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転生の章 ハーレム篇
第24話 2人目、3人目
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次の日、ジュンを迎えに彼女の実家に赴き、たくさんの結納金を渡すと彼女の両親も団長の側室ならと、とても喜んでいた。
ジュンの兄であるチープは
「これで我々も兄弟ですね。事実上、ボクが義兄ということになるのでしょうか?」
と言い、二人で笑った。
彼女に東の部屋に入れ、すぐに褥を交わした。
そして重要なことを彼女に伝えた。
「ピンクはお前の主人だ。我が子の面倒みたり、炊事や洗濯、家事の手伝いもちゃんとせよ」
いくらコボルドのしきたりが古臭いと思えど、上下の関係はキチンとしなくてはならない。正妻はピンク、ジュンは側室とその立場をちゃんとわからせた。
彼女は理解を示しうなずいた。
「はい」
と可愛らしく笑うその姿はこの上なく可愛らしい。
すぐにピンクを呼び出し、彼女に屋敷の中を案内させた。
日にちが経ちしばらくするとジュンも家になじみ、我が子たちも彼女に遊んでもらうことが楽しいようだった。
家事をする際にはピンクがジュンに指示をした。それによって、彼女は一生懸命働いた。
ボクは仕事が終わり夕食をとると彼女と部屋を共にする日が多くなっていった。
やがて月日が流れれ、ジュンと二人で部屋にいる時だった。
「あの団長閣下」
「どうした? ジュン」
「どうやら、わたし懐妊したようです」
「なんと! 本当か!」
「んふふふふ」
ジュンの腹にはボクの新しい子どもが宿ったようだった。
六人目の子供。
しかしボクの頭の中は新しい子どもが出来た喜びより、これではしばらくジュンは抱けない。
なにか別の手段を考えなければいけないと、性欲の処理のことの方が大きかった。
あくる日、ピンクとジュンは生まれ来る子供のために服を作っている部屋にボクは入って行った。
「あ……。団長閣下」
最近では枕を交わすことがなくなったピンクが声を上げ姿勢を正してお辞儀をした。
それに合わせジュンも気づいて一礼した。
彼女たちはボクを敬っている。これならば問題ないとボクはフっと笑い、廊下に向かって声をかけた。
「おい。入れ」
その呼び声に一族の娘キャラがしずしずと入って来た。
チワワ顔で目がクリクリまん丸くて可愛らしい。
小柄で薄黄色の体毛に頭頂部はゴツゴツと盛り上がりがあるだけ。ちゃんと角が生えていない。そこがまたいい。
年は12歳だった。
「キャラに部屋を与える」
そう言うと、ピンクは持っていた子ども服をボクに投げつけ、伏して泣き出してしまった。
ボクはこの正妻の様に呆れて怒鳴りつけた。
「またそれか……いい加減、うんざりする。しっかりせよ!」
「チャブチ! そんな子供みたいな子、妾にしてどうするつもりなのよ!」
ピンクは『団長閣下』と言わず、久しぶりにボクを呼び捨てにした。そこには団長と夫人の関係ではなく、若い幼馴染みの二人の時のようだった。
ジュンはそのピンクを憐れに思ってか肩を抱いてボクの顔を悲しそうに見ていた。
だがこの妻たちの嫉妬は長らく続いたコボルド族の伝統、風習のためだ。ボク、チャブチ・ブラウンは団長として高貴な血を残す使命がある。
それを妻たちに分かって貰わなくてはならない。一番理解しなくてはならないのは、正妻のピンクではないか!
「忘れたのか? ボクたちが結婚したのだって12だ。最初の子が産まれたときは13だったじゃないか。幼いからどうこうということではない。理解せよ。ブラウン家の血統を残すためだ。そんな下らぬ嫉妬はお前の私事だ」
泣き伏すピンクを置き去りにし、キャラの背中を抱いて彼女を部屋に連れて行き抱いた。
抱き終え、若い肉体を征服すると冷静さが戻ってきた。幼いキャラの顔を見ながら考えた。
三人目の女。コボルド族の女はみんな従順だ。
ボクの性的傾向は弱い若い子を抱きたい思いが強いらしい。
いわゆるロリコンだ。元々の結婚が早かったからかもしれないし、人間の頃の性癖がそうだったのかもしれない。
背が小さいのがいいんだ。
ボクの体は今は父に似て三メートルもあるのだが、小さい体を壊さないようにのしかかるのがとても好きなのだ。
キャラはボクの方を向いて寝ていた。すぅすぅと小さい寝息が聞こえる。とてもかわいい。
12歳のキャラを抱いて、その寝顔を眺めているうちに久しぶりにあの頃を思い出した。
ピンクとの初夜のこと。
彼女には覚悟があった。死への覚悟。
彼女を守るためにボクは戦った。
コボルドを独立させなくてはいけない。
オークに彼女の存在を気付かれたくなかった。
一番守らなくちゃならないもの。それは一族ではなかった。
とてもかわいい、小さいボクだけの天使。
一番。それはピンク。
いつしかボクはピンクを思い出し泣いていた。
献身的で可愛らしい糟糠の妻。
ボクはキャラの隣りからムックリと体をおこした。
キャラはそれに気付いて、寝ぼけ眼を開けて聞いてきた。
「いかがなさいましたか? 団長さま……」
「すまん。部屋に戻る……」
「え……?」
ボクはキャラの部屋を出て、自分自身の部屋に戻った。
自分の本当の部屋。そこには大きな寝台にもう一人寝ている者がいるのだ。
ジュンの兄であるチープは
「これで我々も兄弟ですね。事実上、ボクが義兄ということになるのでしょうか?」
と言い、二人で笑った。
彼女に東の部屋に入れ、すぐに褥を交わした。
そして重要なことを彼女に伝えた。
「ピンクはお前の主人だ。我が子の面倒みたり、炊事や洗濯、家事の手伝いもちゃんとせよ」
いくらコボルドのしきたりが古臭いと思えど、上下の関係はキチンとしなくてはならない。正妻はピンク、ジュンは側室とその立場をちゃんとわからせた。
彼女は理解を示しうなずいた。
「はい」
と可愛らしく笑うその姿はこの上なく可愛らしい。
すぐにピンクを呼び出し、彼女に屋敷の中を案内させた。
日にちが経ちしばらくするとジュンも家になじみ、我が子たちも彼女に遊んでもらうことが楽しいようだった。
家事をする際にはピンクがジュンに指示をした。それによって、彼女は一生懸命働いた。
ボクは仕事が終わり夕食をとると彼女と部屋を共にする日が多くなっていった。
やがて月日が流れれ、ジュンと二人で部屋にいる時だった。
「あの団長閣下」
「どうした? ジュン」
「どうやら、わたし懐妊したようです」
「なんと! 本当か!」
「んふふふふ」
ジュンの腹にはボクの新しい子どもが宿ったようだった。
六人目の子供。
しかしボクの頭の中は新しい子どもが出来た喜びより、これではしばらくジュンは抱けない。
なにか別の手段を考えなければいけないと、性欲の処理のことの方が大きかった。
あくる日、ピンクとジュンは生まれ来る子供のために服を作っている部屋にボクは入って行った。
「あ……。団長閣下」
最近では枕を交わすことがなくなったピンクが声を上げ姿勢を正してお辞儀をした。
それに合わせジュンも気づいて一礼した。
彼女たちはボクを敬っている。これならば問題ないとボクはフっと笑い、廊下に向かって声をかけた。
「おい。入れ」
その呼び声に一族の娘キャラがしずしずと入って来た。
チワワ顔で目がクリクリまん丸くて可愛らしい。
小柄で薄黄色の体毛に頭頂部はゴツゴツと盛り上がりがあるだけ。ちゃんと角が生えていない。そこがまたいい。
年は12歳だった。
「キャラに部屋を与える」
そう言うと、ピンクは持っていた子ども服をボクに投げつけ、伏して泣き出してしまった。
ボクはこの正妻の様に呆れて怒鳴りつけた。
「またそれか……いい加減、うんざりする。しっかりせよ!」
「チャブチ! そんな子供みたいな子、妾にしてどうするつもりなのよ!」
ピンクは『団長閣下』と言わず、久しぶりにボクを呼び捨てにした。そこには団長と夫人の関係ではなく、若い幼馴染みの二人の時のようだった。
ジュンはそのピンクを憐れに思ってか肩を抱いてボクの顔を悲しそうに見ていた。
だがこの妻たちの嫉妬は長らく続いたコボルド族の伝統、風習のためだ。ボク、チャブチ・ブラウンは団長として高貴な血を残す使命がある。
それを妻たちに分かって貰わなくてはならない。一番理解しなくてはならないのは、正妻のピンクではないか!
「忘れたのか? ボクたちが結婚したのだって12だ。最初の子が産まれたときは13だったじゃないか。幼いからどうこうということではない。理解せよ。ブラウン家の血統を残すためだ。そんな下らぬ嫉妬はお前の私事だ」
泣き伏すピンクを置き去りにし、キャラの背中を抱いて彼女を部屋に連れて行き抱いた。
抱き終え、若い肉体を征服すると冷静さが戻ってきた。幼いキャラの顔を見ながら考えた。
三人目の女。コボルド族の女はみんな従順だ。
ボクの性的傾向は弱い若い子を抱きたい思いが強いらしい。
いわゆるロリコンだ。元々の結婚が早かったからかもしれないし、人間の頃の性癖がそうだったのかもしれない。
背が小さいのがいいんだ。
ボクの体は今は父に似て三メートルもあるのだが、小さい体を壊さないようにのしかかるのがとても好きなのだ。
キャラはボクの方を向いて寝ていた。すぅすぅと小さい寝息が聞こえる。とてもかわいい。
12歳のキャラを抱いて、その寝顔を眺めているうちに久しぶりにあの頃を思い出した。
ピンクとの初夜のこと。
彼女には覚悟があった。死への覚悟。
彼女を守るためにボクは戦った。
コボルドを独立させなくてはいけない。
オークに彼女の存在を気付かれたくなかった。
一番守らなくちゃならないもの。それは一族ではなかった。
とてもかわいい、小さいボクだけの天使。
一番。それはピンク。
いつしかボクはピンクを思い出し泣いていた。
献身的で可愛らしい糟糠の妻。
ボクはキャラの隣りからムックリと体をおこした。
キャラはそれに気付いて、寝ぼけ眼を開けて聞いてきた。
「いかがなさいましたか? 団長さま……」
「すまん。部屋に戻る……」
「え……?」
ボクはキャラの部屋を出て、自分自身の部屋に戻った。
自分の本当の部屋。そこには大きな寝台にもう一人寝ている者がいるのだ。
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