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Episode6 『○○のくせに』シリーズ2品

【お急ぎの方へ☆サクッとネタバレ】Episode6-A 天使のくせに

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 18歳になったばかりのケヴィンは、バイク事故で突然の死を迎えた。魂だけの状態となった彼の元に、一人の天使(女性)が迎えに来た。

 しかし、ケヴィンは天使さんに向かって「……チェンジ」と不機嫌に言い放つ。その理由は、彼女のルックスが”天使のくせに”そこら辺を歩いている女と変わらない顔面レベルであったから。

  ”ホットガール(hot girl)=セクシーでイカした女”の天使を連れて来いという、ケヴィンの最期の最期の我儘を聞き入れたあげた優しい天使さん。
 彼女は、美人の誉れ高い一人の天使を連れてきた。

 新顔の天使の絶世の美貌に、ケヴィンは「これぞ、まさに天使。やっぱり天使はこうでなくちゃ。ラッキー、ラッキー、大ラッキー! 『Rolling in clover!(幸運が舞い込んでくる)』だ!」と、羽根もないのに舞い上がってしまいそうに。

 そのうえ、新顔の天使は、ケヴィンの魂をとろけさせる魅惑的な微笑みを浮かべたかと思うと、自身が身に付けている純白のローブをたくし上げ始めた。
 ケヴィンにエクセレントな経験をさせてくれるのかと思いきや、彼女の股の間からズゾゾゾゾゾゾと這い出てきたのは、黒くて長くて太い、この上なく立派なアナコンダ級の蛇であった。
 どういう仕組みになっているのかは不明である。

 なお、この蛇天使であるも「恐ろし過ぎる大蛇を体内に収納し従えている」だけでなく、「方言でズケズケと喋る」「エキセントリックな性格」と、いろいろ詰め込まれた濃ゆいキャラであった。

 蛇が苦手というか怖くてビビりまくっているケヴィンは、「もう一度チェンジ」ならびに「最初のチェンジを取り消してくれ(最初の天使を連れ戻してくれ)」と頼むも、蛇天使にはどちらも聞き入れてもらえない。

 それならもう、この蛇天使に天国に連れて行ってもらうしか道は残されていないと、嫌々ながら震える手を差し出したケヴィンであったも、蛇天使は首を横に振り、傍らの大蛇を示した。
「いやいや、あんたを直接、連れて行くのは”この子”の方や」と。

 一度、大蛇に丸呑みされて腹の中に入り、天国に着いた後(天国までは丸一日かかるらしい)、ゲポゲポッとケヴィンの魂は吐き出されると……
 蛇天使が、”数少ない経験者”に聞いた話(感想)によると、大蛇の中では意識もハッキリしたままで、癖になる温かさと圧迫感らしい……

 天使のくせに、なぜそんな猟奇的で残酷な仕事をするのか?
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