54 / 58
第54話 義姉妹
しおりを挟む
その夜。晩餐はシーンはエイミーととり、サンドラは一人でとった。本来は主人とともに食事をとるのは正妻であるが、それについてサンドラのお付きの者たちはなにも言わなかった。
なんとなく、シーンがエイミーにサンドラとのことを嫉妬させないようにしていると感じたからである。
シーンは先ほどのことがあったあともエイミーを片時も離さず、通路を歩く際も横に抱き寄せており、やはり寝室も共にした。
サンドラとは決して会わせようとしなかったのだ。
◇
さて深夜である。サンドラの部屋の扉の前には護衛が二名、交代で寝ずの番だ。
サンドラのベッドの横には椅子を置き、これも侍女一人が交代で照明の灯りとサンドラの番をしていた。
サンドラの寝台の横の椅子にはノーイが侍っている。そのままそこにサンドラは眠っていた。
しかし目を覚ますと、照明の灯りは消えていた。そしてノーイが座っている場所に人影があったのだ。
「ノーイ?」
しかしその影はこちらに首を向けているが返事をしない。
「ノーイ。灯りが消えているわ。光を灯しなさい」
すると、大きな窓に掛けられたカーテンが触れてもいないのに、そろりそろりと開いていく。
大きな窓の半分くらいまでくると、まばゆい月明かりが部屋に射し込んで、その人物の顔を照らした。
そこに座っていたのは微笑むエイミーであった。
ノーイは床に転んで寝ているようであり、サンドラは声を上げそうになったが驚きすぎて口が開かなかった。
「ああ驚かないでちょうだい。サンドラ」
とエイミーが言うので、サンドラは戦慄したもののその言葉に頷いた。
「シーンさまは誤解をしているようだけど、私はあなたに危害を加えようとはこれっぽっちも思ってないのよ。むしろあなたにお願いがあるの」
「お願い……とは?」
「シーンさまは私が嫉妬に狂っていると思ってるようだけど、そうじゃない。私はもっとあなたと仲良くなりたいのよ。まるで姉妹のように」
「え、ええ。同じ妻同士、そうなれば嬉しいわ」
「本当? あなたは正妻。私は副妻。それでかまわない?」
「ええ。あなたがそれでよいのなら」
「でもシーンさまは、仰られたわ。私にあなたを妹と思えと。私のほうが二つ年下だけど、私が姉でよいかしら?」
「え? ええ。あなたはとても大人のような雰囲気だし、シーンのことを深く知ってらっしゃる。それにシーンはとてもあなたを尊敬しているようだもの、あなたを姉として敬うわ」
それは恐怖も手伝ってのことかもしれないが、サンドラはそう答えた。その答えに、エイミーは少女のように微笑んだ。サンドラもそれにつられて微笑む。
その雰囲気のままサンドラはエイミーに提案した。
「では私が正妻で妹。あなたは副妻で姉だから私たちは同格よね?」
「うふふ。あなたからそう言って頂けるなら嬉しいわ。そうなりましょうよ」
「シーンは一晩ずつ互いの部屋に行く。それでいいわね」
「当然よ。同じ妻なのだから、片方の部屋ばかり行っては不公平だわ」
「お互いに意見が違ってたら喧嘩もする。でもちゃんと姉妹らしく仲直りをする。それでいい?」
「もちろん。私もそうあるべきと思っていたわ」
エイミーが指を鳴らすと、照明に灯りがつく。そして転がっているノーイの肩を叩いて起こすと、ノーイは目を覚ました。
「あ、あなたはエイミー嬢?」
「ええそうよ。あなたは寝てしまっていたの。大丈夫?」
「え、ええ……。大丈夫で……。エイミー嬢。どうしてここに?」
ノーイがエイミーに問うと、それにサンドラが答えた。
「エイミーは私ともっと仲良くなりたくて押し掛けてきてくれたのよ。深夜だけど、エイミーともっと話したいわ。ノーイ。お茶を点てなさい」
「え、ええ。ですが……。はい」
ノーイは歯切れ悪く了承し、奥に引っ込んでお茶の準備をしだした。
サンドラは寝巻きのまま起き上がって、エイミーをテーブルに誘い、話を始めた。
サンドラは聞いた。シーンのことを。
シーンは何が好きなのか。どんな遊びが好きなのか、どんな食べ物が好きなのか、どんな衣服が好きなのか──。
エイミーは微笑みながらそれに答えていった。
二人は前々から姉妹のように、どんどんと話を深くしていった。そのうちにエイミーはサンドラに願ったのだ。
「ねえサンドラ。私のお腹の中にはシーンさまの赤ちゃんがいるの」
「ええ、知っているわ」
「もうすぐ産まれるの」
「あと何ヵ月?」
「すぐよ」
「まさか」
腹の大きさは目立っていない。三ヶ月くらいかもしれないとサンドラは思ったが、エイミーはすぐと言って具体的な日を言わなかったが続けた。
「産まれたら、サンドラにはその子の母になって欲しいの。そのうちにサンドラにも赤ちゃんができると思うわ。でも分け隔てなく育てて欲しい」
「それは結構だわ。でも私はあなたの子育てに協力するということよね?」
しかしエイミーは笑ってそれに答えず、子育てに言及した。
「出来ればたくさん神の話をして欲しいわ。神の偉大さ、神への尊敬を──」
「まあ。いいけど、私は一般的な話しか知らないわよ?」
「もちろん、それでいいわよ。どんな話を知ってるか教えて欲しいわ」
「ええ……。誰でも知ってる話で恥ずかしいけど……。『神は何もないところに土くれの世界を作り賜うた。光と闇を作り賜うた。第一の子は土でディエイゴ、第二の子は水でハジャナ。ディエイゴとハジャナは竜に姿を変え、世界を今の形に作り神に世界の総督を任された。ディエイゴとハジャナは互いに動物の姿に変わって愛し合いその姿の子をたくさん産んだ』うふふ。こんなものかしらね? このままずっと話すと朝になってしまうわ」
「うふふふ。ええ。それだけ知っていれば充分だわ」
「神話を教えて欲しいなんて不思議なお願いだわ」
「うふふ。本当ね」
二人は、夜明けまでシーンやお互いの話をしてより一層親密になった。
だが、その頃になると隣りの部屋からバタバタと駆け回る音が聞こえだし、二人ともシーンが起きたのだと微笑み会った。
そのうちに、こちらに駆けてくる足音が聞こえ、護衛の制止を振り切って扉を開けたのは紛れもないシーンだった。
その姿は下着だけで、よほど慌てて来たことが分かった。
シーンの目はまずサンドラの無事の確認、それしエイミーのほうへと目を向けたのだ。安堵のため息をつきながらシーンはエイミーへと話し出す。
「エイミー、私の隣からいなくなっちゃダメだろう? さ、私たちの部屋に戻ろう」
とエイミーを連れていこうとするが、それにサンドラが答えた。
「あらシーン。お気遣いは無用よ。私たち姉妹になって仲良くなったのですもの。私は正妻で妹。エイミーは副妻で姉で立場は同じなのよ?」
「え? そうなのかい?」
シーンはエイミーのほうを恐る恐る見るが、エイミーはにこやかに微笑んだ。
「ええシーンさま。そうなりましたの」
シーンはホッとため息を漏らした。
「なあんだ、良かった。そうか、そうだったのか。ではみんなで仲良く朝食をとろう」
といって使用人に命じ、これからは主人に順列はないから、食事は円卓にしてくれといった。
なんとなく、シーンがエイミーにサンドラとのことを嫉妬させないようにしていると感じたからである。
シーンは先ほどのことがあったあともエイミーを片時も離さず、通路を歩く際も横に抱き寄せており、やはり寝室も共にした。
サンドラとは決して会わせようとしなかったのだ。
◇
さて深夜である。サンドラの部屋の扉の前には護衛が二名、交代で寝ずの番だ。
サンドラのベッドの横には椅子を置き、これも侍女一人が交代で照明の灯りとサンドラの番をしていた。
サンドラの寝台の横の椅子にはノーイが侍っている。そのままそこにサンドラは眠っていた。
しかし目を覚ますと、照明の灯りは消えていた。そしてノーイが座っている場所に人影があったのだ。
「ノーイ?」
しかしその影はこちらに首を向けているが返事をしない。
「ノーイ。灯りが消えているわ。光を灯しなさい」
すると、大きな窓に掛けられたカーテンが触れてもいないのに、そろりそろりと開いていく。
大きな窓の半分くらいまでくると、まばゆい月明かりが部屋に射し込んで、その人物の顔を照らした。
そこに座っていたのは微笑むエイミーであった。
ノーイは床に転んで寝ているようであり、サンドラは声を上げそうになったが驚きすぎて口が開かなかった。
「ああ驚かないでちょうだい。サンドラ」
とエイミーが言うので、サンドラは戦慄したもののその言葉に頷いた。
「シーンさまは誤解をしているようだけど、私はあなたに危害を加えようとはこれっぽっちも思ってないのよ。むしろあなたにお願いがあるの」
「お願い……とは?」
「シーンさまは私が嫉妬に狂っていると思ってるようだけど、そうじゃない。私はもっとあなたと仲良くなりたいのよ。まるで姉妹のように」
「え、ええ。同じ妻同士、そうなれば嬉しいわ」
「本当? あなたは正妻。私は副妻。それでかまわない?」
「ええ。あなたがそれでよいのなら」
「でもシーンさまは、仰られたわ。私にあなたを妹と思えと。私のほうが二つ年下だけど、私が姉でよいかしら?」
「え? ええ。あなたはとても大人のような雰囲気だし、シーンのことを深く知ってらっしゃる。それにシーンはとてもあなたを尊敬しているようだもの、あなたを姉として敬うわ」
それは恐怖も手伝ってのことかもしれないが、サンドラはそう答えた。その答えに、エイミーは少女のように微笑んだ。サンドラもそれにつられて微笑む。
その雰囲気のままサンドラはエイミーに提案した。
「では私が正妻で妹。あなたは副妻で姉だから私たちは同格よね?」
「うふふ。あなたからそう言って頂けるなら嬉しいわ。そうなりましょうよ」
「シーンは一晩ずつ互いの部屋に行く。それでいいわね」
「当然よ。同じ妻なのだから、片方の部屋ばかり行っては不公平だわ」
「お互いに意見が違ってたら喧嘩もする。でもちゃんと姉妹らしく仲直りをする。それでいい?」
「もちろん。私もそうあるべきと思っていたわ」
エイミーが指を鳴らすと、照明に灯りがつく。そして転がっているノーイの肩を叩いて起こすと、ノーイは目を覚ました。
「あ、あなたはエイミー嬢?」
「ええそうよ。あなたは寝てしまっていたの。大丈夫?」
「え、ええ……。大丈夫で……。エイミー嬢。どうしてここに?」
ノーイがエイミーに問うと、それにサンドラが答えた。
「エイミーは私ともっと仲良くなりたくて押し掛けてきてくれたのよ。深夜だけど、エイミーともっと話したいわ。ノーイ。お茶を点てなさい」
「え、ええ。ですが……。はい」
ノーイは歯切れ悪く了承し、奥に引っ込んでお茶の準備をしだした。
サンドラは寝巻きのまま起き上がって、エイミーをテーブルに誘い、話を始めた。
サンドラは聞いた。シーンのことを。
シーンは何が好きなのか。どんな遊びが好きなのか、どんな食べ物が好きなのか、どんな衣服が好きなのか──。
エイミーは微笑みながらそれに答えていった。
二人は前々から姉妹のように、どんどんと話を深くしていった。そのうちにエイミーはサンドラに願ったのだ。
「ねえサンドラ。私のお腹の中にはシーンさまの赤ちゃんがいるの」
「ええ、知っているわ」
「もうすぐ産まれるの」
「あと何ヵ月?」
「すぐよ」
「まさか」
腹の大きさは目立っていない。三ヶ月くらいかもしれないとサンドラは思ったが、エイミーはすぐと言って具体的な日を言わなかったが続けた。
「産まれたら、サンドラにはその子の母になって欲しいの。そのうちにサンドラにも赤ちゃんができると思うわ。でも分け隔てなく育てて欲しい」
「それは結構だわ。でも私はあなたの子育てに協力するということよね?」
しかしエイミーは笑ってそれに答えず、子育てに言及した。
「出来ればたくさん神の話をして欲しいわ。神の偉大さ、神への尊敬を──」
「まあ。いいけど、私は一般的な話しか知らないわよ?」
「もちろん、それでいいわよ。どんな話を知ってるか教えて欲しいわ」
「ええ……。誰でも知ってる話で恥ずかしいけど……。『神は何もないところに土くれの世界を作り賜うた。光と闇を作り賜うた。第一の子は土でディエイゴ、第二の子は水でハジャナ。ディエイゴとハジャナは竜に姿を変え、世界を今の形に作り神に世界の総督を任された。ディエイゴとハジャナは互いに動物の姿に変わって愛し合いその姿の子をたくさん産んだ』うふふ。こんなものかしらね? このままずっと話すと朝になってしまうわ」
「うふふふ。ええ。それだけ知っていれば充分だわ」
「神話を教えて欲しいなんて不思議なお願いだわ」
「うふふ。本当ね」
二人は、夜明けまでシーンやお互いの話をしてより一層親密になった。
だが、その頃になると隣りの部屋からバタバタと駆け回る音が聞こえだし、二人ともシーンが起きたのだと微笑み会った。
そのうちに、こちらに駆けてくる足音が聞こえ、護衛の制止を振り切って扉を開けたのは紛れもないシーンだった。
その姿は下着だけで、よほど慌てて来たことが分かった。
シーンの目はまずサンドラの無事の確認、それしエイミーのほうへと目を向けたのだ。安堵のため息をつきながらシーンはエイミーへと話し出す。
「エイミー、私の隣からいなくなっちゃダメだろう? さ、私たちの部屋に戻ろう」
とエイミーを連れていこうとするが、それにサンドラが答えた。
「あらシーン。お気遣いは無用よ。私たち姉妹になって仲良くなったのですもの。私は正妻で妹。エイミーは副妻で姉で立場は同じなのよ?」
「え? そうなのかい?」
シーンはエイミーのほうを恐る恐る見るが、エイミーはにこやかに微笑んだ。
「ええシーンさま。そうなりましたの」
シーンはホッとため息を漏らした。
「なあんだ、良かった。そうか、そうだったのか。ではみんなで仲良く朝食をとろう」
といって使用人に命じ、これからは主人に順列はないから、食事は円卓にしてくれといった。
0
お気に入りに追加
31
あなたにおすすめの小説
ルピナス
桜庭かなめ
恋愛
高校2年生の藍沢直人は後輩の宮原彩花と一緒に、学校の寮の2人部屋で暮らしている。彩花にとって直人は不良達から救ってくれた大好きな先輩。しかし、直人にとって彩花は不良達から救ったことを機に一緒に住んでいる後輩の女の子。直人が一定の距離を保とうとすることに耐えられなくなった彩花は、ある日の夜、手錠を使って直人を束縛しようとする。
そして、直人のクラスメイトである吉岡渚からの告白をきっかけに直人、彩花、渚の恋物語が激しく動き始める。
物語の鍵は、人の心とルピナスの花。たくさんの人達の気持ちが温かく、甘く、そして切なく交錯する青春ラブストーリーシリーズ。
※特別編-入れ替わりの夏-は『ハナノカオリ』のキャラクターが登場しています。
※1日3話ずつ更新する予定です。
アリア
桜庭かなめ
恋愛
10年前、中学生だった氷室智也は遊園地で迷子になっていた朝比奈美来のことを助ける。自分を助けてくれた智也のことが好きになった美来は智也にプロポーズをする。しかし、智也は美来が結婚できる年齢になったらまた考えようと答えた。
それ以来、2人は会っていなかったが、10年経ったある春の日、結婚できる年齢である16歳となった美来が突然現れ、智也は再びプロポーズをされる。そのことをきっかけに智也は週末を中心に美来と一緒の時間を過ごしていく。しかし、会社の1年先輩である月村有紗も智也のことが好きであると告白する。
様々なことが降りかかる中、智也、美来、有紗の三角関係はどうなっていくのか。2度のプロポーズから始まるラブストーリーシリーズ。
※完結しました!(2020.9.24)
浮気しまくってた彼女は浮気されて初めて現実を知った
ヘロディア
恋愛
とっても魅力的な美少女なのに、欲求不満で浮気するせいで彼氏がもたないという少女と恋人になった主人公。
彼は彼女の欲情を満たせる数少ない人物であった。
しかし、何度もつながるうちに、だんだん彼女に似通ってきて、他の女子に手を出すようになる。
10年ぶりに再会した幼馴染と、10年間一緒にいる幼馴染との青春ラブコメ
桜庭かなめ
恋愛
高校生の麻丘涼我には同い年の幼馴染の女の子が2人いる。1人は小学1年の5月末から涼我の隣の家に住み始め、約10年間ずっと一緒にいる穏やかで可愛らしい香川愛実。もう1人は幼稚園の年長組の1年間一緒にいて、卒園直後に引っ越してしまった明るく活発な桐山あおい。涼我は愛実ともあおいとも楽しい思い出をたくさん作ってきた。
あおいとの別れから10年。高校1年の春休みに、あおいが涼我の家の隣に引っ越してくる。涼我はあおいと10年ぶりの再会を果たす。あおいは昔の中性的な雰囲気から、清楚な美少女へと変わっていた。
3人で一緒に遊んだり、学校生活を送ったり、愛実とあおいが涼我のバイト先に来たり。春休みや新年度の日々を通じて、一度離れてしまったあおいとはもちろんのこと、ずっと一緒にいる愛実との距離も縮まっていく。
出会った早さか。それとも、一緒にいる長さか。両隣の家に住む幼馴染2人との温かくて甘いダブルヒロイン学園青春ラブコメディ!
※特別編4が完結しました!(2024.8.2)
※小説家になろう(N9714HQ)とカクヨムでも公開しています。
※お気に入り登録や感想をお待ちしております。
伯爵夫人も大変なんです。
KI☆RARA
恋愛
使用人に手を付けまくる浮気夫。そのせいで、女の使用人たちがわたしの言うことを聞いてくれない。あー、やってられない。夫はなにもするなと言うけど、わたしはいろいろやることがあるんですよ。※領地編で浮気は一応終わりです。王宮編で、多少関係改善できている‥‥かな?※伯爵夫人の日常を1話1000字で目指せ100話。
蔑ろにされた王妃と見限られた国王
奏千歌
恋愛
※最初に公開したプロット版はカクヨムで公開しています
国王陛下には愛する女性がいた。
彼女は陛下の初恋の相手で、陛下はずっと彼女を想い続けて、そして大切にしていた。
私は、そんな陛下と結婚した。
国と王家のために、私達は結婚しなければならなかったから、結婚すれば陛下も少しは変わるのではと期待していた。
でも結果は……私の理想を打ち砕くものだった。
そしてもう一つ。
私も陛下も知らないことがあった。
彼女のことを。彼女の正体を。
クラスメイトの美少女と無人島に流された件
桜井正宗
青春
修学旅行で離島へ向かう最中――悪天候に見舞われ、台風が直撃。船が沈没した。
高校二年の早坂 啓(はやさか てつ)は、気づくと砂浜で寝ていた。周囲を見渡すとクラスメイトで美少女の天音 愛(あまね まな)が隣に倒れていた。
どうやら、漂流して流されていたようだった。
帰ろうにも島は『無人島』。
しばらくは島で生きていくしかなくなった。天音と共に無人島サバイバルをしていくのだが……クラスの女子が次々に見つかり、やがてハーレムに。
男一人と女子十五人で……取り合いに発展!?
アルバートの屈辱
プラネットプラント
恋愛
妻の姉に恋をして妻を蔑ろにするアルバートとそんな夫を愛するのを諦めてしまった妻の話。
『詰んでる不憫系悪役令嬢はチャラ男騎士として生活しています』の10年ほど前の話ですが、ほぼ無関係なので単体で読めます。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる