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10話 運営チーム
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投げたナイフが落ちているのに関わらず、ナイフをもう一つ所持していた。
「なんでナイフを二本持ってるんだ?」
「翔太、どうする?」
「運営チームだって? そんなチーム参加するなんて聞いてないぞ」
呆れた様子でこちらを見つめている。
「運営からチームが出ないなんて、言ったか?」
たしかに、そうだ、出るとも出ないとも言っていない、だが、それよりもさっき運営チームが言ってたことが気にかかる。
花岡を押し避けてマアルが前に出る。
「俺らが強いから消すことにする? 逆に俺らが弱かったら、ここに居ないってことか?」
何やら妙な雰囲気だ、戦った奴らとは全く違う感じ。
「ああ、そうなる、ここに来る前に、S1を消したな」
私はそのチームに聞き覚えがあった、S1とはこのゲームのチームランキングで上位。
そのチームを消すことのできるほどの実力持ちだとすれば、私たちは確実に死ぬ。
「ゆあたん、S1って」
真彩も知って居たらしい。
「真彩、甘城、しってるのか?」
「知ってるよ、チームランキング上位のチーム」
勝てない、勝てるはずない、そうみんな思っているはずだ、だが、花岡は違った。
「上位のチームが消されたからって、勝ち目がないとは思わない」
「ほお、では、勝てると?」
自信があるのか、迷いはなかった。
「ああ、勿論だ」
「それは、おもしろいな、五対四でどうすると?」
「甘く見ていたら、痛い目にあうぜ?」
二人が睨み合う、私は、どうすればこの状況を打破できるか考える。
だが、思いつく案はない、私たちがさっきやった作戦をおそらく、相手もやって来る、先ほどの敵と同じ死に方が見える。
「ふ、女子二人、男子二人でどうにかなると?」
「さあ、それはどうかな?」
足の痛みが引いたのか、平然と前に出てきた。
「さっきはよくも! 痛かったんだからな!」
何やら先程と違う態度、明らかに動揺している。
「動揺してるな」
「、どうしてだ、さっき足にしっかり当たったはずだが? やせ我慢か?」
真彩を治療した際に使った、注射器を手にした。
「これだよ、ゆあたん、のおかげで助かった!」
それを手にして見せると、私たちの顔を一通り見渡す。
「それはどこにあった」
冷静を装っているが額に汗が。
「それは、秘密だ」
ゆあたんの家を出る前、マアルが残ってる分を持ち出したんだ。
「それは、よくない、よこせ」
どんどん気性が荒くなっていくのがわかる。
「何か、秘密があるのか?」
戦う気が失せたのか、その場から逃げるかのように立ち去ろうとする。
「まあいい、お前たちは後で消す、それまで頑張れ」
その瞬間、敵の地面に魔法陣が現れた。
「逃げる気か、せこくないか?」
ザキがそういうのはわかる。
私はみんなにバレないように後ろに下がる。 そして願うように手を強く握る。
「逃すのか? 翔太!」
「これでいい、行って死ぬよりマシだろ!」
「そうだけど!」
魔方陣から眩しい光が。
その瞬間、運営チームは姿を消した。
「眩しいな、マアル、ザキ大丈夫か?」
「ああ」
「逃げられた!」
「ゆあたんも大丈夫?」
「、あ、うん!」
すると、どこからか何かが落ちた音が聞こえた。
〈バタ〉
その音を確認し注意深く警戒する。
「なんだ?」
「ザキ、静かに」
花岡が扉から顔を覗かせると、人が倒れて居た。
黒い軍隊が来てそうな帽子をかぶっていて黒い服を着ている。
「あれは!」
私たちも顔を覗かせる、倒れていた人は、運営チームの一人だ。
「なんで、運営チームの一人が倒れているんだ?」
普通ならキルマークが出るはずなのにエラーマークが出ていた。
「どういうことだ、翔太」
「俺にもわからない」
「なんで死んでいるんだ? 俺らの中で誰か何かしたか?」
一度考えたが、思いつく節はない。
すると真彩が話を切り替えるように話す。
「とりあえず、またあの人らが来ることに備えないと! ここで私たち死ぬわけにはいかないのさ!」
「そうだね! 真彩!」
落ち着いて指示を出す。
「アイツら含め、敵に警戒しながら向かうぞ」
「運営のことは謎だが、わかった」
私たちは目的地に向かう。
---
「ボス、予想外の展開に」
「ああ、この目で見た、アイツだな」
「なんでナイフを二本持ってるんだ?」
「翔太、どうする?」
「運営チームだって? そんなチーム参加するなんて聞いてないぞ」
呆れた様子でこちらを見つめている。
「運営からチームが出ないなんて、言ったか?」
たしかに、そうだ、出るとも出ないとも言っていない、だが、それよりもさっき運営チームが言ってたことが気にかかる。
花岡を押し避けてマアルが前に出る。
「俺らが強いから消すことにする? 逆に俺らが弱かったら、ここに居ないってことか?」
何やら妙な雰囲気だ、戦った奴らとは全く違う感じ。
「ああ、そうなる、ここに来る前に、S1を消したな」
私はそのチームに聞き覚えがあった、S1とはこのゲームのチームランキングで上位。
そのチームを消すことのできるほどの実力持ちだとすれば、私たちは確実に死ぬ。
「ゆあたん、S1って」
真彩も知って居たらしい。
「真彩、甘城、しってるのか?」
「知ってるよ、チームランキング上位のチーム」
勝てない、勝てるはずない、そうみんな思っているはずだ、だが、花岡は違った。
「上位のチームが消されたからって、勝ち目がないとは思わない」
「ほお、では、勝てると?」
自信があるのか、迷いはなかった。
「ああ、勿論だ」
「それは、おもしろいな、五対四でどうすると?」
「甘く見ていたら、痛い目にあうぜ?」
二人が睨み合う、私は、どうすればこの状況を打破できるか考える。
だが、思いつく案はない、私たちがさっきやった作戦をおそらく、相手もやって来る、先ほどの敵と同じ死に方が見える。
「ふ、女子二人、男子二人でどうにかなると?」
「さあ、それはどうかな?」
足の痛みが引いたのか、平然と前に出てきた。
「さっきはよくも! 痛かったんだからな!」
何やら先程と違う態度、明らかに動揺している。
「動揺してるな」
「、どうしてだ、さっき足にしっかり当たったはずだが? やせ我慢か?」
真彩を治療した際に使った、注射器を手にした。
「これだよ、ゆあたん、のおかげで助かった!」
それを手にして見せると、私たちの顔を一通り見渡す。
「それはどこにあった」
冷静を装っているが額に汗が。
「それは、秘密だ」
ゆあたんの家を出る前、マアルが残ってる分を持ち出したんだ。
「それは、よくない、よこせ」
どんどん気性が荒くなっていくのがわかる。
「何か、秘密があるのか?」
戦う気が失せたのか、その場から逃げるかのように立ち去ろうとする。
「まあいい、お前たちは後で消す、それまで頑張れ」
その瞬間、敵の地面に魔法陣が現れた。
「逃げる気か、せこくないか?」
ザキがそういうのはわかる。
私はみんなにバレないように後ろに下がる。 そして願うように手を強く握る。
「逃すのか? 翔太!」
「これでいい、行って死ぬよりマシだろ!」
「そうだけど!」
魔方陣から眩しい光が。
その瞬間、運営チームは姿を消した。
「眩しいな、マアル、ザキ大丈夫か?」
「ああ」
「逃げられた!」
「ゆあたんも大丈夫?」
「、あ、うん!」
すると、どこからか何かが落ちた音が聞こえた。
〈バタ〉
その音を確認し注意深く警戒する。
「なんだ?」
「ザキ、静かに」
花岡が扉から顔を覗かせると、人が倒れて居た。
黒い軍隊が来てそうな帽子をかぶっていて黒い服を着ている。
「あれは!」
私たちも顔を覗かせる、倒れていた人は、運営チームの一人だ。
「なんで、運営チームの一人が倒れているんだ?」
普通ならキルマークが出るはずなのにエラーマークが出ていた。
「どういうことだ、翔太」
「俺にもわからない」
「なんで死んでいるんだ? 俺らの中で誰か何かしたか?」
一度考えたが、思いつく節はない。
すると真彩が話を切り替えるように話す。
「とりあえず、またあの人らが来ることに備えないと! ここで私たち死ぬわけにはいかないのさ!」
「そうだね! 真彩!」
落ち着いて指示を出す。
「アイツら含め、敵に警戒しながら向かうぞ」
「運営のことは謎だが、わかった」
私たちは目的地に向かう。
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「ボス、予想外の展開に」
「ああ、この目で見た、アイツだな」
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