223 / 258
第166話『HiH IDOL FESTIVAL 11』
しおりを挟む
車内。相変わらず車はあてもなくどこかを走り続けており、Joyfulenceも動けずにいた。
凛果「……境田さん。ここ、どこなんですか。」
境田「さぁね?」
千翼「……」
桃莉「衣装、見つかったって。」
奈々「あぁそう!よかった!」
凛果「……こんなこと言いたくないですけど、衣装隠したのも、境田さんですか。」
境田「だったらなんだって言うの?」
千翼「衣装も隠したんですか。」
境田「あぁ、そうだよ。」
奈々「どうして入れるんですか?」
境田「俺だってテレビ関係者だからな。」
桃莉「境田さんひとりで考えたの。」
境田「……うん、そうだよ。」
千翼「なんでそんなことを。」
境田「HiH IDOL FESTIVALが憎い。それだけだよ。めちゃくちゃにしたかった。その予定だった。俺は、予定通りやってるだけだ。」
桃莉「さっき、誰と電話してたの。色々言ってたじゃん。仲間?」
境田「違うよ。」
千翼「仲間庇ってるなんて、良い人ですね?」
境田「あはは、なわけ。仲間なんて居ないよ。」
舞台袖。皆が各々の方法で集中力を高める中、隅に集まって話す4人の姿もあった。
楠矢「Joyfulence、今どこにいる感じなの、智。」
智「分かんない。境田くん、何もかも予定通りにやるつもりだ。」
ざくろ「オレたちも、結局予定通りやろうとしてるよ。」
寿佳「智、今、どう思ってる?」
智「……このまま、ミニステージを成功させて、お客さんの気持ちが少しでもこっちに傾かないかなって、思ってるよ。正直。Joyfulenceには申し訳ないけど。単独決まってるし。みんなは?」
ざくろ「オレも。」
楠矢「……一回、やめようってなったのに?」
智「……」
楠矢「悪いのは全部境田くんで、いいの?言い出したのは僕たちだ。」
智「言い出したのは俺だよ。」
寿佳「とにかく、俺たちはミニステージを成功させよう。」
智「Joyfulenceはもちろんこっちに向かってもらうように境田くんには言ったよ。でももう、こっちではどうしようもない。Joyfulenceがいなきゃライブが出来ないなんて、そんなの……あの子たちもお客さんも、贅沢すぎるよ。全部何もかも、手に入ると思わないでほしいな。Joyfulenceくらい、今日は見れなくていい。そんなに見たけりゃライブにでも行けばいい。」
楠矢「本当に思ってるの。」
智「……」
寿佳「と、とにかく、今はライブに集中しよう。もうすぐ出番だよ。アイドルモードに切り替えて。」
智「うん、そうだね。ごめん。Joyfulenceのことは、考えるよ。ちゃんとライブには出させるよ。」
ざくろ「オレたちも考えるよ?」
楠矢「当たり前。」
寿佳「またビジネスマンモード~、アイドルモードは?」
智「分かってるよ。待ちに待った、大きな舞台でのライブだ。」
いよいよHiH IDOL FESTIVAL 2021が始まろうとしていた。
凛果「……境田さん。ここ、どこなんですか。」
境田「さぁね?」
千翼「……」
桃莉「衣装、見つかったって。」
奈々「あぁそう!よかった!」
凛果「……こんなこと言いたくないですけど、衣装隠したのも、境田さんですか。」
境田「だったらなんだって言うの?」
千翼「衣装も隠したんですか。」
境田「あぁ、そうだよ。」
奈々「どうして入れるんですか?」
境田「俺だってテレビ関係者だからな。」
桃莉「境田さんひとりで考えたの。」
境田「……うん、そうだよ。」
千翼「なんでそんなことを。」
境田「HiH IDOL FESTIVALが憎い。それだけだよ。めちゃくちゃにしたかった。その予定だった。俺は、予定通りやってるだけだ。」
桃莉「さっき、誰と電話してたの。色々言ってたじゃん。仲間?」
境田「違うよ。」
千翼「仲間庇ってるなんて、良い人ですね?」
境田「あはは、なわけ。仲間なんて居ないよ。」
舞台袖。皆が各々の方法で集中力を高める中、隅に集まって話す4人の姿もあった。
楠矢「Joyfulence、今どこにいる感じなの、智。」
智「分かんない。境田くん、何もかも予定通りにやるつもりだ。」
ざくろ「オレたちも、結局予定通りやろうとしてるよ。」
寿佳「智、今、どう思ってる?」
智「……このまま、ミニステージを成功させて、お客さんの気持ちが少しでもこっちに傾かないかなって、思ってるよ。正直。Joyfulenceには申し訳ないけど。単独決まってるし。みんなは?」
ざくろ「オレも。」
楠矢「……一回、やめようってなったのに?」
智「……」
楠矢「悪いのは全部境田くんで、いいの?言い出したのは僕たちだ。」
智「言い出したのは俺だよ。」
寿佳「とにかく、俺たちはミニステージを成功させよう。」
智「Joyfulenceはもちろんこっちに向かってもらうように境田くんには言ったよ。でももう、こっちではどうしようもない。Joyfulenceがいなきゃライブが出来ないなんて、そんなの……あの子たちもお客さんも、贅沢すぎるよ。全部何もかも、手に入ると思わないでほしいな。Joyfulenceくらい、今日は見れなくていい。そんなに見たけりゃライブにでも行けばいい。」
楠矢「本当に思ってるの。」
智「……」
寿佳「と、とにかく、今はライブに集中しよう。もうすぐ出番だよ。アイドルモードに切り替えて。」
智「うん、そうだね。ごめん。Joyfulenceのことは、考えるよ。ちゃんとライブには出させるよ。」
ざくろ「オレたちも考えるよ?」
楠矢「当たり前。」
寿佳「またビジネスマンモード~、アイドルモードは?」
智「分かってるよ。待ちに待った、大きな舞台でのライブだ。」
いよいよHiH IDOL FESTIVAL 2021が始まろうとしていた。
0
お気に入りに追加
1
あなたにおすすめの小説
小さなことから〜露出〜えみ〜
サイコロ
恋愛
私の露出…
毎日更新していこうと思います
よろしくおねがいします
感想等お待ちしております
取り入れて欲しい内容なども
書いてくださいね
よりみなさんにお近く
考えやすく
サンタクロースが寝ている間にやってくる、本当の理由
フルーツパフェ
大衆娯楽
クリスマスイブの聖夜、子供達が寝静まった頃。
トナカイに牽かせたそりと共に、サンタクロースは町中の子供達の家を訪れる。
いかなる家庭の子供も平等に、そしてプレゼントを無償で渡すこの老人はしかしなぜ、子供達が寝静まった頃に現れるのだろうか。
考えてみれば、サンタクロースが何者かを説明できる大人はどれだけいるだろう。
赤い服に白髭、トナカイのそり――知っていることと言えば、せいぜいその程度の外見的特徴だろう。
言い換えればそれに当てはまる存在は全て、サンタクロースということになる。
たとえ、その心の奥底に邪心を孕んでいたとしても。
ちょっと大人な体験談はこちらです
神崎未緒里
恋愛
本当にあった!?かもしれない
ちょっと大人な体験談です。
日常に突然訪れる刺激的な体験。
少し非日常を覗いてみませんか?
あなたにもこんな瞬間が訪れるかもしれませんよ?
※本作品ではPixai.artで作成した生成AI画像ならびに
Pixabay並びにUnsplshのロイヤリティフリーの画像を使用しています。
※不定期更新です。
※文章中の人物名・地名・年代・建物名・商品名・設定などはすべて架空のものです。
百合ランジェリーカフェにようこそ!
楠富 つかさ
青春
主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?
ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!!
※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。
表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。
体育座りでスカートを汚してしまったあの日々
yoshieeesan
現代文学
学生時代にやたらとさせられた体育座りですが、女性からすると服が汚れた嫌な思い出が多いです。そういった短編小説を書いていきます。
イケメン彼氏は年上消防士!鍛え上げられた体は、夜の体力まで別物!?
すずなり。
恋愛
私が働く食堂にやってくる消防士さんたち。
翔馬「俺、チャーハン。」
宏斗「俺もー。」
航平「俺、から揚げつけてー。」
優弥「俺はスープ付き。」
みんなガタイがよく、男前。
ひなた「はーいっ。ちょっと待ってくださいねーっ。」
慌ただしい昼時を過ぎると、私の仕事は終わる。
終わった後、私は行かなきゃいけないところがある。
ひなた「すみませーん、子供のお迎えにきましたー。」
保育園に迎えに行かなきゃいけない子、『太陽』。
私は子供と一緒に・・・暮らしてる。
ーーーーーーーーーーーーーーーー
翔馬「おいおい嘘だろ?」
宏斗「子供・・・いたんだ・・。」
航平「いくつん時の子だよ・・・・。」
優弥「マジか・・・。」
消防署で開かれたお祭りに連れて行った太陽。
太陽の存在を知った一人の消防士さんが・・・私に言った。
「俺は太陽がいてもいい。・・・太陽の『パパ』になる。」
「俺はひなたが好きだ。・・・絶対振り向かせるから覚悟しとけよ?」
※お話に出てくる内容は、全て想像の世界です。現実世界とは何ら関係ありません。
※感想やコメントは受け付けることができません。
メンタルが薄氷なもので・・・すみません。
言葉も足りませんが読んでいただけたら幸いです。
楽しんでいただけたら嬉しく思います。
クラスメイトの美少女と無人島に流された件
桜井正宗
青春
修学旅行で離島へ向かう最中――悪天候に見舞われ、台風が直撃。船が沈没した。
高校二年の早坂 啓(はやさか てつ)は、気づくと砂浜で寝ていた。周囲を見渡すとクラスメイトで美少女の天音 愛(あまね まな)が隣に倒れていた。
どうやら、漂流して流されていたようだった。
帰ろうにも島は『無人島』。
しばらくは島で生きていくしかなくなった。天音と共に無人島サバイバルをしていくのだが……クラスの女子が次々に見つかり、やがてハーレムに。
男一人と女子十五人で……取り合いに発展!?
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる