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③颯太先輩と聡のいる所にレッドブルマとホワイトブルマが帰ってきた。エサを付けるためだ。レッドブルマの股下は乾ききらずに、まだ濡れたままで二人は視線のやり場にこまった。
 ホワイトブルマは、アオイソメをチョンがけして釣りをするために海に入って行く。レッドブルマは、持参の網を持ってどこかへ行くようだ。
「レッドブルマ、何を捕まえるの」
「颯太先輩、小魚ですよ、一緒に来ますか」
 二人は靴と靴下をぬいて素足でレッドブルマに付いて行った。すると、波打ち際に小魚がいたので、二人は両手を合わせるようにして小魚を捕り、レッドブルマに持って
行った。
「ありがとうございます。先輩、でも、この魚でもいいんですけど狙っているのはハゼに似た小魚なんです、いたっ、これこれ」
 ハゼではないが形は似ていて砂浜に体を付けている小魚だ。
「これを、こうやって付けて出来上がり、先輩、すみませんが網を持っていってもらってもいいですか」
 ホワイトブルマがキャッキャと喜んでいる。ハゼとコチ、両方が上下の針に釣れたのだ。
「ホワイトブルマ、やるね、釣りが上手いじゃん」
「ゆっくりと巻いて、かかってもすぐに上げず、二匹目をまつと、釣れたんですよ、でも、レッドブルマはすごいことになるかもです」
「すごいこと? 何?」
「それは、なるかどうかわからないので、お楽しみにしていてください、後、レッドブルマに近寄らないようにしてあげてください」
 レッドブルマの方を見ると、真剣な顔つきで海の中に入ってリール竿を持っている。波が来ても動かない。
 ホワイトブルマに近寄らないように言われたが、陸の一番近くまで行って何が始まるのか見ていた。
「おい、レッドブルマが竿を立てて糸を巻いたぞ」
「うん、少しずつ近寄らせているみたいだ」
「あっ、レッドブルマの竿がブルンブルン揺れて魚が釣れているぞ! でも、何やってんだ、竿を引かない」
 二人は我慢出来ずに、靴と靴下をぬいてレッドブルマの隣に行ってしまった。
「おい、レッドブルマ完全に魚が引いてるぞ、あれ、目を閉じている・・・」
「今、魚が尻尾を口に入れて飲み込んでいる所です」
「レッドブルマ、何、言ってるんだ、早く上げないと針からにげるぞ」
「今、魚が半分飲み込んだ所です」
 レッドブルマは、目を閉じて海底の魚が食べている様子を連想していた。
「想像はいいから、早く竿をあげろよ!」
「よし、四十ぐらい数えたので、ひきあげますよ」
「早く、巻けよ!」
「いいんです、このぐらいの速さで」
 レッドブルマが引いていき、魚影が見えてきた。
「ああっ、でかいヒラメだ!」
「本当は網が必要なんですが、ここは砂浜なのでこのまま陸上げします。でも、もし、近くで逃げたら追いかけて捕まえてくださいね」
「針からとれねえよ、あっ、本当だ、こんな近くでとれちゃったぞ」
 三人で追いかけると、突然、レッドブルマは両方の肘を伸ばして腹ばいでジャンプしてヒラメをゲットした。当然、ブルマの股ぐらいの濡れでは済まず、体の全面がびしょ濡れだ。
 レッドブルマは大きなヒラメを両手で開いて見せながら、濡れたブルマとTシャツを気にしないで、笑顔で照れくさそうに颯太達をみた。
「レッドブルマ、すげえ、かっこいい~」
 颯太先輩は濡れて透けているブラジャーよりも、レッドブルマの行為に感動していた。
「おばあちゃんがヒラメ食べたいって言ってたから、逃がしたくなかったの、へへへ~」
 この騒ぎでホワイトブルマもやってきた。
「やっぱり、レッドブルマはヒラメ狙いだったんだ、でも、なかなか釣れないから、よかったね」
 ホワイトブルマもレッドブルマの釣りに対する気構えを賞賛した。
「ホワイトブルマは、ブルーブルマを知っているかな」
「知らない~~」
「じゃあ、今度、紹介するね、でも、ブルーブルマは東の海、ホワイトブルマは西の海、どうしよう」
「私はここで会いたいな」
「じゃあ、誘ってみるね」
「濡れたから、もう、帰った方がいいよ、私も終わりにするから」
 二人は、釣った魚を持って帰って行った。そして、取り残された二人は、浜崎君を誘って一緒に釣ろうと考えていた。                                 
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