FIM WSBK World Diary

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CBR使いの復活

Round8 終盤戦突入(カタロニア)

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マニクールから、拠点を日本に移して迎えた、2戦目。今回は、なんとMotoGPと同日開催とかいうファンを全力で殺しにかかってる日程だ。こっちは、特にライダー編成には変わりないけど、MotoGPは、全クラス合計11人の日本人が出ている。特に多いのが、Moto3クラス。あのクラスだけで7人(レギュラー6人+ワイルドカードエントリー1人)という感じだ。特に、このMotoGPレースウィークに入って、Moto3クラスには、リバゴールド・スナイパーズから、負傷したアルベルト・スーラの代役でジュニアGP世界選手権に「IDEMITSU HRC TEAM ASIA」からレギュラーエントリーしてる、石動桜ちゃんが緊急参戦するという事にもなったりと大慌て。勿論こっちもこっちで当初は、俺がMotoGPに8耐制覇した「ご褒美」でエントリーする予定だったが、最後まで好走を見せた美幸が、チーム諸共エントリーする事になったり、HRCから長島さんが出たりとか。まぁ我々WSBK勢には、あまり関係してないから、いいけど。そして、こっちもこっちで、予選から大荒れだった。なんと、星奈がキャリア初ポールを獲得。俺も3番手を確保。美海も5番手と大健闘した。でも、このレースウィーク中に、俺は、ある問題に直面していた。それは決勝を想定したロングランの時に「予選は、一発勝負のQタイヤで行けるけど、決勝となると、タイヤが破壊されていく感じがする。」という問題が起きていた。前に起きたチャタリングも、もしかしたらこれが絡んでる可能性もある。そう気付いた俺は、「苦肉の策」とも言える行動に出た。それは、「前後両輪ハード」という、「耐久性」を確保する策だ。今は、それくらいしかやれる策が無い。そして迎えた決勝レース1。俺は、タイヤマネジメントが上手く行った事が功を奏して優勝。スーパーポールも、同様の作戦で行ったが、僅かに及ばず2位。レース2は、マシンの問題を「逆手に取った自殺行為」をやる事にした。それは、「前後両輪ソフト」という作戦だ。レース2は、そんなに周回数が無い為、ソフトタイヤを用いた「奇策」とかも出来る。そして、レース2スタート。俺は、スタートから、星奈を射程圏内に捉えながら走っていた。そして、星奈の隙を突く形でトップを奪取。このまま、じわりじわりと破壊されてくタイヤと正に「恐怖のレース」をしていた。迎えたファイナルラップ。実は、この時かなり大変な事態が起きていた。前回から「試験導入」している「R-CBS」という前後連動ブレーキがトラブルを起こしていた。多分、なんかの弾みで「車速センサー」がイカれたか、バンクアングルセンサーがイカれたかのどっちかだ。俺は、各コーナー毎に「フェイルセーフスイッチ」を押して再起動を試みるも、うんともすんとも言わず、このまま走る事にした。そして、終わりかけてるタイヤでトップでフィニッシュ。俺は、ここまで心臓に悪いレースをした事が無かった。そして俺は、ある事に気付いた。「このマシンにMotoGPの現行スペックのタイヤ履かせたらどうなるのか?」という事に気付き、密かに、マレーシアテストにカチコミかける事を企んでいた。MotoGPの方も、日本人ライダーが大活躍。Moto3では、佐々木歩夢選手が1位、緊急参戦の桜ちゃんが慣れない環境ながら、NSF250RWを巧みに操り、デビュー戦で、初ポイント、初ポディウムの2位、ルーキーの古里太陽君がキャリア初ポディウムの3位と初ポイントを獲得。Moto2では、小椋藍、羽田大河の両選手がワンツー。MotoGPでは、美幸が最高峰クラス初参戦で初優勝という日本人初の快挙を達成した。中上選手も、右手にダメージを抱えながらも完走。美幸に次いでワイルドカードエントリーした、長島、津田選手は、長島選手は、電子制御系トラブルで15周目でリタイア、津田選手もマシンから出火してリタイアという結果になった。
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