50 / 112
学園編 シャルロット婚約者との蜜月
その夜① 優しい弟と優しい兄の兄弟愛は深まる。
しおりを挟む
今宵、アマルティス公爵家ではそれぞれがいつもと違う思いを抱き過ごしていた。
今シャルロットの兄、エリオットとクラウスは、シャルロットと良く性的お勉強をした魔道具の部屋のベッドに居た。
エリオットは頭の後ろで腕を組みベッドに寝そべり、クラウスはその端に腰掛け大きな窓から見える月を眺めていた。部屋の灯りは付いていないが、月の光で部屋の中は十分に明るかった。部屋のサイドテーブルにはワインが入ったグラスが二つ、まだ手付かずのまま置かれている。
その横には三色の魔導石が埋め込まれた四角い片耳用のピアスが二つ、どこか物悲しげに転がっていた。
それと反対に今夜の明るい月明かりのせいで嵌め込まれた石はやたらと眩く無神経なほど輝いていた。
「ついに今夜、シャーリーと殿下は一つに結ばれるんだな……。」
「…………違うよ兄さん。ついに食べられるんだよ大魔王に」
エリオットはだらしなく仰向けで寝そべったままどこを見るでも無くただ正面の天蓋に顔を向けて話す。
月明かりに照らされた色白で美しい中性的な顔は日頃の良く変わる表情はなりを潜め、ただただ無表情だった。そうしていると明るい金髪とも相まって大天使や女神様の様にも見える。
いつに無い珍しい弟の反応にクラウスは窓から目を離し後ろにいる弟へ振り向いた。
「エリオットお前………拗ねてるのか?」
「別に。……拗ねてなんて無いよ。ただ……」
「ただ?なんだ?」
「…………ただちょっと……寂しかっただけだよ。今までは三人でシャーリーを可愛がってきたのに…今夜からは違うんだなって……。」
「エリオットお前……やっぱり拗ねてたのか」
「違うってば!」
エリオットはがばりっと上半身を起こし兄に向かって抗議した。その時エリオットが見た兄の表情は昔からの頼れる自慢の兄の優しい微笑みだった。エリオットはつい昔のように甘えたくなり、ベッドの端に腰掛ける兄の隣りに自分ものそのそと腰掛けた。
「…くす…」
「…………」
クラウスは弟の何時になく甘えた行動に昔を思い出して軽く笑った。
エリオットは自然といつもの感情がのった表情に戻り、それは今珍しく少し甘えて照れた表情だった。
「でもさ………だってそうだろ?三人でシャーリーを守るために着けたピアスもシャーリーを抱く時はそれぞれ外す事になったし…。なんか僕達三人の絆が壊れてしまうような感じがするって言うか……」
「何だ?エリオットお前は俺たちから監視されたいのか。」
「なんでそうなるんだよ!」
「そうなるだろう。あのピアスはシャーリーを守るため腟内に何か入ったら感知して俺たちに知らせる。指も陰茎もな。要するにそれは、いつ入れて、どれほどの時間していたか、何度くらいしたかがおおよそで分かるという事だ。」
「…あぁ、なるほど………」
「それに付けていたくも無いだろう。一緒にいない所で可愛い妹が他の男にどう抱かれているのかを逐一知らされるんだからな。……それが例え殿下やお前だとしても…」
「……じゃあ一緒にいる時は良いの?だって僕達は今までだって三人でシャーリーとそうして来たわけだし」
「……まぁな。別にお前や殿下がシャーリーを抱く事に不満がある訳じゃないさ。エリオットの言うとうり、これまでも三人でシャーリーを愛し可愛いがり大切に育てて来たんだからな。……ただ俺の中でセックスが解禁になった事で新たに湧いて出たまだ消化出来ていない醜い嫉妬なだけだよ。これからは常に三人一緒という訳じゃ無い。自分の知らない所でシャーリーが誰かと二人愛し合っているのを詳しく知りたくないし、感じたくも無い。いろいろ想像してしまうだろうからな。それに知られたくも無い。それは多分殿下も一緒だろう。だからピアスを外す事にしたんだろうからな。」
「そっか……まぁ確かに言われてみれば……面白くは……無い?…か?でも兄さん達とは昔から一緒にしてるし…これからだって多分三人でする事もあると思うし?お互いの可愛いがり方だってクセだって全部見てきたしな……恥ずかしいとかも無いし……まぁのけ者はヤダけど。う~ん。」
首を傾げて唸りながら考えるエリオットを横から見てクラウスは思わずくすりと苦笑した。
「お前は本当に素直で真っ直ぐな良い奴だな。俺と殿下は多分お前より少しシャーリーへの愛が重いんだろう。だから独占欲も…ある。別にエリオットのシャーリーへの愛が軽いとかいうわけじゃないからな。勘違いするなよ」
「分かってるよ。俺だって一緒にいて兄さん達程じゃないなって自分でも思うし。もちろんシャーリーの事はすごく愛してるし、兄さん達以外には負ける気はしないけど」
「ああ、そうだな。だが俺にとってはシャーリーだけじゃなく、お前や殿下もすごく大切何だ。ずっと見守って来たやんちゃで可愛い弟達だからな。三人とも絶対に幸せになって欲しいと心から思ってるんだ。そう思ってるのに…俺は情けない」
精悍で男らしい顔を苦しげに歪めて俯むくクラウスに、エリオットは焦って思わず叫ぶ。
「情け無く何て無いって!それに僕だって兄さんに幸せになって欲しいと思ってるよ!」
大声で子供のように宣言するエリオットに、クラウスは、思わず顔上げて弟を見た。優しい弟に救われた気がして自然と微笑んでいた。
「ふふ、ありがとうな、エリオット。分かってるよ。…それに殿下も、俺達に言わずともそう思ってくれているだろう。あの方は本来シャーリーを他人と分かち合うなんて絶対に有り得ないし許さない人だ。なんせ悪魔並の執着だからな。」
クラウスは冗談めかしクスっと笑う。それにエリオットも乗っかる。
「ははは、マリウスは悪魔並じゃなくてその頂点の大魔王だって兄さん。でもそういう兄さんだって溺愛してるだろ」
「ああ、溺愛している。だが俺なんて殿下の足下にも及ばないだろうさ。………そんな殿下が俺達にはシャーリーの側にいる事を許してくれている。きっと、俺達が知らない所であの方はかなりの葛藤を抱いてきた筈だ。それはきっと、今もだろう。」
「まぁそうだよな……。あいつ腹黒くて冷酷なくせに変なとこ情深いって言うか……俺達が幼なじみだからってさ……。器用なくせに不器用っていうか……アホみたいに頭は良いのにバカなんだよ」
「………お前本当に殿下に遠慮ないな。少しは臣下になる身として敬え。」
「ははっ……そのうち敬うから大丈夫だって。」
弟の笑いながらの軽い返事を聞いてクラウスは小さくため息を零した。実際は、エリオットのこの態度はマリウスの親友として少しでも近い距離で一緒にいたいからだった。いつかこの容易さが普段許され無くなっても、彼は二人きりの時は何時までもマリウスを親友として扱わせてもらおうと決めていた。
「………本来は俺何かが焼きもちを焼く何て許されないんだよ。あの方の事を考えたらな……。だけど、やはりセックスというのは今までとは違うと言うか……これからも三人でシャーリーを共有させて貰えるとしても、俺には一度気持ちの整理と切り替えが必要なんだ。多分殿下も胸の内ではそうじゃないかと思う。……でも今後もし、シャーリーが俺達の求婚を正式に受けてくれるとしたら、殿下には申し訳ないが今までのようにずっとシャーリーの側に居させて欲しいと思っている。そうなればまた…殿下は更に苦しまれるだろうがな」
クラウスはせっかく上がった顔をまたフイっと苦しげに俯けた。
「……う~ん。そうかなぁ?あいつはもうどっか腹括ってるんじゃないかな……。確かに葛藤もあっただろうが、何だかんだでマリウスの奴僕と兄さんの事好きだからさ。兄さんもさっき言ってただろ?あんなにシャーリーの事好きで腹黒冷徹な大魔王のくせに今まで僕らはずっと一緒にいたんだ、って。あいつの歪んだ性格的に普通なら有り得ない、ってさ。それにメアリーの事マリウスが認めた時、マリウスの器は大きいとか何とか忘れたけど、ドヤ顔で褒めちぎって言ってたのも全部兄さんじゃなかった?そんなに理解してる自慢の主なんだったら、その主の事もっと信じてやったら?」
予想外のエリオットの言葉に、クラウスはいつの間にか顔を上げエリオットの顔を見つめていた。その表情があまりにもエリオットらしい、わざと作ったケロッとした涼しい表情で、優しい弟の気遣いに思わずクラウスは密かに泣きそうになった。
「…………そうだったなエリオット。俺だ。全部俺が言ったんだ。ありがとうな、エリオット。全く本当に…お前には敵わないな。殿下の次にだけどな。」
クラウスはどこか吹っ切れたようにニッと弟に笑った。その表情を見たエリオットはいつもの大好きな優しい兄の顔に戻っていた事に内心ひどく安堵した。
そしてエリオットはこっそり思った。
シャーリーの事になると、真面目で愛情深い兄はいろいろと思う所もある様だが意外と凹み易いな。と……。
「でも僕はマリウスに剣ではギリギリ勝つかもよ?筋肉でも」
「はははっ……確かにお前ならそこは勝てるかもな。ところで……エリオット。俺は殿下の事あんな言い方でこきおろしてはいないが。」
「あっ……そうだっけ?まぁ本人聞いてないし、いんじゃない?それより喉乾いたからワイン飲もうよ」
エリオットはさっさとサイドテーブルに置いてあるワインをとった。
「まったく……。ああ、そうだな。飲むか」
この後、二人は色々な変化を遂げた複雑な長い一夜を楽しく飲んで過ごしたのだった。
__________________
普段口が悪く感情的に揉めてるシーンが多いが、彼はとってもお兄ちゃんっ子の優しい子♡エリオット。
めちゃくちゃ長くなってしまいました。Σ(゚д゚;)ページ黒っ!頑張って長々読んで下さり有難うございますm(*_ _)m
今シャルロットの兄、エリオットとクラウスは、シャルロットと良く性的お勉強をした魔道具の部屋のベッドに居た。
エリオットは頭の後ろで腕を組みベッドに寝そべり、クラウスはその端に腰掛け大きな窓から見える月を眺めていた。部屋の灯りは付いていないが、月の光で部屋の中は十分に明るかった。部屋のサイドテーブルにはワインが入ったグラスが二つ、まだ手付かずのまま置かれている。
その横には三色の魔導石が埋め込まれた四角い片耳用のピアスが二つ、どこか物悲しげに転がっていた。
それと反対に今夜の明るい月明かりのせいで嵌め込まれた石はやたらと眩く無神経なほど輝いていた。
「ついに今夜、シャーリーと殿下は一つに結ばれるんだな……。」
「…………違うよ兄さん。ついに食べられるんだよ大魔王に」
エリオットはだらしなく仰向けで寝そべったままどこを見るでも無くただ正面の天蓋に顔を向けて話す。
月明かりに照らされた色白で美しい中性的な顔は日頃の良く変わる表情はなりを潜め、ただただ無表情だった。そうしていると明るい金髪とも相まって大天使や女神様の様にも見える。
いつに無い珍しい弟の反応にクラウスは窓から目を離し後ろにいる弟へ振り向いた。
「エリオットお前………拗ねてるのか?」
「別に。……拗ねてなんて無いよ。ただ……」
「ただ?なんだ?」
「…………ただちょっと……寂しかっただけだよ。今までは三人でシャーリーを可愛がってきたのに…今夜からは違うんだなって……。」
「エリオットお前……やっぱり拗ねてたのか」
「違うってば!」
エリオットはがばりっと上半身を起こし兄に向かって抗議した。その時エリオットが見た兄の表情は昔からの頼れる自慢の兄の優しい微笑みだった。エリオットはつい昔のように甘えたくなり、ベッドの端に腰掛ける兄の隣りに自分ものそのそと腰掛けた。
「…くす…」
「…………」
クラウスは弟の何時になく甘えた行動に昔を思い出して軽く笑った。
エリオットは自然といつもの感情がのった表情に戻り、それは今珍しく少し甘えて照れた表情だった。
「でもさ………だってそうだろ?三人でシャーリーを守るために着けたピアスもシャーリーを抱く時はそれぞれ外す事になったし…。なんか僕達三人の絆が壊れてしまうような感じがするって言うか……」
「何だ?エリオットお前は俺たちから監視されたいのか。」
「なんでそうなるんだよ!」
「そうなるだろう。あのピアスはシャーリーを守るため腟内に何か入ったら感知して俺たちに知らせる。指も陰茎もな。要するにそれは、いつ入れて、どれほどの時間していたか、何度くらいしたかがおおよそで分かるという事だ。」
「…あぁ、なるほど………」
「それに付けていたくも無いだろう。一緒にいない所で可愛い妹が他の男にどう抱かれているのかを逐一知らされるんだからな。……それが例え殿下やお前だとしても…」
「……じゃあ一緒にいる時は良いの?だって僕達は今までだって三人でシャーリーとそうして来たわけだし」
「……まぁな。別にお前や殿下がシャーリーを抱く事に不満がある訳じゃないさ。エリオットの言うとうり、これまでも三人でシャーリーを愛し可愛いがり大切に育てて来たんだからな。……ただ俺の中でセックスが解禁になった事で新たに湧いて出たまだ消化出来ていない醜い嫉妬なだけだよ。これからは常に三人一緒という訳じゃ無い。自分の知らない所でシャーリーが誰かと二人愛し合っているのを詳しく知りたくないし、感じたくも無い。いろいろ想像してしまうだろうからな。それに知られたくも無い。それは多分殿下も一緒だろう。だからピアスを外す事にしたんだろうからな。」
「そっか……まぁ確かに言われてみれば……面白くは……無い?…か?でも兄さん達とは昔から一緒にしてるし…これからだって多分三人でする事もあると思うし?お互いの可愛いがり方だってクセだって全部見てきたしな……恥ずかしいとかも無いし……まぁのけ者はヤダけど。う~ん。」
首を傾げて唸りながら考えるエリオットを横から見てクラウスは思わずくすりと苦笑した。
「お前は本当に素直で真っ直ぐな良い奴だな。俺と殿下は多分お前より少しシャーリーへの愛が重いんだろう。だから独占欲も…ある。別にエリオットのシャーリーへの愛が軽いとかいうわけじゃないからな。勘違いするなよ」
「分かってるよ。俺だって一緒にいて兄さん達程じゃないなって自分でも思うし。もちろんシャーリーの事はすごく愛してるし、兄さん達以外には負ける気はしないけど」
「ああ、そうだな。だが俺にとってはシャーリーだけじゃなく、お前や殿下もすごく大切何だ。ずっと見守って来たやんちゃで可愛い弟達だからな。三人とも絶対に幸せになって欲しいと心から思ってるんだ。そう思ってるのに…俺は情けない」
精悍で男らしい顔を苦しげに歪めて俯むくクラウスに、エリオットは焦って思わず叫ぶ。
「情け無く何て無いって!それに僕だって兄さんに幸せになって欲しいと思ってるよ!」
大声で子供のように宣言するエリオットに、クラウスは、思わず顔上げて弟を見た。優しい弟に救われた気がして自然と微笑んでいた。
「ふふ、ありがとうな、エリオット。分かってるよ。…それに殿下も、俺達に言わずともそう思ってくれているだろう。あの方は本来シャーリーを他人と分かち合うなんて絶対に有り得ないし許さない人だ。なんせ悪魔並の執着だからな。」
クラウスは冗談めかしクスっと笑う。それにエリオットも乗っかる。
「ははは、マリウスは悪魔並じゃなくてその頂点の大魔王だって兄さん。でもそういう兄さんだって溺愛してるだろ」
「ああ、溺愛している。だが俺なんて殿下の足下にも及ばないだろうさ。………そんな殿下が俺達にはシャーリーの側にいる事を許してくれている。きっと、俺達が知らない所であの方はかなりの葛藤を抱いてきた筈だ。それはきっと、今もだろう。」
「まぁそうだよな……。あいつ腹黒くて冷酷なくせに変なとこ情深いって言うか……俺達が幼なじみだからってさ……。器用なくせに不器用っていうか……アホみたいに頭は良いのにバカなんだよ」
「………お前本当に殿下に遠慮ないな。少しは臣下になる身として敬え。」
「ははっ……そのうち敬うから大丈夫だって。」
弟の笑いながらの軽い返事を聞いてクラウスは小さくため息を零した。実際は、エリオットのこの態度はマリウスの親友として少しでも近い距離で一緒にいたいからだった。いつかこの容易さが普段許され無くなっても、彼は二人きりの時は何時までもマリウスを親友として扱わせてもらおうと決めていた。
「………本来は俺何かが焼きもちを焼く何て許されないんだよ。あの方の事を考えたらな……。だけど、やはりセックスというのは今までとは違うと言うか……これからも三人でシャーリーを共有させて貰えるとしても、俺には一度気持ちの整理と切り替えが必要なんだ。多分殿下も胸の内ではそうじゃないかと思う。……でも今後もし、シャーリーが俺達の求婚を正式に受けてくれるとしたら、殿下には申し訳ないが今までのようにずっとシャーリーの側に居させて欲しいと思っている。そうなればまた…殿下は更に苦しまれるだろうがな」
クラウスはせっかく上がった顔をまたフイっと苦しげに俯けた。
「……う~ん。そうかなぁ?あいつはもうどっか腹括ってるんじゃないかな……。確かに葛藤もあっただろうが、何だかんだでマリウスの奴僕と兄さんの事好きだからさ。兄さんもさっき言ってただろ?あんなにシャーリーの事好きで腹黒冷徹な大魔王のくせに今まで僕らはずっと一緒にいたんだ、って。あいつの歪んだ性格的に普通なら有り得ない、ってさ。それにメアリーの事マリウスが認めた時、マリウスの器は大きいとか何とか忘れたけど、ドヤ顔で褒めちぎって言ってたのも全部兄さんじゃなかった?そんなに理解してる自慢の主なんだったら、その主の事もっと信じてやったら?」
予想外のエリオットの言葉に、クラウスはいつの間にか顔を上げエリオットの顔を見つめていた。その表情があまりにもエリオットらしい、わざと作ったケロッとした涼しい表情で、優しい弟の気遣いに思わずクラウスは密かに泣きそうになった。
「…………そうだったなエリオット。俺だ。全部俺が言ったんだ。ありがとうな、エリオット。全く本当に…お前には敵わないな。殿下の次にだけどな。」
クラウスはどこか吹っ切れたようにニッと弟に笑った。その表情を見たエリオットはいつもの大好きな優しい兄の顔に戻っていた事に内心ひどく安堵した。
そしてエリオットはこっそり思った。
シャーリーの事になると、真面目で愛情深い兄はいろいろと思う所もある様だが意外と凹み易いな。と……。
「でも僕はマリウスに剣ではギリギリ勝つかもよ?筋肉でも」
「はははっ……確かにお前ならそこは勝てるかもな。ところで……エリオット。俺は殿下の事あんな言い方でこきおろしてはいないが。」
「あっ……そうだっけ?まぁ本人聞いてないし、いんじゃない?それより喉乾いたからワイン飲もうよ」
エリオットはさっさとサイドテーブルに置いてあるワインをとった。
「まったく……。ああ、そうだな。飲むか」
この後、二人は色々な変化を遂げた複雑な長い一夜を楽しく飲んで過ごしたのだった。
__________________
普段口が悪く感情的に揉めてるシーンが多いが、彼はとってもお兄ちゃんっ子の優しい子♡エリオット。
めちゃくちゃ長くなってしまいました。Σ(゚д゚;)ページ黒っ!頑張って長々読んで下さり有難うございますm(*_ _)m
0
お気に入りに追加
1,634
あなたにおすすめの小説
淫らなお姫様とイケメン騎士達のエロスな夜伽物語
瀬能なつ
恋愛
17才になった皇女サーシャは、国のしきたりに従い、6人の騎士たちを従えて、遥か彼方の霊峰へと旅立ちます。
長い道中、姫を警護する騎士たちの体力を回復する方法は、ズバリ、キスとH!
途中、魔物に襲われたり、姫の寵愛を競い合う騎士たちの様々な恋の駆け引きもあったりと、お姫様の旅はなかなか困難なのです?!
どうやら夫に疎まれているようなので、私はいなくなることにします
文野多咲
恋愛
秘めやかな空気が、寝台を囲う帳の内側に立ち込めていた。
夫であるゲルハルトがエレーヌを見下ろしている。
エレーヌの髪は乱れ、目はうるみ、体の奥は甘い熱で満ちている。エレーヌもまた、想いを込めて夫を見つめた。
「ゲルハルトさま、愛しています」
ゲルハルトはエレーヌをさも大切そうに撫でる。その手つきとは裏腹に、ぞっとするようなことを囁いてきた。
「エレーヌ、俺はあなたが憎い」
エレーヌは凍り付いた。
社長の奴隷
星野しずく
恋愛
セクシー系の商品を販売するネットショップを経営する若手イケメン社長、茂手木寛成のもとで、大のイケメン好き藤巻美緒は仕事と称して、毎日エッチな人体実験をされていた。そんな二人だけの空間にある日、こちらもイケメン大学生である信楽誠之助がアルバイトとして入社する。ただでさえ異常な空間だった社内は、信楽が入ったことでさらに混乱を極めていくことに・・・。(途中、ごくごく軽いBL要素が入ります。念のため)
王太子の子を孕まされてました
杏仁豆腐
恋愛
遊び人の王太子に無理やり犯され『私の子を孕んでくれ』と言われ……。しかし王太子には既に婚約者が……侍女だった私がその後執拗な虐めを受けるので、仕返しをしたいと思っています。
※不定期更新予定です。一話完結型です。苛め、暴力表現、性描写の表現がありますのでR指定しました。宜しくお願い致します。ノリノリの場合は大量更新したいなと思っております。
イケメン彼氏は年上消防士!鍛え上げられた体は、夜の体力まで別物!?
すずなり。
恋愛
私が働く食堂にやってくる消防士さんたち。
翔馬「俺、チャーハン。」
宏斗「俺もー。」
航平「俺、から揚げつけてー。」
優弥「俺はスープ付き。」
みんなガタイがよく、男前。
ひなた「はーいっ。ちょっと待ってくださいねーっ。」
慌ただしい昼時を過ぎると、私の仕事は終わる。
終わった後、私は行かなきゃいけないところがある。
ひなた「すみませーん、子供のお迎えにきましたー。」
保育園に迎えに行かなきゃいけない子、『太陽』。
私は子供と一緒に・・・暮らしてる。
ーーーーーーーーーーーーーーーー
翔馬「おいおい嘘だろ?」
宏斗「子供・・・いたんだ・・。」
航平「いくつん時の子だよ・・・・。」
優弥「マジか・・・。」
消防署で開かれたお祭りに連れて行った太陽。
太陽の存在を知った一人の消防士さんが・・・私に言った。
「俺は太陽がいてもいい。・・・太陽の『パパ』になる。」
「俺はひなたが好きだ。・・・絶対振り向かせるから覚悟しとけよ?」
※お話に出てくる内容は、全て想像の世界です。現実世界とは何ら関係ありません。
※感想やコメントは受け付けることができません。
メンタルが薄氷なもので・・・すみません。
言葉も足りませんが読んでいただけたら幸いです。
楽しんでいただけたら嬉しく思います。
イケメンドクターは幼馴染み!夜の診察はベッドの上!?
すずなり。
恋愛
仕事帰りにケガをしてしまった私、かざね。
病院で診てくれた医師は幼馴染みだった!
「こんなにかわいくなって・・・。」
10年ぶりに再会した私たち。
お互いに気持ちを伝えられないまま・・・想いだけが加速していく。
かざね「どうしよう・・・私、ちーちゃんが好きだ。」
幼馴染『千秋』。
通称『ちーちゃん』。
きびしい一面もあるけど、優しい『ちーちゃん』。
千秋「かざねの側に・・・俺はいたい。」
自分の気持ちに気がついたあと、距離を詰めてくるのはかざねの仕事仲間の『ユウト』。
ユウト「今・・特定の『誰か』がいないなら・・・俺と付き合ってください。」
かざねは悩む。
かざね(ちーちゃんに振り向いてもらえないなら・・・・・・私がユウトさんを愛しさえすれば・・・・・忘れられる・・?)
※お話の中に出てくる病気や、治療法、職業内容などは全て架空のものです。
想像の中だけでお楽しみください。
※お話は全て想像の世界です。現実世界とはなんの関係もありません。
※コメントや感想は受け付けることができません。メンタルが薄氷なもので・・すみません。
ただただ楽しんでいただけたら嬉しいです。
すずなり。
先生!放課後の隣の教室から女子の喘ぎ声が聴こえました…
ヘロディア
恋愛
居残りを余儀なくされた高校生の主人公。
しかし、隣の部屋からかすかに女子の喘ぎ声が聴こえてくるのであった。
気になって覗いてみた主人公は、衝撃的な光景を目の当たりにする…
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる