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④翔は美月の手を引いて、そのまま、体操部の練習する体育館の前まで送って行った。
「何があったのか知らないけど、弘子達に脅されていることは分かった。美月さんは、僕が守る」
翔は美月の顔に両手を優しくかけて、キスをした。美月は翔に抱きついた。
「私も、翔君を守るからね」
美月は、そのまま体育館に入っていった。
翔は弘子達の所へ行って話を聞いても答えないので、美恵と咲恵の所に行った。弘子に口止めされているからと言って、やはり、何も答えてくれなかった。ただ、弘子には言わないでと言いながら、妹と弘子が仲が良く、翔の行動が妹を通じて弘子に流れていることを教えてくれた。美恵と咲恵も弘子の美月への嫉妬はやりすぎだと感じていた。
翔は、部活を休んで家に帰り、妹に話を聞こうとしたら、ドアを閉めて話しにならなかったが、やはり、妹が関わっていることは理解できた。妹が部屋から出てくるまで待つしかないのだ。
一方、弘子は美月のために一生懸命になる翔を見て、さらに美月を追い込みたかった。
「美月さん、今日、部活が終わったら一緒に帰るから、玄関で待っていて、それから、今日の練習も、男達を誘惑するように練習することをわすれないようにね、じゃあ、待っているから、あっ。レオタードは、制服の下に着たままでいいから」
美月は、早く家に帰りたかった。ヤングケアラーは、することが多いのだ。でも、翔のために、一緒に帰る決断をした。また、嫌なことをされるのだろうか。
帰りに玄関に行くと、翔君がいた。
「迎えに来たよ、また、何かされたら困るから、美月さんを守るって約束したんだ!」
「ありがとう・・、でも、弘子さん達と帰ることになっていて、ここで待たないと・・・・」
「すぐに、家に帰ったら弘子さん達が待ち伏せして、美月さん、言うことを聞きそうだから、まず、僕の部屋に行こう」
「ダメ! お父さんとお母さんが許してくれていないでしょ」
「大丈夫、もう、分かってくれているよ、さあ、行こう」
翔は許していないのに許したと嘘を言って、美月さんの手を引いて自分の部屋に連れて行った。弘子は、それを聞いていて、翔の妹に電話をし、見張って写真を撮るように仕向けた。何も知らない翔と美月は、翔の部屋で安堵の時間を過ごしていた。
「何があったのか知らないけど、弘子達に脅されていることは分かった。美月さんは、僕が守る」
翔は美月の顔に両手を優しくかけて、キスをした。美月は翔に抱きついた。
「私も、翔君を守るからね」
美月は、そのまま体育館に入っていった。
翔は弘子達の所へ行って話を聞いても答えないので、美恵と咲恵の所に行った。弘子に口止めされているからと言って、やはり、何も答えてくれなかった。ただ、弘子には言わないでと言いながら、妹と弘子が仲が良く、翔の行動が妹を通じて弘子に流れていることを教えてくれた。美恵と咲恵も弘子の美月への嫉妬はやりすぎだと感じていた。
翔は、部活を休んで家に帰り、妹に話を聞こうとしたら、ドアを閉めて話しにならなかったが、やはり、妹が関わっていることは理解できた。妹が部屋から出てくるまで待つしかないのだ。
一方、弘子は美月のために一生懸命になる翔を見て、さらに美月を追い込みたかった。
「美月さん、今日、部活が終わったら一緒に帰るから、玄関で待っていて、それから、今日の練習も、男達を誘惑するように練習することをわすれないようにね、じゃあ、待っているから、あっ。レオタードは、制服の下に着たままでいいから」
美月は、早く家に帰りたかった。ヤングケアラーは、することが多いのだ。でも、翔のために、一緒に帰る決断をした。また、嫌なことをされるのだろうか。
帰りに玄関に行くと、翔君がいた。
「迎えに来たよ、また、何かされたら困るから、美月さんを守るって約束したんだ!」
「ありがとう・・、でも、弘子さん達と帰ることになっていて、ここで待たないと・・・・」
「すぐに、家に帰ったら弘子さん達が待ち伏せして、美月さん、言うことを聞きそうだから、まず、僕の部屋に行こう」
「ダメ! お父さんとお母さんが許してくれていないでしょ」
「大丈夫、もう、分かってくれているよ、さあ、行こう」
翔は許していないのに許したと嘘を言って、美月さんの手を引いて自分の部屋に連れて行った。弘子は、それを聞いていて、翔の妹に電話をし、見張って写真を撮るように仕向けた。何も知らない翔と美月は、翔の部屋で安堵の時間を過ごしていた。
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