異世界ライフの楽しみ方

呑兵衛和尚

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第一部・二人の転生者と異世界と

ストーム・その9・鍛冶師に専念する

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 久しぶりのマチュアのカレー。
 まだ本人という確証はなかったものの、マチュア本人である可能性は十分にある。
 なので、ストームは一度カレーを作ったという料理人に合ってみようと考えた。
 侍女達の話だと、あのカレーを作った料理人はまだこの街に居るというので、昼にでも一度街に出てみることにした。

 という事で、午前中は昨日と同じくミスリル合金の作製である。
 今回は色々と工夫を凝らしてみたいというのもあるが、何よりもタワーシールドなど、作成するものが大きいものばかりなのである。

「こうなると、レザーアーマーの部分にも改良を加えたいんだよなぁ‥‥何処かにドラゴンでもいないかなぁ」
 突然、不穏当な発言をしてみるストーム。
 これには作業中のドワーフたちも手を止めて、ストームの方を向いてしまう。
「ドラゴンか。竜骨山脈の彼方此方にはいると思うぞ。中央の火山帯には、今なおも『黒神竜ラグナレク』の眷属たちが住処としているらしい」
 ふむ。
「その眷属のドラゴンは、倒してしまっても大丈夫なのか? ちょっとドラゴンレザーが欲しいのだけれど」
「ブワッハーーーーッハッハッハッ」
 と、突然大笑いするレバンス。
「いや、すまん。いくら眷属とは言え、人間がドラゴンを討伐するのなら、それこそベテランの冒険者が100人は欲しいところじゃな」
「レバンスの言うとおりじゃな。俺等ドワーフは長命の種族じゃが、ここ最近でドラゴンが討伐されたという話を聞いたのは100年以上も前じゃ。もっとも、討伐されたのは『赤神竜ザンジバル』の眷属じゃったからなぁ」
「それと、確か噂ではブリュンヒルデ様の騎士団で討伐したという噂があったが、あれはいつじゃったかなぁ」
 何かを懐かしむように呟くドワーフ二人組。

「そうですか。じゃあ一人で倒すなんて不可能ですよね」
「当たり前じゃよ。まあ、間もなく竜王祭、その時期が訪れるとドラゴンたちも休眠期から活動期に切り替わる。極稀に人里近くまで迷い込むドラゴンはいるかも知れないからのぅ‥‥」

 ちなみに詳しい話を聞くと、ドラゴンの存在は『モンスター』ではなく『神の化身』もしくは『天災の一種』として扱われているらしい。
 大きさも様々で、中でもひゅーじドラゴンクラスともなると、種類によっては全長500mを超える化け物までいるという。
 そのすべてが、1000年前の大きな戦争で封印されたり休眠したりしているので、現在はほとんど見かけることはないらしい。 
 だが、スモールドラゴンやワイバーンといった種は今でも世界中を徘徊しているらしく、時折人里を襲うものがあったらしい。
 出会ったら、諦めるか逃げる。
 ドラゴン相手となると、その一手しかないという。

 まあ無駄話はそこまでにして、再びストームはミスリル合金の作成を続ける。
「しかし、その技術は大したものだなぁ」
「時間に余裕があったら、少しそのミスリル合金を作ってくれないか ? ミスリルとアイアンのインゴツトなら倉庫にあるはずじゃから」
 と笑いながらレバンス達が告げる。
「ふぅ。時間があれば構いませんけれど、急いで鎧などを仕上げて王都に向かわないといけませんから」
 そう返事を返すと、ストームは昼まで黙々と作業を続けた。


 ○ ○ ○ ○ ○


 そして昼。
    正午を告げる教会の鐘が城内にも響き渡った。
 昼の鐘の音と同時に午前中の仕事は終わり、しばし体を休めたり食事を取ったりする。朝食は軽く済ませ、昼食と夕食をガッツリと食べるのがこの世界の人々の生活らしい。 
 ちなみに教会の鳴らす朝6時の鐘は仕事を始める音、夕方6時の音は仕事を終える音である。
 この街の人々の朝は早く、現世界で4時とか5時には、既に起きている人が多い。

――ゴンゴン
 と工房の扉の音が響く。
 ちょうどストームも街に出ようとしていたので、すぐに扉に手を掛けた。
「おやストーム殿、ちょうどよかった。街まで食事を取りに行こうと思ったのじゃが、護衛を頼めるか?」
「俺が? 団長はどうしたのですか?」
 と扉の前で立っているシルヴィーと侍女に問いかける。
「団長は会議の準備ぢゃ。ということで護衛は団長の推薦でストームに決まったのじゃ。なんでも異国の料理人の露天がかなり人気だったらしくてのう。ほれ、昨日の夜食べた‥‥ナジッミティノカリーとかいう料理ぢゃ。可能ならはその料理人をうちの城に引き抜くぞよ」
「了解です。ちょうど自分も行こうと思っていました」
 シルヴィとストームの目的が一致したので、急ぎその露天のある公園へと馬車を走らせていった。


 ○ ○ ○ ○ ○ 


 昼下がりの公園。
 幾つもの露天が立ち並ぶ、この街の住民にとっての憩いの場。
 だが、今日はいつもより人が多い。

「ふむ。ここじゃな。さ、いくぞストームどの」
「ストームで構わないですよ‥‥」
 と急ぎ足で公園の中を走る二人。
 先日の夕方、ここでカレーを買った侍女に場所は聞いてある。
 そのカレーが目的で、この公園に大勢の客が集まっているのも、彼方此方から聞こえる会話で理解できた。
「今日は、あの異国の煮込みやさんはまだなのですかねー」
「あのスパイスの聞いた食べ物が、また食べたいんだけれどなぁ」
 と言う感じで、人が結講行き来しているらしい。
 となると、ここに居たのはやはりマチュア本人に間違いはない。

 そして話に聞いていた露天の場所までたどり着いたのだが。
 そこには誰も居ない。
 露天を行うためのスペースはあるが、今日はまだ誰もいない。
「ちょっといいか。今日はここの露天のカレー屋さんは来ていないのか?」
 ストームは隣のリザードマンに問い掛けてみた。
「あー、ここで異国の料理を作っていたねーちゃんね。今日はまだいないねぇ‥‥」
 隣でアクセサリー屋を開いているリザードマンのおじさんが、『タンドリーサンド』を齧りながらそう話をしていた。
「ちょ、ちょっと、その、今食べているものも、その料理人が作ったのか?」
「ああ。香辛料とヨーグルトに漬け込んだノッキングバードを焼いた料理らしいぜ。あの嬢ちゃんはタンドーリチキンって言っていたけれど、それが何なのか判らなくてなぁ。昨日少し多めに買い占めちゃったよ」
 とにこやかに告げるおじさんである。
「ストームの知り合いか?」
「ええ。この世界で俺が鍛冶師の達人であるように、そいつは料理の達人です‥‥しかし何処なんだ」
 そのストームの言葉を聞いて、シルヴィーは再び走り出す。
「ならば、商人ギルドに向かうぞ。露天の場所割りは商人ギルドで行っているからのう」
「なるほど!!」
 ということで、再び馬車を走らせると、一路ストームとシルヴィーは商人ギルドへと向かっていった。

 少しして、二人は商人ギルドへと到着した。
 馬車は街道脇に止め、御者にそこで待つように指示すると、二人は慌てて商人ギルドに飛び込んでいく。

「すまぬ、ちょっと訪ねたいことがあるのじゃ。公園にいた異国の料理人は、今日はどこで露天を出しておるのじゃ?」
 とシルヴィーが、受付でのどかに食事を取ってる女性に問い掛ける。
「ああ、露天で営業していた異国の料理人さん、マチュアさんですね」
「いたぁぁぁぁぁぁぁぁ」
 と絶叫しながら、思わず『ダブル・バイセッブス』の構えを取るストーム。
 今日もキレてます。

――ムキムキッ!!
「うむ、そのマチュアとやらは、今日は何処で?」
「えーっと。護衛として契約していた『ギャロップ商会』の隊商が、昼前にこのベルナーから出発しましたので。もうこの街にはいませんよ」

――なんだとぉぉぉぉぉぉぉ
 言葉もなく、その場に崩れるストーム。
「ああ、久しぶりの美味い飯が‥‥」
「あのスパイスの効いた食事がぁ‥‥」
 あなた達、マチュアの安否ではなく、食事の心配なのですか。
「昼の鐘よりも早く出発しましたので……ハムッ、ムグムグ」
 と美味しそうにタンドリーサンドを食べている受付嬢。
「そうか。で、ギャロップ商会の目的地は?」
「確か、この後は交易都市アクシアナを経て、王都ラグナに向かっている筈ですよ。商会責任者のマルチさんが、竜王祭で露天を出すと言っていましたから、マチュアさんもそこに出すのでは無いでしょうか?」
 となると王都に向かわなくてはならない。
「ストーム殿。武具の完成はいつになりそうぢゃ?」
「今日中には下地が完成する。あと7日‥‥いや、4日で終わらせる」
 とシルヴィーに告げる。
「アクシアナには恐らく3日は滞在するのじゃろうな。大会までは時間はギリギリ。4日後の正午には此処を立つので、それまでに仕上げるのぢゃ」
 とストームに告げると、カウンターにおいてあった最後のタンドリーチキンを手に取り、食べ始めるシルヴィー。
「あああ、シルヴィーお嬢様、それは私の最後の」

――パンッ
 と金貨を一枚、カウンターに置くシルヴィー。
「あの者がこの地に逗まってくれれば、何時でも食べられるのぢゃ」
 と告げて、ストームとシルヴィーは王城へと戻っていった。


 ○ ○ ○ ○ ○   


 マチュアがこの街でて王都へ向かってから早3日。
 この間、ストームはずっと鍛冶工房に篭って最後の仕上げを行っていた。
 何度か試作を作っては都度調整。
 今ある材料で出来るものとしては、かなりいい物が仕上がりつつあったのだが。
「たたたたたたったったったったっ大変じゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ」
 鍛冶工房の外から聞こえてくるシルヴィの声。
 その声がどんどん大きくなったので、レバンスが扉を開く。

――ドドドドドッ
 と流れるようにシルヴィーが工房に飛び込んできた。
「一体どうしたのですか?」
 作業している手を止めて、ストームが問い掛ける。
「先程早馬で届いたのぢゃが。マクドガル侯爵が大武道大会に参加登録したそうぢゃ」
「はぁ。それで何が問題で?」
 一息入れようと、近くに置いてあったコップで水を飲むストーム。
「あのマクドガル侯爵は、『異世界の門』を使って、異界から勇者を呼び寄せたらしい。その勇者を大会に選手として登録させたと」

――ブッ!!
 と勢い良く水を吹き出すストーム。
「ほほう。あの異界の門か。選ばれしものにしか開くことは出来ぬと聞いておる」
「つまり、この度の戦いは、かなり厳しい戦いになりそうぢゃ、ストーム、どうすれば」
 と動揺しているシルヴィーの頭を、ポンポンと叩く。
「まあ、大丈夫でしょう」
 と、いつもと変わらない表情で告げる。
「異世界ぢゃ。あの伝説の異世界の勇者なのぢゃぞ」
「えーっと。シルヴィー、異世界の勇者って、そんなに強いのか? ていうか、その異世界の門って一体なんだ?」
 と問い返すストーム。
「あうあう。い、異世界の勇者というのは、今から2000年も昔、この世界で暴れていた竜を倒して世界を平和に導いたのじゃ。伝説の巫女が異世界の門を開き、勇者を呼び起こしたと伝えられている」
「ふぅん‥‥」
 と、何でもないような返事を返す。
「その巫女と勇者が結婚し、この土地に王国を築いたのぢゃ。『ラグナ・マリア帝国』の名前は、『勇者ラグナ』とその巫女である『マリア』の名前からなっているのぢゃ」
 ほほう。
 なんて簡単なネーミングですこと。
「あ、それで合点が言ったわ。ラグナ・マリア王国の名前の由来はそういうことか。それじゃあ『シルヴィー・ラグナ・マリア・ベルナー』っていう名前の由来は?」
 そうシルヴィーに問い掛ける。
「今の妾の本当の名前は『シルヴィー・ベルナー』になるのじゃ。王家ラグナ・マリアの血を継いでいる5大王家の一人、ケルビム殿が妾の父の祖父に当たる。『ラグナ・マリア』の直系の血筋は『なんとか・ラグナ・マリア』という感じに勇者と巫女の名を継いだ国の名前を告げるのが許されている。が、傍系の血筋は『なんとか・ラグナ・マリア・領地名』と名乗ることが許されているのぢゃ‥‥」

 そこまで告げると、シルヴィーは言葉に詰まる。
 つまり、王家が解体されている今のシルヴィーの名前は、ラグナ・マリアの名前を告げることは公的には許されてはいない。
    地元の土地でのみ慣習として許されているということらしく、諸外国では『シルヴィー・ベルナー』なのだそうだ。

「あー、なんとなく理解したわ。で、その勇者って本物か?」
 と問い掛ける。
「う、うむ。それが‥‥まだ真実は謎のままぢや。大武道大会を取り仕切っておる商人ギルドからの通達で、そのように記されておったから‥‥」
 要は参加登録時の説明を鵜呑みにしてしまったらしい。
「ちなみにだが、その大会は誰でも登録できるのか?」
「大会に参加できるのは、冒険者の場合はAクラス以上、都市または国に登録されている騎士団などの場合はBクラス以上。なお、貴族の推薦状があればBクラスの冒険者でも参加は許されるぞ」
 ということらしい。

「で、ベルガー領からは、ここの騎士団長さんが参加と。シルヴィーの推薦状はまだ発行できるのか?」
「子爵以下のものは一人しか推薦状を発行できぬ。が、妾は公爵家なので、三人まで登録はできるぞ」
 という言葉に、ニィッと笑うストーム。
「よし、その一つの枠は俺が貰う。冒険者ストームとして登録しておいてくれ」
 そのストームの言葉に、シルヴィーは驚きの表情を見せる。
「い、いや、騎士団長クラスの者ならいざしらず‥‥」
「あー、シルヴィー殿、それならば大丈夫。ストーム殿の腕前は、ワシが保証する」
 と開けっ放しになっている扉の方から、スコット騎士団長の声が聞こえてくる。
「スコット、それはどういうことぢゃ?」
 と頭を捻るシルヴィー。

 ストームには、元々ここには鍛冶師として来てもらっている。
 それゆえにシルヴィーは知らない。
    ストームが夜中にアーノルド伯爵邸の中庭で騎士団長と一騎打ちをしていたことや、ここの練兵所でスコットの攻撃をいとも簡単に受け止めてしまっていることを。

「信じられないでしょうが、ストームはワシの全力攻撃を軽く流してしまう程の腕前です。実力でしたら、ワシよりも上です」
 そのスコットの推薦により、シルヴィーはストームを登録することにした。
「肩書はどうするのぢゃ? 大抵は冒険者ギルドカードに記されているクラスにするのが通例ぢゃが」
「となると、俺の場合は先導者ヴァンガードになるのか‥‥」
 と呟いたが。
「ち、ちょっと待つのぢゃ、ストーム殿、おぬしは鍛冶師ではないのか?」
「あ、ああ。本業は鍛冶師だ。副業で冒険者もやっている。ほら‥‥」
 と冒険者ギルドカードを取り出すと、それをシルヴィーとスコットに手渡す。
 本人から一定の距離以内であれば、ギルドカードは手渡すことが出来る。
「確かに、シルバーランクですね。しかも『先導者』とは‥‥」
 マジマジとギルドカードを見ているスコット。
「シルヴィー殿、どうりで私が勝てない訳です。でしたら、今作っている武具はストーム殿が使ったほうが勝率が上がるのでは?」
「それは駄目だ。この大会では、スコットに勝って貰わないといけない。俺は裏方として、強そうな対戦相手と当たった場合に叩き潰してやる。ということで、あまり目立ちたくないので『先導者』としての登録はパスだ」
 と一言。

 その場に居合わせたシルヴィーとスコット、そしてドワーフの二人組も耳を疑っている。
 この大陸には『先導者』と呼ばれる冒険者は全部で12名。
 それらのうち10名は、ラグナ・マリアの五大王家が取り込んでしまっているのである。
 残る二人のうち一人は『大魔導士ステラ』という名の女性魔導士で、今なおこの世界を旅しているらしい。
 残る一人の存在は不明。一般的には名前すら伝えられていないが、ステラを除く10名の『先導者』の師匠と呼ばれている存在らしい。
 そして新しく発見された『先導者』が、今シルヴィーの目の前にいるのである。

「ストーム殿、この竜王祭が終わったら、我が国に来ぬか?」
 とシルヴィーが告げるが。
「一通りの仕事が終わるまでは此処に居ますよ。けれど、俺の家はサムソンにあるのでね」
 と告げる。
「そうか。それは仕方ないのう‥‥で、登録の話じゃが」
「『筋肉伝承者ボディービルダー』で頼む」
 とキッパリ告げる。
「ぼ? ボテイ・ビル‥なんじゃ?」
 シルヴィー、そこで切らないで。
「ボティービルダーだ。この全身が武器なんでな。という事で、スコットの装備は明日までに終わらせるからな」
 ということで、一通りの話を終えると、ストームは再び作業に戻る。
 そしてシルヴィーも急ぎ商人ギルドに向かうと、ストームの大会参加登録を行ってきたのである。
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