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終夜 朧という女性
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俺は、空を飛んでいる。衛星写真を見てるみたいに、とてもとても高い空だ。
俺は茶碗になったはずなのに、今度はどうして空から街を見下ろしているんだろう?そう考えてそこで気付いた、ああ、これは夢だ。
茶碗が夢を見るというのは妙な話だが、人間が茶碗に生まれ変わる方がもっとおかしいだろう。俺は元々人間なんだから、夢くらい見たっておかしくないんだ。誰に言い訳してるのかよく解らないまま、俺は見覚えのない街を見下ろしていた。
しばらく空を漂っていると、急に何かに引っ張られるような感覚がして、どんどん身体が急降下していく。
ああっ、落ちる…!?落ちたら割れるよな?割れたらどうなるんだ?この高さからじゃ粉々だぞ。
どこか冷静に自分の置かれた状況を見つめていると、どこかの病院が見えてきた。次第に俺はその屋上に向かって落ちていく。
ぶつかるっ!?と思ったが、実際にはぶつかる事もなく、屋上を突き抜けて、病院の中に入って行くではないか。いや、夢なんだから当たり前か?ずいぶんリアルな夢だが…そう思っていると二つくらい突き抜けた先の病室で、落下が止まった。
俺は病室の天井付近から、部屋全体が見える位置にいる。割としっかりした個室で、ベッドの他には備え付けのテレビが付いた小棚と、簡単な手洗い場がある。
風にたなびくカーテンが邪魔で、ベッドに寝ている人物が見えないが、誰かが寝ているのは間違いない。
付き添いやお見舞いの人はいないのかな?とキョロキョロと見回していると、病室の扉が開き、誰かが入ってくる。
あ!俺の持ち主の女性だ!手には花束を持っていて、どうやらお見舞いにきたらしい。
「先生…」
女性の言葉に合わせるように、風が止み、カーテンは元の位置に戻る。そして、ようやくベッドに横たわる人物の顔が見えた。
そのベッドで寝ているのは、昨日の爺さんじゃないか!?どうしたんだ、昨日は元気そうだったのに…透けてたけど。
「私の店にお見えになられたという事は、もう…自分で始めた事とはいえ、恩人を看取るのは心に来ますね」
看取る?え、爺さん死んじゃうの?だから透けてたのかな…でも、こんな状態でよく歩いて病院から出られたな。
しかし、名前も知らない爺さんとはいえ、亡くなると聞いてはこちらも辛い。
…いや、でも待てよ、これは夢だよな?…そうか、そうだ!爺さんは生きてるし元気なんだ!なんだよかった、悪趣味な夢だよまったく。
一安心して胸を撫で下ろすと、女性はこちらに目を向けて、じっと俺を見つめている。
え?なんで見られてるんだ。いや、天井を見てるのか。…なんで?落ち着かない感じがしてソワソワしていると、女性はしっかり俺の目を見て呟いた。
「これは夢ではないよ、君はどうやらついてきてしまったようだね。先生と縁を結んだか…せっかくだ、一緒に先生を送ってやってくれ」
女性はそう言うと、花束の中から小さな刃物を取り出し、寝ている爺さんの頭の上で何かを切るような仕草をした。
すると、爺さんの身体から光る玉のようなものが浮き出て、ふわふわと漂ったあと、やがてフッと消えてしまった。今のは一体…女性はそのままナースコールを押して、看護師が来るのを待っていた。その目がとても寂しそうだなと思った瞬間、俺の意識は途絶えた。
次に目が覚めた時、俺は茶碗に戻っていた。なんだったんだ?あの夢は。
真っ暗な茶箪笥の中でモヤモヤしていると、突然茶箪笥の戸が開き、何やら厳しい顔をした女性が俺を手に取ってどこかへ運び始めた。
また来客か?今度は爺さんじゃない方がいいな…っていうか、この人が俺を使ってくれればいいんじゃないか?昨夜は使ってくれたよな。
連れて来られたのはあの縁側だった、夜とは違って虫の鳴き声はせず、太陽とそよ風が心地いい。
女性は俺を縁に置いて、急須を挟んで逆側の縁に座った。なんか、俺が客みたいになってない?
「さて、何から話したものか…そもそも、君は人間だったんだな。道理で不思議な感覚がした訳だ。だが、ただの憑き物じゃなさそうだが…」
女性は独りで誰かに話しかけている。…ん?俺か?俺に話しかけてる?え、なんで。
どうしていいか解らず、俺はじっと話を聞くしかなかった。足があったらこの場から逃げていただろう。逃げても何にもならないけど。
「ふむ。どうやら口はきけないようだね。こちらの声が聞こえているとは思いたいが…でないと、私は独り茶碗に話しかける変人になってしまう。まぁ、変人なのは間違いないんだけども」
女性は苦笑しながら、急須にお湯を入れて俺にお茶を注いだ。この身体じゃ、俺は飲めないんだよなぁ。
「私の名前は終夜 朧という。変わった名前だろう?この名前と実家の稼業のせいか子供の頃は周囲に馴染めなくてね。少々苦労したよ」
朧さんは、そんな風に自嘲したが、その気持ちは俺にもよく解る。俺だって茶筅なんて名前をつけられて、小学生の頃は散々バカにされたからな。
家で親に「茶筅はこうやって使うんだよ」と教えられた時はどっちの事か解らなくてパニックになったし。
「死神、というのを知っているかい?寿命の尽きた魂を刈り取り、迷わぬように神の元へ送る天界の農夫とも言われているが…私はね、その死神の家系なんだ」
死神、と聞いて思わずドキっとした。え、俺の事狙ってる?もしかして。
「もっとも、本物の死神は神の一種だが、私達、終夜家の者はれっきとした人間だ。大昔に神様と契約をして、死神の役を任されている…らしい。私は生憎、神様と会った事も無ければ、話をした事もない。ただ、私は霊感というものが強いらしい。よく視えるんだよ、魂がね」
生身の肉体があれば、ごくりと生唾を飲んでいる所だろう。なんとなく、彼女が嘘や冗談を言っているわけじゃないのは解る。じゃあ、あの寝ている爺さんの上で何かを切っていたのは…
「私の実家は兄が稼業を継いだんだが、私にも才能があったらしくてね。少しだけ、その手伝いをすることを許されたんだ。ここは…幽邃庵はその為に作った店なんだよ」
朧さんは俺に口をつけて、お茶を啜った。今はキスだなんだと言っている場合じゃない。話の展開次第では、俺は神様とやらの所へ送り返されてしまうかもしれないのだ。
「この店は、あの世とこの世の境に存在している。だから、私は生きているし、たまに生きている人が入ってくることもあるんだが…本来は、死にゆく者しかここへは来られない。この店は、もうすぐ亡くなる予定の方の魂を迎える為の場所なんだ。最期に私と話をして、心安らかに逝って貰う、その為に作ったんだよ」
そこまで話して、また朧さんはお茶を啜る。どこか寂しそうな気配がして、段々とドキドキは感じなくなっていた。
「あの先生はね。私が高校を卒業して、この店を始めるかどうか迷っていた時に、背中を押してくれた人だったんだ。誰に話しても、実家の稼業の事は信じて貰えなかったのに、先生だけは信じて、応援してくれた。私のやりたい事を応援すると、そう言ってくれたんだ」
身体を握りこまれて、何も見えなくなってしまったが、朧さんの手はわずかに震えていた。きっと泣いているんだ、そう気付いて、俺は何も出来ない茶碗の身体を心底憎んだ。
「普通ならば、頭のおかしい生徒の戯言だと笑うだろう。だが、先生は親身に聞いてくれて、後押しまでしてくれた。嬉しかったな…半信半疑だったと言っていたけれど、頭から嘘だと決めつけてくる大人達よりは、ずっといい」
ぽたりと、何かが俺の身体に当たった。その瞬間、朧さんの心が、悲しみの感情が俺の中に溢れてくる。昨日、爺さんが俺に口を付けた時みたいだ。
そして、俺はなんとか朧さんに泣き止んで欲しいと思った。茶碗になった身体じゃあ、何も出来ないけれど、何か、この人の為になる事をしたいと、そう思った。すると、ほんの一瞬だが、俺の中にあるお茶が輝いた気がする。朧さんは気付いていないみたいだが…今のはなんだったんだろう?
「今まで何人もの人達を見送ってきたけれど…さすがに堪えた。身近な人を送ったのは、初めてだったからね。この仕事が、初めて嫌に思えたよ」
そして、彼女が再びお茶を口に含んだ時、彼女はカッと目を見開いて、俺を見つめ始めた。
「美味しい…さっきよりもずっと。どうなってるんだ?全く味が違う、別物だ。それにとても気分が楽になっていく…君が何かしたのか?」
え?そ、そう言われても…俺には何のことだか解らない。なんか照れ臭い気がするが、逃げも隠れも出来ないので、ただじっと黙っているしかないようだ。
「ふふ、君は不思議だね。見ていると心のざわめきが消えるだけでなく、お茶をこんなに美味しくしてくれるなんて。君を手に入れて正解だったな。よし、君を相棒にしよう。君ならきっと、お客さんの心も鎮めてくれるはずだ。それと今日みたいに、私の事も慰めてくれるだろう?」
朧さんは悪戯っぽく笑いながら、そう言ってお茶を飲み干した。
俺にはまだよく解らないことだらけだけど、この人の為に出来る事があるなら、力になろうと思う。どうせ、生き返るまでやる事もないしな。
「ご馳走様。これから、よろしく頼むよ」
朧さんは、俺を陽にかざして、にっこり微笑む。これから、俺の第二の人生…いや、器生が始まるらしい。
一体、どうなることやら。
俺は茶碗になったはずなのに、今度はどうして空から街を見下ろしているんだろう?そう考えてそこで気付いた、ああ、これは夢だ。
茶碗が夢を見るというのは妙な話だが、人間が茶碗に生まれ変わる方がもっとおかしいだろう。俺は元々人間なんだから、夢くらい見たっておかしくないんだ。誰に言い訳してるのかよく解らないまま、俺は見覚えのない街を見下ろしていた。
しばらく空を漂っていると、急に何かに引っ張られるような感覚がして、どんどん身体が急降下していく。
ああっ、落ちる…!?落ちたら割れるよな?割れたらどうなるんだ?この高さからじゃ粉々だぞ。
どこか冷静に自分の置かれた状況を見つめていると、どこかの病院が見えてきた。次第に俺はその屋上に向かって落ちていく。
ぶつかるっ!?と思ったが、実際にはぶつかる事もなく、屋上を突き抜けて、病院の中に入って行くではないか。いや、夢なんだから当たり前か?ずいぶんリアルな夢だが…そう思っていると二つくらい突き抜けた先の病室で、落下が止まった。
俺は病室の天井付近から、部屋全体が見える位置にいる。割としっかりした個室で、ベッドの他には備え付けのテレビが付いた小棚と、簡単な手洗い場がある。
風にたなびくカーテンが邪魔で、ベッドに寝ている人物が見えないが、誰かが寝ているのは間違いない。
付き添いやお見舞いの人はいないのかな?とキョロキョロと見回していると、病室の扉が開き、誰かが入ってくる。
あ!俺の持ち主の女性だ!手には花束を持っていて、どうやらお見舞いにきたらしい。
「先生…」
女性の言葉に合わせるように、風が止み、カーテンは元の位置に戻る。そして、ようやくベッドに横たわる人物の顔が見えた。
そのベッドで寝ているのは、昨日の爺さんじゃないか!?どうしたんだ、昨日は元気そうだったのに…透けてたけど。
「私の店にお見えになられたという事は、もう…自分で始めた事とはいえ、恩人を看取るのは心に来ますね」
看取る?え、爺さん死んじゃうの?だから透けてたのかな…でも、こんな状態でよく歩いて病院から出られたな。
しかし、名前も知らない爺さんとはいえ、亡くなると聞いてはこちらも辛い。
…いや、でも待てよ、これは夢だよな?…そうか、そうだ!爺さんは生きてるし元気なんだ!なんだよかった、悪趣味な夢だよまったく。
一安心して胸を撫で下ろすと、女性はこちらに目を向けて、じっと俺を見つめている。
え?なんで見られてるんだ。いや、天井を見てるのか。…なんで?落ち着かない感じがしてソワソワしていると、女性はしっかり俺の目を見て呟いた。
「これは夢ではないよ、君はどうやらついてきてしまったようだね。先生と縁を結んだか…せっかくだ、一緒に先生を送ってやってくれ」
女性はそう言うと、花束の中から小さな刃物を取り出し、寝ている爺さんの頭の上で何かを切るような仕草をした。
すると、爺さんの身体から光る玉のようなものが浮き出て、ふわふわと漂ったあと、やがてフッと消えてしまった。今のは一体…女性はそのままナースコールを押して、看護師が来るのを待っていた。その目がとても寂しそうだなと思った瞬間、俺の意識は途絶えた。
次に目が覚めた時、俺は茶碗に戻っていた。なんだったんだ?あの夢は。
真っ暗な茶箪笥の中でモヤモヤしていると、突然茶箪笥の戸が開き、何やら厳しい顔をした女性が俺を手に取ってどこかへ運び始めた。
また来客か?今度は爺さんじゃない方がいいな…っていうか、この人が俺を使ってくれればいいんじゃないか?昨夜は使ってくれたよな。
連れて来られたのはあの縁側だった、夜とは違って虫の鳴き声はせず、太陽とそよ風が心地いい。
女性は俺を縁に置いて、急須を挟んで逆側の縁に座った。なんか、俺が客みたいになってない?
「さて、何から話したものか…そもそも、君は人間だったんだな。道理で不思議な感覚がした訳だ。だが、ただの憑き物じゃなさそうだが…」
女性は独りで誰かに話しかけている。…ん?俺か?俺に話しかけてる?え、なんで。
どうしていいか解らず、俺はじっと話を聞くしかなかった。足があったらこの場から逃げていただろう。逃げても何にもならないけど。
「ふむ。どうやら口はきけないようだね。こちらの声が聞こえているとは思いたいが…でないと、私は独り茶碗に話しかける変人になってしまう。まぁ、変人なのは間違いないんだけども」
女性は苦笑しながら、急須にお湯を入れて俺にお茶を注いだ。この身体じゃ、俺は飲めないんだよなぁ。
「私の名前は終夜 朧という。変わった名前だろう?この名前と実家の稼業のせいか子供の頃は周囲に馴染めなくてね。少々苦労したよ」
朧さんは、そんな風に自嘲したが、その気持ちは俺にもよく解る。俺だって茶筅なんて名前をつけられて、小学生の頃は散々バカにされたからな。
家で親に「茶筅はこうやって使うんだよ」と教えられた時はどっちの事か解らなくてパニックになったし。
「死神、というのを知っているかい?寿命の尽きた魂を刈り取り、迷わぬように神の元へ送る天界の農夫とも言われているが…私はね、その死神の家系なんだ」
死神、と聞いて思わずドキっとした。え、俺の事狙ってる?もしかして。
「もっとも、本物の死神は神の一種だが、私達、終夜家の者はれっきとした人間だ。大昔に神様と契約をして、死神の役を任されている…らしい。私は生憎、神様と会った事も無ければ、話をした事もない。ただ、私は霊感というものが強いらしい。よく視えるんだよ、魂がね」
生身の肉体があれば、ごくりと生唾を飲んでいる所だろう。なんとなく、彼女が嘘や冗談を言っているわけじゃないのは解る。じゃあ、あの寝ている爺さんの上で何かを切っていたのは…
「私の実家は兄が稼業を継いだんだが、私にも才能があったらしくてね。少しだけ、その手伝いをすることを許されたんだ。ここは…幽邃庵はその為に作った店なんだよ」
朧さんは俺に口をつけて、お茶を啜った。今はキスだなんだと言っている場合じゃない。話の展開次第では、俺は神様とやらの所へ送り返されてしまうかもしれないのだ。
「この店は、あの世とこの世の境に存在している。だから、私は生きているし、たまに生きている人が入ってくることもあるんだが…本来は、死にゆく者しかここへは来られない。この店は、もうすぐ亡くなる予定の方の魂を迎える為の場所なんだ。最期に私と話をして、心安らかに逝って貰う、その為に作ったんだよ」
そこまで話して、また朧さんはお茶を啜る。どこか寂しそうな気配がして、段々とドキドキは感じなくなっていた。
「あの先生はね。私が高校を卒業して、この店を始めるかどうか迷っていた時に、背中を押してくれた人だったんだ。誰に話しても、実家の稼業の事は信じて貰えなかったのに、先生だけは信じて、応援してくれた。私のやりたい事を応援すると、そう言ってくれたんだ」
身体を握りこまれて、何も見えなくなってしまったが、朧さんの手はわずかに震えていた。きっと泣いているんだ、そう気付いて、俺は何も出来ない茶碗の身体を心底憎んだ。
「普通ならば、頭のおかしい生徒の戯言だと笑うだろう。だが、先生は親身に聞いてくれて、後押しまでしてくれた。嬉しかったな…半信半疑だったと言っていたけれど、頭から嘘だと決めつけてくる大人達よりは、ずっといい」
ぽたりと、何かが俺の身体に当たった。その瞬間、朧さんの心が、悲しみの感情が俺の中に溢れてくる。昨日、爺さんが俺に口を付けた時みたいだ。
そして、俺はなんとか朧さんに泣き止んで欲しいと思った。茶碗になった身体じゃあ、何も出来ないけれど、何か、この人の為になる事をしたいと、そう思った。すると、ほんの一瞬だが、俺の中にあるお茶が輝いた気がする。朧さんは気付いていないみたいだが…今のはなんだったんだろう?
「今まで何人もの人達を見送ってきたけれど…さすがに堪えた。身近な人を送ったのは、初めてだったからね。この仕事が、初めて嫌に思えたよ」
そして、彼女が再びお茶を口に含んだ時、彼女はカッと目を見開いて、俺を見つめ始めた。
「美味しい…さっきよりもずっと。どうなってるんだ?全く味が違う、別物だ。それにとても気分が楽になっていく…君が何かしたのか?」
え?そ、そう言われても…俺には何のことだか解らない。なんか照れ臭い気がするが、逃げも隠れも出来ないので、ただじっと黙っているしかないようだ。
「ふふ、君は不思議だね。見ていると心のざわめきが消えるだけでなく、お茶をこんなに美味しくしてくれるなんて。君を手に入れて正解だったな。よし、君を相棒にしよう。君ならきっと、お客さんの心も鎮めてくれるはずだ。それと今日みたいに、私の事も慰めてくれるだろう?」
朧さんは悪戯っぽく笑いながら、そう言ってお茶を飲み干した。
俺にはまだよく解らないことだらけだけど、この人の為に出来る事があるなら、力になろうと思う。どうせ、生き返るまでやる事もないしな。
「ご馳走様。これから、よろしく頼むよ」
朧さんは、俺を陽にかざして、にっこり微笑む。これから、俺の第二の人生…いや、器生が始まるらしい。
一体、どうなることやら。
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