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第1章 インディカー初参戦。そして友の死を乗り越えて。
Round4グランプリ・オブ・アラバマ
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前回は、俺の三連勝で幕を閉じ、ポイントランキングでもリーダーを独走しているがインディ500で全て変わるといっても可笑しくない状況だ。そして今回の舞台はアラバマ州にある「バーバー・モータースポーツ・パーク」というサーキットが舞台だ。天候は雨と不安を隠しきれない。そして初めてファイアストンのレインタイヤを使う為、どういうセッティングで行くかというのもカギになってくる。とりあえず前回のセッティングで行ってみることにした。そして俺はマシンに乗り込みコースイン。そしたらまぁ見事にセッティングなんて合ってるはずもなくて何周か走ってピットイン。そして俺は「少しだけサスペンションを硬くしてくれ。ブレーキバランスはそのままで良い。」と伝えて硬さを変えてもらい再度コースイン。そしたらあのフニャフニャした感じから、よりカチッとした感じに仕上がった。そしてタイムもいい所に入りこの日を終えた。金曜日はもう昨日とは比べ物にならない位の雨だったが幸い中止には至らなかった。けど走った自分が言うのもアレだけど、かなり怖かったよ!マジで!そして予選は昨日よりマシな方になってくれたおかげで第2戦以来久しぶりに最終セッションまで生き残ることが出来た。そして迎えた決勝。天候は昨日より少しだけ酷い状況だった。でも走れなくない事は確か。ペースカーが離れてグリーンフラッグ。俺はすぐに最初のコーナーで相手を封殺してトップで通過。そして事態は思わぬ方向へと傾き始めていた。何と18周辺りから徐々に雨脚が強くなり始めてきて俺も無線で「これ持ってあと4周行けるかどうかだな。」と言うくらいのレベルだった。もちろんその言葉通り22周目で赤旗中断となり残りのラップは翌日へと持ち越される事になった。そして翌日は23ラップ目からリスタート。だけど中盤辺りから燃料がキツくなり途中でピットイン。燃料補給だけ済ませて8位でコースへ復帰。そしてそこから相手を抜いていくうちにトップへと返り咲いた。だけど俺の集中力は少しずつ途切れ始めていた。だけど終盤まで持ってくれればこっちのもんと思いながら走っていた。後ろとの差が徐々に縮まっていた。そしてレースは終盤へと突入。ここでリズムを乱すと全てがお釈迦になるというリスクを抱えつつ最後の賭けに出た。そう、切り札として温存していた「プッシュ・トゥ・パス」というシステムを起動させて逃げる作戦に出た。そしてラスト1周はこれと併用して燃料を濃くして走るという奇抜な作戦を決行する事にした。そして時は満ちた。後ろからチップ・ガナッシの一飛(イーフェイ)がプレッシャーを与えていたが俺はこのシステムを起動させて逃げる事にした。そしてシステムを起動させ一定時間内でどれだけ差を広げられるかもカギになってくる。そしてシステム起動時間が終了したがこちらにはもう1つの切り札として燃料ミクスチャーというのがある。それを濃い方へとダイヤルを回してとにかく逃げる事に集中していた。そしてファイナルラップ。ここであの作戦を決行。ちょうどP2Pも使えるしいっそ併用してしまおうとガス欠覚悟の燃料ミクスチャーダイヤルを最大まで濃くする方へと回したと同時にP2Pを起動させて逃げる事に。そして結果は俺の4連勝。そして一飛は中国人ドライバー初のインディカーでの表彰台を獲得。俺は燃料計を確かめた所、サンプルとして提出するだけの量より少しだけ多い量しか残ってなかった為、燃料ミクスチャーを最大まで薄くする方まで回してパルクフェルメまで向かうことになった。そして次からはインディアナポリスへと舞台を移してのレースだけどコースはF1でも馴染み深いコースの為非常に楽しみになってきた。
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