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第91話『私が居なくても 8』
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収録を終えた涼寧とメルシーが控え室に戻ると、マネージャーが2人に駆け寄ってきた。
「お疲れ様です、梅香さんが……梅香さんが、目を覚ましました……!」
涼寧「え!?」
メルシー「ほんと!?」
「はい。先ほど、お母様から連絡がありました。」
メルシー「そう……よかった……」
「はい。1週間は安静に、ということですので、活動休止期間は1週間と発表します。ですので、今後1週間で入っているお仕事は、引き続きおふたりでお願いします。梅香さんの強い要望もあり、きっちり1週間後には完全に復帰という形になります。」
涼寧「梅香に会いたい。」
「はい。今日のスケジュールはこれで終了ですし、お見舞いに行きましょうか。」
メルシー「あー、泣きそう。ヤバい。涼寧ちゃん、抱きしめて~」
涼寧が恥ずかしそうにメルシーの頭を撫でる。
メルシー「へへ」
涼寧「早く行こ。」
メルシー「うん」
数十分後。梅香の病室に駆けつけた、涼寧とメルシー。
涼寧「梅香!」
メルシー「梅香ちゃん!」
梅香「わぁ~、涼ちゃん、メルちゃん!」
メルシーが駆け寄り、抱きつく。
梅香「わぁ。」
メルシー「う~……よかったよぉ……」
梅香「えへへぇ、心配かけて、ごめんねぇ……?」
涼寧「もうなんともないの?」
梅香「うん!寝たきりだったから、体はかなり、なまっちゃってるかもだけど。ちゃんと歌って踊れるようになるから、安心してねぇ?」
涼寧「無理はしないで。」
梅香「うん、大丈夫だよ!……メルちゃん?」
メルシー「ん。」
梅香「よしよし。ありがとう、マリメロのこと守ってくれて。」
梅香の胸の中で、メルシーは静かに泣いた。
涼寧「あ、今、マネージャーが陽菜子ちゃんのことも迎えに行ってるから。」
梅香「そう。……陽菜ちゃん、怒ってるんだろうなぁ。私、陽菜ちゃんのこと何回泣かせたら気が済むんだろ。」
涼寧「それだけ……梅香が大切なんだよ。」
梅香「うん、そうだね。」
涼寧「……私もメルシーも、梅香の存在がマリメロにとってどんなに大事か、痛いくらい分かったの。梅香がいないと、不安だった。歌もダンスも、何もかも。」
梅香「涼ちゃんもメルちゃんも、上手じゃん。」
涼寧「そうじゃないのよ。」
梅香「そっかぁ。けど、嬉しいなぁ。マリメロにとって、必要なら。」
涼寧「当たり前でしょ。」
梅香「ありがとう。……メルちゃん、そろそろ離れてもいい?」
メルシー「あっ、あ、ごめん。」
梅香「ふふ」
と、ドアが開いて、マネージャーと陽菜子が入ってきた。
「お疲れ様です、梅香さんが……梅香さんが、目を覚ましました……!」
涼寧「え!?」
メルシー「ほんと!?」
「はい。先ほど、お母様から連絡がありました。」
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涼寧「梅香に会いたい。」
「はい。今日のスケジュールはこれで終了ですし、お見舞いに行きましょうか。」
メルシー「あー、泣きそう。ヤバい。涼寧ちゃん、抱きしめて~」
涼寧が恥ずかしそうにメルシーの頭を撫でる。
メルシー「へへ」
涼寧「早く行こ。」
メルシー「うん」
数十分後。梅香の病室に駆けつけた、涼寧とメルシー。
涼寧「梅香!」
メルシー「梅香ちゃん!」
梅香「わぁ~、涼ちゃん、メルちゃん!」
メルシーが駆け寄り、抱きつく。
梅香「わぁ。」
メルシー「う~……よかったよぉ……」
梅香「えへへぇ、心配かけて、ごめんねぇ……?」
涼寧「もうなんともないの?」
梅香「うん!寝たきりだったから、体はかなり、なまっちゃってるかもだけど。ちゃんと歌って踊れるようになるから、安心してねぇ?」
涼寧「無理はしないで。」
梅香「うん、大丈夫だよ!……メルちゃん?」
メルシー「ん。」
梅香「よしよし。ありがとう、マリメロのこと守ってくれて。」
梅香の胸の中で、メルシーは静かに泣いた。
涼寧「あ、今、マネージャーが陽菜子ちゃんのことも迎えに行ってるから。」
梅香「そう。……陽菜ちゃん、怒ってるんだろうなぁ。私、陽菜ちゃんのこと何回泣かせたら気が済むんだろ。」
涼寧「それだけ……梅香が大切なんだよ。」
梅香「うん、そうだね。」
涼寧「……私もメルシーも、梅香の存在がマリメロにとってどんなに大事か、痛いくらい分かったの。梅香がいないと、不安だった。歌もダンスも、何もかも。」
梅香「涼ちゃんもメルちゃんも、上手じゃん。」
涼寧「そうじゃないのよ。」
梅香「そっかぁ。けど、嬉しいなぁ。マリメロにとって、必要なら。」
涼寧「当たり前でしょ。」
梅香「ありがとう。……メルちゃん、そろそろ離れてもいい?」
メルシー「あっ、あ、ごめん。」
梅香「ふふ」
と、ドアが開いて、マネージャーと陽菜子が入ってきた。
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