ヒロインモニタリング（一般作）

プロローグ やっちゃおうよ、ヒロインドッキリ

１　やっちゃおうよ、ヒロインドッキリ

　テレビ局は視聴率がすべてだ。
「おい、やまちゃん、このままじゃ、ドキドキモニタリングの番組が強制終了させられちまうぜ！」
　ディレクターの鈴木が相棒の山ちゃんに相談していた。あれほど人気があった、ドキドキモニタリングでも、SNSやユーチューブの過激さには負けてしまうのだ。
「何か、常識では考えられないことで、視聴者の知りたい秘密を暴きだす内容があればいいけど・・・」
　鈴木は、辞表を用意して山ちゃんに見せた。
「終わりだよ」
「そのぐらいの覚悟があるなら、今、考えていることがあるけど、どうかな、正義のヒロインとして俺たちを守ってくれているヒロインにドッキリをかけるのは」
　二人は、少し黙っていたが、最初に言い出したのは鈴木だ。
「俺に、いい考えがある、よし、やってみよう。正義のヒロインなら、俺たちに危害はあたえないだろう」
　こうして、ヒロインモニタリングの計画が進んだ。