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④朝、目覚めると目の前に翔君の顔があった。二人で翔の布団で寝ていたのだ。

 びっくりしながらも翔君を起こさないように早起きをして、朝食の準備をする。朝は、簡単なものにするのだが、それでも、お母さんの食事、太陽君と星奈ちゃんの食事、自分の食事、さらに、今日は翔君の食事を準備するのだ。食事の準備をしながら、太陽君と星奈ちゃんの保育園の準備もする。

「あっ、しまった! 園からの連絡帳を見てなかった」

 間に挟まっていたのは、良くあるアンケート用紙だった。急いで書く美月だった。奥の方から歩いてくる音がする。

「おはよう、美月さん、何かて手伝うよ、何したらいいかな・・・」

「大丈夫、翔君は、もっと、ゆっくり寝てて」

「二人で朝食を作ろうよ、言って、何でもするから」
                                                                             
 朝は猫の手も借りたいほど忙しい、だから、結局、一緒にすることになった。ゴミ出しもお願いした。ゴミを置く場所まで行く時間も、朝は美月にとって貴重な時間だ。お母さんに食事を持っていったが、食欲がないとのこと、翔君が良く眠れたかを心配していた。太陽君と星奈ちゃんの二人を起こしに行くと、星奈ちゃんの様子がおかしい、熱があるようだ、急いで処置をして、園を休み、お母さんと寝ていることにした。小さな子どもは良く熱を出すのだ。

 太陽君を園のバスに乗せてから、翔君と学校に向かったが、さすがに一緒に歩くのは恥ずかしいので、翔君に最初行ってもらった。その時、お母さんから携帯に連絡が入った。星奈ちゃんの具合が悪いそうだ。美月は引き返した。

 ぜいぜいと苦しがっていたので、学校に連絡して近くの病院へおんぶして連れて行った。軽い肺炎を起こしていた。そして、そのまま、入院となった。学校に欠席連絡してから、入院に必要な書類を書き、保護者でなければ書けない書類は持ち帰ってお母さんに書いてもらった。入院に必要なものを病室に持っていくと、星奈ちゃんは、泣いて寂しがっている。

「星奈ちゃん、ほら、周りのベッドにも子どもたちがいるでしょ、大丈夫、それに、このボタンを押すと看護師さんが夜でも来てくれるから、ねぇ、大丈夫だから安心して」

「お姉ちゃん、また、すぐ来て」

「うん、今日も、また、来るからね」

 美月は、一度、家に帰った。そして、久しぶりにお母さんといろいろな話をした。お母さんの愛情を美月は感じることができた。

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