36 / 58
第36話 三千両
しおりを挟む
金の力が二人の目を釘付けとする。それは魔力だ。ミツも弥次郎も縛られていることを忘れて魅入った。
それに文吉は二人へと伝える。
「これは二人にやる。身請けの金もやる。だから二度と俺の前に姿を見せるな!」
これは決別の言葉。ミツは文吉と結婚する気満々だったが、目の前の三千両に思わずうなずいた。
「そ、そう。ぶんきっつぁんには悪いことをしたもの仕方がないわよね。でも、ぶんきっつぁんのことを一日たりとも忘れたことはなかった──」
そんな言葉は、誰の耳にも嘘だと分かる。熊吉は耳を洗いたくなった。
文吉は、三箱の千両箱を横に並べて、蓋を開けてその中を見せた。
提灯の光りにまばゆく輝く三千両。見たこともない金額に、ミツも弥次郎も息をするのも忘れる。
ふと文吉が動く。ミツの後ろに回ったかと思うと、ねじり鉢巻きを猿ぐつわとして口にあてがう。
それに驚いて三国弥次郎は叫ぼうと口を開いたところに熊吉が近づいて、アゴの骨を外してしまった。だらりと情けなく開いたままの弥次郞のアゴ。よだれをだらだらとこぼしても後ろ手を縛られているがためにそれを拭くことも出来ない。
「すまねぇ熊吉」
「なぁに。長い付き合いよ。お前の考えている哀しみも分かった」
「本当にすまん」
文吉は熊吉に対して深々と頭を下げると、二人して一度舟小屋を出て行ったが、すぐに戻ってきた。
たくさんの石を手に抱えている。それを千両箱の隙間に入れ込み、蓋を閉じる。残った石は、ミツと弥次郎の懐と袂に入れた。
ここは船着き場だ。これから何が起こるのかが分かって二人は身をよじったがきつく締められた縄はますます身に食い込むばかり。
ミツを文吉が担ぎ、弥次郎を熊吉が担ぐ。そして吉兵衛が乗ってきた小舟に二人を寝かせ、もう一度舟小屋に戻ったかと思うと、文吉が一つ。熊吉が二つの千両箱を持ってきて、舟の上に置いた。
二人の顔が恐怖に歪むが、文吉も熊吉も心を無くしたかのように、事務的に縛っている後ろ手の縄へと千両箱を結びつけた。
熊吉は竹竿を取って闇夜の川を漕ぎ出す。
だぶーり、だぶり。
海からの潮が舟の横腹を打つ。
目方の多い熊吉だ。力足を踏むと、そちらの船縁から川の水が入り込み、話すことの出来ない二人の顔を濡らす。
許して欲しい。勘弁して欲しい。そう思っても後の祭りだった。
可愛らしかったミツをこのようにしたのは誰だろう。それは世の中なのかもしれないが、もともとの性質もあったに違いない。
支え合ったあの頃はまやかしだったのだろう。
文吉は月のない空を見上げた。
舟は海の近くになり、横には林があってひと気が全くなくなった。ここの川底は木の葉が多く沈んで、腐っている。どろどろになったそれは沈んだものを浮かび上がらせたりはしないのだ。
「さて、そろそろお別れだ」
文吉の声に、二人はもがくが縛られた体。括られた千両箱。狭い舟の底。袂や懐に入れられた石のお陰で身動きなどとれなかった。
文吉は弥次郎に括った千両箱を持ち上げて川に放ると、重さで弥次郎の体も動く。
それの体を転がしながら川へと押し入れると小さくザンブと音がして、沈んでゆく。
アゴの骨を外された弥次郎の口の中に大量の水が入り込んでそのまま──。体内に残った空気がゴボゴボと音を立てて浮いてきたが、やがてそれも消えてしまった。
それを見届けると今度はミツの番だ。恐怖に顔を歪めたがどうすることもできない。
文吉は名残なども言わず、千両箱を水に放り込むと、その勢いでミツは水の中に消えた。
文吉はその様子をジッと眺めていた。
悪運がいいのか、先に放り投げた千両箱。これが重さのあまり、ミツの後ろ手を縛る縄に傷を付けていた。それが水を吸って収縮すると、傷がさらに深まって、簡単に切れてしまった。
手が自由になったミツは、水中で足の縛めを解き、今度は口の猿ぐつわを解いて浮き上がる。
死にたくないという思いで必死に水面を目指し、文吉の乗る船縁へと手をかけ、顔を浮き上がらせると大きく咳き込んで、そのまま文吉へと詫びた。
「ゴメンよ、ゴメンよ。ぶんきっつぁん……」
しかし、文吉にはもう詫びの言葉は不要だった。もう一つの千両箱をすでに頭の上に掲げていたのだ。
「なんだ。千両じゃ足りねぇか。この強突く張りめ!」
振り下ろす両腕。千両箱の角がミツの頭に的確に当たる。グシャっと頭蓋が割れる音がして、千両箱を頭にいだきながら音も立てずに川底へと沈んでいった。
だぶーり、だぶり。
満ち潮が舟の横腹を打つ。文吉は寂しそうな顔を川面にさらしてしゃがみ込む。
水に手を伸ばして、しばらく子どものように手を濡らしていた。
おもむろに袂へと手を入れて、ゆっくりと引きだしたものは、藁を結って作った粗末な紐に通された十四文。それをしばらく見つめていたが、ミツが沈んだ辺りへと沈めた。
「おらの昔からの財産だ。持って行け、チクショウ。三途の川の渡し賃は六文だというからな。二人で仲良く渡ればいいさ。残った二文で飴でも買えィ」
だぶーり、だぶり。
文吉はゆっくりと熊吉のほうを見る。熊吉はいつものように穏やかな表情をしていた。
「兄弟今日は本当にすまねぇ」
ようやく雲の間から月が覗いて熊吉の顔を照らした。
「なぁに。おらたちは兄弟だ。二人で紀伊国屋だ。文吉の苦しみはおらの苦しみだ。文吉の喜びはおらの喜びなのだ」
その言葉に文吉は深く頭を下げた。
「もうおらにはお前しかいねェ」
追い求めたミツはもうこの世にはいない。自分の愛するものは熊吉だけだ。しかしそんな文吉の頬を熊吉は張りつけた。
「何言ってやがる。人生これからじゃねぇか。おらだけじゃねぇぞ。源蔵もいる、吉兵衛もいる。定吉だって、千代だっているじゃねぇか。まだまだ文吉には人生を楽しんで貰わなくっちゃな」
たった今、人を殺めたばかりなのに、いつものような明るい熊吉につい笑顔がこぼれる。それが涙につながる。
熊吉は、腰に付けていた瓢をとると、一口飲んだ。それを文吉へと渡す。
「さぁ飲め。ぐっと飲め」
「ああ。すまねぇ兄弟ェ」
文吉が瓢に口を付けると、熊吉は立ち上がって竹竿を取り、船着き場へと帰っていった。
それに文吉は二人へと伝える。
「これは二人にやる。身請けの金もやる。だから二度と俺の前に姿を見せるな!」
これは決別の言葉。ミツは文吉と結婚する気満々だったが、目の前の三千両に思わずうなずいた。
「そ、そう。ぶんきっつぁんには悪いことをしたもの仕方がないわよね。でも、ぶんきっつぁんのことを一日たりとも忘れたことはなかった──」
そんな言葉は、誰の耳にも嘘だと分かる。熊吉は耳を洗いたくなった。
文吉は、三箱の千両箱を横に並べて、蓋を開けてその中を見せた。
提灯の光りにまばゆく輝く三千両。見たこともない金額に、ミツも弥次郎も息をするのも忘れる。
ふと文吉が動く。ミツの後ろに回ったかと思うと、ねじり鉢巻きを猿ぐつわとして口にあてがう。
それに驚いて三国弥次郎は叫ぼうと口を開いたところに熊吉が近づいて、アゴの骨を外してしまった。だらりと情けなく開いたままの弥次郞のアゴ。よだれをだらだらとこぼしても後ろ手を縛られているがためにそれを拭くことも出来ない。
「すまねぇ熊吉」
「なぁに。長い付き合いよ。お前の考えている哀しみも分かった」
「本当にすまん」
文吉は熊吉に対して深々と頭を下げると、二人して一度舟小屋を出て行ったが、すぐに戻ってきた。
たくさんの石を手に抱えている。それを千両箱の隙間に入れ込み、蓋を閉じる。残った石は、ミツと弥次郎の懐と袂に入れた。
ここは船着き場だ。これから何が起こるのかが分かって二人は身をよじったがきつく締められた縄はますます身に食い込むばかり。
ミツを文吉が担ぎ、弥次郎を熊吉が担ぐ。そして吉兵衛が乗ってきた小舟に二人を寝かせ、もう一度舟小屋に戻ったかと思うと、文吉が一つ。熊吉が二つの千両箱を持ってきて、舟の上に置いた。
二人の顔が恐怖に歪むが、文吉も熊吉も心を無くしたかのように、事務的に縛っている後ろ手の縄へと千両箱を結びつけた。
熊吉は竹竿を取って闇夜の川を漕ぎ出す。
だぶーり、だぶり。
海からの潮が舟の横腹を打つ。
目方の多い熊吉だ。力足を踏むと、そちらの船縁から川の水が入り込み、話すことの出来ない二人の顔を濡らす。
許して欲しい。勘弁して欲しい。そう思っても後の祭りだった。
可愛らしかったミツをこのようにしたのは誰だろう。それは世の中なのかもしれないが、もともとの性質もあったに違いない。
支え合ったあの頃はまやかしだったのだろう。
文吉は月のない空を見上げた。
舟は海の近くになり、横には林があってひと気が全くなくなった。ここの川底は木の葉が多く沈んで、腐っている。どろどろになったそれは沈んだものを浮かび上がらせたりはしないのだ。
「さて、そろそろお別れだ」
文吉の声に、二人はもがくが縛られた体。括られた千両箱。狭い舟の底。袂や懐に入れられた石のお陰で身動きなどとれなかった。
文吉は弥次郎に括った千両箱を持ち上げて川に放ると、重さで弥次郎の体も動く。
それの体を転がしながら川へと押し入れると小さくザンブと音がして、沈んでゆく。
アゴの骨を外された弥次郎の口の中に大量の水が入り込んでそのまま──。体内に残った空気がゴボゴボと音を立てて浮いてきたが、やがてそれも消えてしまった。
それを見届けると今度はミツの番だ。恐怖に顔を歪めたがどうすることもできない。
文吉は名残なども言わず、千両箱を水に放り込むと、その勢いでミツは水の中に消えた。
文吉はその様子をジッと眺めていた。
悪運がいいのか、先に放り投げた千両箱。これが重さのあまり、ミツの後ろ手を縛る縄に傷を付けていた。それが水を吸って収縮すると、傷がさらに深まって、簡単に切れてしまった。
手が自由になったミツは、水中で足の縛めを解き、今度は口の猿ぐつわを解いて浮き上がる。
死にたくないという思いで必死に水面を目指し、文吉の乗る船縁へと手をかけ、顔を浮き上がらせると大きく咳き込んで、そのまま文吉へと詫びた。
「ゴメンよ、ゴメンよ。ぶんきっつぁん……」
しかし、文吉にはもう詫びの言葉は不要だった。もう一つの千両箱をすでに頭の上に掲げていたのだ。
「なんだ。千両じゃ足りねぇか。この強突く張りめ!」
振り下ろす両腕。千両箱の角がミツの頭に的確に当たる。グシャっと頭蓋が割れる音がして、千両箱を頭にいだきながら音も立てずに川底へと沈んでいった。
だぶーり、だぶり。
満ち潮が舟の横腹を打つ。文吉は寂しそうな顔を川面にさらしてしゃがみ込む。
水に手を伸ばして、しばらく子どものように手を濡らしていた。
おもむろに袂へと手を入れて、ゆっくりと引きだしたものは、藁を結って作った粗末な紐に通された十四文。それをしばらく見つめていたが、ミツが沈んだ辺りへと沈めた。
「おらの昔からの財産だ。持って行け、チクショウ。三途の川の渡し賃は六文だというからな。二人で仲良く渡ればいいさ。残った二文で飴でも買えィ」
だぶーり、だぶり。
文吉はゆっくりと熊吉のほうを見る。熊吉はいつものように穏やかな表情をしていた。
「兄弟今日は本当にすまねぇ」
ようやく雲の間から月が覗いて熊吉の顔を照らした。
「なぁに。おらたちは兄弟だ。二人で紀伊国屋だ。文吉の苦しみはおらの苦しみだ。文吉の喜びはおらの喜びなのだ」
その言葉に文吉は深く頭を下げた。
「もうおらにはお前しかいねェ」
追い求めたミツはもうこの世にはいない。自分の愛するものは熊吉だけだ。しかしそんな文吉の頬を熊吉は張りつけた。
「何言ってやがる。人生これからじゃねぇか。おらだけじゃねぇぞ。源蔵もいる、吉兵衛もいる。定吉だって、千代だっているじゃねぇか。まだまだ文吉には人生を楽しんで貰わなくっちゃな」
たった今、人を殺めたばかりなのに、いつものような明るい熊吉につい笑顔がこぼれる。それが涙につながる。
熊吉は、腰に付けていた瓢をとると、一口飲んだ。それを文吉へと渡す。
「さぁ飲め。ぐっと飲め」
「ああ。すまねぇ兄弟ェ」
文吉が瓢に口を付けると、熊吉は立ち上がって竹竿を取り、船着き場へと帰っていった。
0
お気に入りに追加
4
あなたにおすすめの小説
陸のくじら侍 -元禄の竜-
陸 理明
歴史・時代
元禄時代、江戸に「くじら侍」と呼ばれた男がいた。かつて武士であるにも関わらず鯨漁に没頭し、そして誰も知らない理由で江戸に流れてきた赤銅色の大男――権藤伊佐馬という。海の巨獣との命を削る凄絶な戦いの果てに会得した正確無比な投げ銛術と、苛烈なまでの剛剣の使い手でもある伊佐馬は、南町奉行所の戦闘狂の美貌の同心・青碕伯之進とともに江戸の悪を討ちつつ、日がな一日ずっと釣りをして生きていくだけの暮らしを続けていた……
アブナイお殿様-月野家江戸屋敷騒動顛末-(R15版)
三矢由巳
歴史・時代
時は江戸、老中水野忠邦が失脚した頃のこと。
佳穂(かほ)は江戸の望月藩月野家上屋敷の奥方様に仕える中臈。
幼い頃に会った千代という少女に憧れ、奥での一生奉公を望んでいた。
ところが、若殿様が急死し事態は一変、分家から養子に入った慶温(よしはる)こと又四郎に侍ることに。
又四郎はずっと前にも会ったことがあると言うが、佳穂には心当たりがない。
海外の事情や英吉利語を教える又四郎に翻弄されるも、惹かれていく佳穂。
一方、二人の周辺では次々に不可解な事件が起きる。
事件の真相を追うのは又四郎や屋敷の人々、そしてスタンダードプードルのシロ。
果たして、佳穂は又四郎と結ばれるのか。
シロの鼻が真実を追い詰める!
別サイトで発表した作品のR15版です。
小さなことから〜露出〜えみ〜
サイコロ
恋愛
私の露出…
毎日更新していこうと思います
よろしくおねがいします
感想等お待ちしております
取り入れて欲しい内容なども
書いてくださいね
よりみなさんにお近く
考えやすく
隠密同心艶遊記
Peace
歴史・時代
花のお江戸で巻き起こる、美女を狙った怪事件。
隠密同心・和田総二郎が、女の敵を討ち果たす!
女岡っ引に男装の女剣士、甲賀くノ一を引き連れて、舞うは刀と恋模様!
往年の時代劇テイストたっぷりの、血湧き肉躍る痛快エンタメ時代小説を、ぜひお楽しみください!
土方歳三ら、西南戦争に参戦す
山家
歴史・時代
榎本艦隊北上せず。
それによって、戊辰戦争の流れが変わり、五稜郭の戦いは起こらず、土方歳三は戊辰戦争の戦野を生き延びることになった。
生き延びた土方歳三は、北の大地に屯田兵として赴き、明治初期を生き抜く。
また、五稜郭の戦い等で散った他の多くの男達も、史実と違えた人生を送ることになった。
そして、台湾出兵に土方歳三は赴いた後、西南戦争が勃発する。
土方歳三は屯田兵として、そして幕府歩兵隊の末裔といえる海兵隊の一員として、西南戦争に赴く。
そして、北の大地で再生された誠の旗を掲げる土方歳三の周囲には、かつての新選組の仲間、永倉新八、斎藤一、島田魁らが集い、共に戦おうとしており、他にも男達が集っていた。
(「小説家になろう」に投稿している「新選組、西南戦争へ」の加筆修正版です)
サンタクロースが寝ている間にやってくる、本当の理由
フルーツパフェ
大衆娯楽
クリスマスイブの聖夜、子供達が寝静まった頃。
トナカイに牽かせたそりと共に、サンタクロースは町中の子供達の家を訪れる。
いかなる家庭の子供も平等に、そしてプレゼントを無償で渡すこの老人はしかしなぜ、子供達が寝静まった頃に現れるのだろうか。
考えてみれば、サンタクロースが何者かを説明できる大人はどれだけいるだろう。
赤い服に白髭、トナカイのそり――知っていることと言えば、せいぜいその程度の外見的特徴だろう。
言い換えればそれに当てはまる存在は全て、サンタクロースということになる。
たとえ、その心の奥底に邪心を孕んでいたとしても。
徳川家基、不本意!
克全
歴史・時代
幻の11代将軍、徳川家基が生き残っていたらどのような世の中になっていたのか?田沼意次に取立てられて、徳川家基の住む西之丸御納戸役となっていた長谷川平蔵が、田沼意次ではなく徳川家基に取り入って出世しようとしていたらどうなっていたのか?徳川家治が、次々と死んでいく自分の子供の死因に疑念を持っていたらどうなっていたのか、そのような事を考えて創作してみました。
狐侍こんこんちき
月芝
歴史・時代
母は出戻り幽霊。居候はしゃべる猫。
父は何の因果か輪廻の輪からはずされて、地獄の官吏についている。
そんな九坂家は由緒正しいおんぼろ道場を営んでいるが、
門弟なんぞはひとりもいやしない。
寄りつくのはもっぱら妙ちきりんな連中ばかり。
かような家を継いでしまった藤士郎は、狐面にていつも背を丸めている青瓢箪。
のんびりした性格にて、覇気に乏しく、およそ武士らしくない。
おかげでせっかくの剣の腕も宝の持ち腐れ。
もっぱら魚をさばいたり、薪を割るのに役立っているが、そんな暮らしも案外悪くない。
けれどもある日のこと。
自宅兼道場の前にて倒れている子どもを拾ったことから、奇妙な縁が動きだす。
脇差しの付喪神を助けたことから、世にも奇妙な仇討ち騒動に関わることになった藤士郎。
こんこんちきちき、こんちきちん。
家内安全、無病息災、心願成就にて妖縁奇縁が来来。
巻き起こる騒動の数々。
これを解決するために奔走する狐侍の奇々怪々なお江戸物語。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる