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第3章・神と精霊と、契約者と
第137話・勇者の帰省と、のんびりフェイール
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ガラガラガラガラ
【型録通販のシャーリィ】の馬車が目の前に停まりました。
そして御者台から、見慣れた白い衣服に身を包み、ペストマスクで顔を隠したペルソナさんが降りてきます。
「お待たせしました。本日分の荷物をお届けに参りました」
「は、はい!! ペルソナさん、あの、わ、わ、私を助けてくれてありがとうございました。それでご迷惑をおかけしてしまったそうで、その……」
──じわっ
頭を下げてお礼を告げますと、涙が溢れて来ます。
私なんかのために皆さんが……。
そう考えないようにしよう、御免なさいではなく、ありがとう斗伝えよう。
そう思ってお礼を告げたはずなのに。
「迷惑だなんて、私たちは誰も思っていません。私たちは少しだけ再研修期間が追加され、ブランシュさんたちは更なる進化のために修行を始めた。そして貴方は、またいつものように露店で多くの人々に笑顔を振りまいている。それで十分ですよ……ですから、笑ってください」
「は、はい」
溢れ始めた涙を指先で拭って、私は笑います。
うん、やっぱりペルソナさんは優しい方です。
あの鉄面皮ないアルルカンさんとは大違いです。
「では、納品を済ませてしまいましょうか。クリムゾンさん、柚月さん、お手伝いをお願いします」
「うむ、しっかりと手伝おうぞ」
「やっぱりアルルカンよりもペルソナの方が配達人は似合っているし。もう、アルルカンは来なくてもいいし」
あら、食堂に行ったはずの柚月さんも戻って来たのですか。
では皆さんで作業を終えてしまいましょう。
この笑顔での作業こそ、フェイール商店です。
そして3人で作業するとやっぱり目立ちます。
いつものようにサライの露店の方々や商人さんが集まって来て、でも話しかけられずに様子を見ています。
「さて、これで終わりですね。では、少し早いですが来月分の追加型録をお渡しします。では、支払いを終わらせてしまいますか」
「はい、いつものようにチャージでお願いします」
サライに戻って来てからの売り上げはかなりの額です。
ヴェルディーナ王国の方々を助ける際に買い込んでしまった食糧や衣類も大半は売り捌くことができましたし、残ったものも福袋に納めましたから赤字ではなくなります。
それに、なんといっても先日の綿羊の綿毛の納品、あれでかなりの経費を増やすことができましたよ。
「それでは……と、おや?」
いつものようにシャーリィの魔導書の上に手を乗せて精算を行いますと、魔導書に表示されている会員ランクが5から6に切り替わりましたよ。
「……あいつ、何を考えているんだ……」
「あいつ? ん? 何かあったのですか?」
「いえ、今、会員ランクが上がりましたよね? これは実は、取次店での販売実績に基づくクリスティナさんへのボーナスポイントが計算された結果、レベルが上がったのですよ」
なんですって?
それはつまり、取次店の販売実績が高ければ高いほど、私のレベルが上がると言うことなのですか?
「ええ、その通りなのですが。実は、この処理についてはかなり前から加算されていたにもかかわらず、精算処理がなされていませんでした。ですから今、私が処理しておきましたので。まあ7レベルまではあと半分、どうやらトライアンフ王も順調に難民の皆さんに手を差し伸べてくれているようで何よりです」
「それは良かった……って、あの、まさか、さっきの私の心の中のつぶやきが」
「まーた、クリスっちの独り言が漏れていたし」
柚月さんのツッコミに、思わず顔が熱くなります。
いえいえ、それはそう、実は声に出したかったのですよ!!
「はぁ、もう穴があったら入りたいです……」
「それでは失礼します。あと、ジョーカーさんはトライアンフ王専属に復帰しました。クラウンさんは来年には復帰されるかとも思います。今は、事務処理の人が足りなくて駆り出されていましたから」
「はいわかりました……って、そう言うことはつまり?」
そう問い返しますと、ペルソナさんが自分の胸元に手を当てて軽く一礼してくれます。
「私、ペルソナが担当復帰したのと同時に、夕方便の担当も行います。また、いつものようによろしくお願いしますね」
「はい、それでは今後とも、よろしくお願いします」
そう告げてから、ペルソナさんは馬車に乗って走り出します。
そして馬車の姿が消えたかと思いましたら、周りの商人さんが集まって来ました。
「フェイールさん!! ドレスは、スーツは入荷したのか?」
「うちほ帽子が欲しい。勇者様の世界の帽子は入ったのか?」
などなど。
残念ですが、納品はされましたけれど、販売はできませんので。
「誠に申し訳ありません。依頼関係の納品は来年初頭の予定です。また、新年祭の露店は限定品をご用意しますので、お祭り期間中も衣類は販売致しませんので」
「そうか……まあ、それは仕方ないか」
「素直に裁縫ギルドにでも発注するかぁ。フェイールさんよ、済まなかったな!!」
そう告げてから商人さんたちも自分の露店に戻って……って、自分の露店を放置して来ないでください!!
自警団の方々がいるからいいようなものの、街によっては商品を盗まれますからね。
さて、露店の片付けも終わりましたし、今日はゆっくりと休むことにしましょう。
◯ ◯ ◯ ◯ ◯
──翌日、朝
いつものように朝の日課を終えまして。
食堂で朝食をとってから、柚月さんを待っています。
「クリスっち、おはよ~」
「おはようございます。今日もいい天気ですよ」
「それは良かったし。確か昼前には、武田っちたちも来るはずだから、例のあれ、よろしくお願いするし?」
「それは大丈夫ですよ、昨日、ペルソナさんが届けてくれましたから」
ドン、と胸を張ってお答えします。
ちなみに例のアレとは、異世界行きの旅行券です。
これで勇者の皆さんは、一旦、故郷に帰省するそうです。
柚月さんが3人の故郷を確認してくれまして、私はそこの場所に行くための旅行券の手配を行いましたよ。
「あーしが帰ってくるのは一月の四日だから、それまでは元気に……露店を切り盛りするし」
「御安心を。ケイトさんとマキさんもいますから大丈夫ですよ」
「それは良かったし」
にししと笑いながら朝食をとる柚月さん。
そのあとはいつものように露店の場所へ向かい、ケイトさんとマキさんをお待ちします。
昨日の納品分から、異世界の年末年始の飾り付けや縁起物を並べて販売。
『千両』と買いてある扁平な金貨を抱えた猫の置物(効果:幸運を招きます)とか、『千客万来』と書かれている札を抱えた猫の置物(効果:商売繁盛)などは、このサライでは売れそうと思いませんか?
「へぇ、異世界の幸運のお守りかよ」
「はい。こちらが幸福になるやつで、こちらが商売繁盛です。それとこのウサギの置物は……ウサギ?」
「来年の干支だし。異世界には十二の神獣がいて、それぞれが一年ずつ、みんなの幸せを願ってくれるし。それで来年はウサギ年なので、ウサギの置物が幸せを招くし」
「だそうです!!」
異世界の基礎知識、私も色々と学ばなくてはなりません。
勇者語録だけではなく、専門書など取り寄せた方がよろしいのかもしれませんね。
「それじゃあ、その猫? の置物をもらおうかな?」
「はい、ありがとうございます」
縁起物のためなのか、少し割高なのが気になりますが。
それでもお客さんはいらっしゃいます。
「ご無沙汰しています、フェイールさん」
「よっ!! 元気だったか?」
「お久しぶりでした」
ちょうどお客さんが引いた時、紀伊國屋さんと緒方さん、そして武田さんがやってきました。
「いよっ、今着いたところだし?」
「ええ。貴方のおかげで、こちらは大忙しでしたけどね。クリスティナさん、例の契約の精霊について色々と調べていましたが、契約解除する方法はありますよ。武田君が王城内の書庫で、精霊についての文献を見つけ出してくれましたから」
「本当ですか!!」
思わず立ち上がってしまいました。
すると武田さんも笑いながら頷いています。
「契約の精霊を祀る祠はいくつもありますし、それぞれの祠には眷属たちが住んでいます。それは王都の大聖堂でも確認できました。ですが、解除のためには契約の精霊の棲家まで向かう必要があります」
「それは何処ですか?」
「ええっと、少々お待ちを……」
武田さんがアイテムボックスから古い文献を取り出して開きます。
「ハーバリオスから魔王国を挟んだ北東諸国、ガンバナニーワ王国のさらに北にあるロッコウ山脈の中腹にある精霊の棲家。そこに向かう必要があるそうですが」
「そのロッコウ山脈がまた曲者で、守護する『雪の精霊』をどうにかしないとならないそうでさ。そこに向かうだけでも、かなり時間が掛かってしまいます」
「そ、そうでしたか」
来年にはガンバナニーワ王国には向かわなくてはなりませんが、それが終わってからさらに北へ……。
来年は長旅を繰り返しそうです。
そして一旦、露店はケイトさんたちにお任せして、私と勇者の皆さんは宿へ移動。
柚月さんに協力してもらって、旅行券を手渡して使い方を説明します。
「……効果時間は一月四日まで。四日の正午に自動的にこの街に戻ってくるのですか」
「それまでに用事を済ませて、買い物とかもして帰ってきたらいいんだよね? これでスマホのバッテリーが」
「光と闇の精霊がいるから問題ないし。何にスマホ使うし?」
「アニソン聞きたいじゃないですか!!」
「知らないし」
楽しそうに話をしている皆さん。
そしてまず武田さんが旅行券を使ってすっ、と消えたのを皮切りに、紀伊國屋そんと織田さんも消えていきました。
そして最後は柚月さん。
「それじゃあ、行ってくるし~♪」
「はい、お気をつけて」
──スッ
四人の勇者の帰省。
まあ、年末年始、特に新年祭は自宅でのんびりと過ごすのが基本ですから。
私は商人です、稼ぎ時には稼がないとなりませんよ!!
【型録通販のシャーリィ】の馬車が目の前に停まりました。
そして御者台から、見慣れた白い衣服に身を包み、ペストマスクで顔を隠したペルソナさんが降りてきます。
「お待たせしました。本日分の荷物をお届けに参りました」
「は、はい!! ペルソナさん、あの、わ、わ、私を助けてくれてありがとうございました。それでご迷惑をおかけしてしまったそうで、その……」
──じわっ
頭を下げてお礼を告げますと、涙が溢れて来ます。
私なんかのために皆さんが……。
そう考えないようにしよう、御免なさいではなく、ありがとう斗伝えよう。
そう思ってお礼を告げたはずなのに。
「迷惑だなんて、私たちは誰も思っていません。私たちは少しだけ再研修期間が追加され、ブランシュさんたちは更なる進化のために修行を始めた。そして貴方は、またいつものように露店で多くの人々に笑顔を振りまいている。それで十分ですよ……ですから、笑ってください」
「は、はい」
溢れ始めた涙を指先で拭って、私は笑います。
うん、やっぱりペルソナさんは優しい方です。
あの鉄面皮ないアルルカンさんとは大違いです。
「では、納品を済ませてしまいましょうか。クリムゾンさん、柚月さん、お手伝いをお願いします」
「うむ、しっかりと手伝おうぞ」
「やっぱりアルルカンよりもペルソナの方が配達人は似合っているし。もう、アルルカンは来なくてもいいし」
あら、食堂に行ったはずの柚月さんも戻って来たのですか。
では皆さんで作業を終えてしまいましょう。
この笑顔での作業こそ、フェイール商店です。
そして3人で作業するとやっぱり目立ちます。
いつものようにサライの露店の方々や商人さんが集まって来て、でも話しかけられずに様子を見ています。
「さて、これで終わりですね。では、少し早いですが来月分の追加型録をお渡しします。では、支払いを終わらせてしまいますか」
「はい、いつものようにチャージでお願いします」
サライに戻って来てからの売り上げはかなりの額です。
ヴェルディーナ王国の方々を助ける際に買い込んでしまった食糧や衣類も大半は売り捌くことができましたし、残ったものも福袋に納めましたから赤字ではなくなります。
それに、なんといっても先日の綿羊の綿毛の納品、あれでかなりの経費を増やすことができましたよ。
「それでは……と、おや?」
いつものようにシャーリィの魔導書の上に手を乗せて精算を行いますと、魔導書に表示されている会員ランクが5から6に切り替わりましたよ。
「……あいつ、何を考えているんだ……」
「あいつ? ん? 何かあったのですか?」
「いえ、今、会員ランクが上がりましたよね? これは実は、取次店での販売実績に基づくクリスティナさんへのボーナスポイントが計算された結果、レベルが上がったのですよ」
なんですって?
それはつまり、取次店の販売実績が高ければ高いほど、私のレベルが上がると言うことなのですか?
「ええ、その通りなのですが。実は、この処理についてはかなり前から加算されていたにもかかわらず、精算処理がなされていませんでした。ですから今、私が処理しておきましたので。まあ7レベルまではあと半分、どうやらトライアンフ王も順調に難民の皆さんに手を差し伸べてくれているようで何よりです」
「それは良かった……って、あの、まさか、さっきの私の心の中のつぶやきが」
「まーた、クリスっちの独り言が漏れていたし」
柚月さんのツッコミに、思わず顔が熱くなります。
いえいえ、それはそう、実は声に出したかったのですよ!!
「はぁ、もう穴があったら入りたいです……」
「それでは失礼します。あと、ジョーカーさんはトライアンフ王専属に復帰しました。クラウンさんは来年には復帰されるかとも思います。今は、事務処理の人が足りなくて駆り出されていましたから」
「はいわかりました……って、そう言うことはつまり?」
そう問い返しますと、ペルソナさんが自分の胸元に手を当てて軽く一礼してくれます。
「私、ペルソナが担当復帰したのと同時に、夕方便の担当も行います。また、いつものようによろしくお願いしますね」
「はい、それでは今後とも、よろしくお願いします」
そう告げてから、ペルソナさんは馬車に乗って走り出します。
そして馬車の姿が消えたかと思いましたら、周りの商人さんが集まって来ました。
「フェイールさん!! ドレスは、スーツは入荷したのか?」
「うちほ帽子が欲しい。勇者様の世界の帽子は入ったのか?」
などなど。
残念ですが、納品はされましたけれど、販売はできませんので。
「誠に申し訳ありません。依頼関係の納品は来年初頭の予定です。また、新年祭の露店は限定品をご用意しますので、お祭り期間中も衣類は販売致しませんので」
「そうか……まあ、それは仕方ないか」
「素直に裁縫ギルドにでも発注するかぁ。フェイールさんよ、済まなかったな!!」
そう告げてから商人さんたちも自分の露店に戻って……って、自分の露店を放置して来ないでください!!
自警団の方々がいるからいいようなものの、街によっては商品を盗まれますからね。
さて、露店の片付けも終わりましたし、今日はゆっくりと休むことにしましょう。
◯ ◯ ◯ ◯ ◯
──翌日、朝
いつものように朝の日課を終えまして。
食堂で朝食をとってから、柚月さんを待っています。
「クリスっち、おはよ~」
「おはようございます。今日もいい天気ですよ」
「それは良かったし。確か昼前には、武田っちたちも来るはずだから、例のあれ、よろしくお願いするし?」
「それは大丈夫ですよ、昨日、ペルソナさんが届けてくれましたから」
ドン、と胸を張ってお答えします。
ちなみに例のアレとは、異世界行きの旅行券です。
これで勇者の皆さんは、一旦、故郷に帰省するそうです。
柚月さんが3人の故郷を確認してくれまして、私はそこの場所に行くための旅行券の手配を行いましたよ。
「あーしが帰ってくるのは一月の四日だから、それまでは元気に……露店を切り盛りするし」
「御安心を。ケイトさんとマキさんもいますから大丈夫ですよ」
「それは良かったし」
にししと笑いながら朝食をとる柚月さん。
そのあとはいつものように露店の場所へ向かい、ケイトさんとマキさんをお待ちします。
昨日の納品分から、異世界の年末年始の飾り付けや縁起物を並べて販売。
『千両』と買いてある扁平な金貨を抱えた猫の置物(効果:幸運を招きます)とか、『千客万来』と書かれている札を抱えた猫の置物(効果:商売繁盛)などは、このサライでは売れそうと思いませんか?
「へぇ、異世界の幸運のお守りかよ」
「はい。こちらが幸福になるやつで、こちらが商売繁盛です。それとこのウサギの置物は……ウサギ?」
「来年の干支だし。異世界には十二の神獣がいて、それぞれが一年ずつ、みんなの幸せを願ってくれるし。それで来年はウサギ年なので、ウサギの置物が幸せを招くし」
「だそうです!!」
異世界の基礎知識、私も色々と学ばなくてはなりません。
勇者語録だけではなく、専門書など取り寄せた方がよろしいのかもしれませんね。
「それじゃあ、その猫? の置物をもらおうかな?」
「はい、ありがとうございます」
縁起物のためなのか、少し割高なのが気になりますが。
それでもお客さんはいらっしゃいます。
「ご無沙汰しています、フェイールさん」
「よっ!! 元気だったか?」
「お久しぶりでした」
ちょうどお客さんが引いた時、紀伊國屋さんと緒方さん、そして武田さんがやってきました。
「いよっ、今着いたところだし?」
「ええ。貴方のおかげで、こちらは大忙しでしたけどね。クリスティナさん、例の契約の精霊について色々と調べていましたが、契約解除する方法はありますよ。武田君が王城内の書庫で、精霊についての文献を見つけ出してくれましたから」
「本当ですか!!」
思わず立ち上がってしまいました。
すると武田さんも笑いながら頷いています。
「契約の精霊を祀る祠はいくつもありますし、それぞれの祠には眷属たちが住んでいます。それは王都の大聖堂でも確認できました。ですが、解除のためには契約の精霊の棲家まで向かう必要があります」
「それは何処ですか?」
「ええっと、少々お待ちを……」
武田さんがアイテムボックスから古い文献を取り出して開きます。
「ハーバリオスから魔王国を挟んだ北東諸国、ガンバナニーワ王国のさらに北にあるロッコウ山脈の中腹にある精霊の棲家。そこに向かう必要があるそうですが」
「そのロッコウ山脈がまた曲者で、守護する『雪の精霊』をどうにかしないとならないそうでさ。そこに向かうだけでも、かなり時間が掛かってしまいます」
「そ、そうでしたか」
来年にはガンバナニーワ王国には向かわなくてはなりませんが、それが終わってからさらに北へ……。
来年は長旅を繰り返しそうです。
そして一旦、露店はケイトさんたちにお任せして、私と勇者の皆さんは宿へ移動。
柚月さんに協力してもらって、旅行券を手渡して使い方を説明します。
「……効果時間は一月四日まで。四日の正午に自動的にこの街に戻ってくるのですか」
「それまでに用事を済ませて、買い物とかもして帰ってきたらいいんだよね? これでスマホのバッテリーが」
「光と闇の精霊がいるから問題ないし。何にスマホ使うし?」
「アニソン聞きたいじゃないですか!!」
「知らないし」
楽しそうに話をしている皆さん。
そしてまず武田さんが旅行券を使ってすっ、と消えたのを皮切りに、紀伊國屋そんと織田さんも消えていきました。
そして最後は柚月さん。
「それじゃあ、行ってくるし~♪」
「はい、お気をつけて」
──スッ
四人の勇者の帰省。
まあ、年末年始、特に新年祭は自宅でのんびりと過ごすのが基本ですから。
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