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Episode10 大どんでん返し! ……ってほどでもない喪女ミステリー2品
Episode10-B 2じゃなくて3、いや4?
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昨日も1人、今日も1人、明日も1人。
そのはずだった。
両親ともすでに鬼籍に入り兄弟もなし、親密な友人すら碌にいない喪女の中の喪女だった私なんかの家を訪ねてくる人なんて、配達員の人ぐらいだ。
本当にそのはずだった。
だが、今日、私が住む一軒家の玄関チャイムを鳴らしたのは、如何にも気が強そうなギャルだった。
ギャルといってもピチピチとして新鮮な20歳前後のギャルというわけではなく、目尻の皺と肌艶から察するに服装とメイクは若いも、おそらく30過ぎぐらいだろう。
それでも明らかに私より10歳は若いのは明らかだが。
話はそれたが、如何にも気が強そうなギャルなんて、陰キャ(最近は”チー牛”と言うようになったのだろうか?)な喪女ならび”元・喪女”が一番苦手とするタイプの同性だ。
そのうえ、この”高齢ギャル”(矛盾した言葉ではある)は妊娠していた。
「あ、もしかして……」というレベルではなく、明らかにお腹が大きい。
「ちょっと、おばさん。哲也を返してよ」
私がおばさんなのは事実だが、あんた自身もおばさんに片足突っ込みかけてますが。
それに「哲也」って、彼の名前を呼び捨てにしているなんて、まさか……?
彼女は私を睨んだまま続ける。
「あんたが哲也に色目を使っていることは知ってンだからね。哲也、言ってたんだから。よく行く配達先に、デブスのキモババアがいるって。あんたのことよね」
え?!
哲也さんが?
嘘? 嘘、嘘、嘘?
哲也さんがそんなこと言うはずがない。
だって、私と哲也さんは……。
「あたしさぁ、哲也と一緒に暮らしててさ。まだ籍は入れてないけど、見ての通り子どもも生まれンだよね。だから、哲也を返してよ。この家ン中に、哲也を監禁してんじゃないの?!」
そう言った彼女は、ズカズカと上がり込んできた。
押し返したかったが、妊婦相手に乱暴はできない。
この女は一体、何なのだろう?
私が哲也さんを監禁なんてするわけがない。
妄想をこじらせやすい傾向にある喪女とはいえ、私はわりと良質の喪女だったはず。
喪女に良質も悪質もあったもんじゃないかもしれないが、私は幼い頃より自分の存在感を消しつつ、他人に迷惑をかけないことを第一に生きてきたのだから。
そんな私が”監禁”なんて大罪を犯せるわけがない。
そもそも、哲也さんの方から私に……。
妊婦とは思えない荒い足取りで居間へと足を勇み入れた彼女は、”居間でくつろいでいる哲也さん”を見て、言葉を失っているようだった。
哲也さんは、通販好きの私の家によく荷物を届けてくれる配達員だった。
年齢は30代半ばぐらい、惚れ惚れするほどの筋肉と爽やかな笑顔の彼に、私はほのかな恋心を抱かずにはいられなかった。
でも、秘めたる恋のまま、自分の中で完結させるつもりだった。
人の嫌がることをしてはいけない。
人に迷惑をかけてはならない。
こんな女に思いを寄せられたって気持ち悪いだけだろうから。彼を不快にさせるだけだろうから。
けれども、違った。
そう、哲也さんの方から私に告白してくれたのだ。
よって、私は喪女じゃなくなったばかりか、生まれて初めての恋人を得ることができた。
まだ肉体関係はないけれども、哲也さんは私に愛し愛されるという経験をさせてくれた大切な人だ。
そんな哲也さんに同棲中の彼女、しかも同棲中どころか妊娠中の彼女がいたなんて何かの間違いだ。
絶対に間違いだ。
「ねぇ、哲也。”計画通り”、あいつとヤレたぁ? あたし、痺れ切らして来ちゃったよ。それに、いくらデブスのババアとはいえ、あんたが他の女と一緒にいるなんてヤダもん」
「……あーダメダメ(笑)。体のガードは固過ぎっていうかよぉ。守り続けるしかなかったというより、人様に見せることができる体じゃねえんだろ(笑)」
女、そして哲也さんの口から、私を絶望の底に叩き落す言葉が吐き出された。
「これで分かったっしょ。うちら、出産費用も含め、いろいろと物入りなんだよね。あんた独り身だし、いろいろ貯めこんでそう……というか、貯めこむしかなかったろうし(笑) だから、哲也に気があるのがバレバレのあんたの恥ずかしい写真でも撮って、うちらのATMになってもらおうと思ったってワケ(笑)」
「大どんでん返し……ってほどの展開でもねえだろ。自分が男に惚れられるような女か、冷静になって鏡見たら分かるだろうし(笑) でも、ネタバレもしちまったことだし、ヤラせる気もねえっていうなら、もう強行突破しかねえよな」
哲也さんと女が襲い掛かってきた。
口をふさがれ手足を縛られた状態で、私は裸に剥かれていった。
スマホのカメラのシャッター音。
そして、哲也さんたちの笑い声。
「やべえ、微塵も勃たねえ。どのみち、これはヤるの無理だったわ」
「やだぁ、こんなに色んな所が毛深い女ってホントにいるんだぁ」
「女の体というより、もはや肉の塊だろ。おえええ」
「あたしと違って、中に何も入っていないのに、すごいお腹」
彼らの蛮行が終わった後、手足の戒めを解かれた私は、全裸のまま土下座して懇願した。
「今、用意できるだけのお金を一括で渡します。だから、これきりにしてください。写真もすべて消してください。お願いです。お願いします……」
お金はこれから稼いでいくことができるし、貯められる。
だが、ズタズタにされた私の心も、尊厳も、もう元に戻ることはない。
これ以上、搾取され続けるなら、私はもう壊れてしまうだろう。
「だーめ。せっかく手に入れた一生もののATMを手放すはずないじゃん。……ねぇ、哲也、ここに引っ越してこない? ボロい家だけど、そこそこ部屋数あるみたいだし、何より家賃が浮くじゃん。掃除や洗濯も全部、こいつにさせりゃあいいわけだし。ゆくゆくは無縁だった育児も経験させてあげられるしさぁ(笑)」
「そうだな。賃貸より一軒家の方が子育てしやすいって話も聞いたことあるし。”住み込みの家政婦”がいるっていうのはいいかもしれねえな。家政婦雇う金だけじゃなくて、俺らの食費もガキのおむつ代も全部タダってことか」
女も、哲也さんも、私から毟り取れるだけ毟り取るつもりらしい。
ボロボロがデフォルトだった私の喪女人生を、さらにボロボロにするつもりらしい。
突如、女の腹から空腹を知らせる場違いにも程がある音が鳴った。
「やだあ、妊婦ってやたらお腹空くんだよね。ねえ、ピザ取ってよ、ピザ。熱々のピザが食べたいって言ってるんだけど」
私は女の言う通り、ピザを取ってあげた。
「あんたも一切れぐらいはピザを食べてもいいわよ。あ、そうだ、これからこの家での食事は基本全てデリバリーだからね。あんたが作る料理に毒でも入れられたら、シャレになンないから。ねえ、哲也?」
普通の家庭に毒など置いてあるはずがない。
だが、毒はなくとも薬ならある。
1人で生きていくしかない喪女の人生には、普通の女性として生きている人以上につらいこともあり、行き場のない不安感や焦燥感だって竜巻のごとく渦巻いている。
一時期、心療内科に通っていた私は、睡眠薬を処方してもらったことがあった。
そう、睡眠薬。
ピザを食べているうちに、一緒に頼んだドリンクを飲み尽くした哲也さんと女は、この家に置いてあった飲み物までも私に持ってこさせた。
その飲み物に、睡眠薬が仕込まれているなどと思いもしなかったろう。
それに何よりも、奴らが見下し嘲っていた私が”これほど早く”反撃してくるなんて、思っていなかったのだろう。
だが、”一寸の虫にも五分の魂”ならぬ”一寸の喪女にも五分の魂”だ。
もうすぐ、この家は業火に包まれる。
この家が一軒家で本当に良かった。
でも、どのみち近隣住民の皆さんや、消防署の皆さんには”最初で最後のご迷惑”をおかけすることは申し訳なく、心苦しい。
私はこんな自分に”殺人”なんて大罪を犯せるはずがないと思っていた。
それなのに今から一気に2人、いや”3人”を、この家もろとも焼き殺す。
奴らがどんな人間であったとはいえ、3人も殺害し、そのうえ妊婦殺しともくれば、私は”生きることを許されない”だろう。
だから、私は今から自分で自分の死刑を執行する。
日本国憲法で定められている絞首刑を選ぶつもりはない。
ここは、被害者3人と同じ方法で絶命するのが、喪女から殺人犯へとなった加害者の私なりの筋の通し方ってものだろうから。
(完)
そのはずだった。
両親ともすでに鬼籍に入り兄弟もなし、親密な友人すら碌にいない喪女の中の喪女だった私なんかの家を訪ねてくる人なんて、配達員の人ぐらいだ。
本当にそのはずだった。
だが、今日、私が住む一軒家の玄関チャイムを鳴らしたのは、如何にも気が強そうなギャルだった。
ギャルといってもピチピチとして新鮮な20歳前後のギャルというわけではなく、目尻の皺と肌艶から察するに服装とメイクは若いも、おそらく30過ぎぐらいだろう。
それでも明らかに私より10歳は若いのは明らかだが。
話はそれたが、如何にも気が強そうなギャルなんて、陰キャ(最近は”チー牛”と言うようになったのだろうか?)な喪女ならび”元・喪女”が一番苦手とするタイプの同性だ。
そのうえ、この”高齢ギャル”(矛盾した言葉ではある)は妊娠していた。
「あ、もしかして……」というレベルではなく、明らかにお腹が大きい。
「ちょっと、おばさん。哲也を返してよ」
私がおばさんなのは事実だが、あんた自身もおばさんに片足突っ込みかけてますが。
それに「哲也」って、彼の名前を呼び捨てにしているなんて、まさか……?
彼女は私を睨んだまま続ける。
「あんたが哲也に色目を使っていることは知ってンだからね。哲也、言ってたんだから。よく行く配達先に、デブスのキモババアがいるって。あんたのことよね」
え?!
哲也さんが?
嘘? 嘘、嘘、嘘?
哲也さんがそんなこと言うはずがない。
だって、私と哲也さんは……。
「あたしさぁ、哲也と一緒に暮らしててさ。まだ籍は入れてないけど、見ての通り子どもも生まれンだよね。だから、哲也を返してよ。この家ン中に、哲也を監禁してんじゃないの?!」
そう言った彼女は、ズカズカと上がり込んできた。
押し返したかったが、妊婦相手に乱暴はできない。
この女は一体、何なのだろう?
私が哲也さんを監禁なんてするわけがない。
妄想をこじらせやすい傾向にある喪女とはいえ、私はわりと良質の喪女だったはず。
喪女に良質も悪質もあったもんじゃないかもしれないが、私は幼い頃より自分の存在感を消しつつ、他人に迷惑をかけないことを第一に生きてきたのだから。
そんな私が”監禁”なんて大罪を犯せるわけがない。
そもそも、哲也さんの方から私に……。
妊婦とは思えない荒い足取りで居間へと足を勇み入れた彼女は、”居間でくつろいでいる哲也さん”を見て、言葉を失っているようだった。
哲也さんは、通販好きの私の家によく荷物を届けてくれる配達員だった。
年齢は30代半ばぐらい、惚れ惚れするほどの筋肉と爽やかな笑顔の彼に、私はほのかな恋心を抱かずにはいられなかった。
でも、秘めたる恋のまま、自分の中で完結させるつもりだった。
人の嫌がることをしてはいけない。
人に迷惑をかけてはならない。
こんな女に思いを寄せられたって気持ち悪いだけだろうから。彼を不快にさせるだけだろうから。
けれども、違った。
そう、哲也さんの方から私に告白してくれたのだ。
よって、私は喪女じゃなくなったばかりか、生まれて初めての恋人を得ることができた。
まだ肉体関係はないけれども、哲也さんは私に愛し愛されるという経験をさせてくれた大切な人だ。
そんな哲也さんに同棲中の彼女、しかも同棲中どころか妊娠中の彼女がいたなんて何かの間違いだ。
絶対に間違いだ。
「ねぇ、哲也。”計画通り”、あいつとヤレたぁ? あたし、痺れ切らして来ちゃったよ。それに、いくらデブスのババアとはいえ、あんたが他の女と一緒にいるなんてヤダもん」
「……あーダメダメ(笑)。体のガードは固過ぎっていうかよぉ。守り続けるしかなかったというより、人様に見せることができる体じゃねえんだろ(笑)」
女、そして哲也さんの口から、私を絶望の底に叩き落す言葉が吐き出された。
「これで分かったっしょ。うちら、出産費用も含め、いろいろと物入りなんだよね。あんた独り身だし、いろいろ貯めこんでそう……というか、貯めこむしかなかったろうし(笑) だから、哲也に気があるのがバレバレのあんたの恥ずかしい写真でも撮って、うちらのATMになってもらおうと思ったってワケ(笑)」
「大どんでん返し……ってほどの展開でもねえだろ。自分が男に惚れられるような女か、冷静になって鏡見たら分かるだろうし(笑) でも、ネタバレもしちまったことだし、ヤラせる気もねえっていうなら、もう強行突破しかねえよな」
哲也さんと女が襲い掛かってきた。
口をふさがれ手足を縛られた状態で、私は裸に剥かれていった。
スマホのカメラのシャッター音。
そして、哲也さんたちの笑い声。
「やべえ、微塵も勃たねえ。どのみち、これはヤるの無理だったわ」
「やだぁ、こんなに色んな所が毛深い女ってホントにいるんだぁ」
「女の体というより、もはや肉の塊だろ。おえええ」
「あたしと違って、中に何も入っていないのに、すごいお腹」
彼らの蛮行が終わった後、手足の戒めを解かれた私は、全裸のまま土下座して懇願した。
「今、用意できるだけのお金を一括で渡します。だから、これきりにしてください。写真もすべて消してください。お願いです。お願いします……」
お金はこれから稼いでいくことができるし、貯められる。
だが、ズタズタにされた私の心も、尊厳も、もう元に戻ることはない。
これ以上、搾取され続けるなら、私はもう壊れてしまうだろう。
「だーめ。せっかく手に入れた一生もののATMを手放すはずないじゃん。……ねぇ、哲也、ここに引っ越してこない? ボロい家だけど、そこそこ部屋数あるみたいだし、何より家賃が浮くじゃん。掃除や洗濯も全部、こいつにさせりゃあいいわけだし。ゆくゆくは無縁だった育児も経験させてあげられるしさぁ(笑)」
「そうだな。賃貸より一軒家の方が子育てしやすいって話も聞いたことあるし。”住み込みの家政婦”がいるっていうのはいいかもしれねえな。家政婦雇う金だけじゃなくて、俺らの食費もガキのおむつ代も全部タダってことか」
女も、哲也さんも、私から毟り取れるだけ毟り取るつもりらしい。
ボロボロがデフォルトだった私の喪女人生を、さらにボロボロにするつもりらしい。
突如、女の腹から空腹を知らせる場違いにも程がある音が鳴った。
「やだあ、妊婦ってやたらお腹空くんだよね。ねえ、ピザ取ってよ、ピザ。熱々のピザが食べたいって言ってるんだけど」
私は女の言う通り、ピザを取ってあげた。
「あんたも一切れぐらいはピザを食べてもいいわよ。あ、そうだ、これからこの家での食事は基本全てデリバリーだからね。あんたが作る料理に毒でも入れられたら、シャレになンないから。ねえ、哲也?」
普通の家庭に毒など置いてあるはずがない。
だが、毒はなくとも薬ならある。
1人で生きていくしかない喪女の人生には、普通の女性として生きている人以上につらいこともあり、行き場のない不安感や焦燥感だって竜巻のごとく渦巻いている。
一時期、心療内科に通っていた私は、睡眠薬を処方してもらったことがあった。
そう、睡眠薬。
ピザを食べているうちに、一緒に頼んだドリンクを飲み尽くした哲也さんと女は、この家に置いてあった飲み物までも私に持ってこさせた。
その飲み物に、睡眠薬が仕込まれているなどと思いもしなかったろう。
それに何よりも、奴らが見下し嘲っていた私が”これほど早く”反撃してくるなんて、思っていなかったのだろう。
だが、”一寸の虫にも五分の魂”ならぬ”一寸の喪女にも五分の魂”だ。
もうすぐ、この家は業火に包まれる。
この家が一軒家で本当に良かった。
でも、どのみち近隣住民の皆さんや、消防署の皆さんには”最初で最後のご迷惑”をおかけすることは申し訳なく、心苦しい。
私はこんな自分に”殺人”なんて大罪を犯せるはずがないと思っていた。
それなのに今から一気に2人、いや”3人”を、この家もろとも焼き殺す。
奴らがどんな人間であったとはいえ、3人も殺害し、そのうえ妊婦殺しともくれば、私は”生きることを許されない”だろう。
だから、私は今から自分で自分の死刑を執行する。
日本国憲法で定められている絞首刑を選ぶつもりはない。
ここは、被害者3人と同じ方法で絶命するのが、喪女から殺人犯へとなった加害者の私なりの筋の通し方ってものだろうから。
(完)
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