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 レオタードはつるつるしていてとても繊細な素材だ,だから,美月のために間違いなく丁寧に洗いたい!伸縮性の高い化繊素材と書いてある。洗濯機に裏返して網に入れて洗う方法も書いてあったが,翔は丁寧な方を美月のために選んだ。

 まず,風呂桶と中性洗剤,ぬるまゆ30度ぐらいを準備した。レオタードを裏返しにして,優しく,押し洗いを始めた。ネットに,生地をこすったり,必要以上にもみ洗いをすると,レオタードの色が部分的に色落ちしたり,型崩れ,繊維を傷めてしまうと書いてあったので慎重にやった。浮かせたり沈めたりを繰り返して「押し洗い」をした。そして、洗った後は,十分にすすいいだ。水を一回ずつ入れ替えた。

 乾かすのに,バスタオルを使って水分を取った。その頃には,緊張で自分もやや汗が出てきた。平らな場所にバスタオルを広げ、裏返したままのレオタードの形を整えて挟んだ。

 室内で陰干しをするために,裏返したまま、形を整えて平置きし、室内で陰干した。清潔な状態で保てるように大切に扱ったのだ。緊張がやっとほぐれた。
(これで,美月さんは,明日も体操部を頑張れるだろう。でも,お母さんの具合はどうなのかな,心配だ,お母さんだけでなく,美月さんも,,,,,。)

 美月は午前2時頃に帰宅した。
「翔君,ありがとう,こんな遅くまで,家の方は大丈夫,心配してないの?」
 美月は翔に時間もないので簡単に説明し,翔も美月が行った後のことを説明した。
「翔君,本当にありがとう」

 美月はお母さんのこと,明日からの不安で気持ちはいっぱいになっていた。

「あっ,余計なことかも知れなかったけど,明日の体操部の練習のために,バックからとって,洗濯しておいたよ」

 美月の顔が一瞬にして怖い顔となった。

「女の子の大事な物を見るなんて,この変態!!!」

 美月は翔の頬をビンタして,目に涙をためて強くにらんだ。

「もう,帰って,2度と家に来ないで!!!!」 

 あまりにも非常識な翔の行動が気に入らなかった。美月はに何よりも,なぜ翔がしたのかを考える余裕の気持ちがなかった。心は完全にすれ違っていた。

「もう~,変態!,ど変態よ!!!私のレオタード,インナー,いない時に見るなんて!!絶対に許せないぃ~!!!」

 翔は,手をさすりながら家に帰って行った。でも,心は痛むけど,美月さんのためにしてあげられることはすべてやれたのだ,怒らせちゃったけど・・・・・・・・・・・・。

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