女宇宙刑事マロン（１8禁）

②

②マロンは廃墟となっているホテルに向かっている。地球征服を狙っている野蛮なザザー星人がいるとの情報が宇宙警察から入ったからだ。「宇宙警察だ！　そこにいるのは分かっている，すぐに出てきなさい」　マロンは，廃墟の前で言っても反応がないので突撃をすることにし，「シルバーそーど！」
　右手に剣を持ち，廃墟の奥に進んで言った。すると，光線がマロン目がけて発射された。しかし，マロンはマスク内のコンピュータによって光線を察知し，回避したうえで光線の発射された方に横壁を左右に飛びながら近づいた。

　ザザー星人が何人もいたので剣で攻撃を仕掛けた。
「待て，宇宙警察，お前が地球担当者か」

　マロンは，光線で攻撃をしてきたのに，いやに冷静なのが，逆に不気味だった。
「そうだ，宇宙刑事マロンだ！」

　ザザー星人の代表者がソファーにすわりマロンを呼んでいる。どうやら話合いをしたいようだ

「もし，罠を仕掛けてあったら許さないぞ！」

「宇宙警察とやり合う気持ちはないから，まあ，とにかく，座れよ」

　マロンはいつものように宇宙警察へ送致するから，その前に何を話したいのか聞いてみることにして，ソファーに座った」

「マロン刑事，地球人は自然を破壊し，このままでは破滅の道をたどってしまうだろう，だから，我々が地球人のリーダーとなって，地球人を動かし，支配者になる方がいいとおもわないかね」

　マロンは正論を言っているように相手に伝え，油断させるつもりなのだろうと考え，シルバーソードを離さなかった。
「いや，違う，地球人は地球人の考えで未来を作っていくべきだ，支配なんて間違っている」

　「クン～クンクン～～んっ・・・・ふ～ん，そうか！」

「何の臭いを嗅いでいる！」

「俺たちは臭いに敏感でね，いったいお前はどこの星の出身者かしらべたのさ」

　マロンは，はっとした。話合いの目的は相手を油断させるのではなく，自分の出身星を探って弱点をつくためだったんだ。

「マロン，おまえはエプシロン星人だな，そうすると，愛液は貴重だ，それだけでおまえを捕まえる宇宙犯罪者は多いはずだ，どうだ，俺たちを見逃してくれたら，このことはだれにもいわないぜ，とりしきはもちろん，受けるよな」

　マロンは，確かにザザー星人の言う通り，狙われてしまう対象になってしまうだろう，しかし，ここで全員を捕まえて宇宙警察に送り，二度とでられないようにすればいいだけのこと，全員を捕まえてやる。

「答えは，ノーだ，お前達を他の星侵略未遂で逮捕する」

　マロンの剣はザザー星人の動きよりも早く動いた。光線銃に対してマロンは避けながら確実にザザー星人を倒して行った。
「まあか，全員がつかまるとは・・・・・・・・でも！」
　ザザー星人のリーダーはマロンに捕まりながらも笑っている。

　マロンは全員送致して廃墟を出ると，１匹の子犬がかわいい舌をだしてじゃれてきた。マロンも心が癒やされたので相手をしている。
「かわいい，おまえは迷子なの，かわいそう，私の部屋で飼ってあげるわ」

　マロンは，ザザー星人が子犬に化けているとは思ってもいなかった。