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モブ公爵令嬢は婚約破棄を抗えない

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「モブ・ギャラリー! 私はそなたとの婚約を破棄する!」
「あわわわわわ」

 私の名はモブ。ギャラリー公爵家の娘。人と会話することが苦手な私は、いつものように、青みがかった薄めのグレーなドレスを着て、壁の近くで目立たなくしていた。そこに突然婚約者のクロード・フォーン王太子殿下が叫んできたのだった。

 私はとても主役を張れるキャラじゃない。王室に入ったとしても、自身の子どもを目立たなく育て、国王となった王太子殿下を陰ながら支えるのが私の人生だと思っていた。

 それなのに、今日の夜会はどうしてしまったの? 王太子殿下の声と共に私にみんなの注目が集まる。
 みなさんの視線が痛苦しい。熱い、熱視線。ヤバい。恥ずかしい。どうしよう。どうしよう。

 そしてなんですと? 婚約破棄ですと?
 うわらば! 完全に死ねる。王太子殿下からそんなこと言われたら、もう私に幸せなど訪れることはないでしょう。

 いや、むしろ王太子殿下も、よくぞ今まで私なんかと婚約してくださってたぁー!
 こんな顔のパーツ、眉毛含めて六本で描けるようなうっすい水顔の私と結婚なんて。ねぇ。そんなバカナですよ。よくも四年間も我慢してくださっていたものです。
 グッバイ婚約。さようなら王太子殿下。

「その慌てよう。どうやら報告は本当だったようだな」

 報告ですと? なんですかそれは。私は誰かに見られるような存在ではないのに、誰か私を監視していたのですか?
 そりゃー、私の人生で一番注目を集めた日でしたでしょう。恥ずかしい。

 王太子殿下の後ろから現れたのは、私なんかよりも全然目立つ、ピンクブロンドで大きな目鼻立ちをした、ステキな女性メアリー・ブロンニング男爵令嬢!
 なんてステキなお顔立ち。こうして二人並ぶと美男美女。お似合いのお二人ですわよ。ほぅ。タメ息が出ちゃう。まるで礼拝堂で見た神々の絵のようですわ。

「貴様の悪行は、メアリー嬢から聞いた。なんでも貴族の躾とか言って、様々な拷問にも似た行動や言動をしたようだな!」
「お止めください、殿下。私が、私が悪いのでございます」

 そう言って、メアリー嬢は涙ながらに殿下の腕にすがり付き、チラリとこちらを見て嫌らしく微笑んだように見えました。

 えー! 綺麗。どこをどうとっても無駄のない美しさ。こんな美しい人が世の中にいたのねぇ。まるでお芝居を見ているみたいだわー。

 いや言ってる場合じゃないわね。ウソ。私、陥れられたってこと?
 あの美しいメアリー嬢は、虫を殺さないような顔をして、外面似菩薩内心如夜叉げめんじぼさつないしんにょやしゃというわけですわね? オーマイガ。人って見た目じゃないのねぇ。私なんて諦めてるから、流されるように生きてたけど、あんなに美しくても野心があって、人を陥れる計略を練れるなんて、すごい。尊敬しちゃうわ。

「あろうことか、礼儀の指導との言い分で頭に十冊以上の本を載せ、背筋を伸ばして歩くように命じ、それが無理だと彼女の頬を閉じた扇の固い部分で叩き付け、崩れ落ちる彼女の様を笑いながら見ていたそうではないか!」

 え? もう一回言ってもらってもいいでしょうか? 長過ぎて一つも頭に入ってこなかったですわ。
 そんで長いけどそれほど大したことないような……。しかしいじめられた本人からすればキツイ内容だったでしょうね。いじめられていれば。
 でもすごい。殿下ったらそんな長いセリフをスラスラと言うことが出来るなんて。私なんて未だにセリフは「あわわわわわ」だけ。やっぱりスポットライトが当たる存在の人ってこういうとこよね? うらやましい。

「それだけではない。取り巻きに命じて悪口雑言を投げさせ、彼女一人を孤立させ無視を決め込んだそうではないか!」

 と、と、と、取り巻きィー? 私にそんな親しい人たちはおりません。この私の回りにおられるご令嬢は私と同じくコミュニティー症候群。きらびやかな社交場が苦手な壁の花、枯れ木も山の賑わい。気配を消すのが上手な人々。挨拶程度の間柄ですのよ?
 でもすごい。その人たちもなにも言えないことを見越して巻き込むなんて。世紀の毒婦ですわ、メアリー嬢!

「もう貴様の顔など見たくはない。キミの父であるオーディエンス・ギャラリーも外務大臣を解任し、王都の屋敷は召し上げとする! さっさと親子共々領地に帰り、沙汰を待て! 取り巻きのものたちも覚悟しておくのだな」

 おぅっふ……! そ、そうなってしまうのね。こんな状況で言い返したいけど何も言えない。私は流されるだけ。主役級の人たちにどうこういえるスキルは待ち合わせていないわ。
 哀れですし、みじめです。お父様や壁の花のみなさんまで巻き込んで、言い渡されるお沙汰を待つだけ。私たちがなにをしたというの?
 あの美しいメアリー嬢の野望のために私たちの一家は陥れられ没落し、彼女と彼女の一家は隆盛していくなんて余りにも理不尽。

 でもわたくし──。

 何もできない。





 私とお父様はみじめにも粗末な馬車に乗り、その後ろをお屋敷の使用人たちがついてきたのは最初だけ。一人二人と逃亡し、最終的には執事と侍従頭だけ。
 領地のお屋敷に到着したのはいいですが、屋敷を取り仕切る家宰かさいが調度品などを盗んで逃げてしまったらしく、家の中はガランとしておりました。

 とはいえ、私たち家族は罪人の身。明日をも知れぬ身分のため、執事と侍従頭にも家を去るようにお父様が言いましたが、二人は固辞し立派なロウソクを立てて晩餐の用意をしてくれました。

 ギャラリー家は、先祖代々質素な暮らしをしており、それほど大きなお屋敷ではございません。その分、領民の暮らしを向上させるために手を尽くしたと聞いております。
 ですので、私兵を抱えることなどしておらず、明日国王陛下の兵に屋敷を囲まれたら全員囚われの身となってしまいます。
 そのため、お父様、お母様、執事と侍従頭とわたくしの五人で楽しいお食事をして名残を惜しみました。

 王太子殿下のお沙汰はいつ出るのでしょう? 領地を召し上げられて国外追放でしょうか? それとも死罪? どちらにせよ、生活力のない私はこの先生きては行けないかもしれませんね。





 次の日、目を覚ますと屋敷の二階から庭に整然と並ぶ兵士の姿が見えました。槍を天に向かって構え、その数は千を越えているようです。

 ああ! 哀れギャラリー家はお父様の代で断絶。この兵士たちに捕縛されて、都へとトンボ返りの後に刑を言い渡されるのですわ。
 人は真面目に生きていてもどうにもならないのね。お父様やご先祖様は領民たちを愛し、この国に尽くしたという過去も、毒婦メアリー嬢によって正史には極悪非道の大悪人として書かれるのでしょう。
 悔しいですわ。

 私たちは観念してお父様を先頭にお屋敷を出ますと、兵士が二つに分かれ、その間から金色の六頭だての馬車が一両と荷馬車が六十両ばかり。
 それが私たちの前に停車すると、兵士たちは競って荷馬車から何かを下ろし始め、私たちの前に並べて列に戻って直立不動の姿勢を取りました。

 いったい全体なんでしょう?

 それは、金銀財宝で目映い光を放っております。私たちはただ呆然ですわ。
 すると、金色の馬車から降りてきたかたは、宝冠を被った私より少し年上の高貴そうなかたでした。

「ギャラリー公爵家で間違いありませんね?」

 誰──ッ!?
 なにこの燦然と輝く美丈夫は!?
 我が国の王太子殿下の美しさを10とするなら30くらいのイケ度!
 間違いなく主役! ヒーローは後からやってくるというけど、まさかのヒーローさんなのでは?

「あなたがギャラリー公爵のご令嬢、モブ嬢ですね。私は隣国の皇太子、アレフレド・エルド・グランド・エンペルドと申します」

 長。お名前ながーい。そんで『ド』率高。なんです、そのお名前!
 そしてお隣の国といえば我が国の五倍の領土を持って周辺国に睨みを利かせているエンペルド帝国! 今まさに飛ぶ鳥を落とす勢いの大帝国じゃありませんこと?

「我が国の信用ある巫女のお告げによれば、モブ嬢。あなたを妃とすればこの先の我が国はますます繁栄するとの言葉でした。あなたを妃にお迎えするには数々の障害があるでしょう。まずあなたは貴国の王妃となる身。そしてあなたの家は代々忠臣なお家柄。国を裏切る汚名は着せられない。ですが、私はこの剣にかけてもあなたを奪うつもりです。こちらに積み上げたものはほんの結納の品でございます。この10倍は追加でご用意することをお約束いたします」

 うぉーい。なんて長セリフ。もう誰も読んでないし聞いてないよ?
 この力強いセリフ。まさに主役だわ。その主役が私を娶りたいですと? あり得ない。これはきっと夢なんだわ。

 そこにお父様が割って入って参りました。お父様。そんな押しの強いキャラじゃなかったハズよね?

「アレフレド殿下。実は娘は王太子より婚約解消され、我が家もいつ召し上げられるかわからない状況となってしまいました。ここで殿下のありがたい娘へのお言葉、まさに天のたすけでございます。どうぞその御手にすがらせて下さいませ」

 おおおおーお父様。お父様ったらそんな長いセリフしゃべれたのですね。さすが外務大臣の職責についていただけのことはありますわ。
 それにアレフレド殿下は血相をお変えになりました。

「なんと! まことでございますか? この国は、ギャラリー卿が外務大臣として周辺国にうまく交渉することで他国の侵略を免れていたと言うのに、それを罷免するとは……。まさに手中の玉を砕くとはこのことです。よろしいでしょう。ギャラリー卿。我が国にそのままおいでください。この領地や爵位はそのままとし、あなたには皇室の外戚として多大な年金をお約束いたします」
「ああ、それを聞くばかりです」

「ではモブ嬢と結婚してもよろしいですか? ギャラリー卿」
「いやそれはこちらの望むところですが、娘はそれほど容姿が芳しくありません。巫女の占いと仰せられましたが殿下は娘を愛してくださるのでしょうか?」

 そうなのよね~。でも諦めておりますから大丈夫ですよ殿下。こんな糸目の妃なんて後継者を産めば終わりですわよね。あとは妾とヨロシクやってくだされば、まぁいい人生なのかなぁ……。

「なにをおっしゃいます、ギャラリー卿! 私も巫女の言葉でこうして貴殿の領地に押し掛けましたが、そのぅ。モブ嬢は眩しさをこらえるネコみたいな目で、か、か、かわいいじゃありませんかぁー」

 て、照れてる。かわいい。猫みたい? 初めて言われました。言われてみればこの糸目は確かに猫みたい。所変われば文化も変わる。向こうではこういう顔がお好みなのぉ?

「あ、あの。我が国の始祖といわれる女神は猫の顔でして、大聖堂ではその美しい御姿が壁や天井に描かれておりまして子供でも知ってますし、憧れております。モブ嬢はまさに女神に生き写しなのです」

 キラッキラ。殿下の目の輝きキラッキラ。なんですの? その私をみる目。私はとてもじゃあありませんけど、主役になどなれませんわよ? それでもいいんでしょうかねぇ……。

 そんなことを思っていたら、皇太子殿下に手を握られました。あわわわわわ。

「モブ嬢。報告通り、寡黙で淑やかでお美しい。是非とも私の妻となってくれますね?」

 もう頷くしかないですわ。クロード王太子殿下のこと未練がないかと言われれば、まったくありません。元々クロード王太子殿下は私を毛嫌いしていて、お話などすることなどありませんでしたし、私は惰性で流されるように婚約の運命に従っていただけですもの。
 そこにいくと、アレフレド皇太子殿下のこの情熱的な押しはどうでしょう?
 好き好きオーラ出まくりですし、我が家にも厚い温情がありますものね。

 我が公爵家がエンペルド帝国に併合することとなれば、このフォーン王国は四分の一の国土を失うことになります。
 さらに帝国の軍勢が駐留すれば、喉元に匕首あいくちを押し当てられたようなもの。まさに唇滅びて歯寒しですわ。

 あら、そんなことより王都の方でなにやら煙が数本上がっているようですわね?
 それにお父様は、残念そうに呟きました。

「うむ。くだんの夜会の際にモブとともにいて王太子殿下に『覚悟をしておけ』と言われたご令嬢がたのご家族が反旗を翻して一斉に蜂起したようです。これでは王都は一日ともちますまい。捨てた国とはいえ、寂しいものです」
「どういうことです? ギャラリー卿」

「はい。我が娘と並んで壁の方にいたご令嬢がたも、王太子殿下より叱責され後ほど罰を与えると言われたと聞きました。彼女たちは前に出る性格ではなかったようですが、彼女たちの父には名将と言われたハリソン将軍に、鬼のアーノルド将軍がおりました。また近衛団長のクリストファーの婚約者もその中にいたようで、私が城を去る際には声を上げて王太子殿下をなじっておりましたので……」
「では、貴国の王太子は自ら破滅を招いたと?」

「はい。国王陛下は若い頃は聡明でありましたが息子かわいさに甘やかし、昔のような切れ味はなくなってしまったようです。これも運命でしょう。この国は数ヶ月もすれば、帝国に帰順し王家のものたちは栄華を失うでしょう」

 お父様が言ったことは現実となりました。あの夜会からあちらこちらで謀反や反乱が起き、国は国体を失いました。
 国王陛下や王太子殿下は逃亡し、なんと我が家を頼ってきましたが、お父様は彼らを捕えて帝国に送ってしまいました。
 くだんの男爵令嬢も国を失わせた毒婦として捕えられ、国王陛下や王太子殿下ともども強制労働所送りになったとか。





 私はといえば、アレフレド皇太子殿下と結婚し、皇太子妃となりました。こんな主役になれる顔立ちではないのにと日々戸惑っておりますが、国民たちは私を女神の再臨と崇め、かなりの好感触です。
 その生活にも慣れて、なんとかやっております。皇太子殿下とともに地方に巡察すれば私を一目見ようと人だかりができるほど。あばばばばば。

 お父様も、帝国の外務大臣に推挙されて今では周辺国を帰順させたり、服属させたりするほどの有能さをみせているそうです。すごい。

 皇太子殿下の御子を男子二人、女子二人の計四人産んで今はとっても幸せ。でも未だに私のセリフ「あわわわわわ」しかないって、この人生どうなってますの???
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