FIA FormulaE World Championship Electronic Runner

Season1(2014~15)新たな歴史の幕開け

Round4 ブエノスアイレス

前回のプンタ・デル・エステから、一ヶ月近く期間が空いたが、その間ドライバー達はウィンターブレイクに突入していて、俺も日本へと帰国して、家族や友人達と過ごしていた。その間色々あって地元の小学校に通っていて、校長等にも訳を話して、色々と対応してもらった。ただフォーミュラeを見たり知ったりしてるのが、クラスメイトとかでは無いというのがまた面白かった。その中でもある少女が俺に「サインください。」と小さな声で言ってくると「喜んで。だけど内緒だよ。バレると大変だから。あと、君にだけ特別に所在地までセットでプレゼントするよ。」と言って俺はサインをプレゼントした。するとその子は「ありがとうございます！大切にします！」とすごく笑顔で帰っていった。どうやらその子は、2013年に来た転校生だとか。そんなウィンターブレイクから新年になった2015年。遂にフォーミュラeもクライマックスへと突入。舞台はアルゼンチンのブエノスアイレス。コースはプエルトマデロに作られた特設コース。特性としては高速テクニカルコースという小難しいコースだ。ただ、オーバーテイクポイントが多い為勝負は多くなる。そんな中迎えた第4戦。俺は来季の契約延長も勝ち取った中で迎えた。リバリーも前回のままである。フリー走行では、コースに慣れる為にも、誰よりも多く走行を重ねていた。それでも、何故か調子が良くなったアグリの城壁を崩す事は不可能だった。続く予選では、ラスト1秒で逆転ポールポジションを獲得するも、アグリの強さは想像以上だった。予選からしばらくして迎えた決勝。今回は俺も勝てると見越しておらず、表彰台を狙ってレースをすると決めていた。シグナルがブラックアウトしてスタート。スタートは、アグリのダ・コスタが好スタートを決めてトップを強奪。俺も直ぐに追い付いたが、もはや「無意味」という文字しか浮かばなかった。ただ、作戦としては順調で、このままダ・コスタにはトップを走ってもらってそこからという形を採っている。俺は、マシンチェンジをダ・コスタと同タイミングに済ませてコースイン。そこから脅威的な追い上げを見せてダ・コスタに接近して、各ターン毎にトップを入れ替えながら走っていた。そして全ての命運が別れたのは最終コーナー。俺は最後まで油断せずトップを守ろうとしたが、ダ・コスタが最後の最後で追い上げて来て、ゴールラインで逆転優勝を成し遂げた。俺は無線でも「ここまで気持ち良く負けたの初かもしれない。最後まで諦めないで良かった。ありがとう。」と言うと「こちらこそ。すごく見応えあったよ。ありがとう。」と返ってきてホッとした。次戦はアメリカ2連戦の最初、マイアミ。