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第3章・神と精霊と、契約者と
第140話・一年の終わり、そして新たなる年のラッシュ!
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ザワザワザワザワ
年の瀬の港町サライ。
町中の街灯が新年祭の飾り付けにより華やかになり、商業ギルドに雇われている魔術師たちが、街灯内に設置されている『光の魔石』に魔力を付与する。
やがて日も暮れ始めると、街灯が足元を照らしつつ空に淡い虹色の光を放ち始める。
あちこちの酒場からも歓声が聞こえ始め、停泊している船の上からも宴の声が聞こえ始めると、いよいよ今年が世界に別れを告げ、あるべき世界へと帰っていく。
夕方六つの鐘が鳴り始めますと、いよいよ『年送り』と呼ばれる歌が教会から聞こえ始めます。
それまでの残り数刻、一つでも多く、お客様に商品をお渡ししなくてはなりません。
「はい、年越しそば四つですわ! こちらはふたつですね」
「オードブル二つと御節料理が三つ、お待たせしました」
「子供用の飲み物? しゅわしゅわ? んんん?」
「クリムゾンさん、これです!!」
「おお、メリーシャンジュースか、これを何本じゃ?」
途中から参戦したノワールさんのおかげで、どうにかお客様をあまり待たせることなく商品をお渡しすることができます。
近くの露店にも人々が集まり様々なな商品を購入しているようですし、どこの店も笑顔が溢れています。
「ふうふう……この忙しさはいつまで続くのでしょうか?」
「私にも想像がつきません。今はとにかく、少しでも早く商品をお渡ししなくては」
目の前には大勢の人だかり。
せめて一列に並んでくれれば。
昼間は並んでもらうように叫びますと、すぐに列を作ってくれましたけど、すぐに列が崩れてまた同じような混雑状態に。
「すいませ~ん、今から購入列を整理しますので、通して下さ~い」
「通してくだしゃーい」
すると、突然目の前の人だかりがゆっくりと列をなしてくれました。
「フェイールさん、お手伝いに参りました」
「教会の飾り付けなどで手間取ってしまいましたが、残りわずかの時間ですけれど手伝いします」
列の横から孤児院勤務の修道士さんたちがやってきました。
そして子供たちはそれぞれがロープを手にして綺麗に並び、お客さんが並ぶための列を作ってくれました。
このおかげで混雑はかなり緩和され、どうにか夕方六つの鐘がなるまでにはお客さんもどうにか一段落。
修道士さんと子供たちには手伝ってくれたお礼としておせちとオードブル、そして多少ですが賃金をお支払いしまして。
「ふう。マキさんケイトさん、あとは私たちで片付けをしますので、お二人も帰宅して構いませんよ。これは本日分のお礼です」
二人にもオードブルと御節、そして年末手当を多少ですがお支払い。
普通に賃金をお支払いしようとしても、商業ギルドからしっかりと手伝い報酬は受け取っているのでと何度も固辞されましたから、ほんの心遣い程度で。
「ありがとうございます。それでは、私たちは新年三日までのお手伝いですので、それまではよろしくお願いします」
「いつもお土産を、ありがとうございます。夫や子供たちも、お土産を楽しみにしてしまって……今度からは買わせてもらいますので」
「いえいえ、お手伝いをお願いしているのは私の方ですから。それでは、また明日、よろしくお願いします」
丁寧に頭を下げて。
私とノアールさん、クリムゾンさんは宿屋へ移動。
そこで新年を待つ酔っ払いのお客さんたちに見つからないように、こっそりと部屋に移動。
オードブルや御節、そして特別にお酒も解禁して、のんびりと年が明けるまでのパーティーを楽しむことにしました。
◯ ◯ ◯ ◯ ◯
──明けて翌日
並んでいます、ズラーッと並んでいますよ!!
私たちが朝一番に露店の準備に向かいましたら、すでにそこには大勢の人が列をなしていました。
雪こそ降っていないものの、気温はかなり低く並んでいる皆さんも厚着をしてまってくれています。
それよりも問題なのは、行列が他の露店の前を横切っているため、他の露店の準備をしている商人さんたちも困った顔になっています。
「うわ、わ、わわわ、場所を変えさせてもらってきますので、クリムゾンさんはここで待っていてください」
「うむ、お嬢のいうとおりにしよう」
「では、わたくしは護衛ということで」
「はい、お願いします」
急いで商業ギルドに向かい、別の開けた場所がないか確認してもらわなくてはなりません。
今の場所ですと確実に道を塞いでしまいますし、どこまでも続くこの人並みで街の広場が分断されていますから。
「あ、フェイール店長!! ちょうど良いところに!」
ギルドまで向かっている途中で、ちょうどマキさんが走ってきました。
「どうしたのですか?」
「商業ギルドからの連絡で、フェイール商店の露店の場所の変更をお願いしますということです。場所は、私たちが福袋を詰め合ていた倉庫一つ丸々、三日までは露店の場所代で倉庫を丸々一つ、使っていいそうですから。ケイトさんが鍵を持って移動しましたので、店長は倉庫までお願いします」
渡りに哲也!!
勇者語録にある『ここ一番で頼りになる人』の事だそうです。
「ありがとうございます。マキさんは露店まで向かってクリムゾンさんにご説明をお願いします。そののち、暴動にならないようにお客さんの誘導を。私とケイトさん、ノワールさんで福袋の販売準備を行いますので」
「畏まりました」
さあ、ここから先はノンストップ。
大急ぎで倉庫まで走っていき、中で待っているケイトさんと合流しました。
「ケイトさん、お待たせしました!!」
「おはようございます。入り口右側にはテーブルを並べて通路にします。そこを通ってもらって倉庫の中を誘導し、出口側で福袋を販売しましょう。入り口左側はおせちやオードブル、飲み物の追加販売で。今日から3日間は、このシフトが宜しいかと思いますが」
「はい、それでいきましょう。ケイトさんとマキさんは食べ物のコーナーをお願いします、私とノワールさん、クリムゾンさんの3人で福袋の販売をしますので!!」
すぐさまケイトさんの案を採用。
急ぎテーブルを設営してから、出口に作った販売場所の上に看板を設置。
これはあらかじめ作っておいたもので、福袋販売についての注意書きが記されています。
『中身を選べません、何が当たるかは開けてからのお楽しみ』
『この店舗付近での開封は行わないでください』
『一度購入した福袋は返品不可です』
『おひとり様三袋まで』
この看板を掲げて設置し終わる頃には、倉庫の外からもガヤガヤと人の声が聞こえてきました。
「クリスティナさま、こちらのマジックバッグに食べ物を移しましょう。それをお二人に貸し出しておけば宜しいかと」
そう告げながら、ノワールさんがアイテムボックスから大きな袋をふたつ用意してくれました。
魔法により内部拡張されている大袋、それも二つ。なかなか貴重なものを持っていたのですね。
「そうですね、では私が出しますから急いで移してください」
「お任せください」
グイッと力瘤を見せてから、ノワールさんが荷物を移してくれています。
そのまま食べ物が入った袋をケイトさんにお渡ししてから、私たちの販売場所の後ろに袋を並べておきます。
「お嬢や、わしは何をしたら良いのじゃ?」
「クリムゾンさんとノワールさんは接客を。お客様から数を聞いて代金を受け取ってから、ここの福袋を渡してください。私は次々と袋を並べますので。それと、ノワールさん、一度購入した方は覚えられますか?」
これは無茶かなぁと思いましたけど、ノワールさんはにっこりと笑って。
「刻印の術式を使いましょう。私とクリムゾンが福袋をお渡しするときに、お客様に魔力の刻印を見えないように打ち込みます。これはまあ、追跡用の魔法ですが刻印を打ち込んだ人を感知する魔法もありますので、それで処理しましょう」
「す、凄いです。それも修行の賜物なのですね?」
「し、しゅ……修行の……」
ああっ、ノワールさんの顔が青くなって、目から生気が消え始めました。
心なしか身体までガクガクと震え始めています。
「の、ノワールさん大丈夫です。もう終わったのです、私はここにいますから……頼りにしていますから」
「ハッ!! お任せください」
ああ、ノワールさんが帰ってきました。
なんと言いますか、以前柚月さんから聞いた、ぼっちの引きこもりさんのような表情になっていましたよ。
「店長、そろそろ鐘8つです!!」
──ゴォォォオォォン、ゴォォォオォォン
ケイトさんの叫びとほぼ同時に、教会の鐘がなりました。
「それでは新年祭限定露店を開始します。みなさん、本日はよろしくお願いします!!」
深々と頭を下げてから、マキさんに扉を開く合図を送ります。
さあ、今年最初のフェイール商店の開店です!!
年の瀬の港町サライ。
町中の街灯が新年祭の飾り付けにより華やかになり、商業ギルドに雇われている魔術師たちが、街灯内に設置されている『光の魔石』に魔力を付与する。
やがて日も暮れ始めると、街灯が足元を照らしつつ空に淡い虹色の光を放ち始める。
あちこちの酒場からも歓声が聞こえ始め、停泊している船の上からも宴の声が聞こえ始めると、いよいよ今年が世界に別れを告げ、あるべき世界へと帰っていく。
夕方六つの鐘が鳴り始めますと、いよいよ『年送り』と呼ばれる歌が教会から聞こえ始めます。
それまでの残り数刻、一つでも多く、お客様に商品をお渡ししなくてはなりません。
「はい、年越しそば四つですわ! こちらはふたつですね」
「オードブル二つと御節料理が三つ、お待たせしました」
「子供用の飲み物? しゅわしゅわ? んんん?」
「クリムゾンさん、これです!!」
「おお、メリーシャンジュースか、これを何本じゃ?」
途中から参戦したノワールさんのおかげで、どうにかお客様をあまり待たせることなく商品をお渡しすることができます。
近くの露店にも人々が集まり様々なな商品を購入しているようですし、どこの店も笑顔が溢れています。
「ふうふう……この忙しさはいつまで続くのでしょうか?」
「私にも想像がつきません。今はとにかく、少しでも早く商品をお渡ししなくては」
目の前には大勢の人だかり。
せめて一列に並んでくれれば。
昼間は並んでもらうように叫びますと、すぐに列を作ってくれましたけど、すぐに列が崩れてまた同じような混雑状態に。
「すいませ~ん、今から購入列を整理しますので、通して下さ~い」
「通してくだしゃーい」
すると、突然目の前の人だかりがゆっくりと列をなしてくれました。
「フェイールさん、お手伝いに参りました」
「教会の飾り付けなどで手間取ってしまいましたが、残りわずかの時間ですけれど手伝いします」
列の横から孤児院勤務の修道士さんたちがやってきました。
そして子供たちはそれぞれがロープを手にして綺麗に並び、お客さんが並ぶための列を作ってくれました。
このおかげで混雑はかなり緩和され、どうにか夕方六つの鐘がなるまでにはお客さんもどうにか一段落。
修道士さんと子供たちには手伝ってくれたお礼としておせちとオードブル、そして多少ですが賃金をお支払いしまして。
「ふう。マキさんケイトさん、あとは私たちで片付けをしますので、お二人も帰宅して構いませんよ。これは本日分のお礼です」
二人にもオードブルと御節、そして年末手当を多少ですがお支払い。
普通に賃金をお支払いしようとしても、商業ギルドからしっかりと手伝い報酬は受け取っているのでと何度も固辞されましたから、ほんの心遣い程度で。
「ありがとうございます。それでは、私たちは新年三日までのお手伝いですので、それまではよろしくお願いします」
「いつもお土産を、ありがとうございます。夫や子供たちも、お土産を楽しみにしてしまって……今度からは買わせてもらいますので」
「いえいえ、お手伝いをお願いしているのは私の方ですから。それでは、また明日、よろしくお願いします」
丁寧に頭を下げて。
私とノアールさん、クリムゾンさんは宿屋へ移動。
そこで新年を待つ酔っ払いのお客さんたちに見つからないように、こっそりと部屋に移動。
オードブルや御節、そして特別にお酒も解禁して、のんびりと年が明けるまでのパーティーを楽しむことにしました。
◯ ◯ ◯ ◯ ◯
──明けて翌日
並んでいます、ズラーッと並んでいますよ!!
私たちが朝一番に露店の準備に向かいましたら、すでにそこには大勢の人が列をなしていました。
雪こそ降っていないものの、気温はかなり低く並んでいる皆さんも厚着をしてまってくれています。
それよりも問題なのは、行列が他の露店の前を横切っているため、他の露店の準備をしている商人さんたちも困った顔になっています。
「うわ、わ、わわわ、場所を変えさせてもらってきますので、クリムゾンさんはここで待っていてください」
「うむ、お嬢のいうとおりにしよう」
「では、わたくしは護衛ということで」
「はい、お願いします」
急いで商業ギルドに向かい、別の開けた場所がないか確認してもらわなくてはなりません。
今の場所ですと確実に道を塞いでしまいますし、どこまでも続くこの人並みで街の広場が分断されていますから。
「あ、フェイール店長!! ちょうど良いところに!」
ギルドまで向かっている途中で、ちょうどマキさんが走ってきました。
「どうしたのですか?」
「商業ギルドからの連絡で、フェイール商店の露店の場所の変更をお願いしますということです。場所は、私たちが福袋を詰め合ていた倉庫一つ丸々、三日までは露店の場所代で倉庫を丸々一つ、使っていいそうですから。ケイトさんが鍵を持って移動しましたので、店長は倉庫までお願いします」
渡りに哲也!!
勇者語録にある『ここ一番で頼りになる人』の事だそうです。
「ありがとうございます。マキさんは露店まで向かってクリムゾンさんにご説明をお願いします。そののち、暴動にならないようにお客さんの誘導を。私とケイトさん、ノワールさんで福袋の販売準備を行いますので」
「畏まりました」
さあ、ここから先はノンストップ。
大急ぎで倉庫まで走っていき、中で待っているケイトさんと合流しました。
「ケイトさん、お待たせしました!!」
「おはようございます。入り口右側にはテーブルを並べて通路にします。そこを通ってもらって倉庫の中を誘導し、出口側で福袋を販売しましょう。入り口左側はおせちやオードブル、飲み物の追加販売で。今日から3日間は、このシフトが宜しいかと思いますが」
「はい、それでいきましょう。ケイトさんとマキさんは食べ物のコーナーをお願いします、私とノワールさん、クリムゾンさんの3人で福袋の販売をしますので!!」
すぐさまケイトさんの案を採用。
急ぎテーブルを設営してから、出口に作った販売場所の上に看板を設置。
これはあらかじめ作っておいたもので、福袋販売についての注意書きが記されています。
『中身を選べません、何が当たるかは開けてからのお楽しみ』
『この店舗付近での開封は行わないでください』
『一度購入した福袋は返品不可です』
『おひとり様三袋まで』
この看板を掲げて設置し終わる頃には、倉庫の外からもガヤガヤと人の声が聞こえてきました。
「クリスティナさま、こちらのマジックバッグに食べ物を移しましょう。それをお二人に貸し出しておけば宜しいかと」
そう告げながら、ノワールさんがアイテムボックスから大きな袋をふたつ用意してくれました。
魔法により内部拡張されている大袋、それも二つ。なかなか貴重なものを持っていたのですね。
「そうですね、では私が出しますから急いで移してください」
「お任せください」
グイッと力瘤を見せてから、ノワールさんが荷物を移してくれています。
そのまま食べ物が入った袋をケイトさんにお渡ししてから、私たちの販売場所の後ろに袋を並べておきます。
「お嬢や、わしは何をしたら良いのじゃ?」
「クリムゾンさんとノワールさんは接客を。お客様から数を聞いて代金を受け取ってから、ここの福袋を渡してください。私は次々と袋を並べますので。それと、ノワールさん、一度購入した方は覚えられますか?」
これは無茶かなぁと思いましたけど、ノワールさんはにっこりと笑って。
「刻印の術式を使いましょう。私とクリムゾンが福袋をお渡しするときに、お客様に魔力の刻印を見えないように打ち込みます。これはまあ、追跡用の魔法ですが刻印を打ち込んだ人を感知する魔法もありますので、それで処理しましょう」
「す、凄いです。それも修行の賜物なのですね?」
「し、しゅ……修行の……」
ああっ、ノワールさんの顔が青くなって、目から生気が消え始めました。
心なしか身体までガクガクと震え始めています。
「の、ノワールさん大丈夫です。もう終わったのです、私はここにいますから……頼りにしていますから」
「ハッ!! お任せください」
ああ、ノワールさんが帰ってきました。
なんと言いますか、以前柚月さんから聞いた、ぼっちの引きこもりさんのような表情になっていましたよ。
「店長、そろそろ鐘8つです!!」
──ゴォォォオォォン、ゴォォォオォォン
ケイトさんの叫びとほぼ同時に、教会の鐘がなりました。
「それでは新年祭限定露店を開始します。みなさん、本日はよろしくお願いします!!」
深々と頭を下げてから、マキさんに扉を開く合図を送ります。
さあ、今年最初のフェイール商店の開店です!!
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