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第4章・北方諸国漫遊と、契約の精霊と
第165話・話せばわかる? これは難易度が高く無いですか?
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フォートレスタートルに話を伺うために、私と柚月さん、ノワールさんの三人は馬車からでて超隊商の先頭へと向かいます。
なお、馬車にはしっかりと『認識阻害』を発動させてきました。
これで、『そこに馬車はあるが、干渉してはいけない、できない』という状態になるそうです。
あまり効果を強めすぎますと、後ろの馬車が前に詰めてくるかもしれないので、ノワールさんに『あるけど干渉できない』レベルに調節してもらいました。
やがて先頭馬車に到着しますと、上り街道側で商人さんたちが集まって話し合いをしているようです。
「……ん? お嬢さんたちは? どこの商会の人だね?」
「この超隊商の後方を走っていたフェイール商店です。実は、お手伝いができるかもと思いまして、ここまできました」
「ダメ元で、フォートレスタートルと対話をしてみたいし」
「へぇ。面白いことを考えるね。私はこの超隊商の商隊責任者のオットー・シャリバリアンだ。所属はヤージマ連邦王国・ドゥーエ商会、これが私の商会登録証だよ」
自己紹介を兼ねてオットーさんが商会登録証を提示してくれましたので、私もフェイール商店の登録証をアイテムボックスから取り出して提示します。
すると、オットーさんがふむふむと頭を縦に振りつつ、ニカッと笑いました。
そして小声でコッソリと。
「ナンバ屋騒動を纏めたフェイールさんか。私もあのパーティーには参加していてね、色々と珍しいものを食べさせてもらったよ。あれから地方商会の連中は君との直接取引をしたくて必死だったようだから、あまり派手に立ち回らない方がいいですよ」
「ありがとうございます」
私と柚月さんが、超隊商のリーダーであるオットーさんと話していますと、近くに集まっていた他の商人さんが笑っています。
まあ、そうなりますよね。
「対話と来たか。そもそもフォートレスタートルは四神獣だ、つまり言語を持たない存在なのは知っているだろう? まさか念話でも使うのかな?」
「おいおい。お嬢さんはフォートレスタートルとお話ができるのかよ?」
「調教師なのかい? そうじゃなかったらどうやって話をつけるっていうんだ?」
「悪いことは言わないから、後ろに下がっていた方がいい。今、うちの護衛たちが冒険者を募っている最中だからさ」
う~ん。
やっぱりそうなりますよね。
でも、オットーさんはそんな外野の言葉には耳を貸さず、真面目な顔で私の方を見ていますから。
「私は精霊の加護を持っています。ですから、雪の精霊にお願いして、話ができるかもしれません。試させてもらえますか?」
「ほう、精霊の加護を持っているのか。どれ、何人か護衛をつけてあげよう」
「ありがとうございます」
私がそう説明しますと、笑っていた商人たちも驚いています。
商人で精霊の加護持ちなんて、そうそういるはずがありません。
商神アゲ=イナリ様の加護を得られて、ようやく商人として半人前って言われるぐらいですから。
「ちょ、ちょっと待ってください。オットーさんは、こんな小娘の言葉を信じるのですか? 見たところ商人のような感じはしますが、明らかに平民ですよね?」
──ムッ
あ、柚月さんとノワールさんがお怒りです。
「これこれ。私たち商人にとっては、身分などあってなきが如く。大切なのはお客様と接する時の心掛けですよ? たとえ相手が王族であろうと普通の市民であろうと、等しくお客様であることに変わりはありません。そのように常に心掛けなくてどうするのですか?」
「おっと、これは失言でした。今の言葉については撤回します、誠に申し訳ない」
すぐに頭を下げてくれましたので、私も大丈夫ですよとお辞儀をします。
これでこの件は解決、オットーさんに呼ばれてきた冒険者さんが来ましたので、彼に同行してフォートレスタートルの頭の方へと向かうことにしました。
………
……
…
──フォートレスタートルの頭付近
森の中は街道よりも雪が少ないかと思いましたが、逆に道なき森ゆえに足元がおぼつきません。
それでも冒険者さんに案内してもらい、私たちはフォートレスタートルの頭がある場所へとやって来ました。
長さ20メートルほどの首の先にある、巨大な頭。
目を閉じたまま、時折り口をパクパクと動かしています。
「ふむ、意識はあるようですわね。病気で動けなくなった可能性は無くなりましたわ」
「それで、どうやって話をしてみるし?」
「では、やってみますね。光の精霊さん、私の声が聞こえますか?」
アイテムボックスから魔導スマホとやらを取り出して話しかけます。
すると、スマホの中から白く光る球体が浮かび上がります。
これが光の精霊ルクスさんです。
『なになになーに?』
「あのですね、フォートレスタートルさんとお話がしたいのですけど、ルクスさんは無理ですよね?」
『むーりー』
「では、近くにいる雪の精霊さんにお願いして、私の言葉を伝えてもらうようにお願いしてくれませんか?」
『いいよ~。なんで伝えるの?』
まずは第一段階はクリアしました。
「それでは、フォートレスタートルさんはどうして、街道を塞いでいるのか教えてもらってくれます?」
『ちょっと待っててね~』
ルクスさんがふわふわと雪原に降りますと、そこから白い服を着た小さな女の子が姿を表します。
『……、……、……』
『くぁwせdrftgyふじこlp』
何か話しているようですけれど、私には何を話しているかわかりません。
精霊同士の言葉は、私には難易度が高すぎます。
さらに雪の精霊さんがフォートレスタートルの顔の前まで歩いて行きますと、そこでさらに何やら話しています。
どうか、無事に会話が成立していますように。
──てくてく
『ウェァ!! チヴァダサンヌァニムテヌッコホスゥ』
『……、……、……』
うん、普通に話をしてくれれば良いのに、雪の精霊さんは時折、変顔を混ぜてくるのはなぜでしょうか?
そして満足したように戻ってくるルクスさん。
「あの、フォートレスタートルさんはなんとおっしゃっていたのですか?」
『さむいーおなかへった~あるくのめんどー、もうここでとーみんするーだって』
「クリスっち、ルクスはなんで話しているし?」
「つまり、寒くてお腹が減ったので歩くのが面倒になったそうで。ここで冬眠するそうです」
「うわぁ。暖かくしてお腹いっぱいになって、どこかに動いてもらうしか無いのか~。それはまた大変だし」
「そうですよね。では、お腹がいっぱいになって、暖かくなったら移動してもらえるか聞いてもらえますか?」
ノワールさん、それは大切ですよね。
要は、フォートレスタートルさんが満足してくれたら、移動してもらえるかどうかです。
そして、ルクスさんと雪の精霊さんを介して得られた言葉は。
『おなかいっぱいになって、あったかくなったらうごいてくれるって』
「わかりました、ルクスさん、雪の精霊さん、ありがとうございます。これで方向性は定まりましたけど……」
チラリとフォートレスタートルさんを見てみますけど。
この巨体が満足するような食べ物って、この辺で手に入るのでしょうか?
そもそも肉食ですよね?
しかも寒さをどうにかしないとって、商人には難易度が高すぎませんか?
なお、馬車にはしっかりと『認識阻害』を発動させてきました。
これで、『そこに馬車はあるが、干渉してはいけない、できない』という状態になるそうです。
あまり効果を強めすぎますと、後ろの馬車が前に詰めてくるかもしれないので、ノワールさんに『あるけど干渉できない』レベルに調節してもらいました。
やがて先頭馬車に到着しますと、上り街道側で商人さんたちが集まって話し合いをしているようです。
「……ん? お嬢さんたちは? どこの商会の人だね?」
「この超隊商の後方を走っていたフェイール商店です。実は、お手伝いができるかもと思いまして、ここまできました」
「ダメ元で、フォートレスタートルと対話をしてみたいし」
「へぇ。面白いことを考えるね。私はこの超隊商の商隊責任者のオットー・シャリバリアンだ。所属はヤージマ連邦王国・ドゥーエ商会、これが私の商会登録証だよ」
自己紹介を兼ねてオットーさんが商会登録証を提示してくれましたので、私もフェイール商店の登録証をアイテムボックスから取り出して提示します。
すると、オットーさんがふむふむと頭を縦に振りつつ、ニカッと笑いました。
そして小声でコッソリと。
「ナンバ屋騒動を纏めたフェイールさんか。私もあのパーティーには参加していてね、色々と珍しいものを食べさせてもらったよ。あれから地方商会の連中は君との直接取引をしたくて必死だったようだから、あまり派手に立ち回らない方がいいですよ」
「ありがとうございます」
私と柚月さんが、超隊商のリーダーであるオットーさんと話していますと、近くに集まっていた他の商人さんが笑っています。
まあ、そうなりますよね。
「対話と来たか。そもそもフォートレスタートルは四神獣だ、つまり言語を持たない存在なのは知っているだろう? まさか念話でも使うのかな?」
「おいおい。お嬢さんはフォートレスタートルとお話ができるのかよ?」
「調教師なのかい? そうじゃなかったらどうやって話をつけるっていうんだ?」
「悪いことは言わないから、後ろに下がっていた方がいい。今、うちの護衛たちが冒険者を募っている最中だからさ」
う~ん。
やっぱりそうなりますよね。
でも、オットーさんはそんな外野の言葉には耳を貸さず、真面目な顔で私の方を見ていますから。
「私は精霊の加護を持っています。ですから、雪の精霊にお願いして、話ができるかもしれません。試させてもらえますか?」
「ほう、精霊の加護を持っているのか。どれ、何人か護衛をつけてあげよう」
「ありがとうございます」
私がそう説明しますと、笑っていた商人たちも驚いています。
商人で精霊の加護持ちなんて、そうそういるはずがありません。
商神アゲ=イナリ様の加護を得られて、ようやく商人として半人前って言われるぐらいですから。
「ちょ、ちょっと待ってください。オットーさんは、こんな小娘の言葉を信じるのですか? 見たところ商人のような感じはしますが、明らかに平民ですよね?」
──ムッ
あ、柚月さんとノワールさんがお怒りです。
「これこれ。私たち商人にとっては、身分などあってなきが如く。大切なのはお客様と接する時の心掛けですよ? たとえ相手が王族であろうと普通の市民であろうと、等しくお客様であることに変わりはありません。そのように常に心掛けなくてどうするのですか?」
「おっと、これは失言でした。今の言葉については撤回します、誠に申し訳ない」
すぐに頭を下げてくれましたので、私も大丈夫ですよとお辞儀をします。
これでこの件は解決、オットーさんに呼ばれてきた冒険者さんが来ましたので、彼に同行してフォートレスタートルの頭の方へと向かうことにしました。
………
……
…
──フォートレスタートルの頭付近
森の中は街道よりも雪が少ないかと思いましたが、逆に道なき森ゆえに足元がおぼつきません。
それでも冒険者さんに案内してもらい、私たちはフォートレスタートルの頭がある場所へとやって来ました。
長さ20メートルほどの首の先にある、巨大な頭。
目を閉じたまま、時折り口をパクパクと動かしています。
「ふむ、意識はあるようですわね。病気で動けなくなった可能性は無くなりましたわ」
「それで、どうやって話をしてみるし?」
「では、やってみますね。光の精霊さん、私の声が聞こえますか?」
アイテムボックスから魔導スマホとやらを取り出して話しかけます。
すると、スマホの中から白く光る球体が浮かび上がります。
これが光の精霊ルクスさんです。
『なになになーに?』
「あのですね、フォートレスタートルさんとお話がしたいのですけど、ルクスさんは無理ですよね?」
『むーりー』
「では、近くにいる雪の精霊さんにお願いして、私の言葉を伝えてもらうようにお願いしてくれませんか?」
『いいよ~。なんで伝えるの?』
まずは第一段階はクリアしました。
「それでは、フォートレスタートルさんはどうして、街道を塞いでいるのか教えてもらってくれます?」
『ちょっと待っててね~』
ルクスさんがふわふわと雪原に降りますと、そこから白い服を着た小さな女の子が姿を表します。
『……、……、……』
『くぁwせdrftgyふじこlp』
何か話しているようですけれど、私には何を話しているかわかりません。
精霊同士の言葉は、私には難易度が高すぎます。
さらに雪の精霊さんがフォートレスタートルの顔の前まで歩いて行きますと、そこでさらに何やら話しています。
どうか、無事に会話が成立していますように。
──てくてく
『ウェァ!! チヴァダサンヌァニムテヌッコホスゥ』
『……、……、……』
うん、普通に話をしてくれれば良いのに、雪の精霊さんは時折、変顔を混ぜてくるのはなぜでしょうか?
そして満足したように戻ってくるルクスさん。
「あの、フォートレスタートルさんはなんとおっしゃっていたのですか?」
『さむいーおなかへった~あるくのめんどー、もうここでとーみんするーだって』
「クリスっち、ルクスはなんで話しているし?」
「つまり、寒くてお腹が減ったので歩くのが面倒になったそうで。ここで冬眠するそうです」
「うわぁ。暖かくしてお腹いっぱいになって、どこかに動いてもらうしか無いのか~。それはまた大変だし」
「そうですよね。では、お腹がいっぱいになって、暖かくなったら移動してもらえるか聞いてもらえますか?」
ノワールさん、それは大切ですよね。
要は、フォートレスタートルさんが満足してくれたら、移動してもらえるかどうかです。
そして、ルクスさんと雪の精霊さんを介して得られた言葉は。
『おなかいっぱいになって、あったかくなったらうごいてくれるって』
「わかりました、ルクスさん、雪の精霊さん、ありがとうございます。これで方向性は定まりましたけど……」
チラリとフォートレスタートルさんを見てみますけど。
この巨体が満足するような食べ物って、この辺で手に入るのでしょうか?
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