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第2章 劣等生
31話 次元計
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今日は土曜日の遠征以来の、異探サークルの日。
そして、今日の愛さんはいつもと一味違った。
「今日は先週の遠征の振り返りをしたいと思います」
「珍しく真面目じゃないの」
「菊音、私はいつも大真面目だよ。それに、今回の遠征では成果がありすぎたもの」
異世界探索サークルの目的は、その名の通り異世界を探すこと。でも、異世界以前に、高次元世界自体が謎に包まれた世界だ。
そこで先週の土曜日、遠征という名目で、高次元世界について研究を行っていたとある科学者の廃墟である古びた屋敷に訪れ、その科学者の居室で、研究に使われたと思われるノートを発見した。それを愛さんが持ち帰り、解析していたというわけだ。
「成果がありすぎたということは、もしかしてノートに何か凄い情報が書かれていたんですか!?」
「フフフ、その通り。まだ全部読んでないし、どこまで理解できたかは分からないけど、高次元世界の秘密を解き明かす、重要な手掛かりを見つけたよ」
「ちょっと、勿体ぶらないで教えて頂戴!」
「じゃあ言うね。……高次元世界は、4つの『次元計』と呼ばれる道具が創り出す世界らしい」
「道具!? この世界は道具が創り出しているんですか!?」
「厳密には、『次元計が特殊な世界の流れを刻むことによって、次元が開かれた状態を保ち続けている』ってとこかな」
「道具が独自の世界の流れを作っているっていうの……? 次元計という言葉も聞いたことがないし、にわかには信じられないわね……」
「うん、私も目を疑ったよ。だって、今までこれだけ調べてきたのに、一度も次元計の情報に出会ったことがなかったもの。これを信じるためには、次元計を理解し、存在を確認する必要があるわ。だから、これからの私達異探サークルの短期テーマを、次元計の調査にしたいと思います」
「次元計を探すってことですか?」
「うん、最終的にはね。とはいえ、やみくもに探しても簡単には見つからないと思う。でもだからこそ、少ない情報を集めることが大事なんだ。ということで、しばらくは各々で次元計の情報を集める期間にしよう。来週いっぱいはサークルお休み。再来週の火曜日に進捗を話し合う、ということでどうかな」
次元計の調査が始まった。
◇◇◇
「ねえ苺、次元計って聞いたことある?」
「なによそれ。あ、七味とって七味」
「雪夜とフィアスは?」
「聞いたことありませんわね。マヨネーズ取ってくださいまし」
「知らな~い。柚子胡椒どこ~?」
今日は俺の部屋で、お隣さんの苺と、押しかけて来た雪夜とフィアスの4人で晩御飯を食べていた。
「高次元世界を創り出している道具なんだって」
「この世界って、道具が創り出してんの? なんかショボいわね。でもアンタ、そんな探し物してる余裕あんの?」
「え?」
「中間よ中間! アンタ、小テストとかダメダメじゃない。よかったらアタシが……」
「ふふふふ! 見たまえ、この小テストを!!」
俺はカバンから今日の小テストを取り出した。
「えええ!? 毎回1桁点のアンタが、100点中18点!? ちょっと、一体どんなイカサマをしたのよ!」
「イカサマじゃないよ、実力! 最近ね、雪夜に勉強を見て貰ってるんだ」
「いえいえ、糸の実力ですわよ」
「ん"? 何勝手に二人っきりで勉強してんのさ!」
「だったらフィアスも一緒に教えて貰うか?」
「イヤだ。勉強嫌い」
「なあ雪夜、フィアスってAクラスだし、羽のバッジついてるけど、勉強できるのか?」
「分かりませんわ。授業中も、小テスト中もずっと寝てますもの」
「おいおい、それで羽のバッジとか、真面目に勉強してる俺がかわいそうじゃないか。そうだ! そんなフィアスさんには、このドクロのバッジを授けよう」
「いらないよ!」
「チューベローズの成績は勉強2割、能力8割で決まるわ。勉強よりも、能力の方が圧倒的に重きを置かれるのよ」
苺は視線を下に落として呟いた。
「ま、雪夜が見てくれているなら安心ね。能力のないアタシたちは勉強で頑張るしかないのだから、アンタもアンタなりに頑張りなさい」
「おう」
食事が終わり、苺は苺の部屋へ帰って行った。
「はー、お腹いっぱい。じゃあ温泉いこ~」
「え、赤砂寮に温泉はないよ。むしろ青月館にはあるの!?」
「あるよ! ええっ、このボロっちいシャワーしかないの~?」
フィアス軍曹は部屋のお風呂で済ましていた引きこもり時代を卒業し、今では毎日青月館の屋内温泉に行っているらしい。
「嫌なら青月館へ帰りなさい。……って、本当に泊まるつもりなの!? 寝床どうすんのさ!」
「ベッドあるじゃん。ね、雪夜」
「ええ。詰めれば三人入りますわ」
「窮屈だし色んな意味で寝れんわ! 帰れ!」
ぽいっ……ガチャ
「ひど~い!! 寝巻持ってきたのに~!」
「仕方ありません。今度は一人で来ることにしましょう」
「ん? なんか言った?」
「いえ、別に。さ、青月館の温泉に行きましょう」
◇◇◇
その晩、暗闇の理事長室にて。
「理事長、今日は面白い少女に会いましたよ」
「ほう、詳しく聞かせてもらおうか」
「理事長と同じ能力を持った子です!」
「マナを共感覚で捉えられることは、別にさほど珍しいことではないだろう」
「そうですか? 超能力者である私達のマナはなんとなく見えるって人はたまにいますけど、普通の人のマナを見られる人はかなり少ないと思いますよ」
「君たち超能力者のマナは、髪や目の色にまで表れるほど強いからね」
「まあ、糸くんのマナは見えないって言ってましたし、理事長ほどの広い視野は持っていないようですが」
「……彼は特別なマナを持っている。あの人と同じ、特別なマナだ。その子が見られないのも無理はない。実際の光で言うと、彼女が可視光だけを見えるのならば、私は紫外・赤外領域も見えるといったところか」
「それにしても、つくづく糸くんの受験の面接官が理事長で良かったですよね。他の面接官なら彩葉ちゃんみたいに糸くんのマナを過小評価してしまいそうですし」
「きっと彼は、神が私達に授けた希望なのだろう……あの人を倒すためのね……」
そして、今日の愛さんはいつもと一味違った。
「今日は先週の遠征の振り返りをしたいと思います」
「珍しく真面目じゃないの」
「菊音、私はいつも大真面目だよ。それに、今回の遠征では成果がありすぎたもの」
異世界探索サークルの目的は、その名の通り異世界を探すこと。でも、異世界以前に、高次元世界自体が謎に包まれた世界だ。
そこで先週の土曜日、遠征という名目で、高次元世界について研究を行っていたとある科学者の廃墟である古びた屋敷に訪れ、その科学者の居室で、研究に使われたと思われるノートを発見した。それを愛さんが持ち帰り、解析していたというわけだ。
「成果がありすぎたということは、もしかしてノートに何か凄い情報が書かれていたんですか!?」
「フフフ、その通り。まだ全部読んでないし、どこまで理解できたかは分からないけど、高次元世界の秘密を解き明かす、重要な手掛かりを見つけたよ」
「ちょっと、勿体ぶらないで教えて頂戴!」
「じゃあ言うね。……高次元世界は、4つの『次元計』と呼ばれる道具が創り出す世界らしい」
「道具!? この世界は道具が創り出しているんですか!?」
「厳密には、『次元計が特殊な世界の流れを刻むことによって、次元が開かれた状態を保ち続けている』ってとこかな」
「道具が独自の世界の流れを作っているっていうの……? 次元計という言葉も聞いたことがないし、にわかには信じられないわね……」
「うん、私も目を疑ったよ。だって、今までこれだけ調べてきたのに、一度も次元計の情報に出会ったことがなかったもの。これを信じるためには、次元計を理解し、存在を確認する必要があるわ。だから、これからの私達異探サークルの短期テーマを、次元計の調査にしたいと思います」
「次元計を探すってことですか?」
「うん、最終的にはね。とはいえ、やみくもに探しても簡単には見つからないと思う。でもだからこそ、少ない情報を集めることが大事なんだ。ということで、しばらくは各々で次元計の情報を集める期間にしよう。来週いっぱいはサークルお休み。再来週の火曜日に進捗を話し合う、ということでどうかな」
次元計の調査が始まった。
◇◇◇
「ねえ苺、次元計って聞いたことある?」
「なによそれ。あ、七味とって七味」
「雪夜とフィアスは?」
「聞いたことありませんわね。マヨネーズ取ってくださいまし」
「知らな~い。柚子胡椒どこ~?」
今日は俺の部屋で、お隣さんの苺と、押しかけて来た雪夜とフィアスの4人で晩御飯を食べていた。
「高次元世界を創り出している道具なんだって」
「この世界って、道具が創り出してんの? なんかショボいわね。でもアンタ、そんな探し物してる余裕あんの?」
「え?」
「中間よ中間! アンタ、小テストとかダメダメじゃない。よかったらアタシが……」
「ふふふふ! 見たまえ、この小テストを!!」
俺はカバンから今日の小テストを取り出した。
「えええ!? 毎回1桁点のアンタが、100点中18点!? ちょっと、一体どんなイカサマをしたのよ!」
「イカサマじゃないよ、実力! 最近ね、雪夜に勉強を見て貰ってるんだ」
「いえいえ、糸の実力ですわよ」
「ん"? 何勝手に二人っきりで勉強してんのさ!」
「だったらフィアスも一緒に教えて貰うか?」
「イヤだ。勉強嫌い」
「なあ雪夜、フィアスってAクラスだし、羽のバッジついてるけど、勉強できるのか?」
「分かりませんわ。授業中も、小テスト中もずっと寝てますもの」
「おいおい、それで羽のバッジとか、真面目に勉強してる俺がかわいそうじゃないか。そうだ! そんなフィアスさんには、このドクロのバッジを授けよう」
「いらないよ!」
「チューベローズの成績は勉強2割、能力8割で決まるわ。勉強よりも、能力の方が圧倒的に重きを置かれるのよ」
苺は視線を下に落として呟いた。
「ま、雪夜が見てくれているなら安心ね。能力のないアタシたちは勉強で頑張るしかないのだから、アンタもアンタなりに頑張りなさい」
「おう」
食事が終わり、苺は苺の部屋へ帰って行った。
「はー、お腹いっぱい。じゃあ温泉いこ~」
「え、赤砂寮に温泉はないよ。むしろ青月館にはあるの!?」
「あるよ! ええっ、このボロっちいシャワーしかないの~?」
フィアス軍曹は部屋のお風呂で済ましていた引きこもり時代を卒業し、今では毎日青月館の屋内温泉に行っているらしい。
「嫌なら青月館へ帰りなさい。……って、本当に泊まるつもりなの!? 寝床どうすんのさ!」
「ベッドあるじゃん。ね、雪夜」
「ええ。詰めれば三人入りますわ」
「窮屈だし色んな意味で寝れんわ! 帰れ!」
ぽいっ……ガチャ
「ひど~い!! 寝巻持ってきたのに~!」
「仕方ありません。今度は一人で来ることにしましょう」
「ん? なんか言った?」
「いえ、別に。さ、青月館の温泉に行きましょう」
◇◇◇
その晩、暗闇の理事長室にて。
「理事長、今日は面白い少女に会いましたよ」
「ほう、詳しく聞かせてもらおうか」
「理事長と同じ能力を持った子です!」
「マナを共感覚で捉えられることは、別にさほど珍しいことではないだろう」
「そうですか? 超能力者である私達のマナはなんとなく見えるって人はたまにいますけど、普通の人のマナを見られる人はかなり少ないと思いますよ」
「君たち超能力者のマナは、髪や目の色にまで表れるほど強いからね」
「まあ、糸くんのマナは見えないって言ってましたし、理事長ほどの広い視野は持っていないようですが」
「……彼は特別なマナを持っている。あの人と同じ、特別なマナだ。その子が見られないのも無理はない。実際の光で言うと、彼女が可視光だけを見えるのならば、私は紫外・赤外領域も見えるといったところか」
「それにしても、つくづく糸くんの受験の面接官が理事長で良かったですよね。他の面接官なら彩葉ちゃんみたいに糸くんのマナを過小評価してしまいそうですし」
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