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10 お母さんの入院 ①
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10 お母さんの入院
①部活練習を終えて家に帰った美月は,玄関を開けると同時に太陽君が飛びついてきた。
「お母さんが倒れて足が痛いってずっと言ってるよ,頭からは血が出てる、お姉ちゃん,お姉ちゃん、どうしよう」
泣きながら美月に状況を説明している途中で,いつもは着替えてからお母さんの様子を見に行くのだが,今日は制服を着たままお母さんの部屋に走って向かった。
「美月,心配かけてごめんね、トイレで立った時にね、一瞬気を失って倒れて,トイレのドアノブに頭をぶつけたみたいで頭から血が出てるのよ、ちり紙いっぱい使って頭を押さえてね,でも、まだ血が出てるの、後は歩けなかったから這って部屋まで来て,後から足が痛み,ズキンズキンするのよ,氷を太陽に持ってきてもらってやってるけど痛いの」
美月は小さい頃からの体操の練習で骨折をした子を何人も見ている。すぐに足の腫れ具合と熱のあることから骨折と考えて,救急車を呼んだ。でも,音がすると近所に心配をかけるので,近くに来たらサイレンをならさないようにお願いした。
美月は困った。太陽君と星奈ちゃんを二人きりにして置けないし,頼める親戚も知人もいない! 病院へ連れていくしか方法はないけど,今から検査をしたり応急処置をしてもらったら時間が遅くなって保育園に行けない,いや,保育園を休まなければならないだろう。そしたら,美月は学校へ行かずに家で二人の面倒を見なければいけないのだ。
「こんばんは,美月さん,翔です。今日も,自分の陸上練習が終わったから何か協力できることを・・・・・,どうしたの」
「今日は練習しないから大丈夫,ありがとう,じゃあ,また,明日ね」
太陽君が翔君に話しかけ,お母さんの病状や救急車で医者に行くことを話した。この間のお風呂で楽しかったので親しみを持っていたのだ。
「美月さん,僕が二人の面倒を見ているから安心してお母さんに着いて行って」
「だめだよ!翔君に迷惑かけられない・・・・・・よ。二人も病院に連れて行くから、もしかしたら,明日,学校休むかも知れないけど心配しないでね」
「お兄ちゃんといる~~・・」
太陽君と星奈ちゃんは,お母さんは心配だけど病院へ行くことには不安があったのだ。
「わがままいっちゃダメ! 翔君に迷惑かけちゃうでしょ・・ねっ・・」
「うん,でも・・お兄ちゃん・・・」
救急車が到着し、病状を診た後,救急車に同乗できるのは家族一人とのことだった。
「美月さん,早く,行って,二人に聞きながら後のことはやって置くから,でも,家庭のものをさわっちゃダメだよね,ごめん・・・」
美月は緊急事態なので仕方なく全てを同級生の翔君に任せる決心をした。
「翔君~~,翔君,ごめん,家の物使っていいし,何してもいいから,お願いします」
美月は翔に頭を下げてお願いした。
病院に運ばれるお母さんも,翔君に悪いけど,お願いすることを進めたのである。美月は病院へ向かった。翔は美月の代わりに二人の面倒を見る夜が始まった。翔は家に,今日は友達の家で勉強して帰るけど,遅くなることと,定期的に家にメールするから心配しないように連絡した。
①部活練習を終えて家に帰った美月は,玄関を開けると同時に太陽君が飛びついてきた。
「お母さんが倒れて足が痛いってずっと言ってるよ,頭からは血が出てる、お姉ちゃん,お姉ちゃん、どうしよう」
泣きながら美月に状況を説明している途中で,いつもは着替えてからお母さんの様子を見に行くのだが,今日は制服を着たままお母さんの部屋に走って向かった。
「美月,心配かけてごめんね、トイレで立った時にね、一瞬気を失って倒れて,トイレのドアノブに頭をぶつけたみたいで頭から血が出てるのよ、ちり紙いっぱい使って頭を押さえてね,でも、まだ血が出てるの、後は歩けなかったから這って部屋まで来て,後から足が痛み,ズキンズキンするのよ,氷を太陽に持ってきてもらってやってるけど痛いの」
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美月は困った。太陽君と星奈ちゃんを二人きりにして置けないし,頼める親戚も知人もいない! 病院へ連れていくしか方法はないけど,今から検査をしたり応急処置をしてもらったら時間が遅くなって保育園に行けない,いや,保育園を休まなければならないだろう。そしたら,美月は学校へ行かずに家で二人の面倒を見なければいけないのだ。
「こんばんは,美月さん,翔です。今日も,自分の陸上練習が終わったから何か協力できることを・・・・・,どうしたの」
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「お兄ちゃんといる~~・・」
太陽君と星奈ちゃんは,お母さんは心配だけど病院へ行くことには不安があったのだ。
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