FIM WSBK World Diary

文字の大きさ
上 下
5 / 48
CBR使いの復活

Round2 怒りのトラックリミット(アッセン)

しおりを挟む
第2戦アッセンはもうとにかく、怒りに満ちてるとしか言い様がない。まぁ、予選とかはいつも通りなんだけど、問題はレース2だった。それは、一飛をパスしてゴールする時に起きた。俺は、最後の高速セクションで、立ち上がりの際に勢い余って縁石に乗りすぎてしまった。流石にヤバいと思い(と言うよりかは、明らかにオーバースピードでコケそうになったから)速度を落としてアドバンテージを得ないようにしたが、問題はそこからだった。最初は俺の勝利だったが、後になって判定が覆った。流石にそれはおかしいと、ディレクターに抗議に行き、リプレイまで見せてもらった。あれを誰がどう見てトラックリミットオーバーペナルティだと言うのか、しっかりと説明して欲しいくらいだった。俺は、再三の様にリプレイを見返して、スロー再生までして見返した。でも問題は、トラックリミットエリアだった。あんなとこ、トラックリミットエリアにすんなよ。俺はそのエリアにタイヤが僅か0.1mm乗っていたとの事だった。いやいや、こっちは走ってる時にそんなの気にしてないっつーの!←いや気にしろよ…。今朝のミーティングでも、「このエリアに関しては注意してね。」とか、あんたら、皆に対して一言も言わなかっただろうが!この石頭野郎!!というより、変な所にトラックリミットオーバーエリア設けてんじゃねぇよ!気持ち悪いな!と、とにかく怒りが収まらなかった。だけど、これ以上やったとしても意味が無くなってしまう為、ここは一歩引き下がって結果を受け入れる事にした。でも3位は確保したから、連続表彰台記録を伸ばす事に成功した。とにかく怒りが収まらず、美海にもとりあえず事情を話して「とにかくまずは、1回落ち着こう。ちゃんと話聞いてあげるから。」と怒りを鎮めてくれた。でも個人的には、なんか煮えきらずにモヤモヤしたレースだった。はっきり言ってあのペナルティは、おかしいし、馬鹿げてるとしか言い様がない。でもたまには美海に甘える事もありかなって思い、とにかく美海に「今は、俺の怒りが静まるまでそっとでもいいから抱きしめて欲しい。」と言って美海に抱きしめてもらって、しばらくの間はその場から離れなかった。それ程張り詰めてたし、イライラしてた。そして、気付いたら俺は何故か悔し涙を流していた。すると美海は、「ひー君先輩にもそういう子供っぽい一面あるんですね。」と言うと俺は、「…ウルサイ…」と呟いた。俺だってそういう子供っぽい一面もあるさ。ただ、美海の目の前で見せなかっただけだ。だけど、こうやって甘える事も大切だと、学ぶ事も出来た。はっきり言ってすごく悔しかった。でも一飛が、中国人ライダーとして、初のWSBK初優勝を達成したことには、変わり無かったから、レース後に俺は、「優勝おめでとう!!」とメッセージを送った。
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

四季
恋愛
父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

友達の母親が俺の目の前で下着姿に…

じゅ〜ん
エッセイ・ノンフィクション
とあるオッサンの青春実話です

BL団地妻-恥じらい新妻、絶頂淫具の罠-

おととななな
BL
タイトル通りです。 楽しんでいただけたら幸いです。

ママと中学生の僕

キムラエス
大衆娯楽
「ママと僕」は、中学生編、高校生編、大学生編の3部作で、本編は中学生編になります。ママは子供の時に両親を事故で亡くしており、結婚後に夫を病気で失い、身内として残された僕に精神的に依存をするようになる。幼少期の「僕」はそのママの依存が嬉しく、素敵なママに甘える閉鎖的な生活を当たり前のことと考える。成長し、性に目覚め始めた中学生の「僕」は自分の性もママとの日常の中で処理すべきものと疑わず、ママも戸惑いながらもママに甘える「僕」に満足する。ママも僕もそうした行為が少なからず社会規範に反していることは理解しているが、ママとの甘美な繋がりは解消できずに戸惑いながらも続く「ママと中学生の僕」の営みを描いてみました。

会社の上司の妻との禁断の関係に溺れた男の物語

六角
恋愛
日本の大都市で働くサラリーマンが、偶然出会った上司の妻に一目惚れしてしまう。彼女に強く引き寄せられるように、彼女との禁断の関係に溺れていく。しかし、会社に知られてしまい、別れを余儀なくされる。彼女との別れに苦しみ、彼女を忘れることができずにいる。彼女との関係は、運命的なものであり、彼女との愛は一生忘れることができない。

ちょっと大人な体験談はこちらです

神崎未緒里
恋愛
本当にあった!?かもしれない ちょっと大人な体験談です。 日常に突然訪れる刺激的な体験。 少し非日常を覗いてみませんか? あなたにもこんな瞬間が訪れるかもしれませんよ? ※本作品ではPixai.artで作成した生成AI画像ならびに  Pixabay並びにUnsplshのロイヤリティフリーの画像を使用しています。 ※不定期更新です。 ※文章中の人物名・地名・年代・建物名・商品名・設定などはすべて架空のものです。

淫らに、咲き乱れる

あるまん
恋愛
軽蔑してた、筈なのに。

江戸時代改装計画 

華研えねこ
歴史・時代
皇紀2603年7月4日、大和甲板にて。皮肉にもアメリカが独立したとされる日にアメリカ史上最も屈辱的である条約は結ばれることになった。 「では大統領、この降伏文書にサインして貰いたい。まさかペリーを派遣した君等が嫌とは言うまいね?」  頭髪を全て刈り取った男が日本代表として流暢なキングズ・イングリッシュで話していた。後に「白人から世界を解放した男」として讃えられる有名人、石原莞爾だ。  ここはトラック、言うまでも無く日本の内南洋であり、停泊しているのは軍艦大和。その後部甲板でルーズベルトは憤死せんがばかりに震えていた。  (何故だ、どうしてこうなった……!!)  自問自答するも答えは出ず、一年以内には火刑に処される彼はその人生最期の一年を巧妙に憤死しないように体調を管理されながら過ごすことになる。  トラック講和条約と称される講和条約の内容は以下の通り。  ・アメリカ合衆国は満州国を承認  ・アメリカ合衆国は、ウェーキ島、グアム島、アリューシャン島、ハワイ諸島、ライン諸島を大日本帝国へ割譲  ・アメリカ合衆国はフィリピンの国際連盟委任独立準備政府設立の承認  ・アメリカ合衆国は大日本帝国に戦費賠償金300億ドルの支払い  ・アメリカ合衆国の軍備縮小  ・アメリカ合衆国の関税自主権の撤廃  ・アメリカ合衆国の移民法の撤廃  ・アメリカ合衆国首脳部及び戦争煽動者は国際裁判の判決に従うこと  確かに、多少は苛酷な内容であったが、「最も屈辱」とは少々大げさであろう。何せ、彼らの我々の世界に於ける悪行三昧に比べたら、この程度で済んだことに感謝するべきなのだから……。

処理中です...