MotoGP HRC Development&Reserve Rider Memory

文字の大きさ
上 下
18 / 28
縁の下の力持ち、そして、ワイルドカードエントリー。

第17話 全日本ロードレース選手権 規定変更の巻

しおりを挟む
バイクレースも、シーズン開幕を間近に控えた、今月。とある通達が全メーカーに通達された。その通知は「全日本ロードレース選手権にエクスペリメンタル・クラスを復活させるのと、J-GP3クラスにワークスマシンオンリーのクラス、J-GP3W(ワークス)を新設する事を表明する。」という通達だった。と言ってもこれには裏があって、昨年を持ってスズキがMotoGPから撤退。かつてのカワサキみたいに「ハヤテ」とかいう「ワークス寄せ集めチーム」も作る事を許可されなかった為(あれは、シーズン開幕前に言っちゃったもんだから、色々大変だったらしい。)、GSX-RRを2台残して泣く泣く全てのシャシーをスクラップ送りにするのも大変心苦しいと見たMFJが、ドルナに色々進言してこのクラスが復活したとか。元々「エクスペリメンタル・クラス」というのは、MotoGPマシン開発をする為のクラスであったが、市販バイクもこのクラスに出たりと、本来の趣旨とは著しく乖離してたり、立ち位置があまりにも曖昧過ぎた為、僅か2年で消滅したと言われている「幻のクラス」でもある。俺から言わせると、復活するのは寧ろ大歓迎でもある。実は過去の全日本ロードレース選手権を見てても、GP125ccとか250とか500とかにもワークスマシンが走ってたりしたからだ。逆言うと、全日本ロードレース選手権の個体をまんまWGPの方に「コンバート」する事も物理的に可能だった。多分全日本ロードレース選手権も「マンネリ化」が酷くなり過ぎて、それを打破する為に編み出した「苦肉の策」とも言える様なものである。ゼッケンデザインは、エクスペリメンタル・クラス(通称EXクラス)は「白地に黒のアラビア数字」で、J-GP3ワークス・クラスは「黒地に白のアラビア数字」というJ-GP3と一緒のゼッケンデザインになった。そしてEXクラスは、マシンのカウルに「EX」というロゴの掲載も義務付けられている。ワークスクラスは、数字の横に「W」というロゴの掲載も義務付けられた。そして早くもワークスクラスには、海外からも多くのエントリーがあるとか。その内1チームは、CEVジュニア選手権で大暴れしてる、ホンダの「ワークス的」存在の「チーム・エストレージャ・ガリシア0.0」が、佐藤純那選手と星見日向(ひなた)選手を擁して殴り込みに来た。そしてもう1つのチームは、Moto3でも割と知名度がある、「リバゴールド・スナイパーズ」が、石動桜選手とマイク・スーラ選手を擁してのエントリー。そしてKTM勢も多くのエントリーがある。その内1チームは、「Moto3強豪チーム」として知られる「レッドブル・KTMチームアジョ」。遂に満を持して全日本ロードレース選手権に参戦する事になった。ライダーは、ティム・ライマーとテリー・カイザーの2人。FCC TSRホンダは、三森 海未と園田すずこの2人組をエントリーさせており、日本と世界で活躍してる強豪チームが、大多数エントリーしている。そしてEXクラスは、「HRC RACE LAB Team Liella!」としてRC213Vを2台エントリーさせる事になった。ライダーは、古畑誠吾と矢野香里奈のJP(日本郵便)2人組が昇格及び国内実戦開発ライダーとして選ばれた。スズキは、ヨシムラとタッグを組んで「ヨシムラスズキTEAM GSX-RR 」として吉川樹(いつき)と津田和哉選手を擁してのエントリー。そして一番のビッグニュースは、「カワサキがMotoGP復帰」というニュースだ。チーム名は、「Kawasaki TEAM Ninja」という名称でのエントリー。ライダーは、オーストリアと日本のハーフ、ユイナ・マルガレーテと黎 可可(リー・クゥクゥ)の2人になった。マシンは往年の名前を復活させた「Kawasaki Ninja ZX-RR」。ヤマハは「YAMAHA Experimental Racing 」としてYZR-M1を2台投入。ライダーは、澁谷さゆりと伊達かのん選手という女性ライダー2人組。そしてハルクプロは、水野巧と高橋涼の2人をエントリー。モリワキは、20年振りに「プロトタイプマシン」を製作した。RC213Vのパワートレインの供給を受けて製作した「モリワキMD213VF」を2台エントリーさせる。ライダーは、三原那由多と松永ありあの2人組。海外からは、「GASGAS TECH3」が、ファイルーズ・シャーリンとレオン・フェルナンデスをエントリーさせる事になった。そして、ワークスのKTMは、クリス・キャミアとアレックス・エリアスを送り込む。ドゥカティは、ミルコ・ピロ、ドミニク・ガーロフの2人組でEXクラスを「荒らす」と「宣戦布告」をした。残るホンダ勢は、TSRが岡崎美幸と浦本雅の2人組をエントリーさせるとの事。アプリリアワークスは、清成大治郎と加藤龍一のグレシーニ時代のコンビをエントリーさせるとの事。気になる両クラスのタイヤサプライヤーは、EXクラスがMotoGPマシン開発を前提にしてるクラスの為、ミシュランがサプライヤーに。J-GP3は、Moto3スペックを唯一供給してるダンロップに決定した。内訳としては、EXクラスにホンダが6台、ドゥカティが2台、スズキが2台、ヤマハが2台、KTMが4台、アプリリアが2台の計18台で争われる事になった。※GASGASは現在、KTMの傘下にある為、KTMとしてのカウント。J-GP3WクラスのWは「ワークスマシンクラスでもあり、ワールドクラスでもある。」という意味でのWでもある。※EXクラスは、当初筑波開催も計画されたが、安全性の確保があまりにも困難な上、あの狭苦しいコースに、300psオーバーのマシンを18台も走らせたら、ガチで死人出る為、筑波では開催されない事になった。
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

四季
恋愛
父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

婚約破棄からの断罪カウンター

F.conoe
ファンタジー
冤罪押しつけられたから、それなら、と実現してあげた悪役令嬢。 理論ではなく力押しのカウンター攻撃 効果は抜群か…? (すでに違う婚約破棄ものも投稿していますが、はじめてなんとか書き上げた婚約破棄ものです)

サンタクロースが寝ている間にやってくる、本当の理由

フルーツパフェ
大衆娯楽
 クリスマスイブの聖夜、子供達が寝静まった頃。  トナカイに牽かせたそりと共に、サンタクロースは町中の子供達の家を訪れる。  いかなる家庭の子供も平等に、そしてプレゼントを無償で渡すこの老人はしかしなぜ、子供達が寝静まった頃に現れるのだろうか。  考えてみれば、サンタクロースが何者かを説明できる大人はどれだけいるだろう。  赤い服に白髭、トナカイのそり――知っていることと言えば、せいぜいその程度の外見的特徴だろう。  言い換えればそれに当てはまる存在は全て、サンタクロースということになる。  たとえ、その心の奥底に邪心を孕んでいたとしても。

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

BL団地妻-恥じらい新妻、絶頂淫具の罠-

おととななな
BL
タイトル通りです。 楽しんでいただけたら幸いです。

友達の母親が俺の目の前で下着姿に…

じゅ〜ん
エッセイ・ノンフィクション
とあるオッサンの青春実話です

魅了が解けた貴男から私へ

砂礫レキ
ファンタジー
貴族学園に通う一人の男爵令嬢が第一王子ダレルに魅了の術をかけた。 彼女に操られたダレルは婚約者のコルネリアを憎み罵り続ける。 そして卒業パーティーでとうとう婚約破棄を宣言した。 しかし魅了の術はその場に運良く居た宮廷魔術師に見破られる。 男爵令嬢は処刑されダレルは正気に戻った。 元凶は裁かれコルネリアへの愛を取り戻したダレル。 しかしそんな彼に半年後、今度はコルネリアが婚約破棄を告げた。 三話完結です。

ママと中学生の僕

キムラエス
大衆娯楽
「ママと僕」は、中学生編、高校生編、大学生編の3部作で、本編は中学生編になります。ママは子供の時に両親を事故で亡くしており、結婚後に夫を病気で失い、身内として残された僕に精神的に依存をするようになる。幼少期の「僕」はそのママの依存が嬉しく、素敵なママに甘える閉鎖的な生活を当たり前のことと考える。成長し、性に目覚め始めた中学生の「僕」は自分の性もママとの日常の中で処理すべきものと疑わず、ママも戸惑いながらもママに甘える「僕」に満足する。ママも僕もそうした行為が少なからず社会規範に反していることは理解しているが、ママとの甘美な繋がりは解消できずに戸惑いながらも続く「ママと中学生の僕」の営みを描いてみました。

処理中です...