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第六章《三つ目の伝説とサクラ》
【二】
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春の宮の言葉に、三人は互いに視線を交わす。
「番……とは?」
突然の呼び出しの上にいきなり訳のわからない会話に乱入させられたサクラは、赤茶色の目で春の宮を見返す。
「私は弥生様と同じく、神のお力を身に降ろすことができます。だけど実は、それだけでは力半分……本来の能力を使うには、導き手、すなわち巫女が必要なのです──そう、赤髪の君……いえ、紅子さんのような方を指します。いわゆる姫伝の能力を継承されし方々ですね」
与えられた情報の多さに、頭が混乱していた。サクラも同様らしく、頭から煙が出ているような間抜け面になっている。
「あの、姫伝っていうのは……能力者のことですよね?」
おずおずとサクラは手を挙げる。春の宮は小さく頷いた。
「その通りです」
「では……私は、違うかと」
「なぜ違うと思われるのです?私の言葉が信用ないということですか?」
サッと青ざめたサクラは「とんでもございません」と激しく首を振る。
「出過ぎたことを、すみません。あの、でも……私、能力がないんです。ないっていうか……使えない、と言いますか」
サクラが戸惑うのも無理はない。事実、彼女はずっと一人だけ能力が使えない人間として位置していたのだ。
「でもあなたの周りに、能力を持つ方はいらっしゃるのでは?」
春の宮の指摘に、サクラも紅子も言葉を失う。
「なるほど。皆様伝え話をご存知ないようですね。それでしたら私の方からお話させて頂きたく思いますが」
と弥生を見やり、
「折角ですからお茶と甘味を持ってこさせましょう。私ティーパーティーなるものをやってみたかったのです」
彼女は愛らしく微笑んだ。
***
「こちらは家御用達のお茶と甘味です。他国のお菓子もかなり美味しく頂けたので、よろしければ召し上がってくださいね」
という彼女の前には、三段ある皿に色とりどりの見たことの無い甘味が並べられていた。華やかな見た目に、無意識に目と鼻と心が奪われる。
その横には馴染みのある和菓子たちが顔を並べているが、そのどれもが高級感を醸し出している。
「お紅茶も珈琲もございますから、遠慮なく言ってくださいね」
そう言いながら、既に彼女は赤いジャムがキラキラ輝くクッキーに手を伸ばしている。
「では私は羊羹と……その、春の宮様が召し上がっていらっしゃるものを」
「私はきんつばと……あの、丸い、大きな……焼かれているお菓子を」
と、それぞれ配膳のトングを手にしている男に声をかける。
「それで、伝え話でしたわね。どこまでご存知なのかしら……三人の巫女と三体の龍のお話はご存知かしら」
かぶりを振る二人に、春の宮は「あら、そこからですのね」と軽く目を見張った。
「先程の読み聞かせ、あれは私が小さい頃から読んでいるものなのですが、土の神と緑の龍のお話……つまりは伝え話になります。私、暗記できるほどに読み込んでしまって、いつかあんな情熱的な恋をしたいと──……ってそこは別に良いのです」
こほん、と軽く咳払いをし、
「この本の冒頭に、三人の巫女と三体の龍のことがでてきます」
と、本を紅子とサクラの前に広げて見せた。
イラスト付きの仕様となっていて、読みやすいものとなっている。
開かれたページの絵は、三人の白装束の女性と思わしき人間が空を崇め、空にかかった暗雲からは三体の龍が顔をのぞかせているものだった。
「人間の力では対処できない程の災害に、村の人々は神に毎日祈り、毎日のように供物を差し出した。しかしそれも底を尽きると、村の娘が贄として出されることとなった。
選ばれた三人の村娘は、神がおわすといわれる湖で、神の怒りを鎮めることを祈らずに、自分たちに災害を終わらすことができる程の力を与えることを望んだ。面白がった神様は、その人間に力を与えて姿をお隠しになった。
その後三人は龍とともに災害を見事に止めてみせ、村の護り主として祀られた」
紅子は遠慮がちに「あの」と春の宮に視線を送った。
「龍、というのは……人間ではないのですか?」
「元は龍だったそうですが、巫女と龍……いえ、人間と異種族でしたから、どうやら分かり合うことができずに戦となってしまったそうです。これは次のページに描かれているのですが、その後力を分散させるため、全員自分の国を持つことにしたのです。そして……龍は三体とも人と交わり、龍の姿が継承されることはなく、人として龍の能力を使うことができるようになったそうです」
「……三体とも、ですか」
驚く紅子に、春の宮は小さく首を縦にする。
「ええ。龍は見目を変えることもできてしまいますし、相手からしたら人間にしか見えなかったのかもしれませんね」
手元の茶色い液体──紅茶をこくりと飲んだ春の宮は、
「そして緑龍の能力を持っていた大叔母様が太陽家に嫁入りしたことで、太陽家は安定した国の象徴となったのです。不思議な力で国を護る、という文句とともに」
紅子は「ああ」と呟き、
「そういえば、太陽様の地位が確立したのが数十年前でしたね」
「ええ。そもそもどうして太陽一家が崇められるようになったのかといえば、サクラさんの能力……能力者を増やして自身を護る能力をお持ちだった、蔦姫様の血が流れていることが公になったからでした。けれどその姫様が護衛していた男と駆け落ちして、一時期は名ばかりのお飾り一家となりました。ですがその後、その番でもあった龍の子孫が我が一家に入り、再び力を得たのです」
サクラは「能力者を増やす」と独り呟く。その身は強ばり、膝の上で手をきつく握りしめている。額には汗が浮かび、顔色はよろしくない。
「……と、私が今お話したことって、実は機密事項ばかりなのですけど……皆様を信頼してのことですので、どうか他言なさらないでくださいね」
春の宮の微笑みに、紅子もサクラも冷や汗を滲ませながら「勿論です」と即答した。
「助かりますわ。あらもうこんな時間……皆さんお引き留めしてごめんなさいね」
と眉を下げた。
「いえ、教えていただきありがとうございました。それでは失礼します」
席を立つ紅子たちに、春の宮は「あの」とか細い声で呼び止めた。
振り返る紅子を見上げ、
「楽しい時間でした」
と頬を薄桃色に染めてはにかんだ。
「──私もです」
と言った紅子に、春の宮は眩い笑みで頷いた。
屋敷の廊下に出た三人は、それぞれの自室へと戻ろうと背を向ける。
「サクラさん、大丈夫ですか」
こっそり声をかけると、サクラは引きつった笑みのまま「うん」と応える。
「ちょっと、びっくりして……でも平気だよ!お休みなさい、あーちゃん」
そう早口に告げ、サクラは闇が濃い廊下をかけて行った。
彼女の着ている青い着物に意識が引っ張られ、忘れていたことがふっと頭に浮かぶ。
──あ、お土産。
けれど別れ際、彼はとっくに背を向けて歩き出していた。今さら呼び止めても遅いだろう。
振り返って、彼がまだ見えるところに居たら声をかけよう。と紅子は足を止める。
そろりと首だけを振り返り、後ろを見た。
けれど探していたシルエットはなかった。
ほんの少しだけしょっぱい気分を抱えたまま、彼女は再び方向を変える。
「あれ、まだ戻ってなかったのですか」
その背に、声がかけられた。
反射で振り返り、口が勝手に開いた。
「弥生様」
掠れた声が、静まり返った廊下に消える。
曲がり角から、彼が半身を覗かせていた。
これはセーフなのかアウトなのか。曖昧なラインに困惑する。
「はい」
彼はふっと優しい笑みを向け、ゆっくりと歩み寄ってきた。
その笑みに、紅子は甘い痺れを錯覚した。
「あ、えっと」
と帯の上で自分の手を重ね、きゅっと目を瞑った。
「ちょっとだけ、お時間よろしいですか」
「番……とは?」
突然の呼び出しの上にいきなり訳のわからない会話に乱入させられたサクラは、赤茶色の目で春の宮を見返す。
「私は弥生様と同じく、神のお力を身に降ろすことができます。だけど実は、それだけでは力半分……本来の能力を使うには、導き手、すなわち巫女が必要なのです──そう、赤髪の君……いえ、紅子さんのような方を指します。いわゆる姫伝の能力を継承されし方々ですね」
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「あの、姫伝っていうのは……能力者のことですよね?」
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「その通りです」
「では……私は、違うかと」
「なぜ違うと思われるのです?私の言葉が信用ないということですか?」
サッと青ざめたサクラは「とんでもございません」と激しく首を振る。
「出過ぎたことを、すみません。あの、でも……私、能力がないんです。ないっていうか……使えない、と言いますか」
サクラが戸惑うのも無理はない。事実、彼女はずっと一人だけ能力が使えない人間として位置していたのだ。
「でもあなたの周りに、能力を持つ方はいらっしゃるのでは?」
春の宮の指摘に、サクラも紅子も言葉を失う。
「なるほど。皆様伝え話をご存知ないようですね。それでしたら私の方からお話させて頂きたく思いますが」
と弥生を見やり、
「折角ですからお茶と甘味を持ってこさせましょう。私ティーパーティーなるものをやってみたかったのです」
彼女は愛らしく微笑んだ。
***
「こちらは家御用達のお茶と甘味です。他国のお菓子もかなり美味しく頂けたので、よろしければ召し上がってくださいね」
という彼女の前には、三段ある皿に色とりどりの見たことの無い甘味が並べられていた。華やかな見た目に、無意識に目と鼻と心が奪われる。
その横には馴染みのある和菓子たちが顔を並べているが、そのどれもが高級感を醸し出している。
「お紅茶も珈琲もございますから、遠慮なく言ってくださいね」
そう言いながら、既に彼女は赤いジャムがキラキラ輝くクッキーに手を伸ばしている。
「では私は羊羹と……その、春の宮様が召し上がっていらっしゃるものを」
「私はきんつばと……あの、丸い、大きな……焼かれているお菓子を」
と、それぞれ配膳のトングを手にしている男に声をかける。
「それで、伝え話でしたわね。どこまでご存知なのかしら……三人の巫女と三体の龍のお話はご存知かしら」
かぶりを振る二人に、春の宮は「あら、そこからですのね」と軽く目を見張った。
「先程の読み聞かせ、あれは私が小さい頃から読んでいるものなのですが、土の神と緑の龍のお話……つまりは伝え話になります。私、暗記できるほどに読み込んでしまって、いつかあんな情熱的な恋をしたいと──……ってそこは別に良いのです」
こほん、と軽く咳払いをし、
「この本の冒頭に、三人の巫女と三体の龍のことがでてきます」
と、本を紅子とサクラの前に広げて見せた。
イラスト付きの仕様となっていて、読みやすいものとなっている。
開かれたページの絵は、三人の白装束の女性と思わしき人間が空を崇め、空にかかった暗雲からは三体の龍が顔をのぞかせているものだった。
「人間の力では対処できない程の災害に、村の人々は神に毎日祈り、毎日のように供物を差し出した。しかしそれも底を尽きると、村の娘が贄として出されることとなった。
選ばれた三人の村娘は、神がおわすといわれる湖で、神の怒りを鎮めることを祈らずに、自分たちに災害を終わらすことができる程の力を与えることを望んだ。面白がった神様は、その人間に力を与えて姿をお隠しになった。
その後三人は龍とともに災害を見事に止めてみせ、村の護り主として祀られた」
紅子は遠慮がちに「あの」と春の宮に視線を送った。
「龍、というのは……人間ではないのですか?」
「元は龍だったそうですが、巫女と龍……いえ、人間と異種族でしたから、どうやら分かり合うことができずに戦となってしまったそうです。これは次のページに描かれているのですが、その後力を分散させるため、全員自分の国を持つことにしたのです。そして……龍は三体とも人と交わり、龍の姿が継承されることはなく、人として龍の能力を使うことができるようになったそうです」
「……三体とも、ですか」
驚く紅子に、春の宮は小さく首を縦にする。
「ええ。龍は見目を変えることもできてしまいますし、相手からしたら人間にしか見えなかったのかもしれませんね」
手元の茶色い液体──紅茶をこくりと飲んだ春の宮は、
「そして緑龍の能力を持っていた大叔母様が太陽家に嫁入りしたことで、太陽家は安定した国の象徴となったのです。不思議な力で国を護る、という文句とともに」
紅子は「ああ」と呟き、
「そういえば、太陽様の地位が確立したのが数十年前でしたね」
「ええ。そもそもどうして太陽一家が崇められるようになったのかといえば、サクラさんの能力……能力者を増やして自身を護る能力をお持ちだった、蔦姫様の血が流れていることが公になったからでした。けれどその姫様が護衛していた男と駆け落ちして、一時期は名ばかりのお飾り一家となりました。ですがその後、その番でもあった龍の子孫が我が一家に入り、再び力を得たのです」
サクラは「能力者を増やす」と独り呟く。その身は強ばり、膝の上で手をきつく握りしめている。額には汗が浮かび、顔色はよろしくない。
「……と、私が今お話したことって、実は機密事項ばかりなのですけど……皆様を信頼してのことですので、どうか他言なさらないでくださいね」
春の宮の微笑みに、紅子もサクラも冷や汗を滲ませながら「勿論です」と即答した。
「助かりますわ。あらもうこんな時間……皆さんお引き留めしてごめんなさいね」
と眉を下げた。
「いえ、教えていただきありがとうございました。それでは失礼します」
席を立つ紅子たちに、春の宮は「あの」とか細い声で呼び止めた。
振り返る紅子を見上げ、
「楽しい時間でした」
と頬を薄桃色に染めてはにかんだ。
「──私もです」
と言った紅子に、春の宮は眩い笑みで頷いた。
屋敷の廊下に出た三人は、それぞれの自室へと戻ろうと背を向ける。
「サクラさん、大丈夫ですか」
こっそり声をかけると、サクラは引きつった笑みのまま「うん」と応える。
「ちょっと、びっくりして……でも平気だよ!お休みなさい、あーちゃん」
そう早口に告げ、サクラは闇が濃い廊下をかけて行った。
彼女の着ている青い着物に意識が引っ張られ、忘れていたことがふっと頭に浮かぶ。
──あ、お土産。
けれど別れ際、彼はとっくに背を向けて歩き出していた。今さら呼び止めても遅いだろう。
振り返って、彼がまだ見えるところに居たら声をかけよう。と紅子は足を止める。
そろりと首だけを振り返り、後ろを見た。
けれど探していたシルエットはなかった。
ほんの少しだけしょっぱい気分を抱えたまま、彼女は再び方向を変える。
「あれ、まだ戻ってなかったのですか」
その背に、声がかけられた。
反射で振り返り、口が勝手に開いた。
「弥生様」
掠れた声が、静まり返った廊下に消える。
曲がり角から、彼が半身を覗かせていた。
これはセーフなのかアウトなのか。曖昧なラインに困惑する。
「はい」
彼はふっと優しい笑みを向け、ゆっくりと歩み寄ってきた。
その笑みに、紅子は甘い痺れを錯覚した。
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