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第1章

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父様に会う前にやっかいな相手に出会した。
兄様だ。
あれ、ロイが威嚇してる。
戦闘体制だ。
グルルゥと喉を鳴らしている。
「ロイ、大丈夫だよ。この人はわたしの兄様」
兄様は驚いた顔をして話さない。
『いや、危険だ…こいつは以前のものと違う。何かに乗っ取られかけている。レインにとって危険だ。』
ん?どういう意味?
「兄様、こんばんは、この子はロイです。さっき契約をしてきた所で」
「契約だと?まさか…レインは…愛しき者…なのか?、ん?どうしたんだ?何故俺に威嚇する?」
『まだ、意思が残っているのか?以前のお前なら友好的に接するつもりだが…乗っ取られるのなら…オリバーだろうと容赦はしない。』
 
2人は知り合いみたいだけれども…どうしたんだろう。
一触即発って感じ?

わたしはロイに辞めるように言う
確かに最近の兄様は少しだけ変だが、わたしのことは傷つけたりしないと思う。

「兄様、わたしは父様の所にいかないといけません。後で兄様の所にも行きますので、待っていてもらってもいいですか?」

「いや、今日はもう遅い、父上の所に行ったあとなら、もう寝る時間だろうし、俺の所には明日にでも来るといい。」

そう言って、しゃがんで目を合わせて頭を撫でくれた。
あれ…また目が違う。今日は藍色だ。兄様は時折目の色が違う…よく見ないとわからないが、黒か藍色かで違うのだ。ほんの少しだが人格も違うような気がする。
まず兄様は、自分ことを僕と言ったり俺と言ったりと違う。黒目の時は僕、藍色の目の時は俺だ。
兄様は二重人格?なのかな。

まぁ、それはさておき、早く父様の所に行こう。
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