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第1章

序章

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白の世界をわたしは歩いていた。
辺り一面雪景色、辺りは暗く木が茂っていた。どうやら森の中らしい…。夜の闇は深かったが月の光と星が輝いているおかげで周りは良く見えた。
わたしは誰かを探している。誰かはわからない…だけど探している。その事だけがわかる。月明かりの下、キョロキョロと辺りを見回す。誰もいない、なんの気配も感じない。ただ静寂と自分のザクザクという足音だけが響く…
すると声が聞こえた。
「レイン様…」
声のした方へ顔を向けた。その姿を見た瞬間、わたしは満面の笑みを浮かべた。

そこで目を覚ました。
私は、眠っていたのだろう…私を起こした彼は、私が起きたのを確認して、どこか安心したような顔をしていた。そこは病室だった。
閉鎖された空間…わたしはベッドの上、どうやら、夢を見ていたらしい…
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