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第1章
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わたしはそのあと、1人で生きた。
辛くはなかった…訳では無いが少しだけましにはなった。
そして1人の男に出会って結婚した。その人はわたしをすごく愛してくれた。わたし以外何もいらない。わたしのありのままを彼は受け止めてくれた。ゆかり…大好きだった。だけど…ほんの少しだけわたしはあなたがこわかった。あなたはわたしのすべてを手に入れたいと…わたしを殺してしまうんじゃないかって思った。
それほどあなたの愛は重かった。
わたしはほとんど監禁状態で、友達とも連絡をさせてもらえず、出かける時はかならずゆかりにと一緒に、わたしはほとんどを家で過ごした。母に解放されたのに、今度はゆかりに監禁された。それでも、それほど辛くはなかった。
わたしは愛されることに飢えていたから、ゆかりの歪んだ愛だろうとかまわなかった。愛して欲しい。そばにいて欲しい。
ほとんど家からでることがなかったからか、わたしは病気になっていたが、発見が遅れてひどい病にかかっていた。放っておけば、死に至る。
治療がもう少し遅れていれば間に合わなかったかもしれないとまで言われた。
生きるためには手術や治療が必要で治療は非常に辛いものになるだろうと言われた。
ゆかりはそれでも治療をして欲しい、生きてほしいと言われたが、わたしは治療をせず、できるだけ長くいきて、病気と共存して生きて、楽に死ぬことを選んだ。
わたしはもう生きることに疲れていた。もう充分生きた。ゆかりは泣いていた。わたしと一緒にいたい。そんなになるなら君を自分の手で殺して僕のものにしたい。病気で死んだんじゃない。僕がころしたんだって…そして一緒に死にたいといっていた。
ゾッとした…ネット用語的に言えばヤンデレというやつだったんだろう…
わたしはわたしを殺してもいいが、死ぬまではできるだけ長く一緒にいようと言ってなだめた。
それで一時は納得してくれた。
わたしは病室で、その頃ゲームにハマっていた。
携帯型ゲームでゲームの中の男の子と冒険をしながら恋愛をして、最後には魔王を倒すという、冒険型恋愛ゲーム。
ゲーム内容はファンタジーで魔法も剣もあり、魔人、魔法使い、獣人と内容盛りだくさんで、ヤンデレ要素もあった。
ヒロインは聖女設定で、浄化できたり、癒しの魔法が得意で怪我をすると直せるが、ごく普通の人間である。ヒロインは勇者パーティーの1人である。勇者パーティーは、勇者、巫女、魔法使い、格闘剣士、隠しキャラ魔人
という構成だ。この中でヒロインは冒険をしながら恋愛もしていく攻略対象は巫女以外の勇者パーティーメンバーである。
わたしはこのゲームにハマりにハマっていた。
死ぬ間際までこのゲームをしていた。
わたしはこのゲームに出てくる。隠しキャラの魔人が大好きで、バッドエンドはこの魔人が魔王となり世界を滅ぼすという恐ろしい結末まである。魔人はものすごく強くて、1人の少女を守っている。
わたしはその少女がとても羨ましかった。
愛されているということがとても…わたしはその人に愛され、家族からも愛されている少女がとても…羨ましくて、大好きなキャラだった。
そう…この少女に転生したのだ。
隠しキャラの魔人は先程の騎士。
わたしが死ぬ間際…ゆかりは必ず君を探す、僕が必ず君をまた愛すよ、そして今度こそ救ってみせると泣いていた。これは別れじゃない…始まりなんだ。そう言っていた。
わたしも彼を愛していた。だから結婚もしたし、監禁されても何も言わずにいた。だが彼ね愛は歪んでいた。
おそらくゆかりは兄様だ…。正直とてもこわい。兄様は意識をゆかりに乗っ取られかけているんだ。
わたしはヒロインのライバルキャラだ。兄様の時と、隠しキャラ魔人の時に登場する。
兄様は妹を愛しすぎていて、恋心さえも抱いているという設定で、血が繋がっていようと自分のものにしてしまいたいという、いわゆるヤンデレというやつである。
兄様は勇者パーティーの魔法使いとして参加する。人間の中に魔族のスパイとして、紛れ、勇者パーティー抜擢される。
今の兄様はあくまで妹への、家族としての愛情しかないはず…ゆかりなってしまったら、もう終わりだ…わたしはもう監禁は嫌だ!なんで生まれ変わってまで誰かにしばられなきゃいけないんだ。
そのためにも、兄様には意識を取り戻してもらわなければならない…。
わたしはベッドからおりて鏡に近づいて改めて自分の姿を確認する。
なんだか、体が軽い…
やっぱりあの子だ…、わたしは生まれ変わっても病弱だなんて…辛い。
そういえば、パーティーはどうなったんだろう…あれから何日たった?うなされる中誰かが私の世話をしてくれていたみたいだけど、ミーナではなかったと思う。
あれは、あの騎士かな?驚かせてしまっただろうな…
目が合った瞬間発作を起こして泣いてしまうなんて…彼のせいみたいじゃないか。これで嫌われてしまったらどうしよう。
見た目がわたしの知ってるのと異なっていた。髪が短かったな。わたしがしっている限りでは確か髪は長かったはず…。名前がどうしても思い出せない。
んー…
はっ!つい思考に没頭してしまった。わたしの悪い癖だ…なんでも考えこんでしまう。
そういえば、ロイは?さっきまで部屋にいたは…ず…
見られていた!わたしが鏡の前で自分を見ながら、思考に没頭していた所を!
ロイは、なんだかすごくビックリした顔をしてわたしを見ている。
魔獣だから表情はとぼしいけど、目でロイはいつも伝えてくれる。
なんだか様子が変だ…
「ロイ?どうしたの?」
ゆっくりとわたしに近づいてくる。
そしてわたしをぐるりと周り、わたしを見る。
わたしの正面にきて止まり顔を近づけてくる。
え、なに?なんで何も話さないの?なんで?
どうして、彼の声がきこえないの?
顔を押し付けてきてわたしを舐める。暖かい。
声は聞こえないけれど…。
わたしを慰めてくれてるきがした。
涙が出た。わたしはまた泣いてしまった。その涙を拭き取るように
舐めとってくれる。
辛くはなかった…訳では無いが少しだけましにはなった。
そして1人の男に出会って結婚した。その人はわたしをすごく愛してくれた。わたし以外何もいらない。わたしのありのままを彼は受け止めてくれた。ゆかり…大好きだった。だけど…ほんの少しだけわたしはあなたがこわかった。あなたはわたしのすべてを手に入れたいと…わたしを殺してしまうんじゃないかって思った。
それほどあなたの愛は重かった。
わたしはほとんど監禁状態で、友達とも連絡をさせてもらえず、出かける時はかならずゆかりにと一緒に、わたしはほとんどを家で過ごした。母に解放されたのに、今度はゆかりに監禁された。それでも、それほど辛くはなかった。
わたしは愛されることに飢えていたから、ゆかりの歪んだ愛だろうとかまわなかった。愛して欲しい。そばにいて欲しい。
ほとんど家からでることがなかったからか、わたしは病気になっていたが、発見が遅れてひどい病にかかっていた。放っておけば、死に至る。
治療がもう少し遅れていれば間に合わなかったかもしれないとまで言われた。
生きるためには手術や治療が必要で治療は非常に辛いものになるだろうと言われた。
ゆかりはそれでも治療をして欲しい、生きてほしいと言われたが、わたしは治療をせず、できるだけ長くいきて、病気と共存して生きて、楽に死ぬことを選んだ。
わたしはもう生きることに疲れていた。もう充分生きた。ゆかりは泣いていた。わたしと一緒にいたい。そんなになるなら君を自分の手で殺して僕のものにしたい。病気で死んだんじゃない。僕がころしたんだって…そして一緒に死にたいといっていた。
ゾッとした…ネット用語的に言えばヤンデレというやつだったんだろう…
わたしはわたしを殺してもいいが、死ぬまではできるだけ長く一緒にいようと言ってなだめた。
それで一時は納得してくれた。
わたしは病室で、その頃ゲームにハマっていた。
携帯型ゲームでゲームの中の男の子と冒険をしながら恋愛をして、最後には魔王を倒すという、冒険型恋愛ゲーム。
ゲーム内容はファンタジーで魔法も剣もあり、魔人、魔法使い、獣人と内容盛りだくさんで、ヤンデレ要素もあった。
ヒロインは聖女設定で、浄化できたり、癒しの魔法が得意で怪我をすると直せるが、ごく普通の人間である。ヒロインは勇者パーティーの1人である。勇者パーティーは、勇者、巫女、魔法使い、格闘剣士、隠しキャラ魔人
という構成だ。この中でヒロインは冒険をしながら恋愛もしていく攻略対象は巫女以外の勇者パーティーメンバーである。
わたしはこのゲームにハマりにハマっていた。
死ぬ間際までこのゲームをしていた。
わたしはこのゲームに出てくる。隠しキャラの魔人が大好きで、バッドエンドはこの魔人が魔王となり世界を滅ぼすという恐ろしい結末まである。魔人はものすごく強くて、1人の少女を守っている。
わたしはその少女がとても羨ましかった。
愛されているということがとても…わたしはその人に愛され、家族からも愛されている少女がとても…羨ましくて、大好きなキャラだった。
そう…この少女に転生したのだ。
隠しキャラの魔人は先程の騎士。
わたしが死ぬ間際…ゆかりは必ず君を探す、僕が必ず君をまた愛すよ、そして今度こそ救ってみせると泣いていた。これは別れじゃない…始まりなんだ。そう言っていた。
わたしも彼を愛していた。だから結婚もしたし、監禁されても何も言わずにいた。だが彼ね愛は歪んでいた。
おそらくゆかりは兄様だ…。正直とてもこわい。兄様は意識をゆかりに乗っ取られかけているんだ。
わたしはヒロインのライバルキャラだ。兄様の時と、隠しキャラ魔人の時に登場する。
兄様は妹を愛しすぎていて、恋心さえも抱いているという設定で、血が繋がっていようと自分のものにしてしまいたいという、いわゆるヤンデレというやつである。
兄様は勇者パーティーの魔法使いとして参加する。人間の中に魔族のスパイとして、紛れ、勇者パーティー抜擢される。
今の兄様はあくまで妹への、家族としての愛情しかないはず…ゆかりなってしまったら、もう終わりだ…わたしはもう監禁は嫌だ!なんで生まれ変わってまで誰かにしばられなきゃいけないんだ。
そのためにも、兄様には意識を取り戻してもらわなければならない…。
わたしはベッドからおりて鏡に近づいて改めて自分の姿を確認する。
なんだか、体が軽い…
やっぱりあの子だ…、わたしは生まれ変わっても病弱だなんて…辛い。
そういえば、パーティーはどうなったんだろう…あれから何日たった?うなされる中誰かが私の世話をしてくれていたみたいだけど、ミーナではなかったと思う。
あれは、あの騎士かな?驚かせてしまっただろうな…
目が合った瞬間発作を起こして泣いてしまうなんて…彼のせいみたいじゃないか。これで嫌われてしまったらどうしよう。
見た目がわたしの知ってるのと異なっていた。髪が短かったな。わたしがしっている限りでは確か髪は長かったはず…。名前がどうしても思い出せない。
んー…
はっ!つい思考に没頭してしまった。わたしの悪い癖だ…なんでも考えこんでしまう。
そういえば、ロイは?さっきまで部屋にいたは…ず…
見られていた!わたしが鏡の前で自分を見ながら、思考に没頭していた所を!
ロイは、なんだかすごくビックリした顔をしてわたしを見ている。
魔獣だから表情はとぼしいけど、目でロイはいつも伝えてくれる。
なんだか様子が変だ…
「ロイ?どうしたの?」
ゆっくりとわたしに近づいてくる。
そしてわたしをぐるりと周り、わたしを見る。
わたしの正面にきて止まり顔を近づけてくる。
え、なに?なんで何も話さないの?なんで?
どうして、彼の声がきこえないの?
顔を押し付けてきてわたしを舐める。暖かい。
声は聞こえないけれど…。
わたしを慰めてくれてるきがした。
涙が出た。わたしはまた泣いてしまった。その涙を拭き取るように
舐めとってくれる。
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