7 / 183
第一部・二人の転生者と異世界と
マチュア・その6・報告と今後についてです
しおりを挟むマギアスの大洞窟から脱出して10日。
無事に城塞都市・カナンまで帰還することができた。
帰りの道中も、何度かモンスターに襲われたりはしたものの、特に大きな被害を被る事もなかった。
ただ、マチュアの魔障酔いの発作が落ち着かなかったので、帰り道は少し時間がかかってしまったのである。
「では、私は一度神聖教会にいってきます‥‥」
「ああ、お疲れ様。俺たちは報告があるので冒険者ギルドに向かっているから、後からでも構わないので合流してくれ」
そうマチュアに告げるサイノス。
「それでは、あまり無理しないでくださいね」
「ケビン枢機卿にちゃんと魔障酔いを解除して貰ってきなよー」
メレアとフィリアにそう促されて、マチュアは一行と分かれて神聖教会へと向かっていった。
「おやおや、随分と酷い事になっていますね。とりあえず此方に座って下さい」
神聖教会に入るやいなや、ケビン枢機卿はマチュアの姿を見て早足でやってきた。
「ええ。魔障酔いだそうで。どうにかできますか?」
「まあ、それほど難しくはありませんよ。普段から魔障に馴染んでいない人が、高度な魔術を駆使した時に起こる、一種の拒絶反応ですからね」
と告げつつ、俺のおでこに掌を翳す。
――スッ
そして何かを呟いた途端、ゆっくりと体が軽くなっていった。
「これで大丈夫。乱れていた体内の魔力を整えましたから。マチュアさん、貴方のキャパシティは確かに常人離れしていますけれど、魔術などは貴方にとっては未知の領域の筈です。慌てずじっくりと、時間をかけて慣らしていってください」
このケビンの言葉で、この人は私の素性も全て判っているんだとマチュアは確信した。
「了解しました。ありがとうございます」
と丁寧に頭を下げて立ち上がる。
「いえいえ、神聖教会は迷えるもの全てに救済の道を示さなくてはなりませんから。お大事に」
屈託の無い笑顔でそう告げると、ケビン枢機卿は別の信者のもとへと向かっていった。
全てに対して、彼は平等なのであろう。
そしてマチュアは暫くここで休んだ後、冒険者ギルドへと向かっていった。
○ ○ ○ ○ ○
身体も動くようになったので、マチュアは冒険者ギルドにやってきた。
始めてきたときと同じように、やっぱりここは騒がしい。
大勢の人が出入りしている入り口で中をちょっと確認してから、マチュアはギルドの中央ホールへと向かっていった。
すると、併設されている酒場でメレアとフィリアが食事を取っているのが見えたので、とりあえず合流しようとテクテクと歩いていく。
「おまたせしました。ご心配をおかけして申し訳ないです」
「いえいえ、無事に調子が戻ったのですね。お疲れ様でした」
にこやかに告げるメレア。
その横では。
「フムフムウンクウング、フガムグゥグゥムム‥‥」
焼きたての大きな肉を頬張っているフィリア。
「ちょっとフィリアさん食べてから!!」
全くもう。
――ゴクッ、ングング‥‥
「ぷっはぁぁぁぁ。おかえりマチュアねーさん、いや、マチュアさん」
ん? 呼び方が変わったぞ。
「あれ? ねーさんじゃなくなったのですね」
「サイノスに怒られたんだよー。年上なんだから、ちゃんと呼びなさいって」
「へ? 私フィリアさんより年上なのですか?」
と問いかける。
「だってエルフでしょ? その外見年齢でエルフなら確実に僕より年上じゃないとおかしいよ」
そういうものなのか。
ならそういうことにしておこう。
「そうですか、まあ、私はねーさんでも気にしませんからね。それよりもサイノスさんはどちらに?」
と周囲を見渡す。
「サイノスでしたら、報告書を提出に向かいましたわ」
「うんうん。報酬がどこまで減額されるかが見ものだね」
メレアの言葉に続いて、腕を組んでそう告げるフィリア。
チームリーダであるサイノスは、早速報告書を作って冒険者ギルドに提出しに向かったらしい。
この報告書が通れば依頼は完了である。
すでに洞窟手前の村で、依頼内容を深層部までの踏破ではなく原因究明とその調査に切り替えて貰ってきたのだが、そこまでたどり着くことができなかったので、一時的にアンデットたちが出てこられないような処置を施したという報告である。
そのままマチュアも食事を取りつつ、メレア、フィリアと共に静かにサイノスを待っている。
「報告が通れば良いのですけれど」
「まあ、包み隠さず報告書には書き込んだので、問題はないってサイノスは言っていたからねー」
その二人の話に耳を傾ける。
時折あちこちのテーブルから、マチュア達のことを話ししている声も聞こえてくるが、そんなのは知ったことではない。
すると、奥のカウンターの方から、頭を掻きながらサイノスが戻ってきた。
「ふぅ。やっと認可されたよ。俺達の依頼は完了ということになった」
と告げつつサイノスが席に着く。
そのままエールを注文して、報告で乾ききった喉にエールを流し込む。
「クゥゥゥゥゥゥゥゥッ。この一杯のために冒険してる」
と呟くと、ようやく落ち着いたのか話を始めた。
「回廊入り口までの安全確保と入り口からアンデットの流出を防ぐ魔法陣の設置。これで一応任務は完了扱いになった。この後はさらに別働隊を組んで、回廊の内部調査が始まるらしい。可能ならばそちらにも協力してほしいという事だ」
と告げてから、依頼料の入った袋を4つテーブルに置く。
――ドサッ
かなり重い音がする。
近くのテーブル連中は、此方を見てヒューッと口笛すら鳴らしている。
「これが今回の報酬。かなり減額されたけれど、一人あたりの報酬は金貨80枚。破格な報酬だったよ」
そう告げながら、フィリアとメレア、そしてマチュアに一つずつ袋を渡してくれる。
これで取り敢えずは、暫くの間の滞在費用が捻出できた。
この街を拠点にして、しばし魔法や自分の能力について今一度確認しなくてはならないようだ。
近くの街に移動するというのも考えたが、近くの大都市までの地図がない。
他の街へ向かうのは、自分の能力を見定めてからでも遅くはないだろう。
と、マチュアはのんびりと考えていると。
「そこでだ。マチュア、うちのチームに入らないか?」
突然サイノスが木製のジョッキ片手にそう話しかけてきた。
まあ、そうきますよね。
「あ、サイノス、その娘がさっきの話に出ていたトリックスターさんか。サイノスのパーティーじゃなくてうちにきなよ」
「いやいやジェイク、お前のとこは大所帯だろう? うちのパーティはどうだい? ちょうど治療師が抜けたばっかりなんだ」
と再びの勧誘合戦が開始された。
まあ、無詠唱で高位魔術が使える逸材は、何処のパーティーでも喉から手が出るほど欲しいところでしょう。
マチュア自身も今回の依頼で、パーティーの重要性については理解した。
けれど、まだマチュアにとっても知りたいことが山のようにある。
なによりも、魔術の訓練はあまり人に見せたくはない。
それに、パーティー登録すると場所に縛り付けられそうなので、ここはパスしておいたほうが無難だろうと考えた。
「お気持ちは嬉しいのですが、今しばらくはフリーでやってみたいと思っています。申し訳ありません」
軽く頭を下げながら、サイノスを始め他のパーティーの方々に断りの返事を返した。
「まあ、そうだよね。いきなり参加してあんなヘビーな依頼をやったら、様子見したくなるよね」
「暫くはこの街を拠点にフリーで活動しますので、もし私の力が必要な時がありましたらおっしゃってください。手が空いていたらご協力しますので」
フィリアにもそう告げておく。
「そうですか残念ですわ。またしばらくはサイノスのお世話を私達だけでしないといけないとは‥‥ハァ」
メレアさん、それは酷い。
けれど、サイノスに『うっかり属性』があるのはなんとなく理解したのも事実。
ここはそっと離れておくのが無難でしょう。
「それでは今回はありがとうございました。また何かあるときは宜しくお願いします」
と告げて一礼すると、マチュアはとりあえず冒険者ギルドをあとにした。
○ ○ ○ ○ ○
カナン城塞都市を拠点とするためには、まずは『住居』の確保である。
冒険者ギルドの受付で、安く借りる事のできる家があるかどうか聞いてみた。
「そうですねぇ。下町の方には安く借りられる空き家は結構ありますけれど、治安という点についてはあまりお薦めできませんねぇ」
ふむふむ。
「ここにいる方々でも、その辺りに住んでいらっしゃる方も大勢いますけれど、女性の一人暮らしとなるとねぇ。商業区画の方はある程度治安がしっかりしていますけれど、家賃がお高くなりますから」
との事でした。
「そうですかー。木賃宿みたいなところでもいいのですけれど」
ようは長期で借りられるのなら普通の宿屋でも構わないのである。
──ポン
そう告げたら、受付嬢がポン、と手を叩いた。
「それでしたら、冒険者ギルドから少し離れた所、商業区と下町の中間にある宿がよろしいですよ。ギルドとも提携ていますので、こちらで紹介状をお書きしましょうか?」
「それはぜひお願いします」
渡りに船とはこれいかに。
そのまま紹介状を受け取ると、指定の宿屋へと向かっていった。
‥‥‥
‥‥
‥
冒険者ギルドから徒歩5分。
商業区と冒険者ギルドのある中央区画の境目にあるその宿は、一階が大きな酒場になっている。
二階と三階が宿屋になっていて、宿泊客の食事は一階の酒場で食べるようになっていた。
風呂はなく、近くにある大浴場へと向かわなくてはならないらしい。
宿代は先払いで一日銀貨1枚、一月借りるとなると金貨3枚が必要になる。
「へぇ。予想外にしっかりとした宿ですねぇ‥‥」
マチュアははその一階部分にある酒場のカウンターに向かうと、店主らしいドワーフの男性に紹介状を提出した。
「冒険者ギルドの紹介できました。こちらをお願いします」
とニッコリと微笑んで紹介状を手渡す。
「ほほう、どれ‥‥と、なるほどねぇ。どれ位の期間、部屋を借りるんだ?」
ニィッと笑いつつそう告げる店主。
「そうですねぇ。私も冒険者ですので、ちょくちよく留守になることもありますが。とりあえず半年でお願いします」
と告げてカウンターに金貨を20枚差し出した。
付け届けはしっかりとしておくぜ。
「2枚多いぜ」
「ええ。これからお世話になるのですから」
とだけ告げると、店主は金貨をカウンターの下に仕舞い込んで、一つの鍵を出してくれた。
「2階の一番手前だ。表通りに面しているのでかなり煩い部屋になる。その代わり、今月分の朝食はサービスしてやる。俺の名前はノリスだ。店長でもノリスでも呼ぶ時はどっちでも構わん」
おお、朝食ゲットだぜ。
「ありがとうございます。それではこれから宜しくお願いします」
とニッコリと微笑んで、マチュアは一旦部屋へと向かっていった。
「さてと。部屋の鍵もかかるけれど、セキュリティをしっかりとしないとねぇ‥‥」
そう呟きつつ、ウィンドゥを展開して各クラスのスキルを確認する。
その中で【敵対者、もしくは侵入者が発生した場合に警告を発してくれる】スキルを探す。
「ふむふむ。そんな便利な魔術は意外とないような‥‥あった!!」
魔術師の魔術の一つで、|範囲型(エクステンド)・敵対者警告という魔術である。
一度発動すると、かなり長時間設置できるという優れものだ。
もっとも、普通の魔術師が設置するとせいぜい1日しか持続しない。
俺の魔力でなら半年は固定できるが。
とりあえず一ヶ月設置することにした。
――ブゥゥゥゥン
足元から魔法陣を展開する。
部屋の床や天井、壁に至るまで全てに魔法陣が広がっていく。
「詠唱ねぇ‥‥」
この程度の魔術には詠唱など必要ないと思うのだが、手順を外すとまた魔障酔いが発生しそうなので、ゆっくりと韻を繋いでいく。
と、詠唱に反応して室内が淡く点滅を開始する。
やがて魔法陣全体が大きく輝やくと、室内に展開していた魔法陣がスッと消えていった。
設置完了である。
手順を踏んだせいか、全くと行っていいほど疲労はない。
「これは、本当に今後の課題だなぁ‥‥」
と呟いてベットに腰掛ける。
マチュアの知識で色々と調べたら、聖属性の使える範囲魔法が聖域化、魔術師の使える範囲魔法が広範囲という魔術言語になるらしい。
色々とややこしいが、マチュアはこの二つが自在に使えるあげくにごっちゃにしてしまったため、魔術師の魔術も聖域範囲というオリジナルマジックとして発動できるようになってしまった。
ついでに浄化作用もあるので、こっちをベーシックに使えるようにすることにした。
ちなみに聖域化は司祭の上位補助魔術であるらしく、あまり使いすぎるとまあ、いろいろと立場がまずくなる。
範囲を指定したり、聖なる力を強化するのに必要な単語が聖域化となっている。
まだまだ、調べることは色々とありそうである。
「ふう。貴重品は普段から持ち歩くから問題はなしとして。さて‥‥」
と呟いて、そのままベットに横たわった。
「しかし、この短期間で色々とありすぎだよ‥‥。今日はもういいや」
と呟きつつ、静かに瞼を閉じる。
「異世界で新しい身体。女性の身体になってから、言葉遣いや感覚も女性化しつつあるのが怖いわぁ‥‥」
俺だった口調もだんだんと私に変わっている。
つっけんどんな物言いは変わらないが、女性のように柔らかくなっているのも理解している。
「まあいいか‥‥明日から‥‥本気‥‥だ‥す‥」
そこで意識が途切れた。
睡魔に負けてしまったのだ。
明日からは楽しい都市生活が始まる。
【魂の修練】につていも、色々と調べる必要がありそうだ‥‥。
5
お気に入りに追加
256
あなたにおすすめの小説

Link's
黒砂糖デニーロ
ファンタジー
この世界には二つの存在がいる。
人類に仇なす不死の生物、"魔属”
そして魔属を殺せる唯一の異能者、"勇者”
人類と魔族の戦いはすでに千年もの間、続いている――
アオイ・イリスは人類の脅威と戦う勇者である。幼馴染のレン・シュミットはそんな彼女を聖剣鍛冶師として支える。
ある日、勇者連続失踪の調査を依頼されたアオイたち。ただの調査のはずが、都市存亡の戦いと、その影に蠢く陰謀に巻き込まれることに。
やがてそれは、世界の命運を分かつ事態に――
猪突猛進型少女の勇者と、気苦労耐えない幼馴染が繰り広げる怒涛のバトルアクション!

結婚30年、契約満了したので離婚しませんか?
おもちのかたまり
恋愛
恋愛・小説 11位になりました!
皆様ありがとうございます。
「私、旦那様とお付き合いも甘いやり取りもしたことが無いから…ごめんなさい、ちょっと他人事なのかも。もちろん、貴方達の事は心から愛しているし、命より大事よ。」
眉根を下げて笑う母様に、一発じゃあ足りないなこれは。と確信した。幸い僕も姉さん達も祝福持ちだ。父様のような力極振りではないけれど、三対一なら勝ち目はある。
「じゃあ母様は、父様が嫌で離婚するわけではないんですか?」
ケーキを幸せそうに頬張っている母様は、僕の言葉にきょとん。と目を見開いて。…もしかすると、母様にとって父様は、関心を向ける程の相手ではないのかもしれない。嫌な予感に、今日一番の寒気がする。
◇◇◇◇◇◇◇◇◇
20年前に攻略対象だった父親と、悪役令嬢の取り巻きだった母親の現在のお話。
ハッピーエンド・バットエンド・メリーバットエンド・女性軽視・女性蔑視
上記に当てはまりますので、苦手な方、ご不快に感じる方はお気を付けください。
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。

どうぞお好きに
音無砂月
ファンタジー
公爵家に生まれたスカーレット・ミレイユ。
王命で第二王子であるセルフと婚約することになったけれど彼が商家の娘であるシャーベットを囲っているのはとても有名な話だった。そのせいか、なかなか婚約話が進まず、あまり野心のない公爵家にまで縁談話が来てしまった。


魅了が解けた貴男から私へ
砂礫レキ
ファンタジー
貴族学園に通う一人の男爵令嬢が第一王子ダレルに魅了の術をかけた。
彼女に操られたダレルは婚約者のコルネリアを憎み罵り続ける。
そして卒業パーティーでとうとう婚約破棄を宣言した。
しかし魅了の術はその場に運良く居た宮廷魔術師に見破られる。
男爵令嬢は処刑されダレルは正気に戻った。
元凶は裁かれコルネリアへの愛を取り戻したダレル。
しかしそんな彼に半年後、今度はコルネリアが婚約破棄を告げた。
三話完結です。
回帰した貴公子はやり直し人生で勇者に覚醒する
真義あさひ
ファンタジー
名門貴族家に生まれながらも、妾の子として虐げられ、優秀な兄の下僕扱いだった貴公子ケイは正妻の陰謀によりすべてを奪われ追放されて、貴族からスラム街の最下層まで落ちぶれてしまう。
絶望と貧しさの中で母と共に海に捨てられた彼は、死の寸前、海の底で出会った謎のサラマンダーの魔法により過去へと回帰する。
回帰の目的は二つ。
一つ、母を二度と惨めに死なせない。
二つ、海の底で発現させた勇者の力を覚醒させ、サラマンダーの望む海底神殿の浄化を行うこと。
回帰魔法を使って時を巻き戻したサラマンダー・ピアディを相棒として、今度こそ、不幸の連鎖を断ち切るために──
そして母を救い、今度こそ自分自身の人生を生きるために、ケイは人生をやり直す。
第一部、完結まで予約投稿済み
76000万字ぐらい
꒰( ˙𐃷˙ )꒱ ワレダイカツヤクナノダ~♪
貧民街の元娼婦に育てられた孤児は前世の記憶が蘇り底辺から成り上がり世界の救世主になる。
黒ハット
ファンタジー
【完結しました】捨て子だった主人公は、元貴族の側室で騙せれて娼婦だった女性に拾われて最下層階級の貧民街で育てられるが、13歳の時に崖から川に突き落とされて意識が無くなり。気が付くと前世の日本で物理学の研究生だった記憶が蘇り、周りの人たちの善意で底辺から抜け出し成り上がって世界の救世主と呼ばれる様になる。
この作品は小説書き始めた初期の作品で内容と書き方をリメイクして再投稿を始めました。感想、応援よろしくお願いいたします。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる