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第4章・北方諸国漫遊と、契約の精霊と
第203話・大団円……にはまだ早い。
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街中に歓声が響いている。
闘技場に出現した魔族の四天王1人、不死王シェーンはダマスカス包丁を手にしたクリムゾンの手により殲滅。それと同時に、彼の魔力によって従属されていたアンデットの軍勢も解放されて天へと昇って行きました。
そののち私たちは闘技場を騎士の皆さんに任せ、大バザールにあるフェイール商店へと戻ってきました。
だって、王都の復興とかは私たちの仕事ではありません。
私は商人であって、建築家や大工ではないのですから。
「それじゃあ、あとはお任せする。色々とありがとう」
「こちらこそ、お役に立てて嬉しかったですよ」
うちの店で毛布などを配っていた商人さんたちに、ほんの僅かばかりの御心遣けをお渡しして。
すぐさま店舗の中にうず高く積まれている避難物資を全てアイテムボックスに回収します。
そののち、炊き出し班のもとについの食材をお渡しして引き続きの炊き出しをお願いなどしているうちに、ゆっくりと朝日が昇って来ました。
「はぁ……朝ですねぇ」
「ええ、朝ですわ。クリスティナ様は少しお休みください、残りの後片付けは私たちで行いますから」
「え……でも」
ブランシュさんやノワールさん、クリムゾンさんも頑張っていたのに私1人だけ眠らせてもらうというのは,何か違うような気がしますが。
「俺もそろそろヘスティア王国に戻らないとならないからな、今のうちに休んでおけ。あのアホ王子をとっとと使えるようにしないと、俺はこっちに合流できないからさ。それじゃあ!!」
──シュンッ
虹色の光に包まれて、ブランシュさんが消えました。
「き、消えた? ブランシュさんが消えましたよ」
「まあ、クリスティナ様の旅行券のような効果を魔法の行使によって発現しているだけですね。という事で、彼女も戻って来ましたから2人で休んでください」
ノワールさんが大バザールの入り口を見ます。
すると、へとへとに疲れ切った柚月さんが魔法の箒に跨ってふらふらと飛んで帰って来ました。
見た感じ疲労困憊どころか、半分寝ているような状態で空をとんていますよ。
そして店舗前に着地すると、箒をアイテムボックスに収めてカウンターの中に入って来ました。
「あ~、ただいまクリスっち。お腹減ったから、何が食べるものがあるとうれしいし」
「はい、おかえりなさい。丁度そちらで炊き出しをしているところですから、そこから貰ってきてあげますね。そのあとで、店の二階で寝た方がいいですよ。王城の方は無事に解決したのですよね?」
その私の問いかけに、柚月さんはゆっくりとサムズアップして笑いました。
うん、この自信満々の笑みは作戦成功っていうところでしょう。
「宰相をぶっ飛ばして帰って来たし」
「え、ええ? 宰相? えええ?」
あれ? 確か王城に結界を施しに向かったですよね?
それなのに宰相をぶん殴って来ただなんて、一体何があったのでしょうか。
まあ、無事に帰って来たようですから、まずはゆっくりと体を休めてもらうことにしましょう。
それになんだか、柚月さんをみていると私も眠くなって来そうですから、急いで炊き出しで二人分の食事を貰ってくると、先に上っていった柚月さんを追いかけて二階へ。
「柚月さん、お待たせしました……ってあれ」
――スヤァァァァァァァァァァ
すでに柚月さんはベッドに転がっています。
静かに寝息を立てていますので、いまは起こさない方がいいですね。
それじゃあ布団をかけてあげて……と、あら、私も眠くなってきましたので、少し休ませてもらいましょう。
ばたん、ぐぅ。
◯ ◯ ◯ ◯ ◯
──ガヤガヤガヤガヤ
「はっ!!」
何か騒がしい音が聞こえて来て目が覚めました。
窓の外を眺めると、すでに日が高くなっています。
そしてそこからも聞こえる雑踏の音と、ノワールさんとクリムゾンさんのやや低い声。
『まだクリスティナ様は体を休めている最中です。だからお引き取りください』
『じゃから、勇者殿も疲れておるんじゃ。それを貴族の我が儘で出せと言っても出すわけがなかろうが』
はい、なにやら騒動になっているようですが。
これは急ぎ対応する必要もあります。
身だしなみを整え、横でまだ熟睡している柚月さんの布団を直して。
フェイール商店の店主らしく、しっかりと対応するべく階段を降りて店舗の方へ。
「ノワールさん、何があったのです……か?」
そうカウンターの中で大勢のお客の対応をしているノワールさんに問い掛けますが。
右も左も前も全て、身なりの良い貴族か、その従者たちばかり。
普通にお客が来たのかと思った私は、思わず目を丸くしてしまいます。
「おはようございます、クリスティナ様。ただの集りですので大丈夫です」
「ただの集り? それってどういうことでしょうか」
その言葉の意味がよくわからないのですが。
貴族はお金を持っているはずなのに、集りにくるとは。
そう思って彼らを見てみますと、私がここの店主であることを理解したのか、私のほうに詰め寄ってきます。
カウンターを挟む形になっていますので距離はありますけれどいきなり大勢の人たちに詰め寄られますと少し怖いのですが。
「おい、貴様がこの店の主人か? 私はナマスティラ伯爵家の使いのものだ。我が主人は、貴様が持つ馬車を所望している、この国で商売を続けたければ、速やかに馬車を献上するように」
「まてまて、あの万能馬車はクリスタニア辺境伯が先に目を付けたのだ、伯爵家風情に渡すわけにはいかない。ということだ、渡してくれますね、フロイライン」
はぁ、どうやって認識阻害の馬車についての情報を入手したのでしょうか……って、あ、同乗していた副騎士団長の報告でも聞いたのですか? フットワークがいいというか図々しいというか。
そもそも、この馬車の件は秘密にって説明したはずなのですが。
どうせ報告を行う際に詰め寄られて断り切れなかったとか、そういうことなのでしょう。
ええ、立場上仕方がなかったとは言わせませんよ。
そしてどうやって断ろうかと思っていましたら、こんどはどこかの商会か貴族の人たちも話に加わってきました。
「我が主人はこの国で商会を営んでおります。この度は、フェイール商店を傘下に加えても構わないというご連絡を差し上げに来ました。後日、商業ギルドで手続きを行いますので」
「あの商品の仕入れルートを教えろ!! 肌ざわり最高の毛布の仕入れ先だ」
「そこの炊き出しに使っている調味料を入手したいのですが……」
はぁ?
こいつら一体何様ですか?
もとい、この人たちは何を話しているのですか?
商業のルールは全て無視ですか。
「さて。今のお話から察しますに、今朝方の私どもの活躍を見た貴族が、私どもの資産を無料でよこせとおっしゃっているのですか? 仕入れルートを寄越せと? 挙げ句の果ては傘下に加えて利益を吸い取ろうと? 全て謹んでお断りしますので……ノワールさん、塩です!! 勇者語録にあった、必要ない客にぶつけ塩とぶぶ漬けです!!」
「かしこまりました」
「応!」
私の掛け声と同時に、ノワールさんとクリムゾンさんがアイテムボックスから岩塩を取り出し投げ始めます。
ぶぶ漬けは【型録通販のシャーリィ】にもなかった商品ですから、かなり効果の高い危険なアイテムなのでしょう。
そして2人が岩塩を投げ始めると、蜘蛛の子を散らすように一斉に貴族や従者たちがこの場から離れて行きます。
「貴様,クリスタニア辺境伯家に喧嘩を売るつもりか!!」
「生憎と、喧嘩などという商品は取り扱っておりませんので。速やかにお引き取りを。なお、私を不敬罪などで捕まえようとは思わないでくださいね」
「う、うるさい黙れ、そこの騎士たちよ、この女を捕まえろ、財産を没収しろ」
私の態度が気に食わなかったのか、辺境伯がこちらにやって来た騎士たちに叫びます。
さて、このタイミングで騎士が私を捕まえにくるとは。
すでにノワールさんとクリムゾンさんも戦闘態勢に……なっていない?
あれ、そこの騎士の方々は安全なのですか?
「クリスタニア辺境伯、この女性を逮捕する事は出来ません。我々は国王の命令で、こちらのフェイール商会の方と勇者・ユヅキ殿を丁重にお連れするように申し使っていますので」
「なん……だと」
そう吐き捨てるように呟く辺境伯。
ぎりぎりと拳を握りしめて、今にもこちらに飛びつきそうな雰囲気なのですが。
「それよりも、魔王軍の侵攻について国境を護るべき辺境伯が、自領にて防衛軍の指揮を取るどころかこの地にいることについて、国王への弁明をお願いしますとのことです」
「では、クリスティナ・フェイール殿、ご同行していただけますか?」
いやいや、王城からの呼び出しって、断れるはずがないじゃありませんか。
はあ、仕方がありません。柚月さんも起こして王城へ向かうことにしますか。
なにやら面倒くさいことに巻き込まれそうですよ。
闘技場に出現した魔族の四天王1人、不死王シェーンはダマスカス包丁を手にしたクリムゾンの手により殲滅。それと同時に、彼の魔力によって従属されていたアンデットの軍勢も解放されて天へと昇って行きました。
そののち私たちは闘技場を騎士の皆さんに任せ、大バザールにあるフェイール商店へと戻ってきました。
だって、王都の復興とかは私たちの仕事ではありません。
私は商人であって、建築家や大工ではないのですから。
「それじゃあ、あとはお任せする。色々とありがとう」
「こちらこそ、お役に立てて嬉しかったですよ」
うちの店で毛布などを配っていた商人さんたちに、ほんの僅かばかりの御心遣けをお渡しして。
すぐさま店舗の中にうず高く積まれている避難物資を全てアイテムボックスに回収します。
そののち、炊き出し班のもとについの食材をお渡しして引き続きの炊き出しをお願いなどしているうちに、ゆっくりと朝日が昇って来ました。
「はぁ……朝ですねぇ」
「ええ、朝ですわ。クリスティナ様は少しお休みください、残りの後片付けは私たちで行いますから」
「え……でも」
ブランシュさんやノワールさん、クリムゾンさんも頑張っていたのに私1人だけ眠らせてもらうというのは,何か違うような気がしますが。
「俺もそろそろヘスティア王国に戻らないとならないからな、今のうちに休んでおけ。あのアホ王子をとっとと使えるようにしないと、俺はこっちに合流できないからさ。それじゃあ!!」
──シュンッ
虹色の光に包まれて、ブランシュさんが消えました。
「き、消えた? ブランシュさんが消えましたよ」
「まあ、クリスティナ様の旅行券のような効果を魔法の行使によって発現しているだけですね。という事で、彼女も戻って来ましたから2人で休んでください」
ノワールさんが大バザールの入り口を見ます。
すると、へとへとに疲れ切った柚月さんが魔法の箒に跨ってふらふらと飛んで帰って来ました。
見た感じ疲労困憊どころか、半分寝ているような状態で空をとんていますよ。
そして店舗前に着地すると、箒をアイテムボックスに収めてカウンターの中に入って来ました。
「あ~、ただいまクリスっち。お腹減ったから、何が食べるものがあるとうれしいし」
「はい、おかえりなさい。丁度そちらで炊き出しをしているところですから、そこから貰ってきてあげますね。そのあとで、店の二階で寝た方がいいですよ。王城の方は無事に解決したのですよね?」
その私の問いかけに、柚月さんはゆっくりとサムズアップして笑いました。
うん、この自信満々の笑みは作戦成功っていうところでしょう。
「宰相をぶっ飛ばして帰って来たし」
「え、ええ? 宰相? えええ?」
あれ? 確か王城に結界を施しに向かったですよね?
それなのに宰相をぶん殴って来ただなんて、一体何があったのでしょうか。
まあ、無事に帰って来たようですから、まずはゆっくりと体を休めてもらうことにしましょう。
それになんだか、柚月さんをみていると私も眠くなって来そうですから、急いで炊き出しで二人分の食事を貰ってくると、先に上っていった柚月さんを追いかけて二階へ。
「柚月さん、お待たせしました……ってあれ」
――スヤァァァァァァァァァァ
すでに柚月さんはベッドに転がっています。
静かに寝息を立てていますので、いまは起こさない方がいいですね。
それじゃあ布団をかけてあげて……と、あら、私も眠くなってきましたので、少し休ませてもらいましょう。
ばたん、ぐぅ。
◯ ◯ ◯ ◯ ◯
──ガヤガヤガヤガヤ
「はっ!!」
何か騒がしい音が聞こえて来て目が覚めました。
窓の外を眺めると、すでに日が高くなっています。
そしてそこからも聞こえる雑踏の音と、ノワールさんとクリムゾンさんのやや低い声。
『まだクリスティナ様は体を休めている最中です。だからお引き取りください』
『じゃから、勇者殿も疲れておるんじゃ。それを貴族の我が儘で出せと言っても出すわけがなかろうが』
はい、なにやら騒動になっているようですが。
これは急ぎ対応する必要もあります。
身だしなみを整え、横でまだ熟睡している柚月さんの布団を直して。
フェイール商店の店主らしく、しっかりと対応するべく階段を降りて店舗の方へ。
「ノワールさん、何があったのです……か?」
そうカウンターの中で大勢のお客の対応をしているノワールさんに問い掛けますが。
右も左も前も全て、身なりの良い貴族か、その従者たちばかり。
普通にお客が来たのかと思った私は、思わず目を丸くしてしまいます。
「おはようございます、クリスティナ様。ただの集りですので大丈夫です」
「ただの集り? それってどういうことでしょうか」
その言葉の意味がよくわからないのですが。
貴族はお金を持っているはずなのに、集りにくるとは。
そう思って彼らを見てみますと、私がここの店主であることを理解したのか、私のほうに詰め寄ってきます。
カウンターを挟む形になっていますので距離はありますけれどいきなり大勢の人たちに詰め寄られますと少し怖いのですが。
「おい、貴様がこの店の主人か? 私はナマスティラ伯爵家の使いのものだ。我が主人は、貴様が持つ馬車を所望している、この国で商売を続けたければ、速やかに馬車を献上するように」
「まてまて、あの万能馬車はクリスタニア辺境伯が先に目を付けたのだ、伯爵家風情に渡すわけにはいかない。ということだ、渡してくれますね、フロイライン」
はぁ、どうやって認識阻害の馬車についての情報を入手したのでしょうか……って、あ、同乗していた副騎士団長の報告でも聞いたのですか? フットワークがいいというか図々しいというか。
そもそも、この馬車の件は秘密にって説明したはずなのですが。
どうせ報告を行う際に詰め寄られて断り切れなかったとか、そういうことなのでしょう。
ええ、立場上仕方がなかったとは言わせませんよ。
そしてどうやって断ろうかと思っていましたら、こんどはどこかの商会か貴族の人たちも話に加わってきました。
「我が主人はこの国で商会を営んでおります。この度は、フェイール商店を傘下に加えても構わないというご連絡を差し上げに来ました。後日、商業ギルドで手続きを行いますので」
「あの商品の仕入れルートを教えろ!! 肌ざわり最高の毛布の仕入れ先だ」
「そこの炊き出しに使っている調味料を入手したいのですが……」
はぁ?
こいつら一体何様ですか?
もとい、この人たちは何を話しているのですか?
商業のルールは全て無視ですか。
「さて。今のお話から察しますに、今朝方の私どもの活躍を見た貴族が、私どもの資産を無料でよこせとおっしゃっているのですか? 仕入れルートを寄越せと? 挙げ句の果ては傘下に加えて利益を吸い取ろうと? 全て謹んでお断りしますので……ノワールさん、塩です!! 勇者語録にあった、必要ない客にぶつけ塩とぶぶ漬けです!!」
「かしこまりました」
「応!」
私の掛け声と同時に、ノワールさんとクリムゾンさんがアイテムボックスから岩塩を取り出し投げ始めます。
ぶぶ漬けは【型録通販のシャーリィ】にもなかった商品ですから、かなり効果の高い危険なアイテムなのでしょう。
そして2人が岩塩を投げ始めると、蜘蛛の子を散らすように一斉に貴族や従者たちがこの場から離れて行きます。
「貴様,クリスタニア辺境伯家に喧嘩を売るつもりか!!」
「生憎と、喧嘩などという商品は取り扱っておりませんので。速やかにお引き取りを。なお、私を不敬罪などで捕まえようとは思わないでくださいね」
「う、うるさい黙れ、そこの騎士たちよ、この女を捕まえろ、財産を没収しろ」
私の態度が気に食わなかったのか、辺境伯がこちらにやって来た騎士たちに叫びます。
さて、このタイミングで騎士が私を捕まえにくるとは。
すでにノワールさんとクリムゾンさんも戦闘態勢に……なっていない?
あれ、そこの騎士の方々は安全なのですか?
「クリスタニア辺境伯、この女性を逮捕する事は出来ません。我々は国王の命令で、こちらのフェイール商会の方と勇者・ユヅキ殿を丁重にお連れするように申し使っていますので」
「なん……だと」
そう吐き捨てるように呟く辺境伯。
ぎりぎりと拳を握りしめて、今にもこちらに飛びつきそうな雰囲気なのですが。
「それよりも、魔王軍の侵攻について国境を護るべき辺境伯が、自領にて防衛軍の指揮を取るどころかこの地にいることについて、国王への弁明をお願いしますとのことです」
「では、クリスティナ・フェイール殿、ご同行していただけますか?」
いやいや、王城からの呼び出しって、断れるはずがないじゃありませんか。
はあ、仕方がありません。柚月さんも起こして王城へ向かうことにしますか。
なにやら面倒くさいことに巻き込まれそうですよ。
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