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第5章・結婚狂騒曲と、悪役令嬢と
第218話・悪役令嬢、リターンズ!!
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は、はあ、正直言って眠いです。
今回のシャトレーゼ伯爵からの依頼であるガトー・シャトレーゼとカマンベール王国の子爵令嬢の結婚式、これについてのフェイール商店の出来る事がおおむね決定しました。
あとは本日の午後になってから、直接伯爵邸を訪れてご説明と許可を得る必要がありますが。
まあ、まずは食事ですよ、朝ごはん。
異世界では、『食事の前の軽い食事』と『食後のあとの軽い食事』を摂る潰れ餡饅のような顔の国王がいる国もあるとかで。
凄い大食漢ですよね、柚月さんの話に出てきたフードファイターとかいう人かもしれません。
「クリスティナさま、食事を取ってから仮眠したほうがよろしいかと思います」
「そうですね……って、ノワールさんも、そろそろ交代の時間ですか?」
「はい。ですが、今日は大事を取って私とクリムゾンの二人で護衛を務めることにしますわ。睡眠不足では周囲に対する注意力も散漫になってしまいますので」
「わかりました。では、お言葉に甘えることにしますね」
ということで、さっそく食堂に移動して朝食です。
決して、朝食前の軽い食事ではありません。
「それにしても、今回の依頼に関しては手が足りませんね……どうしましょう」
「そうなのですか? 私とクリムゾンの二人がいれば、特に問題があるとは思いませんけれど」
「人材については、まあ、出来るならば一人、今回の依頼限定で雇うという方法があります。まず、今回の依頼の結婚式の後にみなさんにお配りする『引き出物』の管理。これだけでも3人は必要になります」
実は、今回の引き出物については、【型録通販のシャーリィ】の能力を全開で使おうと思ったのですよ。ですが、それだとどうしても私の秘密が暴露してしまい、今後はどこか私を知らない遠くの国にでもいった方がいいレベルで危険を伴います。
「それについては、確か『ブライダルギフト』というものを配って終わらせる予定ではなかったのですか?」
「そこが問題なのです。サンプルとして注文しようと思ったのですけれど、このブライダルギフトというのは、『ギフトカタログ』なのですよ」
はい、ここが大きな勘違いでした。
ブライダルギフトのコーナーにあった商品、それは全て『ギフトカタログ』の中に掲載されている商品でして。
この『ブライダルギフトカタログ』そのものが結婚式の引き出物で、これに登録してある金額の範囲内で、参列者の皆さんは後日、自宅で好きな商品を注文して届けてもらうということなのですよ。
つまり、ハルモニア王国の国王にお渡ししたように、『ギフトカタログ』が参列者の皆さんの手に届く。
注文後には型録自体は手元に残るため、フェイール商店にそれを求めて人が殺到することまちがいなし。
私はこの国から遠くに逃げることになってしまいます。
「……ということでして。つまり、このギフト配布案は今朝がたになって問題が発生し廃案。その代わり、このような作戦を用意しました」
アイテムボックスから取り出した羊皮紙。
これに今回の計画のすべてが書いてあります。
つまり、ギフトカタログでお渡しできないのならば、あらかじめ様々な商品を大量に購入し、別室にて好きなものを一つ選んで持って行ってもらうという案。
これならば、サンプル展示されているものから好きなものを選んで持って帰れるという利点もありますが、問題はそれを用意する場所と人材。
場所については伯爵にお願いして準備してもらいますけれど、この計画では最低でも部屋が三つなくてはなりません。
「ふむ。なぜ部屋を三つも用意する必要が?」
「これは参列者の身分に関係します。今回のガトーさまの結婚式、大きく門戸を開くというお話でした。これは貴族やその他の一般の方々の身分を関係なく招待するということだそうでして。披露宴はガーデンパーティー形式にするという話でしたけれど、流石にそこに町の人たちまで一緒ということは出来そうにありません」
「なるほど、つまり披露宴の会場を貴族および招待客用と、街の人たちように分ける必要があるということですか」
その通りです。
つまり、引き出物を選んでもらう場所も複数個所、ご用意しなくてはなりません。
当然ながら引き出物の金額もそれにあわせて変動させる必要もあるのです。
「つまり、今回の結婚式の親族用の引き出物コーナー、一般参列貴族用のコーナー、そして町の人たち用の三か所ということですか」
「正確には、一般貴族用だけでも複数個所ですね。町の人たち用には選択肢を少なめにして手早く処理してもらいますけれど、一般貴族につきましてはハーバリオスとカマンベール王国、二つの国の貴族が集まってきます。まあ、親族用には一か所で済みますけれど、こっちは全て終わった後で別口にご用意することも出来ますけれど」
淡々と説明していますが、やはり今回の結婚式、大切な来客に関する情報が足りません。
可能であるのなら、一般参列貴族のコーナーでは、隣国の事情に詳しい方の力をお借りしたいところですよ。
「なるほどなぁ。まあ、このシフトならば一般の人たちについてはわしが担当し、参列貴族は黒と商業ギルドで隣国事情に詳しい人を雇い入れ、お嬢は責任者として新作の相手というところか」
「でも、いくら商業ギルドの職員さんでも、隣国の貴族情報に詳しいとは思えません……」
はあ、手詰まりとはこのことをいうのでしょうか。
計画としては問題ありませんが、万が一にも貴族相手に粗相がないようにする必要があります。
そう考えていますと、突然私たちの後ろの席でガタッと誰かが立ち上がる音が聞こえます。
「ほーーーーーーーーーーーーーーっっほっほっほっほっほっ。話しは聞かせてもらったわ。不詳ながらこのわたくし、カマンベール王国財務局所属執務長官アイゼンボーグ家が令嬢であるクレアか、皆様にお力をお貸ししますわ!!」
金髪縦ロールの高笑い。
はて、どこかで会ったような気がしますけれど、どちら様でしょうか。
そう思ってノワールさんたちにちらっと見ますけれど、誰も彼女のことは知らないようです。
「あの、どちら様でしょうか? ひょっとして今回の結婚式に参列なさる貴族様でしょうか?」
「私よ、この私をまさか忘れたなんて言わせないわよ。あの魚臭い港町サライであなたに異世界の懐中時計を売って貰ったクレア・アイゼンボーグよ!!」
「おうおう、お嬢のことを知らないなんていわせねーぜ」
あ、このチンピラさんは見覚えがあります。
得意技がフレンドリーファイヤーでしたか。
そうそう、思い出しましたわ!
「あ、貴方は確か……本国カマンベール王国では名を馳せた伯爵家令嬢で、魔導学園で気に入らないクラスメイトを虐め、それが発覚して悪役令嬢のレッテルが貼られたのですよね?」
「その通りだ、流石はフェイール商店の店主、我が主人であるクレアさまがライバルと認めた令嬢だな。あんたのいう通り、婚約が決まっていた公爵家の長男からも婚約取り消しを受けて、家から放逐された可哀想な元悪役令嬢だ」
「しかもだ、あんたから売って貰った懐中時計をハーバリオス王都で販売していたら国王に呼び出しを受けてしまい、色々とあった挙句市価の5倍で全て完売したんだ」
「その結果、いきなり大金が懐に転がり込んでしまい今までの苦労を忘れようと散在しまくった挙句、王都に小さいながら屋敷まで購入、一か月ほど贅沢三昧な生活を送ってしまい実家に返す必要のあった賠償金が全て消えてしまい、また一からやり直しの真っ最中なんだぞ!!」
あ、なにやら経歴が増えていますね。
しかし、聞けば聞くほどにダメな悪役令嬢です。
あ、またドレスの裾を握ってしくしくと泣き始めました。
「だって……だって、仕方ないじゃない。お金よ、大金が入ったのよ。だったら、昔の栄光を再びって気分になるじゃない。人に頭なんて下げたくないし、私は媚び諂らわれたいのよ……だからあなた、この私が力を貸してあげるから、また懐中時計を売りなさい! こう見えても元はカマンベール王国伯爵家令嬢、王都での園遊会にも積極的に参加して顔を売った経歴があるわ。貴族関係の知識については、学園一の情報通であったという自負があるわ」
うん、まあ、がんばれクレアさん。
でも、かーなーり不安な要素が高いのですけれど。
「……あの、商品を持ち逃げしたりとかは?」
「こう見えても商人よ、そんなことをするはずがないじゃない」
「貴族相手に媚び諂えます?」
「任せなさい。勇者語録にあった『お客様は神様です』を実践して見せるわ。どんな貴族相手にも礼節正しく、しっかりと対応して見せるわよ」
「そ、そうですか……」
今から新たな人材を探すよりは、多少ではありますが私と面識があった方がいた方が良いのかもしれませんわ。
ただ、彼女自身の人格はどうかなぁと思って、ちらっとノワールさんとクリムゾンさんの方を見ますけれど、二人とも静かに頷いています。
うん、裏はなく自分に正直ということですか。
「わかりました。では、我がフェイール商店は、クレア・アイゼンボーグさんと短期雇用契約を行います。ええっと、そちらの護衛の方々はどうしますか? 人員は一人でも多い方が助かるのですけれど」
「クレアお嬢さまについていきます!!」
「クレアさまが黒といったら、たとえ灰色でも黒と言って見せるのが我ら護衛の仕事ですから」
「う~ん。まあ、では同じく短期雇用で。それでは今から商業ギルドに行って、手続きをすることにしましょう!!」
「ちょっと待って!! まだ朝食を食べ終えていないから!!」
私がそう告げて立ち上がると同時に、クレアさんが席に戻って朝食の続きを食べ始めました。
さて、ここにきて新しい従業員確保です。
短期契約ですけれど、楽しくお仕事が出来るといいのですが。
今回のシャトレーゼ伯爵からの依頼であるガトー・シャトレーゼとカマンベール王国の子爵令嬢の結婚式、これについてのフェイール商店の出来る事がおおむね決定しました。
あとは本日の午後になってから、直接伯爵邸を訪れてご説明と許可を得る必要がありますが。
まあ、まずは食事ですよ、朝ごはん。
異世界では、『食事の前の軽い食事』と『食後のあとの軽い食事』を摂る潰れ餡饅のような顔の国王がいる国もあるとかで。
凄い大食漢ですよね、柚月さんの話に出てきたフードファイターとかいう人かもしれません。
「クリスティナさま、食事を取ってから仮眠したほうがよろしいかと思います」
「そうですね……って、ノワールさんも、そろそろ交代の時間ですか?」
「はい。ですが、今日は大事を取って私とクリムゾンの二人で護衛を務めることにしますわ。睡眠不足では周囲に対する注意力も散漫になってしまいますので」
「わかりました。では、お言葉に甘えることにしますね」
ということで、さっそく食堂に移動して朝食です。
決して、朝食前の軽い食事ではありません。
「それにしても、今回の依頼に関しては手が足りませんね……どうしましょう」
「そうなのですか? 私とクリムゾンの二人がいれば、特に問題があるとは思いませんけれど」
「人材については、まあ、出来るならば一人、今回の依頼限定で雇うという方法があります。まず、今回の依頼の結婚式の後にみなさんにお配りする『引き出物』の管理。これだけでも3人は必要になります」
実は、今回の引き出物については、【型録通販のシャーリィ】の能力を全開で使おうと思ったのですよ。ですが、それだとどうしても私の秘密が暴露してしまい、今後はどこか私を知らない遠くの国にでもいった方がいいレベルで危険を伴います。
「それについては、確か『ブライダルギフト』というものを配って終わらせる予定ではなかったのですか?」
「そこが問題なのです。サンプルとして注文しようと思ったのですけれど、このブライダルギフトというのは、『ギフトカタログ』なのですよ」
はい、ここが大きな勘違いでした。
ブライダルギフトのコーナーにあった商品、それは全て『ギフトカタログ』の中に掲載されている商品でして。
この『ブライダルギフトカタログ』そのものが結婚式の引き出物で、これに登録してある金額の範囲内で、参列者の皆さんは後日、自宅で好きな商品を注文して届けてもらうということなのですよ。
つまり、ハルモニア王国の国王にお渡ししたように、『ギフトカタログ』が参列者の皆さんの手に届く。
注文後には型録自体は手元に残るため、フェイール商店にそれを求めて人が殺到することまちがいなし。
私はこの国から遠くに逃げることになってしまいます。
「……ということでして。つまり、このギフト配布案は今朝がたになって問題が発生し廃案。その代わり、このような作戦を用意しました」
アイテムボックスから取り出した羊皮紙。
これに今回の計画のすべてが書いてあります。
つまり、ギフトカタログでお渡しできないのならば、あらかじめ様々な商品を大量に購入し、別室にて好きなものを一つ選んで持って行ってもらうという案。
これならば、サンプル展示されているものから好きなものを選んで持って帰れるという利点もありますが、問題はそれを用意する場所と人材。
場所については伯爵にお願いして準備してもらいますけれど、この計画では最低でも部屋が三つなくてはなりません。
「ふむ。なぜ部屋を三つも用意する必要が?」
「これは参列者の身分に関係します。今回のガトーさまの結婚式、大きく門戸を開くというお話でした。これは貴族やその他の一般の方々の身分を関係なく招待するということだそうでして。披露宴はガーデンパーティー形式にするという話でしたけれど、流石にそこに町の人たちまで一緒ということは出来そうにありません」
「なるほど、つまり披露宴の会場を貴族および招待客用と、街の人たちように分ける必要があるということですか」
その通りです。
つまり、引き出物を選んでもらう場所も複数個所、ご用意しなくてはなりません。
当然ながら引き出物の金額もそれにあわせて変動させる必要もあるのです。
「つまり、今回の結婚式の親族用の引き出物コーナー、一般参列貴族用のコーナー、そして町の人たち用の三か所ということですか」
「正確には、一般貴族用だけでも複数個所ですね。町の人たち用には選択肢を少なめにして手早く処理してもらいますけれど、一般貴族につきましてはハーバリオスとカマンベール王国、二つの国の貴族が集まってきます。まあ、親族用には一か所で済みますけれど、こっちは全て終わった後で別口にご用意することも出来ますけれど」
淡々と説明していますが、やはり今回の結婚式、大切な来客に関する情報が足りません。
可能であるのなら、一般参列貴族のコーナーでは、隣国の事情に詳しい方の力をお借りしたいところですよ。
「なるほどなぁ。まあ、このシフトならば一般の人たちについてはわしが担当し、参列貴族は黒と商業ギルドで隣国事情に詳しい人を雇い入れ、お嬢は責任者として新作の相手というところか」
「でも、いくら商業ギルドの職員さんでも、隣国の貴族情報に詳しいとは思えません……」
はあ、手詰まりとはこのことをいうのでしょうか。
計画としては問題ありませんが、万が一にも貴族相手に粗相がないようにする必要があります。
そう考えていますと、突然私たちの後ろの席でガタッと誰かが立ち上がる音が聞こえます。
「ほーーーーーーーーーーーーーーっっほっほっほっほっほっ。話しは聞かせてもらったわ。不詳ながらこのわたくし、カマンベール王国財務局所属執務長官アイゼンボーグ家が令嬢であるクレアか、皆様にお力をお貸ししますわ!!」
金髪縦ロールの高笑い。
はて、どこかで会ったような気がしますけれど、どちら様でしょうか。
そう思ってノワールさんたちにちらっと見ますけれど、誰も彼女のことは知らないようです。
「あの、どちら様でしょうか? ひょっとして今回の結婚式に参列なさる貴族様でしょうか?」
「私よ、この私をまさか忘れたなんて言わせないわよ。あの魚臭い港町サライであなたに異世界の懐中時計を売って貰ったクレア・アイゼンボーグよ!!」
「おうおう、お嬢のことを知らないなんていわせねーぜ」
あ、このチンピラさんは見覚えがあります。
得意技がフレンドリーファイヤーでしたか。
そうそう、思い出しましたわ!
「あ、貴方は確か……本国カマンベール王国では名を馳せた伯爵家令嬢で、魔導学園で気に入らないクラスメイトを虐め、それが発覚して悪役令嬢のレッテルが貼られたのですよね?」
「その通りだ、流石はフェイール商店の店主、我が主人であるクレアさまがライバルと認めた令嬢だな。あんたのいう通り、婚約が決まっていた公爵家の長男からも婚約取り消しを受けて、家から放逐された可哀想な元悪役令嬢だ」
「しかもだ、あんたから売って貰った懐中時計をハーバリオス王都で販売していたら国王に呼び出しを受けてしまい、色々とあった挙句市価の5倍で全て完売したんだ」
「その結果、いきなり大金が懐に転がり込んでしまい今までの苦労を忘れようと散在しまくった挙句、王都に小さいながら屋敷まで購入、一か月ほど贅沢三昧な生活を送ってしまい実家に返す必要のあった賠償金が全て消えてしまい、また一からやり直しの真っ最中なんだぞ!!」
あ、なにやら経歴が増えていますね。
しかし、聞けば聞くほどにダメな悪役令嬢です。
あ、またドレスの裾を握ってしくしくと泣き始めました。
「だって……だって、仕方ないじゃない。お金よ、大金が入ったのよ。だったら、昔の栄光を再びって気分になるじゃない。人に頭なんて下げたくないし、私は媚び諂らわれたいのよ……だからあなた、この私が力を貸してあげるから、また懐中時計を売りなさい! こう見えても元はカマンベール王国伯爵家令嬢、王都での園遊会にも積極的に参加して顔を売った経歴があるわ。貴族関係の知識については、学園一の情報通であったという自負があるわ」
うん、まあ、がんばれクレアさん。
でも、かーなーり不安な要素が高いのですけれど。
「……あの、商品を持ち逃げしたりとかは?」
「こう見えても商人よ、そんなことをするはずがないじゃない」
「貴族相手に媚び諂えます?」
「任せなさい。勇者語録にあった『お客様は神様です』を実践して見せるわ。どんな貴族相手にも礼節正しく、しっかりと対応して見せるわよ」
「そ、そうですか……」
今から新たな人材を探すよりは、多少ではありますが私と面識があった方がいた方が良いのかもしれませんわ。
ただ、彼女自身の人格はどうかなぁと思って、ちらっとノワールさんとクリムゾンさんの方を見ますけれど、二人とも静かに頷いています。
うん、裏はなく自分に正直ということですか。
「わかりました。では、我がフェイール商店は、クレア・アイゼンボーグさんと短期雇用契約を行います。ええっと、そちらの護衛の方々はどうしますか? 人員は一人でも多い方が助かるのですけれど」
「クレアお嬢さまについていきます!!」
「クレアさまが黒といったら、たとえ灰色でも黒と言って見せるのが我ら護衛の仕事ですから」
「う~ん。まあ、では同じく短期雇用で。それでは今から商業ギルドに行って、手続きをすることにしましょう!!」
「ちょっと待って!! まだ朝食を食べ終えていないから!!」
私がそう告げて立ち上がると同時に、クレアさんが席に戻って朝食の続きを食べ始めました。
さて、ここにきて新しい従業員確保です。
短期契約ですけれど、楽しくお仕事が出来るといいのですが。
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