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第4章 開戦編
第1章 開戦編 その10
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第1章 開戦編 その10
12月18日05:45間も無く夜が明ける処だ。日本の第1攻略部隊はミッドウェー島より東方にてアメリカ第1任務部隊を目指して薄暗い大海原を突き進んでいた。
いよいよ今世紀最大の戦艦同士の撃ち合いとなる。敵も戦艦8隻があり此方も8隻だ。内容には大分違いがあるが、面白い勝負にはなるだろう。
既に逆信は敵艦隊を捉えていた。軽巡洋艦2隻と駆逐艦8隻が右前方に、軽巡洋艦2隻と駆逐艦7隻が左前方に展開していた。
重巡洋艦2隻は護衛空母4隻の前にあって艦隊の最後部に位置していた。戦艦8隻と少し離れて重巡洋艦、護衛空母が続いていた。
リー中将はメリーランドに乗り込んで一番先頭にあり、コロラド、ウェストバージニア、メイン、アリゾナ、テネシー、ホクラホマ、ペンシルバニアと続いていた。
12月19日06:25日本艦隊とアメリカ艦隊は反航戦で戦う。日本艦隊は土佐、加賀、長門、陸奥、伊勢、日向、山城、扶桑と続いていた。薄っすらと夜が明けて来た。
第17水雷戦隊と第18水雷戦隊は両翼前方に展開し敵水雷戦隊と交戦を開始した。第32戦隊と第84戦隊、第53防空戦隊は護衛空母4隻と10キロ後方にある。
06:45両艦隊は交戦距離3万メートルに達した、だがまだ届かない、互いに距離を詰める。側敵急げ間も無く砲撃戦距離に達する。
07:00距離は2万5千メートルとなる。砲戦距離まで後5千メートルだ緊張が最大限まで膨れ上がる。側敵良し!誤差上下角3度、誤差修正良し!
07:15遂に敵艦隊との距離が2万メートルとなる、砲撃戦を開始せよ!テー!宇垣の怒号が艦内に木霊する。
砲術長が砲撃戦開始と繰り返し、テー!砲術長の怒号も後を追う。
戦艦土佐の10門の40センチ砲が轟音を上げ砲弾が発射される。更に後続する加賀以下の6隻も砲撃を開始した。
ほぼ同時にアメリカ艦隊も砲撃戦を開始する!艦橋でリー中将もジャップを殺し尽くせと吠えていた。
数分後土佐の10発の砲弾の内8発がメリーランドに命中する!36センチ砲弾に耐えられる防御力しか持たないメリーランドは文字通り大爆発を起こして、轟沈する。
30秒後コロラドも加賀の40センチ砲弾7発が命中し、船体が3つに折れこれも大爆発を起こして爆沈していった。
3番館ウェストバージニアの艦長スミス大佐は咄嗟に面舵30度を命じた!こちらの砲撃中にである、艦長ここで進路変更すると敵に当たりませんが宜しいですか?
バカヤロー!死にたいのか!前の2艦がどうなったか!面舵急げ!
イエサー!操舵手は面舵を切った!
辛うじて、長門の砲弾8発を避けれたが、艦後方部に3発が命中し、機関と動力伝達部が損傷したため艦は停止してしまった。
後続するメインも面舵を切った為同じく艦後方に陸奥の砲弾2発が命中し、動力が停止した。
更に後方に続く第2戦隊4隻は26ノットで走るコロラド級戦艦に附いて行けず、21ノットしか出ない第2戦隊は大分遅れていた。
目の前で第1戦隊のメリーランドとコロラドが敵の第1斉射で轟沈し、残る2隻も動かなくなる。
子供のころからアメリカ海軍の4隻の40センチ砲搭載するコロラド級戦艦はアメリカの力の象徴であり、彼ら海軍軍人の夢と希望でもあった。それらが目の前で無残にも壊滅したのだ。彼らには絶望という言葉しかなかった。
第2戦隊の4隻の戦艦を率いるクリス少将は反転180度逃げろ!と命じてしまう。彼に取っても第1戦隊の4隻の戦艦は小さい頃からの希望の星だった、それらが無残にも砕け散ったショックは大きかった。
第2戦隊伊勢以下の4隻を率いる五藤中将は怖じ気づきやがったか?鼻先へ40センチ砲弾を撃ち込んでやれ!おそらく降伏するだろう。
砲術長が先頭を走るアリゾナの100メートル前に2発の砲弾を発射した。アリゾナは暫くすると白旗を上げる。
他の3艦も同じく白旗を上げた。後続する重巡洋艦ポーランド以下の部隊も主力部隊が降伏したので同様に白旗を上げた。
4隻の護衛空母を率いるハート少将も白旗を上げた。残るアメリカの全艦は降伏した。
彼らは本当に運が良かった、第1任務部隊も戦えば1隻残らず消滅する結果が待っていただろう。
既に前衛の水雷戦隊軽巡洋艦4隻と駆逐艦駆逐艦15隻は消滅していた。40%の命中率を誇る酸素魚雷の攻撃は凄まじい物があった。
宇垣中将は残る敵艦隊を武装解除し、運航に必要な少人数の乗員を残して他の乗員は後方にあった物資輸送船の2隻に押し込んで、一旦小笠原基地まで行かせた。司令部に報告するとそういう措置を取るように命令が来た。
ただ敵第1任務部隊の後方500キロには陸軍を伴った輸送部隊が後続しているので、司令部の判断を待った。
敵の第3任務部隊はボイス級軽空母2隻 ボーグ級護衛空母4隻 軽巡洋艦6隻 駆逐艦14隻 護衛駆逐艦12隻 輸送船18隻 タンカー6隻 護衛艦11隻 航空機192機 2島奪還の為4個旅団2万余の戦力がある。
ただ第1攻略部隊が出て行く様な戦力ではない。軽空母を中心とした第1護衛隊が対処するだろうと宇垣も思っていた。
2時間後に命令が来る第1艦隊は第17水雷戦隊の護衛で横須賀に帰還せよとの命令が来た。
ただ敵第1任務部隊の捕虜と敵艦隊も小笠原基地へ運ぶようとの追加命令があった。
大破したウェストバージニアとメインは第84戦隊の4隻の軽巡洋艦が曳航する事となる。
第32戦隊及び第18水雷戦隊、第53防空戦隊は第1護衛隊に合流し敵第3任務部隊撃滅の為進撃する事になる。
次からはハワイ攻略編がスタートします。開戦編は此処までです。
12月18日05:45間も無く夜が明ける処だ。日本の第1攻略部隊はミッドウェー島より東方にてアメリカ第1任務部隊を目指して薄暗い大海原を突き進んでいた。
いよいよ今世紀最大の戦艦同士の撃ち合いとなる。敵も戦艦8隻があり此方も8隻だ。内容には大分違いがあるが、面白い勝負にはなるだろう。
既に逆信は敵艦隊を捉えていた。軽巡洋艦2隻と駆逐艦8隻が右前方に、軽巡洋艦2隻と駆逐艦7隻が左前方に展開していた。
重巡洋艦2隻は護衛空母4隻の前にあって艦隊の最後部に位置していた。戦艦8隻と少し離れて重巡洋艦、護衛空母が続いていた。
リー中将はメリーランドに乗り込んで一番先頭にあり、コロラド、ウェストバージニア、メイン、アリゾナ、テネシー、ホクラホマ、ペンシルバニアと続いていた。
12月19日06:25日本艦隊とアメリカ艦隊は反航戦で戦う。日本艦隊は土佐、加賀、長門、陸奥、伊勢、日向、山城、扶桑と続いていた。薄っすらと夜が明けて来た。
第17水雷戦隊と第18水雷戦隊は両翼前方に展開し敵水雷戦隊と交戦を開始した。第32戦隊と第84戦隊、第53防空戦隊は護衛空母4隻と10キロ後方にある。
06:45両艦隊は交戦距離3万メートルに達した、だがまだ届かない、互いに距離を詰める。側敵急げ間も無く砲撃戦距離に達する。
07:00距離は2万5千メートルとなる。砲戦距離まで後5千メートルだ緊張が最大限まで膨れ上がる。側敵良し!誤差上下角3度、誤差修正良し!
07:15遂に敵艦隊との距離が2万メートルとなる、砲撃戦を開始せよ!テー!宇垣の怒号が艦内に木霊する。
砲術長が砲撃戦開始と繰り返し、テー!砲術長の怒号も後を追う。
戦艦土佐の10門の40センチ砲が轟音を上げ砲弾が発射される。更に後続する加賀以下の6隻も砲撃を開始した。
ほぼ同時にアメリカ艦隊も砲撃戦を開始する!艦橋でリー中将もジャップを殺し尽くせと吠えていた。
数分後土佐の10発の砲弾の内8発がメリーランドに命中する!36センチ砲弾に耐えられる防御力しか持たないメリーランドは文字通り大爆発を起こして、轟沈する。
30秒後コロラドも加賀の40センチ砲弾7発が命中し、船体が3つに折れこれも大爆発を起こして爆沈していった。
3番館ウェストバージニアの艦長スミス大佐は咄嗟に面舵30度を命じた!こちらの砲撃中にである、艦長ここで進路変更すると敵に当たりませんが宜しいですか?
バカヤロー!死にたいのか!前の2艦がどうなったか!面舵急げ!
イエサー!操舵手は面舵を切った!
辛うじて、長門の砲弾8発を避けれたが、艦後方部に3発が命中し、機関と動力伝達部が損傷したため艦は停止してしまった。
後続するメインも面舵を切った為同じく艦後方に陸奥の砲弾2発が命中し、動力が停止した。
更に後方に続く第2戦隊4隻は26ノットで走るコロラド級戦艦に附いて行けず、21ノットしか出ない第2戦隊は大分遅れていた。
目の前で第1戦隊のメリーランドとコロラドが敵の第1斉射で轟沈し、残る2隻も動かなくなる。
子供のころからアメリカ海軍の4隻の40センチ砲搭載するコロラド級戦艦はアメリカの力の象徴であり、彼ら海軍軍人の夢と希望でもあった。それらが目の前で無残にも壊滅したのだ。彼らには絶望という言葉しかなかった。
第2戦隊の4隻の戦艦を率いるクリス少将は反転180度逃げろ!と命じてしまう。彼に取っても第1戦隊の4隻の戦艦は小さい頃からの希望の星だった、それらが無残にも砕け散ったショックは大きかった。
第2戦隊伊勢以下の4隻を率いる五藤中将は怖じ気づきやがったか?鼻先へ40センチ砲弾を撃ち込んでやれ!おそらく降伏するだろう。
砲術長が先頭を走るアリゾナの100メートル前に2発の砲弾を発射した。アリゾナは暫くすると白旗を上げる。
他の3艦も同じく白旗を上げた。後続する重巡洋艦ポーランド以下の部隊も主力部隊が降伏したので同様に白旗を上げた。
4隻の護衛空母を率いるハート少将も白旗を上げた。残るアメリカの全艦は降伏した。
彼らは本当に運が良かった、第1任務部隊も戦えば1隻残らず消滅する結果が待っていただろう。
既に前衛の水雷戦隊軽巡洋艦4隻と駆逐艦駆逐艦15隻は消滅していた。40%の命中率を誇る酸素魚雷の攻撃は凄まじい物があった。
宇垣中将は残る敵艦隊を武装解除し、運航に必要な少人数の乗員を残して他の乗員は後方にあった物資輸送船の2隻に押し込んで、一旦小笠原基地まで行かせた。司令部に報告するとそういう措置を取るように命令が来た。
ただ敵第1任務部隊の後方500キロには陸軍を伴った輸送部隊が後続しているので、司令部の判断を待った。
敵の第3任務部隊はボイス級軽空母2隻 ボーグ級護衛空母4隻 軽巡洋艦6隻 駆逐艦14隻 護衛駆逐艦12隻 輸送船18隻 タンカー6隻 護衛艦11隻 航空機192機 2島奪還の為4個旅団2万余の戦力がある。
ただ第1攻略部隊が出て行く様な戦力ではない。軽空母を中心とした第1護衛隊が対処するだろうと宇垣も思っていた。
2時間後に命令が来る第1艦隊は第17水雷戦隊の護衛で横須賀に帰還せよとの命令が来た。
ただ敵第1任務部隊の捕虜と敵艦隊も小笠原基地へ運ぶようとの追加命令があった。
大破したウェストバージニアとメインは第84戦隊の4隻の軽巡洋艦が曳航する事となる。
第32戦隊及び第18水雷戦隊、第53防空戦隊は第1護衛隊に合流し敵第3任務部隊撃滅の為進撃する事になる。
次からはハワイ攻略編がスタートします。開戦編は此処までです。
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