3 / 67
乗合馬車の硬い座席ともお別れだ
しおりを挟む
道中でトラブルがあったものの、片付けた。
領地から出れば、ランストック伯爵家が仕掛けてくると思ったよ……。
ともあれ、迷宮都市ブレニッケに着いた。
乗り合い馬車から降りて、思い思いに体を伸ばす。
「あー! 着いた、着いた!」
「ここがブレニッケか……」
その一方で、商人たちは黙々と荷下ろしや、待っていた取引相手と話し合っている。
「おい! 早く積み込め!!」
「契約通りに用意したので――」
俺は、背負い袋ぐらいだ。
肌身離さず身に着けなければ、盗まれても自業自得というだけ……。
「うはっ!? すげー大金!」
「早く冒険者ギルドに行って、登録しようぜ! 俺たちの強さなら、大手のクランにも楽勝だぜ!!」
勘違いしている男2人は、相場の3倍の報酬をもらい、この世の春だ。
こっちの苦労も、知らないで。
まあ、俺が勝手にやっていたことだが……。
クランとは、パーティーの上位互換だ。
助け合う集団であるものの、上下関係が厳しく、一度入ったら簡単に抜けられない。
下手なところに入れば、地獄を見るらしい。
改めてブレニッケを見れば、円の形で、外壁が囲んでいる。
視線を落とせば、内部へ入れる門に、人が並び始めていた。
どうやら、出入りの審査らしい。
――数時間後
人を見下している衛兵にネチネチと言われつつも、通行税を払い、通してもらった。
素性不明な人間を多く見ていれば、ああもなろう。
「ま、気分が良くなる連中じゃないが……」
誰に話すでもなく、ぼそりと呟いた。
同心円状に一定間隔で街道があり、それらが中央へ向かう直線で交差している。
最短ルートを選べば、やがて目的地という寸法だ。
思っていたよりも大都市で、内壁はゼロ。
普通は、貴族と庶民を区切るため、2つ、3つはあるのだが……。
例の二人組と、その取り巻きを追いかける形で、俺も中央の冒険者ギルドへ向かっている。
昼とはいえ、人の行き来は激しく、その年代、種族はバラバラ。
武具を身に着けたままの冒険者らしき連中も多い。
やがて、中央の綺麗なエリアで、これまた立派な建物に二人組が入っていった。
儲かっているねえ……。
俺も、その後を追う。
「うぃーっす! 俺ら、期待の新人なんで! 大手のクラン、見繕ってくれっす!」
「何せ、グリドベアを一刀両断だからな!」
受付嬢にイキり倒す、バカ2人。
「えーと……。クランの紹介ですね? 商会による紹介状があると……。大手ですが――」
この迷宮都市、ブレニッケでは、ツートップ。
『黄金の騎士団』は、俺と同じ人間族のロワイド・クローが団長。
亡国の王子という評判で、金髪碧眼の甘いマスクらしい。
人望と力を兼ね備えた、天に愛された男。
規模は、このブレニッケで有数。
新人の教育と、役割分担がしっかりしているため、堅実にダンジョンを歩ける。
もう1つが、『不屈の槍』だ。
こちらは脳筋の集まりで、個人主義。
ドワーフのルイジが団長を務めており、新人が入っても、内部の模擬戦で再起不能にされることが珍しくない。
その代わり、戦闘力と実績は、個人レベルで『黄金の騎士団』を凌ぐ。
『黄金の騎士団』とは仲が悪いものの、トップ同士は大人の対応だ。
団員の数では敵わないうえ、このブレニッケの流通を押さえられ、真っ正面から対立すれば、泥沼になる。
いっぽう、『不屈の槍』は、職人気質の鍛冶ギルドと仲が良く、意図せずして、住み分けの状態。
受付嬢は、そういった内容をオブラートに包んで、分かりやすく伝えてくれた。
デリケートな話題は、ブースで話そうぜ?
俺みたいに、似たような質問をしたい奴にも聞かせているのだろうが……。
「とりあえず、両方に行ってみようぜ!」
「だな……。条件が良いほうに入ればいいや」
上から目線に、周りで聞き耳を立てていた冒険者たちは、怒り心頭だ。
そのギャラリーに囲まれ、殺気すら漂わせる集団に辟易していたら――
「ずいぶんと、賑やかだね?」
爽やかな声だ。
そちらを見れば、金髪碧眼で、王子様みたいな優男がいた。
女にモテそうなタイプ。
男女の取り巻きに囲まれ、カウンターのほうへ歩いていく。
ギャラリーは、好き勝手に話す。
「クロー団長だ!」
「あいつら、黄金に入るんかなあ?」
「それは、嫌!」
「へえ……」
軸がブレない歩き方や周囲に気を配っている様子から、『黄金の騎士団』のロワイド・クロー団長の評価を改めた。
女に囲まれて、鼻の下を伸ばすだけの男ではない。
けれど、格好をつけているものだ。
その秘密が分かった俺は、苦笑する。
「まあ、どういう理由であれ、強さは強さか……」
ぼそりと呟いただけだが、そのロワイドが立ち止まり、俺のほうを見た。
取り巻きも倣い、全員の視線が集まる。
俺は目を合わせず、他の野次馬に紛れた。
視線を戻し、コツコツと歩いたロワイドは、空いている受付嬢に話しかける。
「すまないが、次の探索で――」
用件を聞いた受付嬢は、相手の名前を呼びながら、座れる場所を勧める。
「はい、クロー団長! あなたの担当を呼びますので、ボックス席にご案内――」
「クローさん!」
バカの1人が、居丈高な声で呼びかけた。
さらに熱量が上がったギャラリーに対して、ロワイド本人は笑顔のままだ。
「何かな? 僕の記憶が正しければ、君たちとは初対面のはずだが……」
貫禄ある態度に、さすがのバカ2人も畏まった。
「は、はい! 俺たち、ブレニッケに来たばかりで……」
「あの……。ぜひ、『黄金の騎士団』に入れてもらいたくて……」
いつの間にか、見学ではなく、入団希望になっている。
苦笑したロワイドは、笑顔のままで告げる。
「ならば、入団試験を受けてもらう。その結果によるね?」
「お、俺たち、グリドベアを一撃で倒したんですよ!?」
「同行した商会も、それを証明してくれます!」
いきり立つ2人に、ロワイドは首を横に振った。
差し出された紹介状を見ずに、説明する。
「それが本当なら、入団試験でも僕たちを唸らせる結果を出せるはずだ。違うかい?」
反論できない2人に、ロワイドは付け加える。
「僕たち『黄金の騎士団』は、優秀な人材を求めている。興味があるのなら、ぜひ本拠地へ来てくれ! いつでも入団試験を行おう」
あっさりと受け流したロワイドは、出てきたギルド員に案内され、ボックス席へ移動する。
取り残された2人は呆気にとられるも、ギャラリーの馬鹿にしたような嘲笑で我に返った。
顔を真っ赤にしながら、紹介状を握りしめ、冒険者ギルドから出て行く。
俺もクランを探す気を失くして、続くように外へ。
勝手が分からないため、適当にぶらつくと――
「てめえを売り飛ばしても、いいんだぞ?」
「ハッ! その前に味見――」
1つの路地で、小柄な少女が、粗暴な男2人に迫られていた。
それを見て、思わず声をかける。
「助けが必要か?」
領地から出れば、ランストック伯爵家が仕掛けてくると思ったよ……。
ともあれ、迷宮都市ブレニッケに着いた。
乗り合い馬車から降りて、思い思いに体を伸ばす。
「あー! 着いた、着いた!」
「ここがブレニッケか……」
その一方で、商人たちは黙々と荷下ろしや、待っていた取引相手と話し合っている。
「おい! 早く積み込め!!」
「契約通りに用意したので――」
俺は、背負い袋ぐらいだ。
肌身離さず身に着けなければ、盗まれても自業自得というだけ……。
「うはっ!? すげー大金!」
「早く冒険者ギルドに行って、登録しようぜ! 俺たちの強さなら、大手のクランにも楽勝だぜ!!」
勘違いしている男2人は、相場の3倍の報酬をもらい、この世の春だ。
こっちの苦労も、知らないで。
まあ、俺が勝手にやっていたことだが……。
クランとは、パーティーの上位互換だ。
助け合う集団であるものの、上下関係が厳しく、一度入ったら簡単に抜けられない。
下手なところに入れば、地獄を見るらしい。
改めてブレニッケを見れば、円の形で、外壁が囲んでいる。
視線を落とせば、内部へ入れる門に、人が並び始めていた。
どうやら、出入りの審査らしい。
――数時間後
人を見下している衛兵にネチネチと言われつつも、通行税を払い、通してもらった。
素性不明な人間を多く見ていれば、ああもなろう。
「ま、気分が良くなる連中じゃないが……」
誰に話すでもなく、ぼそりと呟いた。
同心円状に一定間隔で街道があり、それらが中央へ向かう直線で交差している。
最短ルートを選べば、やがて目的地という寸法だ。
思っていたよりも大都市で、内壁はゼロ。
普通は、貴族と庶民を区切るため、2つ、3つはあるのだが……。
例の二人組と、その取り巻きを追いかける形で、俺も中央の冒険者ギルドへ向かっている。
昼とはいえ、人の行き来は激しく、その年代、種族はバラバラ。
武具を身に着けたままの冒険者らしき連中も多い。
やがて、中央の綺麗なエリアで、これまた立派な建物に二人組が入っていった。
儲かっているねえ……。
俺も、その後を追う。
「うぃーっす! 俺ら、期待の新人なんで! 大手のクラン、見繕ってくれっす!」
「何せ、グリドベアを一刀両断だからな!」
受付嬢にイキり倒す、バカ2人。
「えーと……。クランの紹介ですね? 商会による紹介状があると……。大手ですが――」
この迷宮都市、ブレニッケでは、ツートップ。
『黄金の騎士団』は、俺と同じ人間族のロワイド・クローが団長。
亡国の王子という評判で、金髪碧眼の甘いマスクらしい。
人望と力を兼ね備えた、天に愛された男。
規模は、このブレニッケで有数。
新人の教育と、役割分担がしっかりしているため、堅実にダンジョンを歩ける。
もう1つが、『不屈の槍』だ。
こちらは脳筋の集まりで、個人主義。
ドワーフのルイジが団長を務めており、新人が入っても、内部の模擬戦で再起不能にされることが珍しくない。
その代わり、戦闘力と実績は、個人レベルで『黄金の騎士団』を凌ぐ。
『黄金の騎士団』とは仲が悪いものの、トップ同士は大人の対応だ。
団員の数では敵わないうえ、このブレニッケの流通を押さえられ、真っ正面から対立すれば、泥沼になる。
いっぽう、『不屈の槍』は、職人気質の鍛冶ギルドと仲が良く、意図せずして、住み分けの状態。
受付嬢は、そういった内容をオブラートに包んで、分かりやすく伝えてくれた。
デリケートな話題は、ブースで話そうぜ?
俺みたいに、似たような質問をしたい奴にも聞かせているのだろうが……。
「とりあえず、両方に行ってみようぜ!」
「だな……。条件が良いほうに入ればいいや」
上から目線に、周りで聞き耳を立てていた冒険者たちは、怒り心頭だ。
そのギャラリーに囲まれ、殺気すら漂わせる集団に辟易していたら――
「ずいぶんと、賑やかだね?」
爽やかな声だ。
そちらを見れば、金髪碧眼で、王子様みたいな優男がいた。
女にモテそうなタイプ。
男女の取り巻きに囲まれ、カウンターのほうへ歩いていく。
ギャラリーは、好き勝手に話す。
「クロー団長だ!」
「あいつら、黄金に入るんかなあ?」
「それは、嫌!」
「へえ……」
軸がブレない歩き方や周囲に気を配っている様子から、『黄金の騎士団』のロワイド・クロー団長の評価を改めた。
女に囲まれて、鼻の下を伸ばすだけの男ではない。
けれど、格好をつけているものだ。
その秘密が分かった俺は、苦笑する。
「まあ、どういう理由であれ、強さは強さか……」
ぼそりと呟いただけだが、そのロワイドが立ち止まり、俺のほうを見た。
取り巻きも倣い、全員の視線が集まる。
俺は目を合わせず、他の野次馬に紛れた。
視線を戻し、コツコツと歩いたロワイドは、空いている受付嬢に話しかける。
「すまないが、次の探索で――」
用件を聞いた受付嬢は、相手の名前を呼びながら、座れる場所を勧める。
「はい、クロー団長! あなたの担当を呼びますので、ボックス席にご案内――」
「クローさん!」
バカの1人が、居丈高な声で呼びかけた。
さらに熱量が上がったギャラリーに対して、ロワイド本人は笑顔のままだ。
「何かな? 僕の記憶が正しければ、君たちとは初対面のはずだが……」
貫禄ある態度に、さすがのバカ2人も畏まった。
「は、はい! 俺たち、ブレニッケに来たばかりで……」
「あの……。ぜひ、『黄金の騎士団』に入れてもらいたくて……」
いつの間にか、見学ではなく、入団希望になっている。
苦笑したロワイドは、笑顔のままで告げる。
「ならば、入団試験を受けてもらう。その結果によるね?」
「お、俺たち、グリドベアを一撃で倒したんですよ!?」
「同行した商会も、それを証明してくれます!」
いきり立つ2人に、ロワイドは首を横に振った。
差し出された紹介状を見ずに、説明する。
「それが本当なら、入団試験でも僕たちを唸らせる結果を出せるはずだ。違うかい?」
反論できない2人に、ロワイドは付け加える。
「僕たち『黄金の騎士団』は、優秀な人材を求めている。興味があるのなら、ぜひ本拠地へ来てくれ! いつでも入団試験を行おう」
あっさりと受け流したロワイドは、出てきたギルド員に案内され、ボックス席へ移動する。
取り残された2人は呆気にとられるも、ギャラリーの馬鹿にしたような嘲笑で我に返った。
顔を真っ赤にしながら、紹介状を握りしめ、冒険者ギルドから出て行く。
俺もクランを探す気を失くして、続くように外へ。
勝手が分からないため、適当にぶらつくと――
「てめえを売り飛ばしても、いいんだぞ?」
「ハッ! その前に味見――」
1つの路地で、小柄な少女が、粗暴な男2人に迫られていた。
それを見て、思わず声をかける。
「助けが必要か?」
229
お気に入りに追加
544
あなたにおすすめの小説
冤罪をかけられ、彼女まで寝取られた俺。潔白が証明され、皆は後悔しても戻れない事を知ったらしい
一本橋
恋愛
痴漢という犯罪者のレッテルを張られた鈴木正俊は、周りの信用を失った。
しかし、その実態は私人逮捕による冤罪だった。
家族をはじめ、友人やクラスメイトまでもが見限り、ひとり孤独へとなってしまう。
そんな正俊を慰めようと現れた彼女だったが、そこへ私人逮捕の首謀者である“山本”の姿が。
そこで、唯一の頼みだった彼女にさえも裏切られていたことを知ることになる。
……絶望し、身を投げようとする正俊だったが、そこに学校一の美少女と呼ばれている幼馴染みが現れて──
せっかく異世界転生したのに、子爵家の後継者ってそれはないでしょう!~お飾り大公のせいで領地が大荒れ、北の成り上がり伯爵と東の大公国から狙われ
SOU 5月17日10作同時連載開始❗❗
ファンタジー
大公爵領内は二大伯爵のせいで大荒れ諸侯も他国と通じ…あれ、これ詰んだ?
会社からの帰り道、強姦魔から半裸の女性を助けたところ落下し意識を失ってしまう。
朝目が覚めると鏡の前には見知らぬ。黒髪の美少年の顔があった。
その時俺は思い出した。自分が大人気戦略シュミレーションRPG『ドラゴン・オブ・ファンタジー雪月花』の悪役『アーク・フォン・アーリマン』だと……
そして時に悪態をつき、悪事を働き主人公を窮地に陥れるが、結果としてそれがヒロインと主人公を引き立せ、最終的に主人公に殺される。自分がそんな小悪役であると……
「やってやるよ! 俺はこの人生を生き抜いてやる!!」
そんな決意を胸に抱き、現状を把握するものの北の【毒蛇公爵】、東の大公【東の弓聖】に攻められ蹂躙されるありさま……先ずは大公が治める『リッジジャング地方』統一のために富国強兵へ精を出す。
「まずは叔父上、御命頂戴いたします」
異世界でぺったんこさん!〜無限収納5段階活用で無双する〜
KeyBow
ファンタジー
間もなく50歳になる銀行マンのおっさんは、高校生達の異世界召喚に巻き込まれた。
何故か若返り、他の召喚者と同じ高校生位の年齢になっていた。
召喚したのは、魔王を討ち滅ぼす為だと伝えられる。自分で2つのスキルを選ぶ事が出来ると言われ、おっさんが選んだのは無限収納と飛翔!
しかし召喚した者達はスキルを制御する為の装飾品と偽り、隷属の首輪を装着しようとしていた・・・
いち早くその嘘に気が付いたおっさんが1人の少女を連れて逃亡を図る。
その後おっさんは無限収納の5段階活用で無双する!・・・はずだ。
上空に飛び、そこから大きな岩を落として押しつぶす。やがて救った少女は口癖のように言う。
またぺったんこですか?・・・
【完結】魔王を倒してスキルを失ったら「用済み」と国を追放された勇者、数年後に里帰りしてみると既に祖国が滅んでいた
きなこもちこ
ファンタジー
🌟某小説投稿サイトにて月間3位(異ファン)獲得しました!
「勇者カナタよ、お前はもう用済みだ。この国から追放する」
魔王討伐後一年振りに目を覚ますと、突然王にそう告げられた。
魔王を倒したことで、俺は「勇者」のスキルを失っていた。
信頼していたパーティメンバーには蔑まれ、二度と国の土を踏まないように察知魔法までかけられた。
悔しさをバネに隣国で再起すること十数年……俺は結婚して妻子を持ち、大臣にまで昇り詰めた。
かつてのパーティメンバー達に「スキルが無くても幸せになった姿」を見せるため、里帰りした俺は……祖国の惨状を目にすることになる。
※ハピエン・善人しか書いたことのない作者が、「追放」をテーマにして実験的に書いてみた作品です。普段の作風とは異なります。
※小説家になろう、カクヨムさんで同一名義にて掲載予定です
クラスごと異世界に召喚されたんだけど別ルートで転移した俺は気の合う女子たちととある目的のために冒険者生活 勇者が困っていようが助けてやらない
枕崎 削節
ファンタジー
安西タクミ18歳、事情があって他の生徒よりも2年遅れで某高校の1学年に学期の途中で編入することになった。ところが編入初日に一歩教室に足を踏み入れた途端に部屋全体が白い光に包まれる。
「おい、このクソ神! 日本に戻ってきて2週間しか経ってないのにまた召喚かよ! いくらんでも人使いが荒すぎるぞ!」
とまあ文句を言ってみたものの、彼は否応なく異世界に飛ばされる。だがその途中でタクミだけが見慣れた神様のいる場所に途中下車して今回の召喚の目的を知る。実は過去2回の異世界召喚はあくまでもタクミを鍛えるための修行の一環であって、実は3度目の今回こそが本来彼が果たすべき使命だった。
単なる召喚と思いきや、その裏には宇宙規模の侵略が潜んでおり、タクミは地球の未来を守るために3度目の異世界行きを余儀なくされる。
自己紹介もしないうちに召喚された彼と行動を共にしてくれるクラスメートはいるのだろうか? そして本当に地球の運命なんて大そうなモノが彼の肩に懸かっているという重圧を撥ね退けて使命を果たせるのか?
剣と魔法が何よりも物を言う世界で地球と銀河の運命を賭けた一大叙事詩がここからスタートする。
2年ぶりに家を出たら異世界に飛ばされた件
後藤蓮
ファンタジー
生まれてから12年間、東京にすんでいた如月零は中学に上がってすぐに、親の転勤で北海道の中高一貫高に学校に転入した。
転入してから直ぐにその学校でいじめられていた一人の女の子を助けた零は、次のいじめのターゲットにされ、やがて引きこもってしまう。
それから2年が過ぎ、零はいじめっ子に復讐をするため学校に行くことを決断する。久しぶりに家を出る決断をして家を出たまでは良かったが、学校にたどり着く前に零は突如謎の光に包まれてしまい気づいた時には森の中に転移していた。
これから零はどうなってしまうのか........。
お気に入り・感想等よろしくお願いします!!
転移した場所が【ふしぎな果実】で溢れていた件
月風レイ
ファンタジー
普通の高校2年生の竹中春人は突如、異世界転移を果たした。
そして、異世界転移をした先は、入ることが禁断とされている場所、神の園というところだった。
そんな慣習も知りもしない、春人は神の園を生活圏として、必死に生きていく。
そこでしか成らない『ふしぎな果実』を空腹のあまり口にしてしまう。
そして、それは世界では幻と言われている祝福の果実であった。
食料がない春人はそんなことは知らず、ふしぎな果実を米のように常食として喰らう。
不思議な果実の恩恵によって、規格外に強くなっていくハルトの、異世界冒険大ファンタジー。
大修正中!今週中に修正終え更新していきます!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる