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第4章・北方諸国漫遊と、契約の精霊と
第183話・全ては貴族の胸先三寸です
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マツダズームの商業ギルド。
大バザールの場所を確保するために、私と柚月さん、ノワールさんの三人はギルドマスターの待つ執務室に案内されました。
ちなみにクリムゾンさんは大武道会の参加資格を得るために申し込みに向かいました。
そしてボリマクールさんはといいますと、今回の件はフェイール商店の話であるということなので、他の商会関係者の同席は認めて貰えなかったのですよ。
まあ、ここまで同行していただいた上に、色々と手続きも手伝ってくれたボリマクールさんには感謝しかありません。
「まあ、商会とギルドとの話し合いといわれると、私があれこれ口を出すことはできないわね……ということで、頑張っていらっしゃい。私もしばらくはこの町の商会に滞在するから、何か困ったことがあったら、いつでも訪ねてきてくれて構わないからね」
「はい、色々とお世話になりました。無事に店舗を借りられたら、また改めてお礼に向かいますので」
「いいのいいの。こつちから店舗に顔を出すと思うから。それじゃあね」
そう告げてから、ボリマクールさんは商業ギルドを後にしました。
そして私は受付さんに案内されて、執務室へと移動です。
「初めまして。マツダズームの商業ギルドを統括するエメット・マクレーンだ。ハーバリオス王国から遠路はるばる、ご苦労でしたね」
「クリスティナ・フェイールです。大バザールの店舗をお借りしたく、お願いに参りました」
丁寧に頭を下げて本題を切り出します。
すると、目の前のテーブルに大量の書面が並べられました。
「現時点での空き店舗は四つだけです。そのうちの二つは『カスケード商会』の提携商会が使用するために仮押さえをしています。残りの二箇所のうち一つも、『ローズ商会』が別店舗として申請中、この三つについてはよほどなことがない限りは、お客様が抑えるのは不可能です。それで、最後の一つ、ここについても申し込みが殺到していまして……」
「では、フェイール商店がそこを仮抑えすることはできないのでしょうか?」
「そうですねぇ……まあ、他の商会や商人さんとは異なり、しっかりと手順を踏んで書類などを用意していましたので、とりあえずは、仮押さえはしておきましょう。ただし、こちらで押さえられるのは三日、その間にイマイ子爵のもとを訪ね、正式に推薦状を貰ってきていただければ手続きは完了です。ただし、三日後には、別の商会にその権利が移るかもしれませんので」
淡々と説明してくれるエメットさん。
こうなると、急ぎイマイ子爵のもとを訪れ、用件を伝えなくてはなりません。
こちらもボリマクールさんの紹介状を預かっていますので、それほど難易度は高くないかと思いますが……。
「わかりました。では、急ぎ許可と推薦状を書いていただけるようにお願いしてきます」
「それがいいでしょう。では、一つだけアドバイスを。イマイ子爵は好事家です。こと商人が相手となりますと、すぐに自信が見たことのない珍品奇品を請求してくるかもしれませんので」
「好事家さん……ですか。わかりました、ありがとうございます」
お礼を告げつつ一礼し、ギルドでの手続きは完了です。
さあ、急ぎイマイ子爵の屋敷に向かい、推薦状を頂けるようにお願いしにまいりましょう。
………
……
…
――王都マツダズーム中央、大闘技場
大武道大会に参加するべく、クリムゾンは単独で大会参加申請を行うべく闘技場にやって来た。
大会参加申請は闘技場外にある【剣闘士】の管理詰所で行われており、その正面で列をなしている参加者の群れに混ざってクリムゾンものんびりと自分の番を待っている。
そして並んでいると、ふと、定期的に10人ほどの参加希望者が闘技場へと移動し、1時間もたたないうちにそのほとんどがボロボロになって闘技場を後にするという光景に気が付いた。
「むむ、ありゃひょっとして、予選会というやつかな?」
そう誰に問いかけることなくつぶやくと、前に並んでいた騎士風の女性がクリムゾンに振り向いて一言。
「そうですわね。商品や賞金に目がくらんだ、実力もない愚かな弱者を振るい落とすための予選が行われていますわ。ほら、また仮手続きを終えた方々が闘技場に向かいましたわよ」
「ほほう。それで、参加者の残り枠はいくつあるのじゃ?」
「さあ? 実力が認められた参加者は確か18名。トーナメントを行うにしては人数が少しだけ多いようですから、最大でもあと14名は選ばれると思いますわ。そして今の時点で、予選を突破したという参加者についてはわたくしも良く知りませんの。ほら、賭けも行われますから、本大会の前に裏で始末されたりとかしたら面白くないじゃありませんか」
確かに、一般参加者の名前が知られたりすると、自分が選ばれるために枠を巡って裏で争いが起きる可能性もある。
なにより、隠れた実力者とかかが一般枠で参加している可能性もあるため、賭けの対象ともなる参加者の情報はぎりぎりまで公開されないのだろうとクリムゾンは理解した。
そしてふと、闘技場を後にした選手の数名が、また列の後ろに並び始めたのにもクリムゾンは気が付いた。
「なあ、闘技場で負けたら失格ではないのか?」
「いえ、再挑戦は認められていますわね。このわたくしも再挑戦ですので」
「お、おおう、そうであったか……見た感じ、歴戦の騎士という風格を感じさせるものじゃから、古強者かとばかり……」
「おーーーーーっほっほっほっほっほっほっ。この私はまだ見習い従士ですわ。大武術大会に参加するために休暇を申請し、負けたらクビ確定という背水の陣で挑んでまいりましたわ。これまでの予選は運が悪くこの闘技場ナンバーワンの剣闘士相手だったので、勝者なしという残念な結果を幾度となく経験してきましたわ」
詳しく話を聞くクリムゾン。
この女性騎士はミヅキ・ピコット・ハーエヴェスタという名前であり、古くはヴェルディーナ王国の伯爵家の長女であったらしい。
だが、運悪く彼女が外国へ旅行をしていた時に本国は魔族の襲撃に会い消滅。
帰るすべも故郷も失ったハーヴェスタ家は隣国のガンバナニーワ王国に移住し、ミヅキは出稼ぎとしてヤージマ連邦へとやって来たという。
そしてこの国の王都で騎士採用試験を受けて従士となったのだが、この大会で優勝した暁には御家再興も不可能じゃないと判断し、大会に参加したという。
「はあ……聞けば聞くほどの短絡思考。実力もなく大会に参加するとはあきれたものじゃなあ」
「実力はありますわ。こう見えてもハーヴェスタ家は武家、我が父はヴェルディ―ナ王国の第二騎士団の騎士団長を務めていたしたわ。私も幼い時から、父や兄の訓練に混ざり武器をふるっていましたのよ」
そういわれて、クリムゾンは彼女の腰をちらっと見る。
そこには剣やメイスといった武器の姿はない。
代わりに、じゃらじゃらと長い鎖と、それに繋がっている巨大なスパイク付き鉄球が、彼女の足元に転がっていた。
「おおう。武家の誉である剣は使わぬのか」
「ほーーっほっほっほっるこの私が剣をふるっても、すぐに折れてしまいますわ。私の実力に見合った強靭な剣に出会ったことはありませんのよ。だから、この砕けることがないモーニングスターを武器にしていますのよ」
『鎖付き鉄球』の別名がモーニングスター。
だが、彼女のは握りの部分である柄が付いておらず、鎖を直接握って振り回すタイプのようである。
まあ、それでもモーニングスターなのだろうとクリムゾンは納得していると、ようやく受付の順番が回ってきそうなので、それ以上は話をすることなく淡々と手続きをすることにした。
大バザールの場所を確保するために、私と柚月さん、ノワールさんの三人はギルドマスターの待つ執務室に案内されました。
ちなみにクリムゾンさんは大武道会の参加資格を得るために申し込みに向かいました。
そしてボリマクールさんはといいますと、今回の件はフェイール商店の話であるということなので、他の商会関係者の同席は認めて貰えなかったのですよ。
まあ、ここまで同行していただいた上に、色々と手続きも手伝ってくれたボリマクールさんには感謝しかありません。
「まあ、商会とギルドとの話し合いといわれると、私があれこれ口を出すことはできないわね……ということで、頑張っていらっしゃい。私もしばらくはこの町の商会に滞在するから、何か困ったことがあったら、いつでも訪ねてきてくれて構わないからね」
「はい、色々とお世話になりました。無事に店舗を借りられたら、また改めてお礼に向かいますので」
「いいのいいの。こつちから店舗に顔を出すと思うから。それじゃあね」
そう告げてから、ボリマクールさんは商業ギルドを後にしました。
そして私は受付さんに案内されて、執務室へと移動です。
「初めまして。マツダズームの商業ギルドを統括するエメット・マクレーンだ。ハーバリオス王国から遠路はるばる、ご苦労でしたね」
「クリスティナ・フェイールです。大バザールの店舗をお借りしたく、お願いに参りました」
丁寧に頭を下げて本題を切り出します。
すると、目の前のテーブルに大量の書面が並べられました。
「現時点での空き店舗は四つだけです。そのうちの二つは『カスケード商会』の提携商会が使用するために仮押さえをしています。残りの二箇所のうち一つも、『ローズ商会』が別店舗として申請中、この三つについてはよほどなことがない限りは、お客様が抑えるのは不可能です。それで、最後の一つ、ここについても申し込みが殺到していまして……」
「では、フェイール商店がそこを仮抑えすることはできないのでしょうか?」
「そうですねぇ……まあ、他の商会や商人さんとは異なり、しっかりと手順を踏んで書類などを用意していましたので、とりあえずは、仮押さえはしておきましょう。ただし、こちらで押さえられるのは三日、その間にイマイ子爵のもとを訪ね、正式に推薦状を貰ってきていただければ手続きは完了です。ただし、三日後には、別の商会にその権利が移るかもしれませんので」
淡々と説明してくれるエメットさん。
こうなると、急ぎイマイ子爵のもとを訪れ、用件を伝えなくてはなりません。
こちらもボリマクールさんの紹介状を預かっていますので、それほど難易度は高くないかと思いますが……。
「わかりました。では、急ぎ許可と推薦状を書いていただけるようにお願いしてきます」
「それがいいでしょう。では、一つだけアドバイスを。イマイ子爵は好事家です。こと商人が相手となりますと、すぐに自信が見たことのない珍品奇品を請求してくるかもしれませんので」
「好事家さん……ですか。わかりました、ありがとうございます」
お礼を告げつつ一礼し、ギルドでの手続きは完了です。
さあ、急ぎイマイ子爵の屋敷に向かい、推薦状を頂けるようにお願いしにまいりましょう。
………
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――王都マツダズーム中央、大闘技場
大武道大会に参加するべく、クリムゾンは単独で大会参加申請を行うべく闘技場にやって来た。
大会参加申請は闘技場外にある【剣闘士】の管理詰所で行われており、その正面で列をなしている参加者の群れに混ざってクリムゾンものんびりと自分の番を待っている。
そして並んでいると、ふと、定期的に10人ほどの参加希望者が闘技場へと移動し、1時間もたたないうちにそのほとんどがボロボロになって闘技場を後にするという光景に気が付いた。
「むむ、ありゃひょっとして、予選会というやつかな?」
そう誰に問いかけることなくつぶやくと、前に並んでいた騎士風の女性がクリムゾンに振り向いて一言。
「そうですわね。商品や賞金に目がくらんだ、実力もない愚かな弱者を振るい落とすための予選が行われていますわ。ほら、また仮手続きを終えた方々が闘技場に向かいましたわよ」
「ほほう。それで、参加者の残り枠はいくつあるのじゃ?」
「さあ? 実力が認められた参加者は確か18名。トーナメントを行うにしては人数が少しだけ多いようですから、最大でもあと14名は選ばれると思いますわ。そして今の時点で、予選を突破したという参加者についてはわたくしも良く知りませんの。ほら、賭けも行われますから、本大会の前に裏で始末されたりとかしたら面白くないじゃありませんか」
確かに、一般参加者の名前が知られたりすると、自分が選ばれるために枠を巡って裏で争いが起きる可能性もある。
なにより、隠れた実力者とかかが一般枠で参加している可能性もあるため、賭けの対象ともなる参加者の情報はぎりぎりまで公開されないのだろうとクリムゾンは理解した。
そしてふと、闘技場を後にした選手の数名が、また列の後ろに並び始めたのにもクリムゾンは気が付いた。
「なあ、闘技場で負けたら失格ではないのか?」
「いえ、再挑戦は認められていますわね。このわたくしも再挑戦ですので」
「お、おおう、そうであったか……見た感じ、歴戦の騎士という風格を感じさせるものじゃから、古強者かとばかり……」
「おーーーーーっほっほっほっほっほっほっ。この私はまだ見習い従士ですわ。大武術大会に参加するために休暇を申請し、負けたらクビ確定という背水の陣で挑んでまいりましたわ。これまでの予選は運が悪くこの闘技場ナンバーワンの剣闘士相手だったので、勝者なしという残念な結果を幾度となく経験してきましたわ」
詳しく話を聞くクリムゾン。
この女性騎士はミヅキ・ピコット・ハーエヴェスタという名前であり、古くはヴェルディーナ王国の伯爵家の長女であったらしい。
だが、運悪く彼女が外国へ旅行をしていた時に本国は魔族の襲撃に会い消滅。
帰るすべも故郷も失ったハーヴェスタ家は隣国のガンバナニーワ王国に移住し、ミヅキは出稼ぎとしてヤージマ連邦へとやって来たという。
そしてこの国の王都で騎士採用試験を受けて従士となったのだが、この大会で優勝した暁には御家再興も不可能じゃないと判断し、大会に参加したという。
「はあ……聞けば聞くほどの短絡思考。実力もなく大会に参加するとはあきれたものじゃなあ」
「実力はありますわ。こう見えてもハーヴェスタ家は武家、我が父はヴェルディ―ナ王国の第二騎士団の騎士団長を務めていたしたわ。私も幼い時から、父や兄の訓練に混ざり武器をふるっていましたのよ」
そういわれて、クリムゾンは彼女の腰をちらっと見る。
そこには剣やメイスといった武器の姿はない。
代わりに、じゃらじゃらと長い鎖と、それに繋がっている巨大なスパイク付き鉄球が、彼女の足元に転がっていた。
「おおう。武家の誉である剣は使わぬのか」
「ほーーっほっほっほっるこの私が剣をふるっても、すぐに折れてしまいますわ。私の実力に見合った強靭な剣に出会ったことはありませんのよ。だから、この砕けることがないモーニングスターを武器にしていますのよ」
『鎖付き鉄球』の別名がモーニングスター。
だが、彼女のは握りの部分である柄が付いておらず、鎖を直接握って振り回すタイプのようである。
まあ、それでもモーニングスターなのだろうとクリムゾンは納得していると、ようやく受付の順番が回ってきそうなので、それ以上は話をすることなく淡々と手続きをすることにした。
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