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学園編 シャルロット13歳でも大人
シャーリーと僕との駆け落ち(マリウス視点)
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その頃マリウス達は、入学式が行われる講堂に集合していた。
______________________
〈マリウス視点〉
「クラウス、エリオット、感じたか?」
「はい殿下、確かに感じました」
「くそっどこのどいつだ!僕達の シャーリーに手を出したのはっ!」
「…………っち!」
((あ、少し大魔王が顔を出した))
《幼なじみ兄弟ズの思考。》
今、あの時シャーリーに贈ったピアスから早速報せがあった。
あのピアスに付けた三つの魔導石にはシャーリーを守る為にそれぞれ魔法が付いている。
透明には現在地の把握、赤にはシャーリーが身体に危機を感じた時に張る防御膜……だったが、魔導宝石商とあの後少し改良した。通常一つの魔導石に一つの魔法だが、あの魔導石は高価なもので魔法を二つまで付ける事が出来る。その為、僕達は赤い魔導石に改良した魔法と、もう一つ新たに魔法を付けた。
改良した魔法は、元の魔法のシャーリーが危機を感じたら、という所に加え、シャーリーの身に一定以上の衝撃や害が予想される場合に自動的に防御膜を張るというものに変えた。勿論そのさい僕達に報せが入る。
理由は簡単、シャーリーが意識が無い場合や危機だと分かって無い場合にも対応出来るようにだ。
ふんわりした性格の彼女は、自身で危機を感じるよりこの二つが起きる可能性のが高い。その事をあの時の僕達は見落としていたのだ。
そして新たに付けた魔法が……シャーリーの膣に異物が侵入した場合に感知し僕達に報せるというものだ。
そして何時いかなる場合でもどんなに頑張っても、例え彼女が望んでも、シャーリーに僕達以外の男根は入らない。むき出しの男根をシャーリーの暴かれた秘部に近づけるだけで拒絶し弾かれる。触れる事も出来ない。
それでも授業に前戯なんて実技があるせいで、完全な異物防御にする事は出来ず、その為指や口など男根以外の接触、また挿入は許してしまう事になる。
腹立たしい限りだが、こういった事はある程度は覚悟はしていた。快感に弱いシャーリーが抗えきれるとは思えないから。僕達が開発し過ぎたんだから、ある意味自業自得ではあるけれど面白くないのは変わらない。
でもまさかこんなに早く僕のシャーリーへ手を出してくる不届きな奴が現れるとは思わなかった。まだまだ僕の牽制は甘かった様だ。
ふっと笑った僕を見た二人が何故か一歩下がった。失礼な奴らだ、また魔王が何たら思ってるん
だろう。
((大魔王が姿を現した……静かにしてるけどやっぱりキレてるな))
《兄弟ズの心のシンクロ。マリウスは正解した》
「シャーリーはまだカフェに居るけど……どうする?マリウス」
「行くに決まってるだろう」
「殿下、式のリハーサルはどうするんですか?」
僕とエリオットの会話にすかさず待ったをかけるクラウス。相変わらず煩いけど、今回は聞くつもりは無い。
「シャーリーの緊急事態にそんなもの構ってられるか。止めても無駄だ、僕にはシャーリー以上に大切なものなんて一つも存在し無い」
強い眼差しをクラウスに向ける。
そう、一つも存在させない。
僕は王太子だが、国や地位にははっきり言って興味は無い。第一王子に生まれた責任として王太子になってはいるが、もし僕が王太子ゆえに政治的理由でやっぱりシャーリーと結ばれる事が出来ない、何てふざけた事になったら即王太子なんて辞めてやるつもりだ。そしてシャーリーと駆け落ちする。国の跡継ぎ何て僕には知った事では無い。
それは父王も、宰相のアマルティス公爵も、極一部の上位貴族は知っている事だ。
実際、シャーリーと婚約する以前一度政略結婚をさせられそうになった事がある。その頃には幼なじみのシャーリーに僕は全てを捧げていたので、当然ありえない事だ。数日後、僕はシャーリーと結婚出来ないのなら王子を辞めてシャーリーと駆け落ちをすると書き置き、シャーリーを丸め込んで二人で駆け落ちをした。
立場上、いつかこんな事になるのでは、と予め万全に備えていたので、間抜けな追って何かにバレる事無くシャーリーと二人安全に楽しく数日身を潜めていた。向こうが折れるまで。
あの時僕はそのまま本当に駆け落ちしても良かったけどシャーリーが家族に会えないのは可哀想だから、やめた。
勿論城の中枢は大騒動だ。幼い王太子が更に幼い公爵令嬢と駆け落ちしたのだから。最初は子供の逃走だから直ぐに見つかると高を括っていたらしいが、内々に捜索するも煙のように消え一切の手がかりすら掴め無いとなると流石に焦った様だ。
極秘裏に精鋭の捜索部隊まで作り、影を総動員させて捜索し始めた。
国の影何て、予め優秀な者は全てこちらの手に落としてある。だから残りのグズがいくら頑張っても見つけられる筈が無い。
案の定、捜索も絶望的になり始めた頃、この時を待っていた僕は優秀な影を遣い父王の部屋に手紙を置いて来させた。提案を(脅し)持ち掛けたのだ。
勿論内容はシャーリーとの結婚だ。まず僕達は国内の安全な所にいるという事を伝えた。シャーリーが家族に会いたがってるとも。けれど、シャーリーと結婚出来無いなら、直ぐにこの国を立つつもりだと書いた。その準備やルートもすでに万全だという事を。国の精鋭達が束になり連日連夜の全力での捜索でも見つけられ無い僕の用意周到さに、国境何て塞いだって無駄な事くらい理解したのだろう。
シャーリーの父親、アマルティス公爵がシャーリーが戻ってくるならと父王にキレて即僕の政略結婚の話は白紙に戻った。さすが親バカ公爵、勿論それも計算済みだ。シャーリーが家族に会いたがってるとわざと公爵の親バカ心を刺激したのだ。後で恨み言を山ほど言われ、暫くいびられるだろうけど。
何て経緯があり、戻った僕とシャーリーの婚約はすぐに成されたのだ。
「誰も止めてませんよ。それに殿下、貴方がシャーリー以外何も求めて無い事は今更宣言せずとも皆嫌という程分かってますよ。
あれほどの生まれながらの王の才能も、シャーリーが絡んでこそ良くも悪くも、発揮されますかね」
クラウスはシラケた様な、呆れた様な目でマリウスを見つめた。
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〈マリウス視点〉
「クラウス、エリオット、感じたか?」
「はい殿下、確かに感じました」
「くそっどこのどいつだ!僕達の シャーリーに手を出したのはっ!」
「…………っち!」
((あ、少し大魔王が顔を出した))
《幼なじみ兄弟ズの思考。》
今、あの時シャーリーに贈ったピアスから早速報せがあった。
あのピアスに付けた三つの魔導石にはシャーリーを守る為にそれぞれ魔法が付いている。
透明には現在地の把握、赤にはシャーリーが身体に危機を感じた時に張る防御膜……だったが、魔導宝石商とあの後少し改良した。通常一つの魔導石に一つの魔法だが、あの魔導石は高価なもので魔法を二つまで付ける事が出来る。その為、僕達は赤い魔導石に改良した魔法と、もう一つ新たに魔法を付けた。
改良した魔法は、元の魔法のシャーリーが危機を感じたら、という所に加え、シャーリーの身に一定以上の衝撃や害が予想される場合に自動的に防御膜を張るというものに変えた。勿論そのさい僕達に報せが入る。
理由は簡単、シャーリーが意識が無い場合や危機だと分かって無い場合にも対応出来るようにだ。
ふんわりした性格の彼女は、自身で危機を感じるよりこの二つが起きる可能性のが高い。その事をあの時の僕達は見落としていたのだ。
そして新たに付けた魔法が……シャーリーの膣に異物が侵入した場合に感知し僕達に報せるというものだ。
そして何時いかなる場合でもどんなに頑張っても、例え彼女が望んでも、シャーリーに僕達以外の男根は入らない。むき出しの男根をシャーリーの暴かれた秘部に近づけるだけで拒絶し弾かれる。触れる事も出来ない。
それでも授業に前戯なんて実技があるせいで、完全な異物防御にする事は出来ず、その為指や口など男根以外の接触、また挿入は許してしまう事になる。
腹立たしい限りだが、こういった事はある程度は覚悟はしていた。快感に弱いシャーリーが抗えきれるとは思えないから。僕達が開発し過ぎたんだから、ある意味自業自得ではあるけれど面白くないのは変わらない。
でもまさかこんなに早く僕のシャーリーへ手を出してくる不届きな奴が現れるとは思わなかった。まだまだ僕の牽制は甘かった様だ。
ふっと笑った僕を見た二人が何故か一歩下がった。失礼な奴らだ、また魔王が何たら思ってるん
だろう。
((大魔王が姿を現した……静かにしてるけどやっぱりキレてるな))
《兄弟ズの心のシンクロ。マリウスは正解した》
「シャーリーはまだカフェに居るけど……どうする?マリウス」
「行くに決まってるだろう」
「殿下、式のリハーサルはどうするんですか?」
僕とエリオットの会話にすかさず待ったをかけるクラウス。相変わらず煩いけど、今回は聞くつもりは無い。
「シャーリーの緊急事態にそんなもの構ってられるか。止めても無駄だ、僕にはシャーリー以上に大切なものなんて一つも存在し無い」
強い眼差しをクラウスに向ける。
そう、一つも存在させない。
僕は王太子だが、国や地位にははっきり言って興味は無い。第一王子に生まれた責任として王太子になってはいるが、もし僕が王太子ゆえに政治的理由でやっぱりシャーリーと結ばれる事が出来ない、何てふざけた事になったら即王太子なんて辞めてやるつもりだ。そしてシャーリーと駆け落ちする。国の跡継ぎ何て僕には知った事では無い。
それは父王も、宰相のアマルティス公爵も、極一部の上位貴族は知っている事だ。
実際、シャーリーと婚約する以前一度政略結婚をさせられそうになった事がある。その頃には幼なじみのシャーリーに僕は全てを捧げていたので、当然ありえない事だ。数日後、僕はシャーリーと結婚出来ないのなら王子を辞めてシャーリーと駆け落ちをすると書き置き、シャーリーを丸め込んで二人で駆け落ちをした。
立場上、いつかこんな事になるのでは、と予め万全に備えていたので、間抜けな追って何かにバレる事無くシャーリーと二人安全に楽しく数日身を潜めていた。向こうが折れるまで。
あの時僕はそのまま本当に駆け落ちしても良かったけどシャーリーが家族に会えないのは可哀想だから、やめた。
勿論城の中枢は大騒動だ。幼い王太子が更に幼い公爵令嬢と駆け落ちしたのだから。最初は子供の逃走だから直ぐに見つかると高を括っていたらしいが、内々に捜索するも煙のように消え一切の手がかりすら掴め無いとなると流石に焦った様だ。
極秘裏に精鋭の捜索部隊まで作り、影を総動員させて捜索し始めた。
国の影何て、予め優秀な者は全てこちらの手に落としてある。だから残りのグズがいくら頑張っても見つけられる筈が無い。
案の定、捜索も絶望的になり始めた頃、この時を待っていた僕は優秀な影を遣い父王の部屋に手紙を置いて来させた。提案を(脅し)持ち掛けたのだ。
勿論内容はシャーリーとの結婚だ。まず僕達は国内の安全な所にいるという事を伝えた。シャーリーが家族に会いたがってるとも。けれど、シャーリーと結婚出来無いなら、直ぐにこの国を立つつもりだと書いた。その準備やルートもすでに万全だという事を。国の精鋭達が束になり連日連夜の全力での捜索でも見つけられ無い僕の用意周到さに、国境何て塞いだって無駄な事くらい理解したのだろう。
シャーリーの父親、アマルティス公爵がシャーリーが戻ってくるならと父王にキレて即僕の政略結婚の話は白紙に戻った。さすが親バカ公爵、勿論それも計算済みだ。シャーリーが家族に会いたがってるとわざと公爵の親バカ心を刺激したのだ。後で恨み言を山ほど言われ、暫くいびられるだろうけど。
何て経緯があり、戻った僕とシャーリーの婚約はすぐに成されたのだ。
「誰も止めてませんよ。それに殿下、貴方がシャーリー以外何も求めて無い事は今更宣言せずとも皆嫌という程分かってますよ。
あれほどの生まれながらの王の才能も、シャーリーが絡んでこそ良くも悪くも、発揮されますかね」
クラウスはシラケた様な、呆れた様な目でマリウスを見つめた。
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