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婚約破棄してきた公爵が男とキスしていたのを目撃したので、腹いせに民衆の前で暴露してやりました
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「ミリア、君とは婚約できない。この話はなかったことにしてくれ」
私の家を訪れた公爵家の長男、アルネイド様は冷たく言い放った。
目の前が、そして未来が暗く絶望に閉ざされていく感覚に陥る。
アルネイド様は私の返答を聞くこともなく、背を向けて足早に去っていった。
(この貧しい暮らしからやっと解放されると思ったのに……)
全身の力が抜け、その場にへたり込んでしまった。
涙が頬を、そして服を濡らしていく。
背後の室内からは、クスクスと姉が笑う声が聞こえてきた。
容姿で私に劣る姉は、さぞいい気味だと思っていることだろう。
悔しくて情けなくて消えてしまいたい。
握った拳で床を叩きつけた。
どうして突然婚約破棄だなんて……。
私の気持ちをもてあそんでいただけだったのか。
そんな気持ちさえ湧き上がってくる。
いや、きっとその通りだ。
公爵家の身分の者がこんな平民と婚約など、そもそもありえなかったのだ。
でも……。
「復讐してやらないと気がすまない」
そんな言葉が自然と自分自身の口から出てきたことに驚いてしまった。
それほどまでに黒く渦巻く感情に支配されているようだ。
後悔させてやる。
アルネイド様、いや、アルネイドの顔を思い浮かべ、私は立ち上がった。
数ヶ月前。
アルネイドとの出会いは偶然だった。
夕飯の買い出しに行っていた私は、一息ついて噴水広場のベンチに腰掛けていた。
とその時、周囲のざわめきで目が覚めた。
疲れていたせいか、うとうとしていたようだ。
すると突然黒い影が私に覆いかぶさった。
視線を上げると、公爵家の長男、アルネイドの姿が目の前にあった。
端正な顔立ちで至近距離から見つめられ、思わず赤面した記憶がある。
それがアルネイドとの初めての出会いだった。
それ以来私は気に入られたようで(顔が好みと言われた)、何度か食事会に誘われた。
トントン拍子に話は進んでいき、ついには婚約してほしいと言われた。
これで貧乏な生活から逃げられる。
すぐにでも受け入れたいが、気になっていたことがあった。
どうやら彼は『男』を愛しているらしいのだ。
彼と初めて出会う前に、私は見てしまった。
町外れには森があるのだが、夕暮れ時に野草を取りに行った時のことだ。
奥まで進んだ場所にある秘密の採取スポットに着いた時、前方に人の気配を感じた。
見ると、木の陰に隠れるようにして二人の姿があった。
遠目から体を寄せ合っているように見えた。
(何をしているのだろう……)
胸騒ぎを感じ、近づいていくと……。
そこではアルネイドと、筋肉逞しい男が口づけをしていた。
「えっ!?」
思わず声が出てしまった。
それに気づいたのか二人がこちらに、ばっと顔を向けた。
咄嗟に身を翻し、私は森の出口の方向へと駆け出していた。
とんでもないものを見てしまった。
私の顔がバレた?
いや、周囲は暗くなってきているし、距離もあったからおそらく大丈夫だろう。
でももし見られていたら私はどうなってしまうのだろう。
事実を隠すために追放や処罰されるかもしれない。
恐怖や衝撃、色々な感情が渦巻きながらも、必死に森の出口へと走った。
そんな過去を振り返ると、アルネイドが噴水広場で私に声を掛けてきたのも、私に復讐するためだったのではないかとさえ思ってしまう。
貧乏人に手を差し伸べ、婚約すると見せかけての破棄。
私が一喜一憂する様子を見て、内心嘲笑っていたのだろうか。
いや、そもそも森の中で私の顔をもし見ていたのだったら、わざわざそんな回りくどいことをしないでさっさと追放でもなんでもすれば良かったのではないか。
それともアルネイドが私に声を掛けてきたのはたまたま?
女を好きになろうと思って適当な女(私)に近づいてはみたが、でもやっぱり男を好きな気持を抑えられず私を捨てた?
いや、今となってはそんなことはどうでもいい。
踏みにじられたこの気持ちを晴らす方法は一つだけ。
……復讐だ。
婚約を破棄されてから一週間後。
私は噴水広場に立っていた。
周囲には様々な店が並び、昼のこの時間帯は最も活気があり人通りが多い。
ちなみに私は家から持参した木箱の上に立っている。
少しでも目立つためだ。
人々はその光景に怪訝な顔しつつ、避けていく。
だがそんなことはどうでもいい。
(やるなら今しかない)
そう決心し、私は息を大きく吸い、そして大声で言葉を吐いた。
「皆様聴いてください! 私はミリア。アルネイドに求婚された者です!」
突然の出来事に人々はざわついている。
間髪入れずに言葉を発した。
「アルネイドは私を愛していると言ってきました。そして婚約の申し出をしてきたので私は受け入れたにも関わらず、破棄してきたのです! 彼は……私の気持ちを踏みにじりました!」
おいおい、何言ってんだ? アルネイドって公爵家のだよな?
そんな声が湧いている。
騒ぎを聞きつけたらしく人が集まってきた。
そうだ。それでいい。もっと来い。
私は黒い感情に支配されながらも、歓喜で口元が釣り上がるのを感じた。
早く終わらせないと、警備の者に抑え込まれる可能性もある。
急がなくては。
「突然ですが皆様にお聞きしたいことがあります。皆様は同性を愛したことがありますか?」
人々に困惑が広がったようだ。
それもそうか。
突然こんなこと言われても反応に困るだろう。
「人を好きになるのは素晴らしいと私は思います。仮にそれが同性でもです。誰を愛そうと自由なのですから」
ここで一旦呼吸を整え、私は大きく息を吸い、そして言葉を紡いだ。
「アルネイドに婚約を申し込まれた時、私は幸せでした。この方と共に歩いていこうと決めたのです」
人だかりはどんどんと大きくなっていた。
ついには警備隊の姿も見え始めた。
ん? その中心にいるのは……。
たまたま居合わせたのだろうか。
なら好都合。
思わず笑みが浮かんでしまった。
よく聞いておけ。
これが私の復讐だ。
「しかし、私は裏切られました! アルネイドは男性を愛していたのです! アルネイドが男性とキスしていたのを私はこの目で見ました! 最終的に私の気持ちはもてあそばれ、そして捨てられたのです!」
驚きの声が広がった。
男を好きって……あのアルネイド様が!? などといった声が周囲から聞こえてくる。
とその時、人混みをかき分けて警備隊が近づいてきた。
そしてその中にいた人物、アルネイドは私に向かって端正な顔を怒りに歪ませ叫んだ。
「お前は何を言っている! ふざけたことを言うな!」
そりゃまぁ、素直に認めないよね。
分かっていましたわ。
「私の言っていることは事実ですよ? アルネイド様?」
にっこりと私は笑みを浮かべた。さぞ不気味な笑顔だろう。
対するアルネイドは歯を食いしばった様子を見せた後、言葉を返してきた。
「自分が何をしてるか分かっているのか!? 嘘で民の心を惑わし、さらには私を侮辱するなどただじゃ済まないぞ!」
その顔は真っ赤になっていた。
今にも襲いかかってきそうだ。
時間がない。もう終わらせよう。
「証人もいますよ?」
数メートル先にいる人物に私は視線を向けた。
そこには気弱そうな女性が一人。
私の友人である。
森の中でキスを目撃したあの時、実は私は友人と一緒にいたのだ。
事実を知る者として、なんとか説得して今日来てもらったのだ。
周囲から視線を向けられた彼女は、一瞬ビクッとしたものの、言葉を発した。
「……私も、アルネイド様が男の方と……その……口づけをしているのを見ました」
よく言ってくれた。
その言葉を聴いたアルネイドは絶望の表情を浮かべていた。
「そ、それはちがう……。私はそんなことは」
と明らかに動揺している。
警備隊は怪訝そうにアルネイドを見ていた。
そしてここで驚くことが起こった。
一人の年配の女性がおずおずと手をあげ、こう言ったのだ。
「私も森で見たことがあるよ。それも何度か。皆の憩いの場であり、生活に必要な場でもある森でああいうのはちょっとねぇ……」
なんということか。
そんなにも愛し合っていたのか。
アルネイドは膝から崩れ落ち、うつむいてた。
私は木箱から降り、心の中で呟いた。
(これで終わりか……)
誰を愛したっていい。
好きな気持ちに性別なんて関係ない。
だが、その気持をもてあそぶのだけは私は許せない。
私に対する仕打ちや、男に対して抱いていた感情をバラされたアルネイドは、少なからず威厳が損なわれることだろう。
これから私はどうなるのだろうか。
騒ぎを起こした責任として、罪を背負うことになるのだろうか。
……まぁ今はどうでもいいか。
復讐を果たした。
今はそれで充分だ。
そして私は呆然と立ち尽くす警備隊の横を通り、アルネイドの前に立った。
「ミリア……」
呟いたアルネイドの瞳には覇気がなかった。
対する私はニッコリと笑みを浮かべ、言い放った。
「私を甘く見てもらっては困りますわ。アルネイド様」
私の家を訪れた公爵家の長男、アルネイド様は冷たく言い放った。
目の前が、そして未来が暗く絶望に閉ざされていく感覚に陥る。
アルネイド様は私の返答を聞くこともなく、背を向けて足早に去っていった。
(この貧しい暮らしからやっと解放されると思ったのに……)
全身の力が抜け、その場にへたり込んでしまった。
涙が頬を、そして服を濡らしていく。
背後の室内からは、クスクスと姉が笑う声が聞こえてきた。
容姿で私に劣る姉は、さぞいい気味だと思っていることだろう。
悔しくて情けなくて消えてしまいたい。
握った拳で床を叩きつけた。
どうして突然婚約破棄だなんて……。
私の気持ちをもてあそんでいただけだったのか。
そんな気持ちさえ湧き上がってくる。
いや、きっとその通りだ。
公爵家の身分の者がこんな平民と婚約など、そもそもありえなかったのだ。
でも……。
「復讐してやらないと気がすまない」
そんな言葉が自然と自分自身の口から出てきたことに驚いてしまった。
それほどまでに黒く渦巻く感情に支配されているようだ。
後悔させてやる。
アルネイド様、いや、アルネイドの顔を思い浮かべ、私は立ち上がった。
数ヶ月前。
アルネイドとの出会いは偶然だった。
夕飯の買い出しに行っていた私は、一息ついて噴水広場のベンチに腰掛けていた。
とその時、周囲のざわめきで目が覚めた。
疲れていたせいか、うとうとしていたようだ。
すると突然黒い影が私に覆いかぶさった。
視線を上げると、公爵家の長男、アルネイドの姿が目の前にあった。
端正な顔立ちで至近距離から見つめられ、思わず赤面した記憶がある。
それがアルネイドとの初めての出会いだった。
それ以来私は気に入られたようで(顔が好みと言われた)、何度か食事会に誘われた。
トントン拍子に話は進んでいき、ついには婚約してほしいと言われた。
これで貧乏な生活から逃げられる。
すぐにでも受け入れたいが、気になっていたことがあった。
どうやら彼は『男』を愛しているらしいのだ。
彼と初めて出会う前に、私は見てしまった。
町外れには森があるのだが、夕暮れ時に野草を取りに行った時のことだ。
奥まで進んだ場所にある秘密の採取スポットに着いた時、前方に人の気配を感じた。
見ると、木の陰に隠れるようにして二人の姿があった。
遠目から体を寄せ合っているように見えた。
(何をしているのだろう……)
胸騒ぎを感じ、近づいていくと……。
そこではアルネイドと、筋肉逞しい男が口づけをしていた。
「えっ!?」
思わず声が出てしまった。
それに気づいたのか二人がこちらに、ばっと顔を向けた。
咄嗟に身を翻し、私は森の出口の方向へと駆け出していた。
とんでもないものを見てしまった。
私の顔がバレた?
いや、周囲は暗くなってきているし、距離もあったからおそらく大丈夫だろう。
でももし見られていたら私はどうなってしまうのだろう。
事実を隠すために追放や処罰されるかもしれない。
恐怖や衝撃、色々な感情が渦巻きながらも、必死に森の出口へと走った。
そんな過去を振り返ると、アルネイドが噴水広場で私に声を掛けてきたのも、私に復讐するためだったのではないかとさえ思ってしまう。
貧乏人に手を差し伸べ、婚約すると見せかけての破棄。
私が一喜一憂する様子を見て、内心嘲笑っていたのだろうか。
いや、そもそも森の中で私の顔をもし見ていたのだったら、わざわざそんな回りくどいことをしないでさっさと追放でもなんでもすれば良かったのではないか。
それともアルネイドが私に声を掛けてきたのはたまたま?
女を好きになろうと思って適当な女(私)に近づいてはみたが、でもやっぱり男を好きな気持を抑えられず私を捨てた?
いや、今となってはそんなことはどうでもいい。
踏みにじられたこの気持ちを晴らす方法は一つだけ。
……復讐だ。
婚約を破棄されてから一週間後。
私は噴水広場に立っていた。
周囲には様々な店が並び、昼のこの時間帯は最も活気があり人通りが多い。
ちなみに私は家から持参した木箱の上に立っている。
少しでも目立つためだ。
人々はその光景に怪訝な顔しつつ、避けていく。
だがそんなことはどうでもいい。
(やるなら今しかない)
そう決心し、私は息を大きく吸い、そして大声で言葉を吐いた。
「皆様聴いてください! 私はミリア。アルネイドに求婚された者です!」
突然の出来事に人々はざわついている。
間髪入れずに言葉を発した。
「アルネイドは私を愛していると言ってきました。そして婚約の申し出をしてきたので私は受け入れたにも関わらず、破棄してきたのです! 彼は……私の気持ちを踏みにじりました!」
おいおい、何言ってんだ? アルネイドって公爵家のだよな?
そんな声が湧いている。
騒ぎを聞きつけたらしく人が集まってきた。
そうだ。それでいい。もっと来い。
私は黒い感情に支配されながらも、歓喜で口元が釣り上がるのを感じた。
早く終わらせないと、警備の者に抑え込まれる可能性もある。
急がなくては。
「突然ですが皆様にお聞きしたいことがあります。皆様は同性を愛したことがありますか?」
人々に困惑が広がったようだ。
それもそうか。
突然こんなこと言われても反応に困るだろう。
「人を好きになるのは素晴らしいと私は思います。仮にそれが同性でもです。誰を愛そうと自由なのですから」
ここで一旦呼吸を整え、私は大きく息を吸い、そして言葉を紡いだ。
「アルネイドに婚約を申し込まれた時、私は幸せでした。この方と共に歩いていこうと決めたのです」
人だかりはどんどんと大きくなっていた。
ついには警備隊の姿も見え始めた。
ん? その中心にいるのは……。
たまたま居合わせたのだろうか。
なら好都合。
思わず笑みが浮かんでしまった。
よく聞いておけ。
これが私の復讐だ。
「しかし、私は裏切られました! アルネイドは男性を愛していたのです! アルネイドが男性とキスしていたのを私はこの目で見ました! 最終的に私の気持ちはもてあそばれ、そして捨てられたのです!」
驚きの声が広がった。
男を好きって……あのアルネイド様が!? などといった声が周囲から聞こえてくる。
とその時、人混みをかき分けて警備隊が近づいてきた。
そしてその中にいた人物、アルネイドは私に向かって端正な顔を怒りに歪ませ叫んだ。
「お前は何を言っている! ふざけたことを言うな!」
そりゃまぁ、素直に認めないよね。
分かっていましたわ。
「私の言っていることは事実ですよ? アルネイド様?」
にっこりと私は笑みを浮かべた。さぞ不気味な笑顔だろう。
対するアルネイドは歯を食いしばった様子を見せた後、言葉を返してきた。
「自分が何をしてるか分かっているのか!? 嘘で民の心を惑わし、さらには私を侮辱するなどただじゃ済まないぞ!」
その顔は真っ赤になっていた。
今にも襲いかかってきそうだ。
時間がない。もう終わらせよう。
「証人もいますよ?」
数メートル先にいる人物に私は視線を向けた。
そこには気弱そうな女性が一人。
私の友人である。
森の中でキスを目撃したあの時、実は私は友人と一緒にいたのだ。
事実を知る者として、なんとか説得して今日来てもらったのだ。
周囲から視線を向けられた彼女は、一瞬ビクッとしたものの、言葉を発した。
「……私も、アルネイド様が男の方と……その……口づけをしているのを見ました」
よく言ってくれた。
その言葉を聴いたアルネイドは絶望の表情を浮かべていた。
「そ、それはちがう……。私はそんなことは」
と明らかに動揺している。
警備隊は怪訝そうにアルネイドを見ていた。
そしてここで驚くことが起こった。
一人の年配の女性がおずおずと手をあげ、こう言ったのだ。
「私も森で見たことがあるよ。それも何度か。皆の憩いの場であり、生活に必要な場でもある森でああいうのはちょっとねぇ……」
なんということか。
そんなにも愛し合っていたのか。
アルネイドは膝から崩れ落ち、うつむいてた。
私は木箱から降り、心の中で呟いた。
(これで終わりか……)
誰を愛したっていい。
好きな気持ちに性別なんて関係ない。
だが、その気持をもてあそぶのだけは私は許せない。
私に対する仕打ちや、男に対して抱いていた感情をバラされたアルネイドは、少なからず威厳が損なわれることだろう。
これから私はどうなるのだろうか。
騒ぎを起こした責任として、罪を背負うことになるのだろうか。
……まぁ今はどうでもいいか。
復讐を果たした。
今はそれで充分だ。
そして私は呆然と立ち尽くす警備隊の横を通り、アルネイドの前に立った。
「ミリア……」
呟いたアルネイドの瞳には覇気がなかった。
対する私はニッコリと笑みを浮かべ、言い放った。
「私を甘く見てもらっては困りますわ。アルネイド様」
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