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第1章 インディカー初参戦。そして友の死を乗り越えて。
Round16 グランプリ・オブ・ポートランド
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前回も優勝で終わったゲートウェイから、舞台を今度はポートランドに移して迎えた第16戦。次が最終戦であるがここに来てカレンダー変更が生じた。これまで最終戦はソノマでやる予定だったけど、色々訳あって、今年はミシガンでやる事になった。そしてラウンド名も「2018ベライゾン・インディカー・シリーズ・グランドフィナーレ・イン・ミシガン」という名前になった。今回は久しぶりのロードコースという事で、俺もほぼ感覚が消えている中このレースを迎えた。ランキングでもトップ10どころかこのまま行くとトップ3を自力で確定する事も出来るとこまで来ている。そしてチーム郷の皆もRLLRに溶け込んでくれてすっかりインディカーという世界の雰囲気にも馴染んでいる。あとはセッティングを探るのみとなったけど、ここで俺は面白い事を思いついた。グラハムのセッティングデータを突っ込んだらどうなるかというのを試したくなったのだ。そういう訳で俺はグラハムに「なぁ、グラハム、あんたのセッティングデータを俺にちょうだい。どんなもんか知りたいもんでな。」と言うとグラハムも「分かった。」と快くデータを提供してくれた。そしてこのデータを俺のマシンにぶち込んで走ってみたら、かなり走りやすくて扱いやすかった為、今週はグラハムのセッティングを使う事にした。予選でもこのセッティングが上手くハマり、ポールポジションを獲得。でも俺は一つここに来て思うのが「油圧でも電動でもいいからパワステが欲しい」ということ。そう、この車どういう訳かパワステがなくて、所謂「重ステ」の為非常にキツいのだ。そして車が少しでも動けば良いのだけど、全く動いてない時はいくら動かしても動く訳がない。来年にも解禁して欲しいくらいだ。ちなみにグラハムも3位といい感じの所を獲得している。そして迎えた、今シーズン最後のロードコースでの決勝。グリーンフラッグが振られてレーススタート。最初のポールショットも俺がゲットしてから主導権は完全に俺の物になった。そしてピットルーティンも殆どミス無くこなしてトップのままレースに復帰。実はこの時にソフトタイヤに変えていた為、俺はタイヤ選択を間違えたと思いつつ走ってたけど、実際そんな事は無くてむしろ大正解だった。あとは完全に俺の一人旅となった。もう後ろには誰もいない。その為俺は心にも余裕が出来た。そしてそのままトップのままフィニッシュ。この時俺は無線で「グラハムには、セッティングデータを提供してくれてありがとうと伝えて欲しい。」と伝えるとチーム側も「分かった。グラハムに伝えておくよ。」と言った。そしてランキングでもトップ5に復活して、最終戦「2018ベライゾンインディカーシリーズ・グランドフィナーレ・イン・ミシガン」を迎えるのだった。これに先立って、来季のインディカーにもう1人新たに俺が所属してる、ホンダ育成の日本人ドライバーが参戦する事が決定した。しかも俺の所属してるRLLRで。そのドライバーの名前は「佐藤 晴南」。俺の一個下の後輩に当たるドライバーで今年までGP3でドンパチしていたドライバーだ。カーナンバーはエースナンバーの「15」を背負って走る事になった。詳細は後日発表という感じになった。
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