104 / 278
第4章・北方諸国漫遊と、契約の精霊と
第156話・探しているもの、真実を見るもの
しおりを挟む
謎の闇の精霊襲撃事件。
そこはかとなく撃破してくれたノワールさんと柚月さんには感謝していますけれど、細かい事情その他をルナパークさんに説明するのには一苦労でした。
そもそも闇の精霊は魔族の眷属、つまりはこのチャーリィ王子の生誕祭の裏で、サイバシ屋が魔族と接触していることは明白。
明白ですよね?
そういうことにしておいて、とりあえず今日のところは体を休めることにしました。
客室はルナパークさんに使って頂いて、私と柚月さん、ノワールさんは応接間で布団を敷いてごろ寝です。
この布団も【型録通販のシャーリィ】で結構前に購入したものでして、なんと言いますか、この柔らかい肌触りは一度でも体験したら手放したくなくなります。
予備なども含めてそこそこな数を仕入れてありましたので、今日は柚月さんに教わった『カワノジ』に布団を敷いてゆっくりと体を休めることにしましょう。
………
……
…
翌日。
のんびりと朝食をとりつつ、昨日の出来事についての再考です。
「今回の中継都市カンクーの利権問題、その裏側に魔族が関与していることは間違い無いでしょう。あの土地を魔族が裏で牛耳るようになってしまったら、それこそ北方諸国は逃げ場を失うようなものです。唯一の救いでもあった南方ヴェルディーナ王国はすでに魔族により灰燼となり、今は人の命を奪う砂漠となってしまいましたから」
「あの砂漠は確かに危険です。私も空の上から見ていましたけれど、一歩でも足を踏み込んだら囚われてしまうかも知れませんから」
「え、空から?」
ルナパークさんの説明に思わず相槌を打ったと思いましたが、やらかしたかも。
「まあ、その話は心の棚に置いておくことにして、今後の問題です」
──ガチャッ
すると柚月さんがキッチンから朝食を持ってきてくれます。
「今日の朝食は、なんちゃってスパムおにぎりだし」
「おにぎり!!」
「へぇ。スパムとやらが手に入らないから、塩漬け豚肉を厚切りにしてソテーしたのですか。そして海苔もちゃんと巻いてあって、しっかりと再現されていますね?」
「ノワっち、随分と詳しいし」
「私はエセリアルナイトです。そう説明したら、柚月さんは理解していただけますよね?」
「納得だし」
んんん?
気のせいかノワールさんと柚月さんって、かなり仲良くなっていますよね。
そして羽毛枕を抱きしめているルナパークさん、それを置いてくれませんか?
「な、な、なんですかあの布団は、それにこの枕も、その朝食も私の知らないものばかりです。これは全て、フェイール商店の仕入れルートから入手可能なのですか?」
あ、目が商人です。
さすがは商業ギルドマスター、このような未知の商材には飛びつくのはお約束ですよね?
「そうですね。可能かどうかと聞かれたら可能ですとはお答えできます。ですが、これをナンバ屋に卸せるかと問われたら不可能とお答えしますが」
「……はぁ、先に手を打たれましたか。まあ、ハーバリオスからの取り寄せとなりますと、時間もかなりかかるでしょうから。それに、サイバシ屋にカンクーの利権を奪われでもしたら、全てをあのギルドに接収されてしまうに決まっていますから」
「……早く食べないと冷めるし」
テーブルを指でトントンと叩いている柚月さん。
はい、それでは先にいただくことにしましょう。
そしてしばらくは柚月さんの作ってくれた料理に舌鼓を打ちながらの雑談に花を咲かせます。
そのあとは今後の計画について。
どこでサイバシ屋の手が回るかわかりませんので、ギリギリまで表には出ないことになりました。
明日の夕方、王城正面。
そこまでエセリアル馬車で移動してから、柚月さんがルナパークさんの護衛として同行。
万が一のために柚月さんのアイテムボックスにも、勇者の秘宝を幾ばくか預かって貰います。
そして2人を下ろしてからは、私たちは再びエセリアルモードに変化して王城内部に突入、謁見の間で待機します。
あとは出たとこ勝負。
私はここにいる限り安全ですので、万が一の時にはノワールさんにも外に出てもらうことになります。
「ふむふむ……私、なんの役にも立っていませんね?」
ここまでの計画で、私の出番はありません。
勇者の秘宝の件についても、結局は柚月さんにお手伝いしてもらっていますし。
「ん? クリスっちが居たから、ここまで安全に話が進んでいるし?」
「そうですわね。クリスティナさまが依頼を受けたからこそ、この国の暗部が明るみになり始めているのではないかと私も思いますが」
「本当ですよ!! フェイール商店さんにはどれだけ頭を下げても足りないぐらいですから」
私の一言に、三人が一斉に捲し立てるように話をしてくれます。
えええ、そこまで褒められると嬉しいのですけど、どうしても不安なのですよ。
「そもそも。クリスっちは商人だし。今回みたいなあらごとは、勇者のあーしやエセリアルナイトのノワっちの仕事。ちゃんと適材適所で動いているんだから問題はないし」
「その通りですわ」
「う、うん、そうだよね!!」
ギュッと拳を握り、二人に頷く。
私にできること、商人の私に……。
──バサッ
アイテムボックスを開いて羊皮紙を取り出します。
そして今の在庫状況を確認、よし、クリスマス用の食品や自分たち用にストックしてあったおせち料理も飲み物もまだまだあります。
今月分の型録にもそれらしい商品は掲載されていますし、この辺りのものを夕方便でペルソナさんに届けてもらうことにしましょう!!
◯ ◯ ◯ ◯ ◯
──ガラガラガラガラ
早朝。
ハーバリオス王国オーウェン領、領都ビーショックのフェイール商店前に、アルルカンの馬車が到着する。
「……なんで、あの女のところじゃねーんだ?」
「はっはっはっ。クリスティナ様がビーショックの本店に指定配達をしたからに決まっていますな。さあ、急ぎ納品作業を行いますよ」
ジョーカーは御者台から飛び降りて、なかば不貞腐れているアルルカンへ説明するとフェイール商店の扉をノックする。
やがて扉が開かれると、一人の壮年の男性が姿を現した。
「これはこれは、いつもクリスティナさまからのお荷物をお届けいただき、誠にありがとうございます。本日は、あの仮面の方ではないのですか?」
「ええ。色々と訳ありまして、こちらへの配達は今後は彼が担当することに成りましたので、ご挨拶も兼ねて伺わせていただきました」
クリスティナ家の家宰兼本店責任者であるマッハがジョーカーとたあいない話を進めている中、アルルカンはぶつぶつと文句を告げつつも荷物を下ろして店内へと運び込んでいる。
型録通販のシャーリィの効果により、ジョーカーとアルルカンへの認識は『クリスティナに頼まれて荷物を届ける配達業者』というように書き換えられている。
そのため、普通に荷物を下ろして受領証にサインをもらうと、二人は馬車に戻りゆっくりと姿を消していく。
「なぁ、まだあの女は俺に屈服する様子はないのか?」
「屈服? 何故です?」
「この俺が嫁にすると決めたんだぞ? 素直に頭を下げて俺の前に跪き、喜ぶのが当たり前だろうが。街の酒場の主人も、通っている娼館の女どもも皆、俺に屈服したぞ」
「はっはっはっ。そのような認識では、あの方の寵愛を受けるなど不可能でしょうな。それに、私はあなたのお目付役も任されたのですから、あまり余計なことはしないように願いたいものです」
淡々と説明するジョーカー。
するとアルルカンは窓の外を向いてぶすっとした表情になる。
「くそっ……とっとと帰るぞ、気分が悪い」
「そうですな。私もこのあとはヘスティア王国へ荷物を届けなくてはなりませんので、そちらの精霊の祠から戻ることにしましょう」
「好きにしろ」
鼻歌まじりに御者を行うジョーカーと、不貞腐れたまま昼寝を始めるアルルカン。やがて馬車は霧の中へと消えていくと、ヘスティア王国王城前に姿を現わした。
そこはかとなく撃破してくれたノワールさんと柚月さんには感謝していますけれど、細かい事情その他をルナパークさんに説明するのには一苦労でした。
そもそも闇の精霊は魔族の眷属、つまりはこのチャーリィ王子の生誕祭の裏で、サイバシ屋が魔族と接触していることは明白。
明白ですよね?
そういうことにしておいて、とりあえず今日のところは体を休めることにしました。
客室はルナパークさんに使って頂いて、私と柚月さん、ノワールさんは応接間で布団を敷いてごろ寝です。
この布団も【型録通販のシャーリィ】で結構前に購入したものでして、なんと言いますか、この柔らかい肌触りは一度でも体験したら手放したくなくなります。
予備なども含めてそこそこな数を仕入れてありましたので、今日は柚月さんに教わった『カワノジ』に布団を敷いてゆっくりと体を休めることにしましょう。
………
……
…
翌日。
のんびりと朝食をとりつつ、昨日の出来事についての再考です。
「今回の中継都市カンクーの利権問題、その裏側に魔族が関与していることは間違い無いでしょう。あの土地を魔族が裏で牛耳るようになってしまったら、それこそ北方諸国は逃げ場を失うようなものです。唯一の救いでもあった南方ヴェルディーナ王国はすでに魔族により灰燼となり、今は人の命を奪う砂漠となってしまいましたから」
「あの砂漠は確かに危険です。私も空の上から見ていましたけれど、一歩でも足を踏み込んだら囚われてしまうかも知れませんから」
「え、空から?」
ルナパークさんの説明に思わず相槌を打ったと思いましたが、やらかしたかも。
「まあ、その話は心の棚に置いておくことにして、今後の問題です」
──ガチャッ
すると柚月さんがキッチンから朝食を持ってきてくれます。
「今日の朝食は、なんちゃってスパムおにぎりだし」
「おにぎり!!」
「へぇ。スパムとやらが手に入らないから、塩漬け豚肉を厚切りにしてソテーしたのですか。そして海苔もちゃんと巻いてあって、しっかりと再現されていますね?」
「ノワっち、随分と詳しいし」
「私はエセリアルナイトです。そう説明したら、柚月さんは理解していただけますよね?」
「納得だし」
んんん?
気のせいかノワールさんと柚月さんって、かなり仲良くなっていますよね。
そして羽毛枕を抱きしめているルナパークさん、それを置いてくれませんか?
「な、な、なんですかあの布団は、それにこの枕も、その朝食も私の知らないものばかりです。これは全て、フェイール商店の仕入れルートから入手可能なのですか?」
あ、目が商人です。
さすがは商業ギルドマスター、このような未知の商材には飛びつくのはお約束ですよね?
「そうですね。可能かどうかと聞かれたら可能ですとはお答えできます。ですが、これをナンバ屋に卸せるかと問われたら不可能とお答えしますが」
「……はぁ、先に手を打たれましたか。まあ、ハーバリオスからの取り寄せとなりますと、時間もかなりかかるでしょうから。それに、サイバシ屋にカンクーの利権を奪われでもしたら、全てをあのギルドに接収されてしまうに決まっていますから」
「……早く食べないと冷めるし」
テーブルを指でトントンと叩いている柚月さん。
はい、それでは先にいただくことにしましょう。
そしてしばらくは柚月さんの作ってくれた料理に舌鼓を打ちながらの雑談に花を咲かせます。
そのあとは今後の計画について。
どこでサイバシ屋の手が回るかわかりませんので、ギリギリまで表には出ないことになりました。
明日の夕方、王城正面。
そこまでエセリアル馬車で移動してから、柚月さんがルナパークさんの護衛として同行。
万が一のために柚月さんのアイテムボックスにも、勇者の秘宝を幾ばくか預かって貰います。
そして2人を下ろしてからは、私たちは再びエセリアルモードに変化して王城内部に突入、謁見の間で待機します。
あとは出たとこ勝負。
私はここにいる限り安全ですので、万が一の時にはノワールさんにも外に出てもらうことになります。
「ふむふむ……私、なんの役にも立っていませんね?」
ここまでの計画で、私の出番はありません。
勇者の秘宝の件についても、結局は柚月さんにお手伝いしてもらっていますし。
「ん? クリスっちが居たから、ここまで安全に話が進んでいるし?」
「そうですわね。クリスティナさまが依頼を受けたからこそ、この国の暗部が明るみになり始めているのではないかと私も思いますが」
「本当ですよ!! フェイール商店さんにはどれだけ頭を下げても足りないぐらいですから」
私の一言に、三人が一斉に捲し立てるように話をしてくれます。
えええ、そこまで褒められると嬉しいのですけど、どうしても不安なのですよ。
「そもそも。クリスっちは商人だし。今回みたいなあらごとは、勇者のあーしやエセリアルナイトのノワっちの仕事。ちゃんと適材適所で動いているんだから問題はないし」
「その通りですわ」
「う、うん、そうだよね!!」
ギュッと拳を握り、二人に頷く。
私にできること、商人の私に……。
──バサッ
アイテムボックスを開いて羊皮紙を取り出します。
そして今の在庫状況を確認、よし、クリスマス用の食品や自分たち用にストックしてあったおせち料理も飲み物もまだまだあります。
今月分の型録にもそれらしい商品は掲載されていますし、この辺りのものを夕方便でペルソナさんに届けてもらうことにしましょう!!
◯ ◯ ◯ ◯ ◯
──ガラガラガラガラ
早朝。
ハーバリオス王国オーウェン領、領都ビーショックのフェイール商店前に、アルルカンの馬車が到着する。
「……なんで、あの女のところじゃねーんだ?」
「はっはっはっ。クリスティナ様がビーショックの本店に指定配達をしたからに決まっていますな。さあ、急ぎ納品作業を行いますよ」
ジョーカーは御者台から飛び降りて、なかば不貞腐れているアルルカンへ説明するとフェイール商店の扉をノックする。
やがて扉が開かれると、一人の壮年の男性が姿を現した。
「これはこれは、いつもクリスティナさまからのお荷物をお届けいただき、誠にありがとうございます。本日は、あの仮面の方ではないのですか?」
「ええ。色々と訳ありまして、こちらへの配達は今後は彼が担当することに成りましたので、ご挨拶も兼ねて伺わせていただきました」
クリスティナ家の家宰兼本店責任者であるマッハがジョーカーとたあいない話を進めている中、アルルカンはぶつぶつと文句を告げつつも荷物を下ろして店内へと運び込んでいる。
型録通販のシャーリィの効果により、ジョーカーとアルルカンへの認識は『クリスティナに頼まれて荷物を届ける配達業者』というように書き換えられている。
そのため、普通に荷物を下ろして受領証にサインをもらうと、二人は馬車に戻りゆっくりと姿を消していく。
「なぁ、まだあの女は俺に屈服する様子はないのか?」
「屈服? 何故です?」
「この俺が嫁にすると決めたんだぞ? 素直に頭を下げて俺の前に跪き、喜ぶのが当たり前だろうが。街の酒場の主人も、通っている娼館の女どもも皆、俺に屈服したぞ」
「はっはっはっ。そのような認識では、あの方の寵愛を受けるなど不可能でしょうな。それに、私はあなたのお目付役も任されたのですから、あまり余計なことはしないように願いたいものです」
淡々と説明するジョーカー。
するとアルルカンは窓の外を向いてぶすっとした表情になる。
「くそっ……とっとと帰るぞ、気分が悪い」
「そうですな。私もこのあとはヘスティア王国へ荷物を届けなくてはなりませんので、そちらの精霊の祠から戻ることにしましょう」
「好きにしろ」
鼻歌まじりに御者を行うジョーカーと、不貞腐れたまま昼寝を始めるアルルカン。やがて馬車は霧の中へと消えていくと、ヘスティア王国王城前に姿を現わした。
12
お気に入りに追加
5,321
あなたにおすすめの小説
【書籍化確定、完結】私だけが知らない
綾雅(要らない悪役令嬢1/7発売)
ファンタジー
書籍化確定です。詳細はしばらくお待ちください(o´-ω-)o)ペコッ
目が覚めたら何も覚えていなかった。父と兄を名乗る二人は泣きながら謝る。痩せ細った体、痣が残る肌、誰もが過保護に私を気遣う。けれど、誰もが何が起きたのかを語らなかった。
優しい家族、ぬるま湯のような生活、穏やかに過ぎていく日常……その陰で、人々は己の犯した罪を隠しつつ微笑む。私を守るため、そう言いながら真実から遠ざけた。
やがて、すべてを知った私は――ひとつの決断をする。
記憶喪失から始まる物語。冤罪で殺されかけた私は蘇り、陥れようとした者は断罪される。優しい嘘に隠された真実が徐々に明らかになっていく。
【同時掲載】 小説家になろう、アルファポリス、カクヨム、エブリスタ
2024/12/26……書籍化確定、公表
2023/12/20……小説家になろう 日間、ファンタジー 27位
2023/12/19……番外編完結
2023/12/11……本編完結(番外編、12/12)
2023/08/27……エブリスタ ファンタジートレンド 1位
2023/08/26……カテゴリー変更「恋愛」⇒「ファンタジー」
2023/08/25……アルファポリス HOT女性向け 13位
2023/08/22……小説家になろう 異世界恋愛、日間 22位
2023/08/21……カクヨム 恋愛週間 17位
2023/08/16……カクヨム 恋愛日間 12位
2023/08/14……連載開始
愛された側妃と、愛されなかった正妃
編端みどり
恋愛
隣国から嫁いだ正妃は、夫に全く相手にされない。
夫が愛しているのは、美人で妖艶な側妃だけ。
連れて来た使用人はいつの間にか入れ替えられ、味方がいなくなり、全てを諦めていた正妃は、ある日側妃に子が産まれたと知った。自分の子として育てろと無茶振りをした国王と違い、産まれたばかりの赤ん坊は可愛らしかった。
正妃は、子育てを通じて強く逞しくなり、夫を切り捨てると決めた。
※カクヨムさんにも掲載中
※ 『※』があるところは、血の流れるシーンがあります
※センシティブな表現があります。血縁を重視している世界観のためです。このような考え方を肯定するものではありません。不快な表現があればご指摘下さい。
王女の中身は元自衛官だったので、継母に追放されたけど思い通りになりません
きぬがやあきら
恋愛
「妻はお妃様一人とお約束されたそうですが、今でもまだ同じことが言えますか?」
「正直なところ、不安を感じている」
久方ぶりに招かれた故郷、セレンティア城の月光満ちる庭園で、アシュレイは信じ難い光景を目撃するーー
激闘の末、王座に就いたアルダシールと結ばれた、元セレンティア王国の王女アシュレイ。
アラウァリア国では、新政権を勝ち取ったアシュレイを国母と崇めてくれる国民も多い。だが、結婚から2年、未だ後継ぎに恵まれないアルダシールに側室を推す声も上がり始める。そんな頃、弟シュナイゼルから結婚式の招待が舞い込んだ。
第2幕、連載開始しました!
お気に入り登録してくださった皆様、ありがとうございます! 心より御礼申し上げます。
以下、1章のあらすじです。
アシュレイは前世の記憶を持つ、セレンティア王国の皇女だった。後ろ盾もなく、継母である王妃に体よく追い出されてしまう。
表向きは外交の駒として、アラウァリア王国へ嫁ぐ形だが、国王は御年50歳で既に18人もの妃を持っている。
常に不遇の扱いを受けて、我慢の限界だったアシュレイは、大胆な計画を企てた。
それは輿入れの道中を、自ら雇った盗賊に襲撃させるもの。
サバイバルの知識もあるし、宝飾品を処分して生き抜けば、残りの人生を自由に謳歌できると踏んでいた。
しかし、輿入れ当日アシュレイを攫い出したのは、アラウァリアの第一王子・アルダシール。
盗賊団と共謀し、晴れて自由の身を望んでいたのに、アルダシールはアシュレイを手放してはくれず……。
アシュレイは自由と幸福を手に入れられるのか?
勇者パーティーを追放されました。国から莫大な契約違反金を請求されると思いますが、払えますよね?
猿喰 森繁
ファンタジー
「パーティーを抜けてほしい」
「え?なんて?」
私がパーティーメンバーにいることが国の条件のはず。
彼らは、そんなことも忘れてしまったようだ。
私が聖女であることが、どれほど重要なことか。
聖女という存在が、どれほど多くの国にとって貴重なものか。
―まぁ、賠償金を支払う羽目になっても、私には関係ないんだけど…。
前の話はテンポが悪かったので、全文書き直しました。
転生幼女のチートな悠々自適生活〜伝統魔法を使い続けていたら気づけば賢者になっていた〜
犬社護
ファンタジー
ユミル(4歳)は気がついたら、崖下にある森の中にいた。
馬車が崖下に落下した影響で、前世の記憶を思い出す。周囲には散乱した荷物だけでなく、さっきまで会話していた家族が横たわっており、自分だけ助かっていることにショックを受ける。
大雨の中を泣き叫んでいる時、1体の小さな精霊カーバンクルが現れる。前世もふもふ好きだったユミルは、もふもふ精霊と会話することで悲しみも和らぎ、互いに打ち解けることに成功する。
精霊カーバンクルと仲良くなったことで、彼女は日本古来の伝統に関わる魔法を習得するのだが、チート魔法のせいで色々やらかしていく。まわりの精霊や街に住む平民や貴族達もそれに振り回されるものの、愛くるしく天真爛漫な彼女を見ることで、皆がほっこり心を癒されていく。
人々や精霊に愛されていくユミルは、伝統魔法で仲間たちと悠々自適な生活を目指します。
のほほん異世界暮らし
みなと劉
ファンタジー
異世界に転生するなんて、夢の中の話だと思っていた。
それが、目を覚ましたら見知らぬ森の中、しかも手元にはなぜかしっかりとした地図と、ちょっとした冒険に必要な道具が揃っていたのだ。
【完結】魔王を倒してスキルを失ったら「用済み」と国を追放された勇者、数年後に里帰りしてみると既に祖国が滅んでいた
きなこもちこ
ファンタジー
🌟某小説投稿サイトにて月間3位(異ファン)獲得しました!
「勇者カナタよ、お前はもう用済みだ。この国から追放する」
魔王討伐後一年振りに目を覚ますと、突然王にそう告げられた。
魔王を倒したことで、俺は「勇者」のスキルを失っていた。
信頼していたパーティメンバーには蔑まれ、二度と国の土を踏まないように察知魔法までかけられた。
悔しさをバネに隣国で再起すること十数年……俺は結婚して妻子を持ち、大臣にまで昇り詰めた。
かつてのパーティメンバー達に「スキルが無くても幸せになった姿」を見せるため、里帰りした俺は……祖国の惨状を目にすることになる。
※ハピエン・善人しか書いたことのない作者が、「追放」をテーマにして実験的に書いてみた作品です。普段の作風とは異なります。
※小説家になろう、カクヨムさんで同一名義にて掲載予定です
実は家事万能な伯爵令嬢、婚約破棄されても全く問題ありません ~追放された先で洗濯した男は、伝説の天使様でした~
空色蜻蛉
恋愛
「令嬢であるお前は、身の周りのことは従者なしに何もできまい」
氷薔薇姫の異名で知られるネーヴェは、王子に婚約破棄され、辺境の地モンタルチーノに追放された。
「私が何も出来ない箱入り娘だと、勘違いしているのね。私から見れば、聖女様の方がよっぽど箱入りだけど」
ネーヴェは自分で屋敷を掃除したり美味しい料理を作ったり、自由な生活を満喫する。
成り行きで、葡萄畑作りで泥だらけになっている男と仲良くなるが、実は彼の正体は伝説の・・であった。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる
本作については削除予定があるため、新規のレンタルはできません。
このユーザをミュートしますか?
※ミュートすると該当ユーザの「小説・投稿漫画・感想・コメント」が非表示になります。ミュートしたことは相手にはわかりません。またいつでもミュート解除できます。
※一部ミュート対象外の箇所がございます。ミュートの対象範囲についての詳細はヘルプにてご確認ください。
※ミュートしてもお気に入りやしおりは解除されません。既にお気に入りやしおりを使用している場合はすべて解除してからミュートを行うようにしてください。