釣りガールレッドブルマ(一般作)

ヒロイン小説研究所

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④浜崎君と組んで陸上練習をしていると聡を誘って颯太先輩がやってきた。
「レッドブルマ、いや、海野美咲さん、お願いがあるんだけど、すごいお金になる話なんだ」
 レッドブルマは休憩中とはいえ、練習中にそんな話をしたくなかったので、日にちを変えて話を聞くことを颯太先輩に伝えたが、練習が終わるのを待つと言われて近くのお店の前で合流した。
「お金になるって、颯太先輩、私にどんな関係があるんですか」
「レッドブルマは、制服のスカートの下に履いているのか」
 唐突で不思議な質問だったけど、颯太先輩なので正直に答えた。
「着替えるのが面倒なので履いています」
「そのレッドブルマを脱いで俺に売ってくれ、頼む」
 颯太先輩に手を合わせてお願いされた。
「ダメです。脱いだらスウスウして嫌です」
「お金になるんだ!」
「確かに、こう言う物を買うお店はあると聞いてますけど、嫌です」
 レッドブルマは、帰ろうとすると腕を捕まれた。
「お店ではないんだ、この間、一緒に釣りをした帰りに行き会った男の人が大金で買うと言うんだ、レッドブルマは新品のレッドブルマを買って、それを俺に売ってくれ!」「じゃあ、お金は入らないけど、颯太先輩に上げます。でも、今、履いてるのは本当に嫌なので、明日の日曜日、他のレッドブルマをここに持ってきます」
「ありがとう、レッドブルマ、うれしいぜ」
 颯太先輩は大喜びしながら、大金が入ったら何を買おうか考えながら帰って行った。

 次の日に颯太先輩に古いレッドブルマを渡して部屋に戻ると、颯太先輩はすぐに連絡を取って相手に渡したが違うから交換してもらうように言われて、 折り返し電話が来た。
「すまん、レッドブルマ、メーカーが違うみたいだ、ADと書いてある、いつも海に履いていくレッドブルマを欲しがっている、交換してくれ」
「ダメです! いつも海に履いて行くレッドブルマは専用に使って馴染みがあるんです、でも、私も会いたいから場所を教えてください」
 あのADと書いてあるレッドブルマは、マリンジャスティスレッドブルマの変身アイテムだ。陸の上なのに海魔と関係している人がいると言うのだろうか、そもそも、この秘密を知っているのだろうか、敵なのだろうか。
 颯太先輩に聞かされた場所が見える所で人気のない所を探し、変身した。
「マリンジャスティスレッドブルマーチェンジアップ!」
 ポーズとともに最後のウインクもしっかりやらないと変身できない。
 バイザーで颯太先輩と話している男を見た。
「えっ、何、あれ?」
 顔はタコ、手はイカの触手、服を着ているので中は透視できなかった。
「わっ、何でわかったの!」
 颯太先輩が止めている中、マリンジャスティスレッドブルマの方を向いて走ってくる。急いで木陰に隠れたが、見つかってしまった。敵もタコの顔、触手という正体を現している。
「隠れても無駄だ! 出てこい、マリンジャスティスレッドブルマ!」
 木陰で隠れて考えていた。なぜ、名前が分かったのか、正体がばれているということなのか。
「あなたは、海魔、海は、このマリンジャスティスレッドブルマが守ってみせる!」
「マリンジャスティスレッドブルマは、あの海にいたやつなのか、それとも、本当はおまえのもので貸してやったのか、答えろ!」
 正体はばれてないみたいで安心したが、ばれるのも時間の問題だ。それなら、ここで倒すしかない。
「このレッドブルマは私のもの、あの子が海に行く時に貸してあげるのよ」
「まあ、どっちでもいい、そのバイザーを破壊してやる」
 男の両手の触手が伸びてきてレッドブルマを絡みとった。
「何、するの!」
 右腿の聖剣を抜いて切っていく。しかし、男の触手は切られても再生されて伸びてくる。
「はっはは~、触手で首を絞めて苦しめてやる」
「ぅう~くるじぃ~・・」
 レッドブルマは聖剣を落としてしまった。
「あっ、しまった」
「マリンジャスティスレッドブルマ、バイザーを破壊する」
「ぁ~ぅぅ~ぁああっ・・・」
 マリンジャスティスレッドブルマのバイザーが危険信号を点滅している。
(このままでは、バイザーが壊されて正体が知られてしまう、さらに、やられてしまう・・・)
 だれかがこの人気のない所にやってきた。
(颯太先輩だ!)
「おい、な、なんだ、この化け物は、それとやられているのは正義のヒロインなのか、まあ、とにかく、何とかしなければ」
「そこの男の子、私はマリンジャスティスレッドブルマ、お願い、落ちている枝の先に火を点けて、異形の生物に近づけて!」
 颯太は、帰ってしまった。
「残念だったな、人間は愚かな生き物だ、自分のことしか考えない。恐怖で逃げてしまったぞ! さあ、バイザー破壊!」
「ぃやぁああ~~」
 また、足音が聞こえてきた。颯太が枝、布、油、着火する物を持ってきたのだ。
「おい、正義のヒロイン、準備したぞ、どうすればいいんだ」
「ぐるじぃ~すぐ、火を点けてそいつに近づいて」
 颯太は素早く作って、火を異形の生き物に近づけた。マリンジャスティスレッドブルマが考えた通り、異形の生き物を触手を戻して下がっていく。
「また、会おう、マリンジャスティスレッドブルマ!」
 異形の生物は逃げて見えなくなった。
「おい、大丈夫かって、すごい格好だな、下はレッドブルマ、でも、海野の履いてるものより光っている、不思議なブルマだな」
「ありがとう助かったわ、名前は何て言うの」
 もちろん、マリンジャスティスレッドブルマは知っているが、変身した時は違う呼び方の方がばれないと考えた。
「俺の名前は、颯太だ、颯太って呼んでくれ」
(先輩なのに、いのかな、でも、颯太って呼ぼう)
「颯太の勇気ある行動に感謝します、では、さようなら」
「えっ、変身解除をここでしないの」
(ここでしたら、レッドブルマを脱いでワカメパンツが見られ、そして、ワカメパンツが消滅し、・・・)
「ぃやぁ~ん」
「えっ、何か想像してたの?」
「いえ、違います、颯太はどっちに行くの?」
「そう、私は反対のこっちなの、じゃあ、またね」
 マリンジャスティスレッドブルマは、自然とウインクをしてしまった。
「かっわいい~」
 颯太先輩は、一目惚れをしてしまった。
 マリンジャスティスレッドブルマは逃がしてしまって心配だったが、意外な所で会うのだった。
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