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第6章・ミュラーゼン連合王国と、王位継承者と
第254話・新生フェイール商店ですか
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無事、クレアさんにも【型録通販のシャーリィ】についての秘密を共有していただきました。
これで今度からは納品検品作業もお手伝いしてもらうことかできるようになり、私としてもほっと一安心です。
いつまでも隠していたのでは、フェイール商店の従業員として信頼されていないと思われてしまう可能性がありましたから。でも、これで彼女も立派な従業員です。
まあ、アットホームな職場なので、そんなに堅苦しくなる必要はありませんけれどね。
「……はい、これで今回分の支払いは完了しました。こちらは来月からの新しい型録です。それともう少しで暫定8レベルに届きそうですので、ようやくレベル上げも再開されるかと思いますよ」
「え、そうなのですか?」
会員レベルの上昇再開まであと少し。
ですが、予想以上に8レベルに至るのが早かったような気がしますけれど、これはなにかあったのでしょうか。
「私の計算では、まだ半年ほど先になるかと思っていましたのですが。ひょっとして、ヘスティアの国王様が旅行券以外にもいろいろと購入していたりします?」
「ええ。あちらは支店扱いですので、毎月新しい型録をお届けていますので。王城で使用されている調度品や食材なども再考したらしく、今は【型録通販のシャーリィ】の商品でなくては満足できないようになってしまいまして。シャーリィ様も頭を悩ませているところです」
「ああ、納得しました。確かにわたくし自身も一度使うと手放せなくなっている商品はありますので……すこし自重しなくてはいけませんね」
確かに、シャーリィの商品は一度でも使用すると手放せなくなってしまいます。
この高級感といい、フェイール商店でしか販売していないというレアリティといい。
季節限定商品もあれば、数量限定のものまで多種多彩に扱っているとことといい。
貴族を始めとした上流階級層だけでなく、庶民にも手軽に扱えるものもあるのですから、それはそれは喉から手が出るほど欲しているわけですよ。
「まあ、クリスティナさんはそのあたりは大丈夫でしょう。個人で販売されているというのもありますが、なにより自重ということを理解しています。まあ、そんなことは無視しそうな輩も存在しているようですけれどね」
そう呟きつつ、ペルソナさんがチラリと周辺に集まっている群衆を見渡しています。
あ、そこにソーゴさんの姿もあったのですから、多分ですが彼のことをおっしゃっているのでしょう。
「一応ですけれど、彼にはお気を付けください。柚月さんと同じように彼も【勇者の血筋】ですが、基本的に【型録通販のシャーリィ】については秘匿してください。クレアさんの件は、精霊女王さまの許可があってのことですから」
「わかりました。でも、ソーゴさんも勇者の系譜ということは、それなりの地位にいらっしゃる方なのでしょうね。確か、歴代勇者は全て爵位を得て、その血を後世に伝えたのですから」
「はい。それは間違いはありませんが……彼はちょっと特殊でして。では、またのご利用をお待ちしています」
クレアさんも作業が終わったらしく、私の元にやってきました。
「検品と納品は終わったわ。あとで荷物の確認をしておいて頂戴ね」
「クレアさんもお疲れ様でした。それにクリムゾンさんも、わざわざこんな遠くの地まで……と、ああ、そうでした、思い出しました」
「おおう? 何があったのじゃ?」
私のエセリアル馬車の事です。
強制転送された際に前輪が破損していたのですよ。
「ペルソナさん、私の馬車なのですけれど、前輪が破損してしまいまして。普通に修理に出しても構わないのでしょうか?」
「いえ、あの馬車には自己修復機能があります。時間はかかりますが修復はされますので大丈夫ですよ。それに、そろそろ修復されていると思いますので」
「そうなのですか!!」
両手を前に突き出し、エセリアル馬車を召喚します。
――ドロン!!
すると、壊れていた部分も全て修復された馬車が姿を現しました。
以前と全く同じ姿の馬車です。
「ほら、ね。それじゃあ、こちらはサービスです。この大陸では必要になるかと思いますので」
そう告げながら、ペルソナさんが手のひらサイズの馬車のおもちゃを取り出します。
「これは?」
「連結式トレーラー・ショップワゴンです。エセリアル馬車と同じように使用できますが、これにはちょっと秘密がありまして……これは、移動式の商店で、陳列ワゴンの大型版といったところでしょう。地面に商品を並べる露店ではなく、今後はこのワゴンに商品を陳列して対面販売するとよろしいかとおもいます。商業ギルドの仕組みが向こうの大陸とこちらでは異なりますから、これなら場所を選ばずに商売が可能です」
「ああ、大商隊が引っ張っている移動式店舗のようなものですか。こんなに凄いものを頂いてもよろしいのですか?」
そう問いかけると、ペルソナさんがコクリと頷きます。
「元々、このショップワゴンもエセリアル馬車と同じように会員レベルが一定に達したお客様にお渡しする商品です。ちょっとだけ先渡しになりますけれど、シャーリィさまからの許可は得ていますのでご安心ください。詳しい使い方は、【シャーリィの魔導書】に掲載されていますので。それでは、初めて見る大陸ゆえ、色々と不便なことがあるかと思いますが。何かお困りの際はカスタマーサービスにご連絡を頂ければ幸いです」
「はい、何からなにまでありがとうございました」
そのまま丁寧に頭を下げ、ペルソナさんを見送ります。
そして彼の馬車が消えた瞬間、大勢の商人が押し寄せてきましたので、まずは人員整理と本日の販売はないこと、定番商品のみ『カバンのサンマルチノ』で販売することをお伝えし、その場はどうにか納めることが出来ましたが。
「ふぅ。あいかわらずいけ好かないというか、正体が分からない奴だなぁ……」
そう呟きつつ、ソーゴさんがやってきます。
先ほどまでは群衆の中に紛れていましたけれど、私たちが商売の話をしていたので口を挟まないようにしていたのですね。
「正体? 誰の事でしょうか?」
「ああ、こっちの話だよ。それよりも、クレアちゃんもフェイール商店の従業員として正式に雇われたんだよな? さっきは納品と検品までやっていたからさ」
「はい。お陰様で、ようやく店長に私の実力を認めて貰ったわ。その証拠にモグモグッ」
あ、突然の口チャック状態。
彼女間口が閉ざされ、何かモゴモゴ話していますが。
多分ですけれど、主従の指輪の効果でしょうねぇ。
いきなり機密事項を話しそうになるとは、これから頭が痛くなりそうですよ。
「ぷはぁ!! はい、ソーゴさん、全て機密事項ですので私は何も話すことはできません。仕入れではなく個人購入なら可能ですけれど、それ以外はシャットダウンです!!」
「おや、それは残念……と、まあ、またいくつかの商品の注文受けちまったのでね、それについては日を改めてお願いすることにするよ」
「はい、その方がお互いに良好なに関係を築けると思いますので」
ソーゴさんはやや冷汗交じり。
私はしっかりと営業スマイル。
【型録通販のシャーリィ】の秘密、そうそう明かすようなことはありませんわ。
これで今度からは納品検品作業もお手伝いしてもらうことかできるようになり、私としてもほっと一安心です。
いつまでも隠していたのでは、フェイール商店の従業員として信頼されていないと思われてしまう可能性がありましたから。でも、これで彼女も立派な従業員です。
まあ、アットホームな職場なので、そんなに堅苦しくなる必要はありませんけれどね。
「……はい、これで今回分の支払いは完了しました。こちらは来月からの新しい型録です。それともう少しで暫定8レベルに届きそうですので、ようやくレベル上げも再開されるかと思いますよ」
「え、そうなのですか?」
会員レベルの上昇再開まであと少し。
ですが、予想以上に8レベルに至るのが早かったような気がしますけれど、これはなにかあったのでしょうか。
「私の計算では、まだ半年ほど先になるかと思っていましたのですが。ひょっとして、ヘスティアの国王様が旅行券以外にもいろいろと購入していたりします?」
「ええ。あちらは支店扱いですので、毎月新しい型録をお届けていますので。王城で使用されている調度品や食材なども再考したらしく、今は【型録通販のシャーリィ】の商品でなくては満足できないようになってしまいまして。シャーリィ様も頭を悩ませているところです」
「ああ、納得しました。確かにわたくし自身も一度使うと手放せなくなっている商品はありますので……すこし自重しなくてはいけませんね」
確かに、シャーリィの商品は一度でも使用すると手放せなくなってしまいます。
この高級感といい、フェイール商店でしか販売していないというレアリティといい。
季節限定商品もあれば、数量限定のものまで多種多彩に扱っているとことといい。
貴族を始めとした上流階級層だけでなく、庶民にも手軽に扱えるものもあるのですから、それはそれは喉から手が出るほど欲しているわけですよ。
「まあ、クリスティナさんはそのあたりは大丈夫でしょう。個人で販売されているというのもありますが、なにより自重ということを理解しています。まあ、そんなことは無視しそうな輩も存在しているようですけれどね」
そう呟きつつ、ペルソナさんがチラリと周辺に集まっている群衆を見渡しています。
あ、そこにソーゴさんの姿もあったのですから、多分ですが彼のことをおっしゃっているのでしょう。
「一応ですけれど、彼にはお気を付けください。柚月さんと同じように彼も【勇者の血筋】ですが、基本的に【型録通販のシャーリィ】については秘匿してください。クレアさんの件は、精霊女王さまの許可があってのことですから」
「わかりました。でも、ソーゴさんも勇者の系譜ということは、それなりの地位にいらっしゃる方なのでしょうね。確か、歴代勇者は全て爵位を得て、その血を後世に伝えたのですから」
「はい。それは間違いはありませんが……彼はちょっと特殊でして。では、またのご利用をお待ちしています」
クレアさんも作業が終わったらしく、私の元にやってきました。
「検品と納品は終わったわ。あとで荷物の確認をしておいて頂戴ね」
「クレアさんもお疲れ様でした。それにクリムゾンさんも、わざわざこんな遠くの地まで……と、ああ、そうでした、思い出しました」
「おおう? 何があったのじゃ?」
私のエセリアル馬車の事です。
強制転送された際に前輪が破損していたのですよ。
「ペルソナさん、私の馬車なのですけれど、前輪が破損してしまいまして。普通に修理に出しても構わないのでしょうか?」
「いえ、あの馬車には自己修復機能があります。時間はかかりますが修復はされますので大丈夫ですよ。それに、そろそろ修復されていると思いますので」
「そうなのですか!!」
両手を前に突き出し、エセリアル馬車を召喚します。
――ドロン!!
すると、壊れていた部分も全て修復された馬車が姿を現しました。
以前と全く同じ姿の馬車です。
「ほら、ね。それじゃあ、こちらはサービスです。この大陸では必要になるかと思いますので」
そう告げながら、ペルソナさんが手のひらサイズの馬車のおもちゃを取り出します。
「これは?」
「連結式トレーラー・ショップワゴンです。エセリアル馬車と同じように使用できますが、これにはちょっと秘密がありまして……これは、移動式の商店で、陳列ワゴンの大型版といったところでしょう。地面に商品を並べる露店ではなく、今後はこのワゴンに商品を陳列して対面販売するとよろしいかとおもいます。商業ギルドの仕組みが向こうの大陸とこちらでは異なりますから、これなら場所を選ばずに商売が可能です」
「ああ、大商隊が引っ張っている移動式店舗のようなものですか。こんなに凄いものを頂いてもよろしいのですか?」
そう問いかけると、ペルソナさんがコクリと頷きます。
「元々、このショップワゴンもエセリアル馬車と同じように会員レベルが一定に達したお客様にお渡しする商品です。ちょっとだけ先渡しになりますけれど、シャーリィさまからの許可は得ていますのでご安心ください。詳しい使い方は、【シャーリィの魔導書】に掲載されていますので。それでは、初めて見る大陸ゆえ、色々と不便なことがあるかと思いますが。何かお困りの際はカスタマーサービスにご連絡を頂ければ幸いです」
「はい、何からなにまでありがとうございました」
そのまま丁寧に頭を下げ、ペルソナさんを見送ります。
そして彼の馬車が消えた瞬間、大勢の商人が押し寄せてきましたので、まずは人員整理と本日の販売はないこと、定番商品のみ『カバンのサンマルチノ』で販売することをお伝えし、その場はどうにか納めることが出来ましたが。
「ふぅ。あいかわらずいけ好かないというか、正体が分からない奴だなぁ……」
そう呟きつつ、ソーゴさんがやってきます。
先ほどまでは群衆の中に紛れていましたけれど、私たちが商売の話をしていたので口を挟まないようにしていたのですね。
「正体? 誰の事でしょうか?」
「ああ、こっちの話だよ。それよりも、クレアちゃんもフェイール商店の従業員として正式に雇われたんだよな? さっきは納品と検品までやっていたからさ」
「はい。お陰様で、ようやく店長に私の実力を認めて貰ったわ。その証拠にモグモグッ」
あ、突然の口チャック状態。
彼女間口が閉ざされ、何かモゴモゴ話していますが。
多分ですけれど、主従の指輪の効果でしょうねぇ。
いきなり機密事項を話しそうになるとは、これから頭が痛くなりそうですよ。
「ぷはぁ!! はい、ソーゴさん、全て機密事項ですので私は何も話すことはできません。仕入れではなく個人購入なら可能ですけれど、それ以外はシャットダウンです!!」
「おや、それは残念……と、まあ、またいくつかの商品の注文受けちまったのでね、それについては日を改めてお願いすることにするよ」
「はい、その方がお互いに良好なに関係を築けると思いますので」
ソーゴさんはやや冷汗交じり。
私はしっかりと営業スマイル。
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