるような服にしろよ」
どんな服が楽しめるのか見当もつかない。
「もっと具体的に言ってくれないとわかりません」
だいたい、ここに持ち込んでいる服自体が少ない。
「ボタンでとめる服……スカートにストッキングかな」
今から、ストッキングを履くのか……
「わかりました」
いつも研究所に着ていく服で構わなそうだ。
次のコマで今日は終わりだ。
奥村さんの言っていた、おまけでもサービスでもないご褒美は、どんなことなんだろう……
考えただけで、下腹部がギュッと締め付けられる。
これは、もう、誤魔化しようもない……
私は、どんなことかもわからないご褒美に期待してしまっている。
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