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シーズン1
第十一話
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瑠璃が休憩から戻って来た。
「浅香さん、なんだか顔色が悪いけど、大丈夫?」
「大丈夫だけど?」
凡子はそう返したけれど、本当は気分が悪かった。あと一時間のうちに、断る口実をひねり出さなければならない。仮病を使うのが手っ取り早い。そもそも、凡子が一緒に食事をする必要があるとは思えない。二人に美味しいランチのお店を何軒か紹介すれば事足りるはずだ。
凡子は、今まで優香に教えてもらった店のうち、特に、五十嵐室長に似合いそうな内装の店を脳内でピックアップしていく。もちろん、安すぎる店も除外だ。その中から、過去に行ってみて、凡子には少し量が多めだった美味しいお店に絞る。紙に、場所と店名を書き出した。和食、中華料理、洋食店を教えれば、どれか好みに合うだろう。
一応、瑠璃にも会社近くのおすすめランチを訊いてみた。瑠璃は、最近オープンした、パンの美味しいカフェのランチを教えてくれた。凡子は、興味をそそられたが、男性二人で行くお店ではなさそうだ。そのうち、自分一人で行ってみることにした。
一緒に食事をしないと決めると、気が楽になり、吐き気もおさまった。
時間になり、警備会社事務所のある地下一階へ下りた。
事務所は、地下駐車場と夜間従業員出入り口の間にある。階段室の鉄の扉を開けて、薄暗い廊下に出る。蓮水監査部長が守衛室の脇に立っているのが見えた。
いつもと違う空間で見る蓮水監査部長に、つい見蕩れた。凡子は、待たせてはいけないと気づき駆け出した。凡子の足音が反響する。
走ったのと、蓮水監査部長を前に緊張してしまうのが相まって、呼吸が苦しくなる。
「お、お、お待たせしました」
「いや、私も今来たところだ。せっかくの昼休みに、泉堂が、案内を頼んで申し訳ない」
凡子は、辺りを見回して泉堂を探したが、いない。
「泉堂さんは、どちらに?」
「用事があるから、先に行くようにと言っていた」
「さ、さ、先にですか!」
凡子は、まずいと思った。泉堂になら「店を教えるので、勝手に行ってください」と言える。しかし、蓮水監査部長には恐れ多くてとても言い出せない。
「今日行くのは、どの辺りの店?」
「ち、近くで、選んでは来ましたが……」
凡子は、ポケットからメモを取り出した。
「この中で、お好みがあればと思いまして」
渡すときに、指が、蓮水監査部長の手に触れた。凡子は慌てて手を挙げて離した。メモがひらひらと落ちていく。凡子が呆然とメモを眺めていると、蓮水監査部長が床から拾い上げた。
「ごめんなさい」
「いや、かまわない」
蓮水監査部長は気にも留めず、メモに目を通して「どこが一番、近いのかな?」と訊いてきた。
「近いのは、和食のお店です」
「じゃあ、行こうか」
凡子は慌てた。
「す、すみません。制服を置いてきますのでお待ちください」
凡子は、蓮水監査部長に深々と頭をさげた。
「あの、浅香さん」
蓮水監査部長から名前を呼ばれ、凡子は胸が締め付けられた。口から心臓が飛び出しそうな気がしてくる。
「ななななんでございましょうか」
「少し、落ち着いて。ゆっくりで良いから」
「か、かしこまりました」
凡子は、もう一度頭を下げて、警備会社の事務所の中に入った。そして、一番手前の机の角に腕をぶつけた。痛かったが、構わずに更衣室の中に駆け込んだ。
蓮水監査部長の少し呆れ気味の表情を思い出した。恥ずかしくて死んでしまいそうだ。確実に、蓮水監査部長から変な女だと思われてしまった。泉堂がいればまだ取り繕うこともできただろうが、まさか、蓮水監査部長と二人で話すことになるとは、思っていなかった。心の準備もできていないのに、いきなりハードルが高すぎだ。
このままロッカーの中に入って隠れてしまいたい気分だが、蓮水監査部長を待たせるわけにはいかない。凡子は、制服の上着を脱いで、ロッカーの中につるした。代わりに、外出用に置いてあるカーディガンを羽織る。
凡子は、一度深呼吸をしてみた。全く、落ち着かなかった。
「早く、泉堂さんに来て欲しい」
間に入ってもらわないと、そのうち過呼吸になりそうだ。
凡子は意を決して、更衣室から出た。合気道の昇級試験に臨む時よりも気合いを入れて、事務所の扉をあけた。
「お待たせしました!」
気合いは入りすぎたが、なんとか、噛まずに言えた。
「移動しよう」
蓮水監査部長から、五歩も六歩も後ろを、凡子はついて行く。地上へ出たところで、蓮水監査部長が振り返った。
「速かった?」
凡子は慌てて「いえ、そのようなことはありません」と否定した。
会社関係の人に、一緒にいると思われないよう距離を空けていただけだ。蓮水監査部長が立ち止まったので、追いつくしかない。
「ここからはどう行けばいい?」
「では、私が前を歩きます」
凡子は、蓮水監査部長と自分が、たまたま同じ方向へ歩いていると、周囲からは見えるようにしたかった。それでも、少し後ろにいる蓮水監査部長の気配に神経をとがらせながら、歩く。
後ろから「間に合った」と、泉堂の声が聞こえてきた。
もう少し早く合流してくれれば、あそこまでの恥をかかずにすんだのにと、凡子は正面を向いたまま顔をしかめた。
「浅香さん」と、名前を呼びながら、泉堂が横に並んできた。
泉堂が「ごめんね」と謝った後で、声をひそめて「蓮水相手には、断れなかったでしょう」と言った。
凡子の企みは、見抜かれていたらしい。
近いのですぐ店についた。客足も落ち着いていて外には並んでいない。紺色ののれんをくぐる。
作務衣を着た店員から「三名様ですね」と声をかけられ、泉堂が「そうです」と、返した。続けて、掘り炬燵式の席とテーブル席、どちらが良いか訊ねられた。
「テーブルで良いよね?」
泉堂が訊いてきた。
「ああ」
「はい」
凡子と蓮水監査部長が同時に答えたので、「息ぴったり」と、泉堂から揶揄われた。
凡子は「滅相もございません」と、否定した。
店員の後について奥に進む。席は、八割ほど埋まっている。凡子は最近洋食ブームだったので久しぶりに来た。内装には木や和紙が使われていて、温かみも感じられる。店内の照明も明るすぎず雰囲気が良い。やはり、候補に入れておいたのは正解だった。
四人がけの席に通された。泉堂から「奥、どうぞ」と言われ、素直に従う。どう考えても蓮水監査部長と泉堂が隣同士になるはずだ。凡子が腰掛けると、斜向かいに泉堂が座った。なんとなく、泉堂が正面に座ってくれると思っていたので、つい、泉堂を非難の目で見てしまった。わざとだったらしく、泉堂が嬉しそうに笑っている。
蓮水監査部長と向かいあって食事をするなど、耐えられるはずがない。
凡子がチラッと顔を上げると、蓮水監査部長は、メニューに視線を落としていた。『伏し目がち』は、五十嵐室長が女性を口説くときによく使う手だ。
――これは、色気がヤバすぎる……。
凡子は、鼻血が出そうな気がして、手で、顔の下半分を隠した。写真が撮れないから、目に焼き付けたいけれど、凝視するわけにもいかない。
――蓮水監査部長のご尊顔が真正面にある。
凡子にとって、美味しいシチュエーションではある。しかし、美味しすぎるからこそ、つらいのだ。
凡子は葛藤していた。欲望のままに、蓮水監査部長を『ガン見』したい。いっそのこと、この店の壁になれればいいのにと、凡子は思った。壁ならば、顔を見つめ続けても、気づかれることはない。
考えてみれば、これがきっと最初で最後のチャンスだ。今日、嫌われてしまい、これから先、通る度に冷たい目で見られたとしても、全く問題はないのだ。
蓮水監査部長が一瞬顔をあげたので、目があった。すぐに、視線をそらされた。
「浅香さん、なんだか顔色が悪いけど、大丈夫?」
「大丈夫だけど?」
凡子はそう返したけれど、本当は気分が悪かった。あと一時間のうちに、断る口実をひねり出さなければならない。仮病を使うのが手っ取り早い。そもそも、凡子が一緒に食事をする必要があるとは思えない。二人に美味しいランチのお店を何軒か紹介すれば事足りるはずだ。
凡子は、今まで優香に教えてもらった店のうち、特に、五十嵐室長に似合いそうな内装の店を脳内でピックアップしていく。もちろん、安すぎる店も除外だ。その中から、過去に行ってみて、凡子には少し量が多めだった美味しいお店に絞る。紙に、場所と店名を書き出した。和食、中華料理、洋食店を教えれば、どれか好みに合うだろう。
一応、瑠璃にも会社近くのおすすめランチを訊いてみた。瑠璃は、最近オープンした、パンの美味しいカフェのランチを教えてくれた。凡子は、興味をそそられたが、男性二人で行くお店ではなさそうだ。そのうち、自分一人で行ってみることにした。
一緒に食事をしないと決めると、気が楽になり、吐き気もおさまった。
時間になり、警備会社事務所のある地下一階へ下りた。
事務所は、地下駐車場と夜間従業員出入り口の間にある。階段室の鉄の扉を開けて、薄暗い廊下に出る。蓮水監査部長が守衛室の脇に立っているのが見えた。
いつもと違う空間で見る蓮水監査部長に、つい見蕩れた。凡子は、待たせてはいけないと気づき駆け出した。凡子の足音が反響する。
走ったのと、蓮水監査部長を前に緊張してしまうのが相まって、呼吸が苦しくなる。
「お、お、お待たせしました」
「いや、私も今来たところだ。せっかくの昼休みに、泉堂が、案内を頼んで申し訳ない」
凡子は、辺りを見回して泉堂を探したが、いない。
「泉堂さんは、どちらに?」
「用事があるから、先に行くようにと言っていた」
「さ、さ、先にですか!」
凡子は、まずいと思った。泉堂になら「店を教えるので、勝手に行ってください」と言える。しかし、蓮水監査部長には恐れ多くてとても言い出せない。
「今日行くのは、どの辺りの店?」
「ち、近くで、選んでは来ましたが……」
凡子は、ポケットからメモを取り出した。
「この中で、お好みがあればと思いまして」
渡すときに、指が、蓮水監査部長の手に触れた。凡子は慌てて手を挙げて離した。メモがひらひらと落ちていく。凡子が呆然とメモを眺めていると、蓮水監査部長が床から拾い上げた。
「ごめんなさい」
「いや、かまわない」
蓮水監査部長は気にも留めず、メモに目を通して「どこが一番、近いのかな?」と訊いてきた。
「近いのは、和食のお店です」
「じゃあ、行こうか」
凡子は慌てた。
「す、すみません。制服を置いてきますのでお待ちください」
凡子は、蓮水監査部長に深々と頭をさげた。
「あの、浅香さん」
蓮水監査部長から名前を呼ばれ、凡子は胸が締め付けられた。口から心臓が飛び出しそうな気がしてくる。
「ななななんでございましょうか」
「少し、落ち着いて。ゆっくりで良いから」
「か、かしこまりました」
凡子は、もう一度頭を下げて、警備会社の事務所の中に入った。そして、一番手前の机の角に腕をぶつけた。痛かったが、構わずに更衣室の中に駆け込んだ。
蓮水監査部長の少し呆れ気味の表情を思い出した。恥ずかしくて死んでしまいそうだ。確実に、蓮水監査部長から変な女だと思われてしまった。泉堂がいればまだ取り繕うこともできただろうが、まさか、蓮水監査部長と二人で話すことになるとは、思っていなかった。心の準備もできていないのに、いきなりハードルが高すぎだ。
このままロッカーの中に入って隠れてしまいたい気分だが、蓮水監査部長を待たせるわけにはいかない。凡子は、制服の上着を脱いで、ロッカーの中につるした。代わりに、外出用に置いてあるカーディガンを羽織る。
凡子は、一度深呼吸をしてみた。全く、落ち着かなかった。
「早く、泉堂さんに来て欲しい」
間に入ってもらわないと、そのうち過呼吸になりそうだ。
凡子は意を決して、更衣室から出た。合気道の昇級試験に臨む時よりも気合いを入れて、事務所の扉をあけた。
「お待たせしました!」
気合いは入りすぎたが、なんとか、噛まずに言えた。
「移動しよう」
蓮水監査部長から、五歩も六歩も後ろを、凡子はついて行く。地上へ出たところで、蓮水監査部長が振り返った。
「速かった?」
凡子は慌てて「いえ、そのようなことはありません」と否定した。
会社関係の人に、一緒にいると思われないよう距離を空けていただけだ。蓮水監査部長が立ち止まったので、追いつくしかない。
「ここからはどう行けばいい?」
「では、私が前を歩きます」
凡子は、蓮水監査部長と自分が、たまたま同じ方向へ歩いていると、周囲からは見えるようにしたかった。それでも、少し後ろにいる蓮水監査部長の気配に神経をとがらせながら、歩く。
後ろから「間に合った」と、泉堂の声が聞こえてきた。
もう少し早く合流してくれれば、あそこまでの恥をかかずにすんだのにと、凡子は正面を向いたまま顔をしかめた。
「浅香さん」と、名前を呼びながら、泉堂が横に並んできた。
泉堂が「ごめんね」と謝った後で、声をひそめて「蓮水相手には、断れなかったでしょう」と言った。
凡子の企みは、見抜かれていたらしい。
近いのですぐ店についた。客足も落ち着いていて外には並んでいない。紺色ののれんをくぐる。
作務衣を着た店員から「三名様ですね」と声をかけられ、泉堂が「そうです」と、返した。続けて、掘り炬燵式の席とテーブル席、どちらが良いか訊ねられた。
「テーブルで良いよね?」
泉堂が訊いてきた。
「ああ」
「はい」
凡子と蓮水監査部長が同時に答えたので、「息ぴったり」と、泉堂から揶揄われた。
凡子は「滅相もございません」と、否定した。
店員の後について奥に進む。席は、八割ほど埋まっている。凡子は最近洋食ブームだったので久しぶりに来た。内装には木や和紙が使われていて、温かみも感じられる。店内の照明も明るすぎず雰囲気が良い。やはり、候補に入れておいたのは正解だった。
四人がけの席に通された。泉堂から「奥、どうぞ」と言われ、素直に従う。どう考えても蓮水監査部長と泉堂が隣同士になるはずだ。凡子が腰掛けると、斜向かいに泉堂が座った。なんとなく、泉堂が正面に座ってくれると思っていたので、つい、泉堂を非難の目で見てしまった。わざとだったらしく、泉堂が嬉しそうに笑っている。
蓮水監査部長と向かいあって食事をするなど、耐えられるはずがない。
凡子がチラッと顔を上げると、蓮水監査部長は、メニューに視線を落としていた。『伏し目がち』は、五十嵐室長が女性を口説くときによく使う手だ。
――これは、色気がヤバすぎる……。
凡子は、鼻血が出そうな気がして、手で、顔の下半分を隠した。写真が撮れないから、目に焼き付けたいけれど、凝視するわけにもいかない。
――蓮水監査部長のご尊顔が真正面にある。
凡子にとって、美味しいシチュエーションではある。しかし、美味しすぎるからこそ、つらいのだ。
凡子は葛藤していた。欲望のままに、蓮水監査部長を『ガン見』したい。いっそのこと、この店の壁になれればいいのにと、凡子は思った。壁ならば、顔を見つめ続けても、気づかれることはない。
考えてみれば、これがきっと最初で最後のチャンスだ。今日、嫌われてしまい、これから先、通る度に冷たい目で見られたとしても、全く問題はないのだ。
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