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強襲! US特殊部隊!!-②
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軍事衛星から見下ろす、白黒の映像。
今は夜で、シンプルな画面だ。
室矢カレナの自宅がクローズアップされ、熱源として赤の人型。
カレナとスティアの名前があって、ゲームのよう……。
そのモニターを眺めているのは、様々なスイッチがあるコンソールに向かっているオペレーター。
壁際の席で、横に2名。
その服装と室内の雰囲気は、まさに軍事基地だ。
よく見れば、すぐ上のモニターは詳細な地形と、ターゲットの位置を示している。
内側のドアが開き、1人の男が入ってくる。
オペレーターの2人はそちらを見たが、作業を続けろと命じられ、正面のモニターに視線を戻した。
「状況は?」
「スティア、カレナ共に、動きなし! 自宅に留まっています」
「警察への通報、外部への電話もありません」
その士官は、IGU(無限の剣の部隊)を指揮している。
狭い空間に立ったまま、オペレーターの後ろで覗き込む。
「接触していたケイシーとハニガンは?」
「尾行を警戒して、遠回りで合流する予定です」
オペレーターの返事に、士官は頷いた。
「よし! 彼らが戻り次第、ブリーフィングを行う。ガンキャリア4機、ナイトアイ3機の空挺降下と併せての突入だ!」
「サー! 本当に実行するので?」
「MA(マニューバ・アーマー)を出せば、言い訳できません。ウチの員数外とはいえ、完全閉鎖のモビル・ストライカーが12人もいるのですし……」
オペレーターたちの疑問に、士官は首を横に振った。
「ウチの存在が知られた以上、やるのなら徹底的にだ! カレナの実力は不明だが、『あの室矢を名乗っている以上、それに見合った力を持つ』と考えなければ……。スティアについては、言うまでもない! 彼女が街中へ移動すれば、この機動部隊を使えず、いざという時に困るだけ」
「イエッサー!」
「了解」
士官は、納得したオペレーター2名に確認する。
「上空の無人航空機は?」
モニターに向き直った1人が報告する。
「順調です! 衛星とのリンクも正常で、予定通りなら、作戦終了まで飛行可能!」
「分かった。引き続き、よろしく頼む……」
労った士官は、テレビ局の中継車にも見える指揮車両の外へ出た。
すぐ後ろに停車している、窓の中が見えない大型バスへ乗り込こんだ。
ケイシーとハニガンが戻ったことで、士官は大型バスの中央にある通路で前方に立った。
『諸君! 残念ながら、スティアを説得するプランは失敗した! これより、突入プランについて説明する!』
それぞれの座席にいる隊員が有線でつないだ端末に、カレナの自宅を上から見た、衛星の写真。
『突入場所は、ここ! 事前の偵察を含めて、防衛する部隊や搬入された重火器はないようだ。周りの住宅と離れており、思う存分、攻撃できる!』
次に、建物の間取りと、周辺の映像。
室矢カレナ、スティアの顔写真と、それぞれの履歴。
『ターゲットは、第一目標「スティア」、第二目標「カレナ」とする! 優先順位を間違えるなよ? ……我々は「スティア確保」のため、やってきた。彼女の打撃力を考えれば、日本であろうと他国の手に渡るのはマズい。その場合は、「対象の無力化」に切り替える! 何か質問は?』
「目標への攻撃はどの程度、許されますか?」
『殺す気でやれ! それぐらいで死ぬのなら不要だ』
「周囲にバレることや痕跡を気にしないで、撃ちまくれと?」
『そうだ! 今回は、MAをあるだけ出す!!』
大盤振る舞いに、ヒューッ! と口笛が鳴った。
説明している指揮官は、それを咎めず。
『このミッションを完遂すれば、お前たちは晴れて、IGUの正隊員になれる! ただちに装甲服を身に着け、作戦開始を待て! 以上!』
観光バスのような座席からIGUの隊員が立ち上がり、順番に外へ出ていく。
別の車両で宇宙服をスリムにしたような装甲服を受領して、上の視界を遮った場所において装着。
ヘルメットは、直前にかぶる。
各自で座り込み、紫煙をくゆらしたり、仲間と喋り、最後の時間を過ごしていた。
ケイシーは、ハニガンに話しかけられる。
「……隣、いいか?」
首肯した彼女を見て、ハニガンは座った。
地面に腰を下ろしているケイシーは、夜空を見たまま、ため息を吐いた。
「昼の神社だけではなく、夜の2人も楽しそうだったわ! 話ができれば、USFAに協力してもらう体で穏便に済んだかもしれないのに」
「駐在武官から、手紙が届いたはずだ……。俺たちの所属と名前を言ったうえで突っぱねていたし。奴らの自業自得だ! それに消耗品のままじゃ、戦闘薬の投与が続いて廃人か、くたばっちまうぜ? 今回限りで、そんな生活とおさらばだ!」
やがて、戦闘準備の号令がかかり、2人とも正面がバイザーになっているヘルメットを被った。
完全閉鎖で、宇宙服と同じ。
並みの異能者を一撃で吹っ飛ばせる、専用の重火器を受け取り、今度はアサルト用の車両に搭乗していく。
向かう先は、室矢カレナが暮らしているペンションだ。
今は夜で、シンプルな画面だ。
室矢カレナの自宅がクローズアップされ、熱源として赤の人型。
カレナとスティアの名前があって、ゲームのよう……。
そのモニターを眺めているのは、様々なスイッチがあるコンソールに向かっているオペレーター。
壁際の席で、横に2名。
その服装と室内の雰囲気は、まさに軍事基地だ。
よく見れば、すぐ上のモニターは詳細な地形と、ターゲットの位置を示している。
内側のドアが開き、1人の男が入ってくる。
オペレーターの2人はそちらを見たが、作業を続けろと命じられ、正面のモニターに視線を戻した。
「状況は?」
「スティア、カレナ共に、動きなし! 自宅に留まっています」
「警察への通報、外部への電話もありません」
その士官は、IGU(無限の剣の部隊)を指揮している。
狭い空間に立ったまま、オペレーターの後ろで覗き込む。
「接触していたケイシーとハニガンは?」
「尾行を警戒して、遠回りで合流する予定です」
オペレーターの返事に、士官は頷いた。
「よし! 彼らが戻り次第、ブリーフィングを行う。ガンキャリア4機、ナイトアイ3機の空挺降下と併せての突入だ!」
「サー! 本当に実行するので?」
「MA(マニューバ・アーマー)を出せば、言い訳できません。ウチの員数外とはいえ、完全閉鎖のモビル・ストライカーが12人もいるのですし……」
オペレーターたちの疑問に、士官は首を横に振った。
「ウチの存在が知られた以上、やるのなら徹底的にだ! カレナの実力は不明だが、『あの室矢を名乗っている以上、それに見合った力を持つ』と考えなければ……。スティアについては、言うまでもない! 彼女が街中へ移動すれば、この機動部隊を使えず、いざという時に困るだけ」
「イエッサー!」
「了解」
士官は、納得したオペレーター2名に確認する。
「上空の無人航空機は?」
モニターに向き直った1人が報告する。
「順調です! 衛星とのリンクも正常で、予定通りなら、作戦終了まで飛行可能!」
「分かった。引き続き、よろしく頼む……」
労った士官は、テレビ局の中継車にも見える指揮車両の外へ出た。
すぐ後ろに停車している、窓の中が見えない大型バスへ乗り込こんだ。
ケイシーとハニガンが戻ったことで、士官は大型バスの中央にある通路で前方に立った。
『諸君! 残念ながら、スティアを説得するプランは失敗した! これより、突入プランについて説明する!』
それぞれの座席にいる隊員が有線でつないだ端末に、カレナの自宅を上から見た、衛星の写真。
『突入場所は、ここ! 事前の偵察を含めて、防衛する部隊や搬入された重火器はないようだ。周りの住宅と離れており、思う存分、攻撃できる!』
次に、建物の間取りと、周辺の映像。
室矢カレナ、スティアの顔写真と、それぞれの履歴。
『ターゲットは、第一目標「スティア」、第二目標「カレナ」とする! 優先順位を間違えるなよ? ……我々は「スティア確保」のため、やってきた。彼女の打撃力を考えれば、日本であろうと他国の手に渡るのはマズい。その場合は、「対象の無力化」に切り替える! 何か質問は?』
「目標への攻撃はどの程度、許されますか?」
『殺す気でやれ! それぐらいで死ぬのなら不要だ』
「周囲にバレることや痕跡を気にしないで、撃ちまくれと?」
『そうだ! 今回は、MAをあるだけ出す!!』
大盤振る舞いに、ヒューッ! と口笛が鳴った。
説明している指揮官は、それを咎めず。
『このミッションを完遂すれば、お前たちは晴れて、IGUの正隊員になれる! ただちに装甲服を身に着け、作戦開始を待て! 以上!』
観光バスのような座席からIGUの隊員が立ち上がり、順番に外へ出ていく。
別の車両で宇宙服をスリムにしたような装甲服を受領して、上の視界を遮った場所において装着。
ヘルメットは、直前にかぶる。
各自で座り込み、紫煙をくゆらしたり、仲間と喋り、最後の時間を過ごしていた。
ケイシーは、ハニガンに話しかけられる。
「……隣、いいか?」
首肯した彼女を見て、ハニガンは座った。
地面に腰を下ろしているケイシーは、夜空を見たまま、ため息を吐いた。
「昼の神社だけではなく、夜の2人も楽しそうだったわ! 話ができれば、USFAに協力してもらう体で穏便に済んだかもしれないのに」
「駐在武官から、手紙が届いたはずだ……。俺たちの所属と名前を言ったうえで突っぱねていたし。奴らの自業自得だ! それに消耗品のままじゃ、戦闘薬の投与が続いて廃人か、くたばっちまうぜ? 今回限りで、そんな生活とおさらばだ!」
やがて、戦闘準備の号令がかかり、2人とも正面がバイザーになっているヘルメットを被った。
完全閉鎖で、宇宙服と同じ。
並みの異能者を一撃で吹っ飛ばせる、専用の重火器を受け取り、今度はアサルト用の車両に搭乗していく。
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