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第十二章 悪役令嬢爆誕
2 わたくしに自分を殺せとおっしゃいますか
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「しかし、フェイシアの方が圧倒的に大国ですし、いくら何でもヤゲル王もそのような無体な話はなさらないのでは?」
悠太の懸念に、アリツェは素直には同意しなかった。悠太が述べるような馬鹿げた理由で外交問題になりかねない決定をするなど、賢明な王がするとは思えない。噂で聞いている分には、ヤゲル王国の国王が暗愚だとは思えなかった。
(忘れるな、アリツェ。クリスティーナは王女である前に、精霊教の『聖女』でもあるんだ。ある意味では、ヤゲル王国の外交や戦力の切り札ともいえる。話を聞いている限りでは、現状の使い魔を二体しか操れないオレの精霊術よりも、クリスティーナの精霊術のほうが上回っている可能性もあると思っている)
「そんな……、悠太様以上だなんてありえませんわ」
精霊術に絶対の自信を持っている悠太が、自らを卑下してクリスティーナを持ち上げている。『聖女』の精霊術は、そこまで強力なのだろうか。間近で悠太の精霊術の知識と実力を見てきたアリツェには、到底信じられなかった。
(しかし、今のオレには聖女の噂どおりの規模の精霊術は行使できない。かつての使い魔四体を操っていたオレならば、可能だけれどもな)
「つまりクリスティーナ様は、そのかつての悠太様……、VRMMO『精霊たちの憂鬱』時代のカレル・プリンツ並みの精霊術の力があると?」
悠太の記憶の中にある、『精霊たちの憂鬱』最強のボス、精霊王との戦いの映像。クリスティーナはあの時のカレルクラスの強力な精霊使いだと、悠太は思っているのだろうか。
(いや、そこまでだとは思わない。だが、近い力はあるだろう。少なくとも使い魔三体同時行使クラスの実力はあるとみている。それだけの精霊術を持つ聖女の懇願を、ヤゲル国王が聞き入れたとしても不思議ではないと、オレはそう言いたいんだ)
今のアリツェは使い魔の二体同時行使が限界だった。兄のラディムもやはり使い魔は二体だ。であるならば、現状でこの世界最強の精霊使いはクリスティーナだ。それほどの貴重な人材であるならば、国王に意見をごり押しするだけの力があるだろうと、悠太は思っているようだった。
妾腹の子とはいえ自分の娘であり、しかもたぐいまれな精霊使い。ヤゲル王がクリスティーナを殊更に重要視しうる理由も、なくはなかった。こうやって説明されると、悠太の抱いた懸念をアリツェも理解ができた。
「……結局、私にどうしろというのですか、悠太様は」
結論として、悠太はアリツェに何を望んでいるのだろうか。
(婚約を破棄し、ドミニクとクリスティーナが新たに婚約をするように仕向けてもらいたい)
「わ、わたくしにそのような真似、できるはずがありませんわ!」
悠太の言葉に、アリツェは一瞬めまいを覚えるも、すぐさま強く反論をした。
(アリツェ、よく考えてくれ。オレたちの本当の目的は何だ? ドミニクと結婚して公爵の妻になることか?)
「えっと、それは……」
悠太の鋭い指摘に、アリツェはしどろもどろになった。いつの間にかドミニクと夫婦になることに浮かれ、アリツェは何のために精霊教の伝道師となり、旅を始めたのかを失念していた。
(違うだろ、アリツェ! オレたちは、世界に精霊教を普及させ、世界の崩壊を防ぐことこそが使命だろ! そもそも、アリツェ自身、最初は貴族の身分を捨てたつもりでいたじゃないか! それがどうして、よりにもよって王族との婚約だなどと)
悠太は畳みかけるようにアリツェを責め立てた。
「確かに、そうですわ……。でも……、だって……」
頭では悠太の糾弾は理解している。しかし、心がついていかなかった。
(『でも』も『だって』もあるか! アリツェ、結局のところ、君は貴族の身分を捨てきれなかった。であるならばだ、貴族の令嬢としての義務をきちんと果たせ。望む相手との恋愛結婚を、夢見てはいけないんだ)
貴族の令嬢としての義務……。つまり、政略結婚。アリツェの身分では、家や民にとって利の薄い結婚をしてはダメだった。
(アリツェとドミニクの結婚と、クリスティーナとドミニクの結婚。いったいどちらが、多くの民のためになる? よく考えるんだ!)
鋭く胸に突き刺さる悠太の言葉に、アリツェは自然と涙がこみあげてくる。
(これから本格的に対帝国戦が始まる。オレたちが確実に勝つためには、ヤゲル王国の弓兵隊の力が絶対に必要なんだ!)
戦場を支配し得る面制圧力を持ったヤゲルの弓兵隊。ヤゲル王国との関係が悪化し、その助力が得られなくなれば、王国軍側の犠牲は計り知れないだろう。それに、万が一にも負けるような事態になれば、精霊教を排除しようとする帝国に、フェイシアもヤゲルも蹂躙され、世界の崩壊を防ぐどころの話ではなくなる。
「悠太様……」
反論の言葉を見つけられず、アリツェは呆然と天井を見上げた。
(別にすぐに決断しろとは言わない。正式な結婚まではまだ二年弱あるしな。だが、クリスティーナが本国に帰る前には、何らかの形で動いておかないと、先ほどオレが懸念した事態になりかねないぞ)
一見まだ時間があるように見えて、その実、あまり残されてはいない。ヤゲル王国の外交使節団は、いつまでもオーミュッツに滞在しているわけではない。
「わかりましたわ……、でも、少し考えさせてくださいませ。突然のお話で、正直わたくし、頭の中がいっぱいいっぱいですの……」
アリツェは頭を振って、考えを整理しようとした。
(悪かったな、突然こんな話をして。だが、アリツェにはつらいかもしれないが、どうしても話しておかないとダメだと思ったんだ)
悠太は少し申し訳なさげにしている。
「ええ、ええ、わかりますわ。悠太様はわたくし、わたくしは悠太様、ですもの……」
結婚は自らの一生を決める重大な決断だ。悠太の意思も尊重しなければ、うまくいくはずはない。
悠太の懸念に、アリツェは素直には同意しなかった。悠太が述べるような馬鹿げた理由で外交問題になりかねない決定をするなど、賢明な王がするとは思えない。噂で聞いている分には、ヤゲル王国の国王が暗愚だとは思えなかった。
(忘れるな、アリツェ。クリスティーナは王女である前に、精霊教の『聖女』でもあるんだ。ある意味では、ヤゲル王国の外交や戦力の切り札ともいえる。話を聞いている限りでは、現状の使い魔を二体しか操れないオレの精霊術よりも、クリスティーナの精霊術のほうが上回っている可能性もあると思っている)
「そんな……、悠太様以上だなんてありえませんわ」
精霊術に絶対の自信を持っている悠太が、自らを卑下してクリスティーナを持ち上げている。『聖女』の精霊術は、そこまで強力なのだろうか。間近で悠太の精霊術の知識と実力を見てきたアリツェには、到底信じられなかった。
(しかし、今のオレには聖女の噂どおりの規模の精霊術は行使できない。かつての使い魔四体を操っていたオレならば、可能だけれどもな)
「つまりクリスティーナ様は、そのかつての悠太様……、VRMMO『精霊たちの憂鬱』時代のカレル・プリンツ並みの精霊術の力があると?」
悠太の記憶の中にある、『精霊たちの憂鬱』最強のボス、精霊王との戦いの映像。クリスティーナはあの時のカレルクラスの強力な精霊使いだと、悠太は思っているのだろうか。
(いや、そこまでだとは思わない。だが、近い力はあるだろう。少なくとも使い魔三体同時行使クラスの実力はあるとみている。それだけの精霊術を持つ聖女の懇願を、ヤゲル国王が聞き入れたとしても不思議ではないと、オレはそう言いたいんだ)
今のアリツェは使い魔の二体同時行使が限界だった。兄のラディムもやはり使い魔は二体だ。であるならば、現状でこの世界最強の精霊使いはクリスティーナだ。それほどの貴重な人材であるならば、国王に意見をごり押しするだけの力があるだろうと、悠太は思っているようだった。
妾腹の子とはいえ自分の娘であり、しかもたぐいまれな精霊使い。ヤゲル王がクリスティーナを殊更に重要視しうる理由も、なくはなかった。こうやって説明されると、悠太の抱いた懸念をアリツェも理解ができた。
「……結局、私にどうしろというのですか、悠太様は」
結論として、悠太はアリツェに何を望んでいるのだろうか。
(婚約を破棄し、ドミニクとクリスティーナが新たに婚約をするように仕向けてもらいたい)
「わ、わたくしにそのような真似、できるはずがありませんわ!」
悠太の言葉に、アリツェは一瞬めまいを覚えるも、すぐさま強く反論をした。
(アリツェ、よく考えてくれ。オレたちの本当の目的は何だ? ドミニクと結婚して公爵の妻になることか?)
「えっと、それは……」
悠太の鋭い指摘に、アリツェはしどろもどろになった。いつの間にかドミニクと夫婦になることに浮かれ、アリツェは何のために精霊教の伝道師となり、旅を始めたのかを失念していた。
(違うだろ、アリツェ! オレたちは、世界に精霊教を普及させ、世界の崩壊を防ぐことこそが使命だろ! そもそも、アリツェ自身、最初は貴族の身分を捨てたつもりでいたじゃないか! それがどうして、よりにもよって王族との婚約だなどと)
悠太は畳みかけるようにアリツェを責め立てた。
「確かに、そうですわ……。でも……、だって……」
頭では悠太の糾弾は理解している。しかし、心がついていかなかった。
(『でも』も『だって』もあるか! アリツェ、結局のところ、君は貴族の身分を捨てきれなかった。であるならばだ、貴族の令嬢としての義務をきちんと果たせ。望む相手との恋愛結婚を、夢見てはいけないんだ)
貴族の令嬢としての義務……。つまり、政略結婚。アリツェの身分では、家や民にとって利の薄い結婚をしてはダメだった。
(アリツェとドミニクの結婚と、クリスティーナとドミニクの結婚。いったいどちらが、多くの民のためになる? よく考えるんだ!)
鋭く胸に突き刺さる悠太の言葉に、アリツェは自然と涙がこみあげてくる。
(これから本格的に対帝国戦が始まる。オレたちが確実に勝つためには、ヤゲル王国の弓兵隊の力が絶対に必要なんだ!)
戦場を支配し得る面制圧力を持ったヤゲルの弓兵隊。ヤゲル王国との関係が悪化し、その助力が得られなくなれば、王国軍側の犠牲は計り知れないだろう。それに、万が一にも負けるような事態になれば、精霊教を排除しようとする帝国に、フェイシアもヤゲルも蹂躙され、世界の崩壊を防ぐどころの話ではなくなる。
「悠太様……」
反論の言葉を見つけられず、アリツェは呆然と天井を見上げた。
(別にすぐに決断しろとは言わない。正式な結婚まではまだ二年弱あるしな。だが、クリスティーナが本国に帰る前には、何らかの形で動いておかないと、先ほどオレが懸念した事態になりかねないぞ)
一見まだ時間があるように見えて、その実、あまり残されてはいない。ヤゲル王国の外交使節団は、いつまでもオーミュッツに滞在しているわけではない。
「わかりましたわ……、でも、少し考えさせてくださいませ。突然のお話で、正直わたくし、頭の中がいっぱいいっぱいですの……」
アリツェは頭を振って、考えを整理しようとした。
(悪かったな、突然こんな話をして。だが、アリツェにはつらいかもしれないが、どうしても話しておかないとダメだと思ったんだ)
悠太は少し申し訳なさげにしている。
「ええ、ええ、わかりますわ。悠太様はわたくし、わたくしは悠太様、ですもの……」
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