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第4章 STAR WE CHACE
Round1 王者防衛戦、ここに開幕
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昨年は、史上最年少王者を獲得して、歴史に名を刻んだ俺は、2連覇をするべく、今シーズンに挑む。開幕戦は、バーバー。例年ならば、セントピーターズバーグで開幕戦なのだが、珍しく今シーズンは、バーバーでシーズンを始める事となった。そして、フリー走行では、ケリーが初のインディにも関わらず、いきなり全体トップを出すなど、かなり波乱の幕開けとなった。勿論、俺らチーム郷も、自分のペースを掴みつつ、タイムを上げていき、ベストが、美海の2番手がベストだった。俺は、2人目のルーキーであるマクラフリンを抑えて、5番手に、星奈は3番手タイムで、フリー走行を終えた。迎えた予選。予選は、なんとケリーとマクラフリンのルーキー組が、ワンツーという、かなり荒れに荒れた予選になった。俺らチーム郷では、美海が最上位となる3位、俺が5番手、星奈が7番手という順になった。そして決勝。実は、今シーズンから、星奈も「交換日記」に参加する事になった。実は、星奈本人も速さの秘訣とかを探ってたらしく、どうしても参加したい!という事で、参加した経緯がある。実は、この交換日記をする際、見易さも配慮して、色のチョイスとかも、かなり気を使ったりしている。ちなみに俺は、みかん色(オレンジ)をメインに使っている。そして、今シーズンの開幕前の合同テストから始めたのが、「各々のオンボードをドライバー間で共有する」ということ。交換日記にも、それぞれの得意箇所、苦手箇所を書き込んだりして、対策をしているのだ。決勝前の最後のミーティングでは、俺と星奈は美海のバックアップに回る事に。レーススタート。スタートダッシュは、ケリーが決めたものの、すぐに美海がターン1でねじ伏せてトップを奪取。マクラフリンも、すかさず狙おうとしたが、俺がアウトからパスして4番手に。星奈も5番手に順位を上げた。中盤に入ると、ケリーのペースが上がっていなかった。そう、インディカールーキーあるあるの、「ハイペースで飛ばすあまり、タイヤを使い切ってしまう」を見事にやってくれていた。俺もそろそろピットタイミングの為、2人揃ってピットイン。ピットアウトタイミングは、コンマ数秒俺の方が速かった。レースも終盤、ここからケリーが、ペースを上げ始めてきた。俺は無線で「美海に順位を譲るように伝えて欲しい。ケリーがペース上げ始めてきた。対処出来るのは俺しか居ない。」と伝えて、美海の前に。そしてケリーに、執拗にタイヤを使わせる作戦に出た。数周に渡り、ケリーを封じ込めて「美海に順位譲る。」と無線で伝えて、元の順位に。そこからファイナルラップ。美海がトップのままフィニッシュ。2位には俺が入り、3位にケリーが入った。実は3位は、かなり劇的な最後だった。星奈と並んで、最後の直線勝負で 振り切って掴み取ったとの事だ。ケリーはデビュー戦を3位という結果で終えれたと言うより、無事に完走出来て満足そうだった。
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